インタビュー
[インタビュー]“個々の強さ”が光る6人。ミュージカル「フラガリアメモリーズ」キャスト陣が見せるBLUE BOUQUETの関係性
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本公演は,同年5月に上演された「ミュージカル『フラガリアメモリーズ』〜純真の結い目〜」とつながる物語であり,青の大陸の騎士「BLUE BOUQUET」を中心とした物語だ。
前作では赤の大陸の騎士「RED BOUQUET」が中心だったが,今回は「BLUE BOUQUET」がどんな物語を見せてくれているのか,舞台ならではの演出とともに見どころとなっている。
なお,本公演は,シアターコンプレックスTOWN(リンク)にて11月21日の初日公演,12月7日12:00公演,12月7日17:00の大千秋楽公演の3公演がLIVE配信される。回替わり特典映像やセットチケットも用意されているので,配信情報もあわせてチェックしておきたい。
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そんな本公演について,今回は「フラミュ」でメインキャラクターを演じる「BLUE BOUQUET」キャスト6名にインタビューを実施した。和やかな空気のなかにも,互いを尊重し合う姿が印象的だった。本稿ではその内容をお届けする。
良い刺激をもらった――
前作を経て考える,「BLUE BOUQUET」らしさ
4Gamer:
今回は「BLUE BOUQUET」メインの公演となります。前作を踏まえて意識したことや,力を入れたことを教えてください。
シエロモート役/植田圭輔さん(以下,植田さん):
前回は本当に“個”として良い意味でしっかり立たせてもらっていたんですが,今作は6人でやる意味や,「BLUE BOUQUET」らしさを大事にしながら作っていこうという話をみんなでしていました。
演出の伊藤マサミさんがしっかり舵を取ってくださって,僕たちもそれについていく形で一つの色をつくっていった,という感覚ですね。
だからといって,特別に何か“前作と違うことを意識した”ということはありません。自然と6人で積み上げていった結果が,今作の魅力につながっているのかなと感じています。
クロード役/広井雄士さん(以下,広井さん):
前回は映像出演だったんですが,今回は「BLUE BOUQUET」としての“色”をしっかり出せたらいいなということを常に念頭に置いていました。
「RED BOUQUET」とは人が集まる意味も国の特色もまったく違うので,稽古ではその違いをみんなとすり合わせながら,「BLUE BOUQUET」ならではの空気感を大事にしていましたね。
![]() シエロモート役/植田圭輔さん |
![]() クロード役/広井雄士さん |
ウィルメッシュ役/北園 涼さん(以下,北園さん):
前回出演したときは,本当に“それぞれ別の場所で物語が進んでいる”ような感覚で,薄くリンクしている会話がある程度だったんです。でも今回はしっかり対面して,ほかの騎士たちとお芝居ができたので,関係性や「BLUE BOUQUET」らしさを意識してつくっていきました。
あとは,ウィルメッシュという騎士が持つ“誇り”や“生き方”ですね。そこをしっかり見せられたらと思いながら挑みました。
クラークステラ役/田中涼星さん(以下,田中さん):
前回は本当にルタ(ルタールステラ)としか会話する場面がなかったので,今回はみんなと直接掛け合いができるのがすごく新鮮でした。相手によって,例えばクロードにはちょっとツンデレっぽく話してみたりと,キャラクターごとの距離感や空気をより深く出せるんじゃないかなと思っています。
あとは“双子ならではのシンクロ”ですね。前作以上にその部分をしっかり見せられるように意識して演じています。
![]() ウィルメッシュ役/北園 涼さん |
![]() クラークステラ役/田中涼星さん |
ルタールステラ役/塩田一期さん(以下,塩田さん):
