2025年11月20日,キングレコード EVIL LINE RECORDSが手がける音楽原作キャラクターラッププロジェクト
「ヒプノシスマイク」を原作とした舞台のライブツアー
「『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Division Jam Tour》vol.1」が,横浜/KT Zepp Yokohamaにて開幕した。
本稿では,公演に先駆けて実施されたゲネプロ公演の模様をレポートする。
曲目や演出に関するネタバレを含む記述や写真があるため,観劇予定の人はご注意いただきたい。
3つのディビジョンが魅せる,三者三様のステージ
本ライブツアーは今年11月から2026年8月までにかけて,全3回にわたり全国各地を巡る形で展開される。<vol.1>は11・12月,<vol.2>は2026年1月,<vol.3>は2026年7・8月に開催される予定で,出演者も各回で入れ替わる。
なお,<vol.1>に出演するのは
ヨコハマ・ディビジョン“MAD TRIGGER CREW”,
シブヤ・ディビジョン“Fling Posse”,そして10月に上演された《Buster Bros!!! & Bad Ass Temple feat. 糸の会 & WESTEND-MAFIA》(
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ハチオウジ・ディビジョン“WESTEND-MAFIA”だ。
1曲目を飾ったのは,新曲であり《Division Jam Tour》vol.1の主題歌でもある
「Got to Jam -vol.1-」。重低音が響くライブハウスでの歌唱ということもあり,その迫力がより一層,客席にまで伝わってきた。
本公演では,各ディビジョン楽曲のほかに,ヨコハマやシブヤのメンバーによるソロ曲も取り入れられている。《Mix Tape1 Revenge》(
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「バトルマスター」や,入間 銃兎による
「交渉取り調べ」と,それぞれのキャラクターの個性が見えてくるような演出には思わず見入ってしまった。
過去の公演でも印象的だったのは,ブートキャンプを繰り広げる毒島 メイソン 理鶯による
「Fight! Don't give up!」だ。
ディビジョン・ダンス・バトル“D.D.B”によるパフォーマンスには,彼が「素晴らしい!」と褒め称える場面もあった。
さらに,彼らのふとした日常が垣間見える
「芝居パート」も用意されている。前半では,理鶯のトレーニングにより筋肉痛で動けなくなってしまった碧棺 左馬刻と銃兎が登場。とある理由から左馬刻の事務所にやってきた“WESTEND-MAFIA”とのやり取りが描かれていた。
後半では,3ディビジョンの皆に理鶯が手料理を振る舞うストーリーが展開されている。これまでに幾度も手料理をご馳走になっている左馬刻や銃兎,帝統,そして何も知らないメンバーたち。それぞれの思惑や反応がユニークで,客席からも笑いが溢れるとともに,各キャラの関係性も垣間見えるパートとなっていた。
ライブ終盤では,これまでに上演された作品の主題歌を次々と歌い上げていく。軽快なリズムが特徴の
「3 on Fleek!!! (Revenge Ver.)」,一度聴くと耳に残る
「The Tribe of BATTLE EMCEEZ」など,当時の公演を思い返すようなセットリストには感動した人も多いはずだ。
クライマックスには,全員が出演していた「-Grateful Cypher-」(2024年10月公演)の主題歌
「Rhyme of Revolt」を歌唱。カッコ良さで見る者を惹きつける“MAD TRIGGER CREW”,ハイタッチを交わすなど絆の深さを感じさせた“Fling Posse”,5人の一体感を見せた“WESTEND-MAFIA”と,各ディビジョンの持ち味を最大限に表現していた。
寒さも吹き飛ばすような熱気で会場を包んだ「『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Division Jam Tour》vol.1」は,11月27日・28日に大阪のZepp Namba,12月5日に北海道のZepp Sapporoでの公演が予定されている。
これまでの彼らの歩みや,ライブならではのパフォーマンスをぜひ堪能してみてはいかがだろうか。
(C)『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』 Rule the Stage製作委員会