マフィア梶田の二次元が来い！：第590回「マフィア梶田から読者の皆さまへ，大切なお知らせです」

なんと「わしゃがなTV」のコンビで「星野源のオールナイトニッポン」にゲスト出演してきました。これで名実ともに兄弟番組（？）ということで。次は源さんにどんな企画をやってもらおうかな！

　今回は読者の皆さまに大事なお知らせがあります。2010年の4月にスタートし，12年間の長きにわたってオタクの四方山話をお届けしてきた「マフィア梶田の二次元が来い！」。来年3月17日に更新予定の第600回にて，ついに連載終了を迎えることとなりました。

　まさか35歳の誕生月と連載終了のお知らせをカブらせることになるとは……さすが12年間の連載で一度たりとも記念企画すら提案してこなかった4Gamerらしいというかなんというか……気遣いなきこと，人の感情をプログラムされておらぬメカ娘の如し。あれ？　これ好きな設定だな……。

　しょうもない冗談はさておき，そのような“放任”……言い換えれば“信頼”のおかげで，22歳のペーペーが35歳の中年になるまで好き放題に書かせてもらえたこと，これ以上ないほど自分のスタイルに合っていました。なぜ連載終了を決めたのか，詳細は後述するとして，まずはお世話になった編集部への感謝を伝えさせてください。ありがとうございました！



　「RADIO 4Gamer Tap（仮）」の第205回では，LiTMUSとAimingが2022年冬のリリース予定で共同開発中の「脱獄ごっこPRO」（iOS / Android）を特集。ゲストとしてLiTMUS広報の伊藤氏をお招きし，開発バージョンを先行プレイさせていただきました！

　本作はいわば「人狼」系のルールをベースに，極限までシンプルかつポップに仕上げた“非対称型対戦ゲーム”。同ジャンルの界隈は今やすっかり成熟し，新作もよほどの独自性がなければインパクトに欠けてしまうような時代ですが，本作はあえて「みんなで楽しみながら競うゲーム」の原点に回帰。マップ構成やら，細かい立ち回りのセオリーやらはさておき，「とりあえず遊んでみようか」という気分にさせてくれるフレンドリーな空気感が魅力です。ゲーム実況との相性も良さそうなタイトルですし，正式サービスのスタートが楽しみですね！

「脱獄ごっこPRO」公式サイト

　というわけで，あらためて大切なお知らせです。本連載は2023年の3月17日に更新される第600回で最終回を迎えることが決まりました。
　文章から特別な教訓を得られるわけでもなし，ただただオタクの雑談めいた連載に長年付き合ってくださった読者の皆さまは，もはや親友のようなものですし，気持ち良く納得してその日を迎えられるよう，なるべく詳細に経緯をお伝えしたく思っております。

連載当時のマフィア梶田その1

　まず，きっかけとしては4Gamer社内でさまざまな担当変更が行われて，これまで連載の担当編集をしていた「おれっち」が担当を外れることになり，一度「連載を続けるかどうか」に関しての相談があったんですよね。
　仕事はなんでも「必要とされなくなるまで続ける」という思想でやってきたのですが，ありがたいことに当連載は連載開始から現在に至るまでとくに人気が落ちることもなく……そういった面で「終わらせる理由」は薄いっちゃ薄いです。担当編集を変えるか，特例としておれっちにこの連載だけ持ってもらうなりして，連載を継続することもできたかもしれませんが……結果としては潔く連載終了を決めました。

　なぜそうしたのか，まず差し迫った事情としては自分の健康面での問題があります。以前より連載でも何度か話題にしていますが，実はマフィア梶田の右手首には10年以上ものあいだ放置している古傷がありまして。若き日の過ちで折れた舟状骨が完治しておらず“偽関節”という状態になってしまっているのです。これはざっくり説明すると治癒に失敗したことで，折れた骨と骨が本来人間には存在しない関節のようなものに変異してしまった状態なのですが，放置していると周囲の骨組みまでバランスを崩してしまう厄介な怪我なんですよね。

連載当時のマフィア梶田その2

　それでもなぜか自分の手首は奇跡的なバランスで安定しており，筋トレの際にちょっと痛むくらいで大きな問題はなく騙し騙し付き合ってきたのですが……加齢に伴って次第に調子が悪くなり，ついに今年の定期検診で「周囲の骨にも影響が出始めており，もう手術を先延ばしにしてよい状況ではない」と宣告されてしまったんですよね。
　そして治療には自身の腰骨を切り取って右手首の舟状骨に移植するというなかなかの大手術が必要でして，術後に1週間程度の入院と2か月の固定期間，それからさらに1か月の安静期間が必要となります。しかもこれは術後が良好であればの話で，つまり最低でも3か月以上は右手が使えないということになります。

　そこで問題になってくるのが……まぁ仕事ですよね。トークが主体の番組ならば片腕でもなんとかできるビジョンはあるのですが，両手で長時間キーボードを叩く記事執筆となると，右手無しではさすがに厳しいと言わざるを得ません。
　なお，ちょうど手術の時期として考えているのが12月末。例年通りであれば12月〜3月までは比較的に仕事量が落ち着いているので，そこであれば治療に専念とまではいかずとも負荷を軽くできるのでは……という魂胆です。……もうお分かりかと思うのですが，ちょうど連載終了の目安とされていた時期にドンピシャですね。

　さて，ここまでが「やむを得ず」の理由。ぶっちゃけ，健康なんて二の次，三の次で仕事をしてきたので，自分基準ですとまだまだ連載を終わらせる理由としては薄い。完治するまで休載するとか，しばらく連載を動画企画にするとか，編集部とは要相談となるにしても，色々と思い付く手段はあるんですよね。

　それでもなお，連載終了を決めたのはなぜか……。長くなってしまったので，続きはまた次回。どうか最後の最後までお付き合いいただけますと幸いです！