今回は「BLUE BOUQUET」がメインということもあって,台本をいただいた段階でボイスドラマも併せてよく見るようにしていました。
舞台では時間の都合で描かれていない部分が,ボイスドラマでは丁寧に描かれていたりするので,「この出来事があったから,いまこういう感情なんだな」と時系列をリンクさせながら,自分の中で補完するようにしていたんです。
前作の公演のときよりも,より深いところまで意識して観るようにしていましたね。
ミュンナ役/新谷聖司さん(以下,新谷さん):
前回は舞台上でほかの「BLUE BOUQUET」のメンバーと会うことも,会話をすることもほとんどなかったので,今回はそれぞれとの関係性がしっかり見えるようにしたいと思って臨んでいます。実際に対面してお芝居ができるのがとても新鮮で,そこは特に意識していましたね。
![]() ルタールステラ役/塩田一期さん |
![]() ミュンナ役/新谷聖司さん |
4Gamer:
稽古期間を振り返って,「この人すごいな」と感じたメンバーはいらっしゃいましたか。
植田さん:
僕,雄士と一緒にお芝居するのが今回初めてだったんですけど……稽古していて,「あ,頼もしい若き俳優さんだな」って率直に思いましたね。
広井さん:
いやいや,そんなことないですよ!(笑)
植田さん:
普段は可愛らしい雰囲気なんですけど,芝居になると本当にまっすぐで紳士なんですよ。今回はクロードがストーリーを引っ張っていく部分も多くて,その役割をちゃんとまっとうしてくれているな,と。すごく一生懸命で……見ていて「頼もしい!」って思わされました。
広井さん:
いやぁ……(照れ笑い)。でも僕,役柄的にも“受け取る側”でいることが多いので,皆さんからの情報やお芝居を,いつも以上に丁寧に受け止めようとは思ってました。
いざ一緒に立ってみると,自分が想像していた以上のものを皆さんが投げてくださるんですよね。
台本からだけでは見えなかったお芝居の温度とか距離感とか,そういうものを受け取らせてもらっていて。本当に皆さんには感謝しています。
塩田さん:
6人とも“惹きつける力”が本当に強いんですよね。どの場面でも,それぞれが持っている説得力がちゃんと立ち上がってくる。
それは前から思っていたことなんですけど,今回あらためて「自分ももっと熟練度を上げて,みんなを引っ張れる役者にならないとな」と感じましたね。
4Gamer:
先ほど塩田さんも少し触れていましたが,皆さんのなかで“引っ張っていくタイプ”は誰だと思いますか。
塩田さん:
やっぱり圭輔さんかなと思います。演じている役とのリンクもあるんですけど,言葉でも行動でも自然と導いてくれる方で。
自分が出ていない場面でも,つい目で追っちゃうんですよね(笑)。それくらい存在感があって,頼もしいです。
新谷さん:
僕も植さん(植田さん)ですね。例えばマサミさんから演出で「こういうふうに見せたい」という提起をしてくださったときに,植さんは積極的に「こうしてみよう」と声をかけていて。
結果的に形になった箇所がいくつもあり,引っ張ってくれる先輩だなと感じています。
植田さん:
いやいや……まあ僕,単純に年齢が上なので(笑)。
北園さん:
本当に,いつも頼らせてもらってますよ(笑)。
4Gamer:
そうなんですね。続いて,稽古中に印象的だった出来事を教えてください。
植田さん:
一番最初の通し稽古ですね。予定より早く通しができたんですが,歌にフォーメーションにダンスに……とにかくやることが多いなかで,みんなが自分のやるべきことをちゃんと持っていて。
“6人でひとつのものをやる”って感覚が自然に共有できていて,すごくワクワクしましたし,「このチームいいな」と素直に思いました。
田中さん:
僕は,全員の“考えている方向性”がほぼ一緒だったことですね。違和感を覚えるポイントも同じで,「あ,やっぱりそう感じてた?」みたいな。
気付いたら団結力がついていて,「BLUE BOUQUET」としてひとつになっていく過程が見えたのが印象的でした。
北園さん:
「BLUE BOUQUET」のキャストは本当にどこを切り取ってもたるまないし,全部のシーンがちゃんと“メイン”になるように組み上がっていく感じがあって。
