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「Rise of the Ronin」は名もなき浪人と歴史上の人物が織り成すマルチエンディングを採用。スタッフトークも行われた完成披露イベントをレポート
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印刷2024/03/21 20:00

イベント

「Rise of the Ronin」は名もなき浪人と歴史上の人物が織り成すマルチエンディングを採用。スタッフトークも行われた完成披露イベントをレポート

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは,2024年3月22日にPS5用ソフト「Rise of the Ronin」を発売する。そのリリースに先がけ,東京タワーメディアセンター内のスタジオにて,事前に招待者を募った完成披露イベントが開催された。

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 本イベントでは,「Rise of the Ronin」の体験プレイに加えて,プロデューサーを務めるコーエーテクモゲームスの早矢仕洋介氏,開発プロデューサー兼ゲームディレクターの安田文彦氏によるトークステージも実施された。

左から早矢仕洋介氏,安田文彦氏
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 本稿では,メインステージで披露されたスタッフトークや作品紹介のほか,開発陣によるデモプレイの模様などをお届けしよう。


東京タワーの麓で幕末の動乱を味わえる空間へ


 本作は,コーエーテクモゲームスの開発チームであるTeam NINJAとソニー・インタラクティブエンタテインメントのタッグで制作されたオープンワールド・アクションRPGだ。1863年の幕末,西洋人を迎えた横浜や江戸を舞台に,プレイヤーは名もなき浪人として自身の歴史を形作っていく。

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 今回の完成披露イベントでは,そんな本作の世界観を反映し,会場内のいたるところが和風の装飾で彩られていた。まず来場者を出迎えたのは鳥居を模した独特な入場口で,そこから先に進むと嵐の中に入ったかのような幕末の動乱を感じさせるライティングが場内一面に施されていた。

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 入場口の右手には,自由にメッセージ用紙を貼り付けられるウェルカムボードがあり,早矢仕氏と安田氏による記念コメントも書き込まれていた。

 そして会場内ではステージ観覧用の席や試遊台がいくつも並び,その隣りには本作の登場人物が描かれたスタンドパネルに加えて,作品資料のアートボードとキービジュアルパネルが展示されていた。また会場の後方には,本作主人公のゲーム内拠点をイメージした試遊スペースもあり,来場者は和テイスト一色の中で作品を体験できるようになっていた。

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高難度の周回要素についても明かされたスタッフトーク


 ステージイベントでは,早矢仕氏と安田氏から本作の主なゲームシステムや世界観が語られた。本作では,幕末を舞台としたオリジナルストーリーを経たマルチエンディングが採用されており,歴史上の重要な人物を守り抜くか,暗殺するかといった決断が必要になるという。

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 そして「因縁」というシステムがあり,それぞれの登場人物と因縁が発生するのみならず,オープンワールド内のさまざまな土地で活動するたびに,土地そのものとの因縁が紡がれていく。

 各キャラクターと縁を深めるごとに,その人物にまつわる武器の流派を習得できたり,サブイベントが発生したりする。武器の流派は史実に基づき,考証された動作や能力を備えているそうだ。

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 本作のシナリオは,主に倒幕派,佐幕派,西洋の勢力といった3つの陣営によって展開される。今回の紹介では,倒幕派として坂本龍馬,桂小五郎,久坂玄瑞の3名。佐幕派として井伊直弼,村山たか,勝海舟の3名。西洋の勢力としてマシュー・ペリー,ラザフォード・オールコック,ジュール・ブリュネの3名が公開された。

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 アクション要素については,刀,槍,大剣,銃剣といったバリエーション豊かな武器による攻撃に加えて,別途装備できる短銃も登場するとのこと。さらに鈎縄での跳躍移動,プレイヤーに気付いていない敵を一撃で仕留めるステルスアクション,高所から飛んで長距離を移動できる滑空といった要素も実装されている。

