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視野角がさらに広くなったサングラス型ディスプレイ「XREAL One Pro」が7月24日発売
本稿では,同日に東京ビッグサイトで行われた「XR・メタバース総合展」に合わせて行われた発表会での情報と合わせて紹介しよう。
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XREAL One Proは,2025年1月に国内発売となった「XREAL One」の上位モデルに位置付けられるもので,新型の光学系により視野角(Field of View,FOV)を広げたのが大きな特徴だ。
XREAL One Proは,映像の解像度こそ,XREAL Oneと同じ1920×1080ドットである。しかし,「X Prism」と称する新開発の光学エンジンを採用したことで,視野角がXREAL Oneの50度から,XREAL One Proでは約38%広い57度に広がった。あまり参考にはならない目安だが,XREALでは,「10mの距離で428インチ相当」の映像を表示できるとアピールしている。いずれにせよ,映像の大画面感や没入感が向上したと考えていい。
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映像の視野が広がったことに加えて,横や下からの外光の反射が少ないのもポイントであるという。さらに,サングラスのレンズに当たる部分の厚みも薄くなり,光学エンジン部分は44%の軽量化も実現している。
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映像を表示するディスプレイパネルには,0.55インチサイズのソニー製有機ELパネルを採用。最大輝度はXREAL Oneの600nitから,XREAL One Proでは700nitへと向上した。
一方,最大リフレッシュレートは120Hzで,ここはXREAL Oneと変わらない。
XREAL One ProとXREAL Oneの,もうひとつの大きな違いは,XREAL One Proは,瞳孔間距離(IPD)が異なる「M」と「L」の2製品を用意している点にある。Mサイズは,IPDが57〜66mm,Lサイズは66〜75mmなので,自分のIPDにあったモデルを選ぶ必要があるわけだ。
なお,映像パネルと光学系を一新したことで,眼鏡ユーザー向けのインサートレンズとレンズ取り付け用のフレームは,XREAL One用とは別になっているので互換性はない。
サングラス型ディスプレイ内にXREAL独自プロセッサ「XREAL X1」を内蔵しているのは,XREAL Oneと同じである。レンズ部分の透過率を3段階で調整したり,仮想ではあるがウルトラワイド映像を表示したりといった機能も備えており,外付けの小型カメラ「XREAL Eye」を使えるのも同様だ。
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以上をまとめると,XREAL One Proは,シンプルにXREAL Oneの光学系を改良した上位モデルという理解でいいだろう。
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なお,XREALでは,XREAL One Proの予約特典として,スマートフォンやNintendo Switchでサングラス型ディスプレイを使いながら,機器側への給電を可能とする周辺機器「XREAL Hub」を,予約者全員にプレゼントするキャンペーンも行っている。単体で5980円の機器がもらえるので,XREAL One Proの購入を検討している人は,予約するといいだろう。
Project Auraは日本で販売される初のAndroid XR対応グラスに
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そもそもAndroid XRとは,Googleが2024年12月に発表した,AndroidベースのXRデバイス向けプラットフォームである(関連記事,関連リンク)。
機器メーカーは,Android XRを利用することで,Appleの「Vision Pro」のように高い没入感と多彩な機能を備えたMixed Reality(MR)ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)から,XREAL OneのようなAR機能付きサングラス型ディスプレイ,そしてMetaの「Ray-Ban Meta Smart Glasses」のようなAI機能を備えるスマートグラスまで,単一のプラットフォームで動く多彩なXR機器を開発できるという。
Googleが2025年5月に開催した開発者向けイベント「Google I/O 2025」では,Android XR対応機器を開発中のメーカーとして,XREALの名が挙げられていた。そのXREALが,2026年発売を目指して開発中のProject Auraというわけだ。
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ただ,VR HMDのように単体で動作するものではなく,親機となるスマートフォンと連携したうえで,協調してアプリを動かす。そのため,Project Auraはケーブルで親機と接続して使うことになる。
映像の視野角は70度を超えるというから,XREAL OneやXREAL One Proとはだいぶ異なる映像を体験できそうだ。
イメージ画像を見ると,Project Auraには3つのカメラがあるようで,これにより外界認識やユーザーの手の動きを認識したりするのだろう。またXu氏は,Project Auraでは,GoogleのAI技術「Gemini」を,ユーザーインタフェースとして活用するとも述べている。つまり,音声による操作も機能のひとつとなるわけだ。
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Xu氏は,Project Auraが日本国内で発売されるAndroid XR対応ディスプレイとしては,初の製品になると述べている。2026年のいつ頃に発売されるのかや,製品価格はいくらくらいになるのかは明らかにされなかったが,実機の公開が楽しみである。
XREALのXREAL One Pro製品情報ページ
XREALのProject Aura関連情報ページ
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