だからこそ“個々の力の強さ”って,この6人ならではだと思っています。
広井さん:
僕は衣裳付きの通し稽古が一番印象的でしたね。シエロモートのマントとか,キャラクターを象徴するアイテムがあるじゃないですか。
それを実際に身に着けた瞬間に「これだ!」って自分の役の“色”が一気にハマってくる。
あの感覚を衣裳付きの通しというタイミングで味わえたのが,すごく嬉しかったです。
4Gamer:
先ほどは“印象深いエピソード”について話していただきましたが,ほかに“面白かった出来事”はありましたか。
塩田さん:
通し稽古のときなんですけど……雄士がクロードの持ち道具であるタブレットを,下手側の袖に置いたまま出番に行っちゃったことがあって(笑)。次は上手側から出なきゃいけなかったので,その場にいた聖司に急遽「タブレット貸して!」とお願いしていました。
広井さん:
そうなんです(笑)。ふと見たら,次のシーンで持っていなければならないタブレットが“ポツン”と遠くに置かれていて。「あそこまで戻れない!」って思わず焦りました。
まだ稽古で所作が固まる前だったので余計にバタついてしまって……ちょっと恥ずかしかったです。
植田さん:
通し稽古つながりで思い出したんですけど……衣裳付きの通しで,後ろで踊っていた一期に僕のマントが「バコーン」と当たっちゃったんですよ(笑)。「あ,やばい,あとで絶対謝らなきゃ」と思っていたら,なぜか当てられた側の一期が「すみませんでした!」って謝ってきたんです。いや,謝るの僕なんですよ(笑)。
塩田さん:
いやいや,僕も「自分がちょっと前に出ちゃったのかな」と思ってたんです。しかもそのあと圭輔さんが衣裳を縫ってもらっているところを見かけて,「あ……もしかして僕が衣裳やぶいちゃった……?」って本気で焦って(笑)。それもあって,稽古が終わったタイミングで声をかけさせていただきました。
そういえば,聖司は雄士とよく一緒にいますし,ドッキリみたいなことも仕掛けていましたよね。
新谷さん:
このあいだ,コンビニで買ったお茶にサンリオの“クロミちゃん”のペットボトルホルダーがおまけで付いていて。せっかくなので,雄士のペットボトルにそっと付けて,何も言わずに机の上に置いておいたんです。
広井さん:
そうなんです。見たらいつの間にか付いていて。でも僕は覚えがないし,別の人のものかもしれないと思うじゃないですか。そうなると自分の飲み物がなくなっているので,最初は誰かに水を取られたのかと思いました(笑)。そしたら奥のほうで2人(塩田さんと新谷さん)が笑ってて……。
普通にくれてたら素直に喜べたんですけど,驚きのほうが勝っちゃって(笑)。でも本当に可愛いので,今でも使っています。
植田さん:
赤ちゃんの戯れみたい(笑)。
全員:
(笑)。
4Gamer:
フラガリアたちにはそれぞれ“騎士道”があると思いますが,皆さんご自身が大切にしている「譲れないこと」や「普段心がけていること」はありますか。
広井さん:
このあいだ,友人から「雄士って“ありがとう”って言うよね」と言われたことがあって。それがすごく嬉しかったんです。自分ではまったく意識していなかったんですけど,「ありがとう」や「ごめんね」って,当たり前のことを当たり前に言えているんだって気づかせてもらえて。
稽古場って長い時間一緒に過ごす場所なので,みんなが気持ちよくいられるように,些細なことでもきちんと伝えていきたいなと改めて思いました。これが,いま一番心がけていることだと思います。
塩田さん:
騎士道,“謝謝(シェイシェイ)”だね。
全員:
(笑)。
北園さん:
昔は「感謝を忘れない」とか「見返りを求めない」といったことを意識していたんですけど,最近はそういうことも自然と考えなくなってきました。
今だと「身近にいる人を大切にすること」ですね。舞台を観に来てくれる方の一瞬を,少しでも幸せにできたら嬉しい。そのためにはまず,キャストやスタッフさんといった身近な人を大切にしていって,それが徐々に伝染して周りに広がっていく……みたいな。
