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現代の吸血鬼伝説から日本の地方都市が舞台のコンビニシムまで。ID@Xboxが支援するアジア/環太平洋拠点発のインディーゲームを紹介
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印刷2024/04/02 16:00

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現代の吸血鬼伝説から日本の地方都市が舞台のコンビニシムまで。ID@Xboxが支援するアジア/環太平洋拠点発のインディーゲームを紹介

 2024年3月26日,ID@Xboxグローバルエクスパンションチームが開発支援を行なっているゲームのうち,開発者がアジアおよび環太平洋を拠点としている作品を紹介するオンラインショウ「ID@Xboxスペシャルセッション」がメディア向けに開催された。その模様を簡単にレポートしたい。

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 ただ,そもそも「ID@Xboxって何?」という読者も少なくはないだろう。まずはそこから紹介したい。
 ID@Xboxは「Independent Developers @ Xbox」の略称で,独立系ゲーム開発者がWindowsおよびXboxでタイトルを開発・セルフパブリッシュできるようにするためのリソースやツールを提供するという,Microsoftが実施しているプログラムだ。ざっくりと言えば,「Microsoftによるインディーゲーム開発者支援プログラム」と考えておけば概ね間違いではない。

 ID@Xboxがスタートしたのは2013年8月。現時点で10年目,今年8月で11年目となる,比較的長い歴史を持つ支援プログラムだ。また,2023年には新たにグローバルエクスパンションチームを立ち上げ,これまで光が当たっていなかった東南アジアやインド,アフリカ,ラテンアメリカといった市場に踏み出している(アジア地域ではGame Camp Asiaのような教育プログラムにも参加)。
 この領域において最初の目標となるのは「多様なクリエイターとのパートナーシップを得て,その地域におけるクリエイターエコシステムを作る」ことであり,あらためてゲーム産業の世界的な広がりを感じさせられる。

 実際,Microsoftがインディーゲームに向ける視線はかなり強いようだ。それは従来の施策からも分かることだが,「2024年1月はXboxのエンゲージメントが過去最大となったが,『Palworld』の成功の影響が大きい」というコメントも出されており,大ヒットしたインディーゲームの持つ直接的な影響力の大きさがうかがえる。

ID@Xbox 特設ページ


 さて,今回のショウで紹介された4作品を登場順に紹介しよう。

Fallen Tear: The Ascension


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 フィリピンのCMD Studios,Winter Crewが制作中の「Fallen Tear: The Ascension」は,2Dメトロイドヴァニアタイプの作品だ。日本のアニメやJRPGに大きくインスパイアされており,幻想的な獣が登場し,魔法の世界を冒険して神と戦うというのが基本的な骨子となる。
 実際,プレイヤーキャラクターは人間の姿をしているが,モンスター形態にも変身できるだけでなく,変身後はマナを使うことで「ダメージ無効のスーパーアーマー」などの能力を発揮できるという。そのほかにもアンロック型の大型スキルツリーなど,やり込み要素はかなり多そうだ。

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 では,本作が育成要素中心のゲームなのかと言えば,そうでもない。アクションはかなり充実しており,最序盤から提供される基礎技術として「バックステップと,そこからのカウンター」が用意されている。またボスがそれぞれ独自のモーションとパターンを持っているのは当然として,HPゲージのほかに気絶ゲージが用意されているという。ボスには弱点部位の設定もあるので,気絶させてから弱点へのコンボで大ダメージ……といった展開もあるようだ。
 もちろんメトロイドヴァニアらしい探索要素も豊富だ。バイオームは26種,敵は150種以上あり,世界を旅する楽しさも十分だろう。またメトロイドヴァニアにしては珍しく,いわゆる「町」が作り込まれており,町の人々を起点としたクエストなども用意されているようだ。

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 町のみならず探索フィールドでNPCと出会うこともあるが,そういった仲間を増やしていくのも重要になる。 仲間からはバフを得たり,戦闘中に属性攻撃をしてくれたりといった直接的な支援だけでなく,特定の仲間を増やすと見張り台を建設してマップが開放されるといった,より大きなレベルの支援もあるようだ(つまり「原神」のように操作キャラを切り替えながらプレイするのではなく,「仲間のサポートが得られる」という形になる)。このあたりは制作者も「JRPG的」と指摘する部分だ。

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 アニメ調のビジュアルの完成度は高く,そのテイストで描かれたカットシーンも作り込まれている。そのうえでカットシーンとゲームプレイの連続性が高くなるように作られており,イメージとしては「カットシーンの画面がそのままゲームプレイにつながる」構造だ。ゲームプレイそのものもアニメを意識した手触りを目指しているようで,本作において「アニメ」は重要なキーワードと言えるだろう。
 なお,リリースは2025年末を予定している。

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「Fallen Tear: The Ascension」公式サイト



inKONBINI: One Store, Many Stories


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 東京に拠点を置く永井興業(Nagai Industries)が開発中の「inKONBINI: One Store, Many Stories」は,三人称視点のナラティブ・シミュレーターだ。1990年代初頭,日本の地方都市にあるコンビニを舞台とする本作は,そこで叔母を手伝って働く主人公と地域の住人や店員同士の交流を描く。