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 キャラクタークリエイトも髪色や肌色など,さまざまなバリエーションから自由に全身をコーディネート可能だ。なお,本作の主人公である「隠し刀」は, 幼少期から男女二人一組で育てられた人物として物語に登場するため,プレイヤーは2人のキャラクターを作成することになる。

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 ゲームシステム以外の面に関しても紹介があり,本作には映像と音楽の分野において著名なクリエイターが参加している。映像監督兼シナリオを構成したのは,NHK大河ドラマなどを手掛けてきた大友啓史氏。そして「Fallout」シリーズや「プリンス オブ ペルシャ」シリーズへの参加で知られるInon Zur(イノン・ツゥール)氏が作曲を担当している。

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 本作の紹介後には,早矢仕氏と安田氏が事前に寄せられた質問に答えるQ&Aコーナーが行われた。最初に,本作がオープンワールドとなった理由への質問が寄せられ,早矢仕氏は「時代物を作るにあたって,オープンワールドで制作できれば,プレイヤーがよりその時代を生きたかのような体験ができると思い,そのためにはオープンワールドの必要がある」と答えた。

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 続いて,主人公を2人にしたキッカケについての質問があり,これには「歴史の動乱の中で,さまざまな人物と因縁が紡がれる一方,家族や恋人とも異なる,生涯を通じた因縁の相手を描くことが開発当初から決まっていた」という趣旨が語られた。

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 Team NINJAが過去に手掛けた作品のように,高難度の周回要素があるかどうかという質問も寄せられた。

 この質問には「あります!」という明確な回答があり,マルチエンディングである本作を快適に周回しつつ,前の周とは別の選択肢を取っていけるシステムもあることが明かされた。さらにリアルタイムのマルチプレイも実装されているため,さまざまなシステムを駆使して高難度周回をこなしていくことが可能だという。

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 最後に「安田さんの飼われている柄のネコさんたちは出られますか?」という質問があり,安田さんからは「じつは1匹出ているので,見つけたら切りかかったりしないようにお願いできたらと(笑)」とのことだ。

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勝海舟とのバトルに開発陣がチャレンジ!


 ステージトークのあとには,別の開発スタッフが実際に本作をプレイし,横浜や東京の街並みを紹介しつつ,来場者へのTシャツプレゼントをかけた勝海舟とのバトルも実施された。

 まずは横浜の街並みが馬による移動手段の説明とともに紹介され,西洋の領事館がそびえ立つ幕末の風景が披露された。さらに江戸の紹介と合わせて,今回のイベント会場となった東京タワー付近に現在も所在する増上寺を,ゲーム内で紹介する場面も。

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 その後,花火大会中の川に屋形船がいくつも浮き並ぶステージへ舞台を移し,早矢仕氏と安田氏による解説を交えた勝海舟との戦いが披露されることに。

 早矢仕氏によれば,この戦いでは生粋の江戸っ子である勝海舟の人物像が存分に表現されているらしく,勝海舟自身が花火で攻撃してきたり,一度も抜いたことがない愛刀を所持していた逸話があることから刃を見せずに戦っていたりと,史実の情報がゲーム的な表現に反映されているそうだ。

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 そんな勝海舟との戦いに開発スタッフが苦戦しつつも,最終的にはなんとかクリア。ところが戦闘後のムービーシーンでは,勝海舟が刀を抜いたことによって主人公が再び圧倒されてしまい,勝海舟が実力で場を収めるという展開が描かれていた。

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 Team NINJAによる大作オープンワールドでありながら,その全貌が長年ヴェールに包まれてきた本作。しかし今回のゲーム紹介やデモプレイからは非常に高い完成度のみならず,ただ戦うだけではないバリエーション豊かな作品であることが確認できた。

 Team NINJAの作品を追ってきたプレイヤーはもちろん,幕末の歴史好きにとっても楽しめそうなゲームだったので,気になる人はぜひ公式サイトをチェックしてみよう。

「Rise of the Ronin」公式サイト

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