そんなふうに生きられたらいいなと思っています。……いい話やろ?(笑)
全員:
(笑)。
塩田さん:
“幸福の輪”ですね。
北園さん:
ありがとう(笑)。
植田さん:
僕は“俯瞰力”かなと思います。真ん中に立ちながらも「どう見えているか」を常に客観的に見るようにしていて,自分たちがひとつになっていく様子を外側から見るような意識ですね。
あとは「努力を見せない」こと。若いころに大事にしたいと思ったことを変えずに持ち続ける――そういう部分も,自分にとっては大切な騎士道かもしれません。
全員:
……(みんなで塩田さんに注目する)
塩田さん:
なるほど。“不変”ということですね。
全員:
おお〜!(笑)
田中さん:
僕は「1日1笑」ですかね。自分が笑うのも好きだし,誰かが笑っているのを見るのがとにかく好きなんです。人が笑ってる姿ってすごく魅力的で。
笑っていれば,物事もうまくいくんじゃないか。そんな精神で日々生きているので,自然と心がけるようになっています。
塩田さん:
(みんなに見られていることに気づき)“一笑(いっしょう)”さんです!
全員:
一笑さん!?(笑)。
塩田さん:
僕は「準備をすること」をすごく大事にしています。稽古前のアップもそうですし,自分のコンディションを整えるためにできることはできるだけ丁寧にやっておきたいんです。舞台は体が資本なので,万全に臨めるように日々の積み重ねを大切にしている……という感じですかね。
怪我とかもしないように……毛ガニの毛だけ抜いとけばいいかなとか。
全員:
……。
塩田さん:
あ,今のカットで。僕の騎士道,“麻痺”ですね(笑)。
全員:
(笑)。
新谷さん:
僕は「人を見るようにする」ことです。稽古場ってみんなで気持ちよくいたいので,「今この人はこう動いていたから,次はこうしたほうが良さそうだな」とか,「このお芝居すごいな」「この人,こういうのが好きなんだ」とか。
相手のことをよく見ることで,全体が気持ちよく回るように心がけています。
全員:
……(塩田さんを見て)。
塩田さん:
……お,“思いやり”。
全員:
弱い!(笑)
4Gamer:
ありがとうございます(笑)。最後に,代表して植田さんから,公演を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
植田さん:
前作は「RED BOUQUET」のみんなが中心となってつくり上げてくれた作品で,その熱量に僕たちもすごく刺激を受けていました。雄士は映像出演ではありましたが,「RED BOUQUET」のみんなの姿勢や芝居から感じるものが大きく,「自分たちの公演が来たら頑張ろう」「楽しみだね」と6人でよく話していたんです。
そして今回,第2弾として「BLUE BOUQUET」がタイトルを背負わせていただくことになり,自分たちらしさをどう出すかをみんなで考えながら臨みました。実際に対面で一緒に芝居をしていくなかで,この6人だからこそ生まれる関係性が形になってきて,確実に素敵な作品になったと感じています。
もともとのストーリーや相関図,作品に込められたテーマはとても美しく魅力的です。ただ,人間が演じることで生まれる“泥くささ”のような部分が良い意味で混ざり合っていて,その矛盾がまた作品の味になっています。
今回は楽曲数も多く本当にやることがたくさんありましたが,その分,皆さまに存分に楽しんでいただける作品になったと思います。「フラガリアワールド」という世界そのものも,より愛していただけるのではないかなと感じています。どうか楽しみにしていてください。何卒よろしくお願いします。
4Gamer:
ありがとうございました!
――2025年11月16日収録
- 関連タイトル:
フラガリアメモリーズ(メディアミックスプロジェクト)
- この記事のURL:
著作 株式会社サンリオ(C)2025 SANRIO CO., LTD.




















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