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 コンビニを舞台とするゲームと聞くと,反射的に経営シムを想像してしまうが,本作はそういう方向性ではない。
 店の経営をするのは主人公の叔母さんであり,プレイヤーは「勉強の合間に叔母さんを助けて,小さな町のコンビニの手伝いをする少女」として働き,常連客とコミュニケーションすることが主体となる。つまり,よりアドベンチャーゲームに近い作品なのだ(制作者は参考にしたゲームとして「Lake」を挙げている)。
 ただし,アドベンチャーと言っても完全に一本道のストーリーというわけではなく,物語がどのように進行するかはプレイスタイルによって少しずつ変化するようだ。そのため,4〜5時間でクリア可能だが,リプレイ性は高めとのこと。

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 常連客とのコミュニケーションの中心は会話であり,その途中に選択肢が出現する。そのほか,常連客ごとに設定されている「いつもの商品」をうまく陳列しておくといった要素もある。
 実際,「棚を直す作業」「棚出しをする作業」にはかなり強いこだわりを持って制作しているそうだ。商品を適切な場所に陳列したり(あるいは冷蔵庫に入っているパンを棚に戻したり),足りない商品を補充したりするのはもちろん,正しい向きに並んでいるかのチェックなどもある。
 一方,この作業をリアルに作りすぎると文字通り「大変なことになる」。リラックスしてプレイできるゲームとしての適切な頻度,作業量になるようにバランスを調整し,テンポよく楽しめるUIにも工夫しているそうだ。一見すると全自動でやってくれてもよさそうな作業だが,これを通じて「自分の前のシフトに入っていた店員が何をしていたのか,店で何が起こったのかを推測できる」という要素もあるという。

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 さて,地域の住民や店員とのコミュニケーションがゲームの中核となるが,もう1つの重要な要素はノスタルジーだ。
 本作の舞台である1993年は携帯電話がまったく普及しておらず,まだポケベルの時代だった。そのため,さまざまな連絡は固定電話を利用し,業務連絡はアナログのノートが基本となる。結果,コミュニケーションの中心が対面での対話になるというのもまた,1つのノスタルジーの表現だ。
 そのほかにも本作に登場する商品は1990年代の産業デザインを踏まえており,「90年代」へのこだわりが随所にあふれた作品と言える。開発メンバーの多くが個人的にも強いこだわりとノスタルジーを感じているところであり,まさにインディーゲームらしい作り方だ。

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 それはそうとして,日本のゲーマーは商品の文字が架空言語になっていることに目が行く。「開発者は日本文化に対して,本当に愛情を持っているのだろうか」という疑問を抱くかもしれない。事実,永井興業の中核となるメンバーは日本在住だが,生粋の日本人というわけではない。
 だが,本作はコンセプトとして「一期一会」を掲げるくらいに,日本文化を愛する開発者が手がけている。コンビニをテーマとして選んだのも「日本のコンビニの雰囲気が好きだから」であり,実際にコンビニで働く人々のインタビューも丹念に行なったうえで制作を進めているそうだ。
 なお,リリースは2025年第1四半期を予定している。

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「inKONBINI」公式サイト



Brocula


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 インドの個人デベロッパDestroyer Doggoが制作する「Brocula」は,2D見下ろし視点のアドベンチャー・シミュレーションゲームだ(ある程度,広いマップを自由に移動するタイプ)。500年の長い眠りについていた吸血鬼が,とある事故によって目覚め,現代社会に(かなり堂々と)適応していくというのが本作の要点となる。

 本作を紹介するにあたって最初にはっきりさせておくべきは,主人公である吸血鬼を人間社会はごく普通に受け入れるということだ。「生き血をすする怪物」として人間社会から公然と弾圧される,社会の闇から人間を支配して生きていかなくてはならないといったことは一切なく,普通に現代の法治国家(かつ資本主義社会)の一員として生きる。要するに,本作の基本的なトーンは(おそらく)コミカル寄りだ。

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 実際,本作の主人公が最初に目覚めるのは病院のベッドの上であり,初期のクエストは「市長に会って不動産(つまり主人公の居城)が現行法でどう扱われるかについての説明を受ける」ことだったりする。500年ぶりに目覚めた吸血鬼が最初にすべきことが事務処理だというゲームは,おそらくこれが世界初ではなかろうか。

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 さて,そんな目覚め方をした主人公なので,続いてやるべきことも概ね日常的だ。
 例えば,主人公が早い段階でやるべきクエストとして提示されるのは,実家の修繕である。なにせ500年も放置された城なので,老朽化が著しいのだ。だが城を修繕するプロを呼ぶとなると,当然お金がかかるので,城の敷地に生い茂っている樹木を使ったDIYが要求される。
 このDIYのプロセスだが,「まずは木を切り,それを使って作業台を作り,その作業台で丸太を製材して……」というゲーマーにしてみるとおなじみのパターンなので,何をしていいのか分からないということはないだろう。「ここで,この手のゲームが始まるのか!」という驚きは禁じ得ないが,それはそれ,これはこれである(ちなみに主人公は偉い吸血鬼なので,重たい丸太は使い魔のコウモリが運んでくれたりする)。

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 とはいえ,本作の舞台は現代社会だ。なにもかもDIYで片がつく……なんてことはあり得ない。より高度なDIYをするための道具は,お金で買うしかないのだ。
 かくして主人公は町で労働し,現金収入を得ることを考える。幸い,町の人たちはとてもフレンドリーで,どういう仕事をすれば収入が得られるかを示唆してくれる。今回のデモプレイでは自動車修理工場でバイトをしていたが,「客の注文に応じて必要なパーツを倉庫から出し,客に渡す」というミニゲーム風になっていた。

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 なお,本作は昼と夜がループする構造になっているが,夜間に営業している店舗でないと夜に働くことはできない。とはいえ,どうやらこの吸血鬼は日光を浴びても問題ないようなので,昼も無事労働を続けられる。
 そして,本作にはスタミナの概念がある(クラフトなどで随時減少する)ため,「昼は額に汗して労働し,夜は棺桶で眠ってスタミナを回復する」吸血鬼を拝むことになる。こうした仕様を聞いた人々の反応があまりに面白かったので,日本語に翻訳して以下に引用しておく。

「もし自分が吸血鬼で,資本主義の奴隷にならなくてはいけないとしたら,自分の棺に戻って永遠に眠るね」
「なんという悲劇……彼はスタバで労働を強いられる不死者なのだ……」

 このように,本作は吸血鬼として町の人々といかに生きていくかを楽しむゲームのようだ。ゲームの進め方によっては「教会で牧師として働き,日曜日には信徒からお金または血の寄付を受ける」といった方向性もあるらしい。
 プレイ時間はトータルして40時間以上とのことだが,ゲームの独創性もさることながら,これだけのボリュームのあるゲームを個人で開発しているということにも驚かされる。

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Go-Go Town!


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 オンラインショウの最後を飾った「Go-Go Town!」は,オーストラリアを拠点とするPrideful Slothによるサンドボックス・シティビルダー系の作品だ(「牧場物語」「どうぶつの森」系と言えば分かりやすい)。同社はこれまで「Grow」「Yonder」といったシティビルダー要素を持つサンドボックスゲームを作っているが,本作はその経験が生きている作品と言えるだろう。

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 プレイヤーは市長となって,町の発展を目指すことになる。このように聞くと「シムシティ」や「Cities: Skyline」系の作品を想像するかもしれないが,本作は前述のとおり,視点がよりミクロだ。端的に言えば画面内に「市長」のキャラクターが存在し,それを操作して町を作り,運営していくことが求められる。
 このため,「市長になる」とは書いたが,最初にやるべきことは自分の手で石を採掘したり木を伐採したりするという,一般論としては市長の仕事ではない作業からスタートする。こうして集めた資源を使って,町に新たな店を建てたり,家を建てたり,デコレーションしたりするのだ。

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 町をどのような方針で作っていくかは,完全にプレイヤーに委ねられている。自然と調和した町にするもよし,現代的な都市を目指すもよし,それらをミックスするもよし。「いつまでに,この目標を達成すべし」といった縛りもなさそうなので,よく言えば自由な町づくり,悪く言えば放漫経営が可能だ。
 つまり,町に曲がりくねった舗装道路を敷いて,そのコースをゴーカートで走り回ってベストタイムを目指すようなことだけを続けていても,ゲームオーバーにはならない(らしい)。
 また,永遠に市長が木を伐採して石を採掘し続けなくてはいけないゲームでも(当然だが)ない。各作業は自動化が可能なほか,町の魅力が増して観光客や移住者が増えてくると,町の住人に仕事を任せられるようになる。このあたりはインゲームに存在するスマホアプリで一元管理も可能なようで,自動化マニアにとってもシティビルダーファンにとっても嬉しいところだ。

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 まったく別の(そして微妙にあてにならない)労働力も導入できる。本作は最大4人のマルチプレイに対応しているため,開発者曰く「単純作業は友人に任せて,自分は町で遊び続けられる」というわけだ。
 また,「舗装道路でコースを作ってレースを楽しむ」という遊び方を紹介したが,これも4人で楽しめる。誰が勝ったかを明確に判定するシステム(あるいはスタートランプを点灯させるようなシステム)は今のところ作れないそうだが,今後の発展に期待したい。
 ただし,本作のリリース時におけるマルチプレイはカウチCo-op,つまりオフラインプレイが前提となる。なお,オンラインCo-opは開発のロードマップには存在しているとのこと。

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 全体的にポップかつ柔らかなビジュアルでまとめている本作は,デザインのアイデアとして「子供用の玩具」を参照したという。また「玩具で遊ぶような感覚」はプレイフィールとしても重視しており,肩肘を張らず,気軽に楽しめる作品となるだろう。
 2024年内のリリースを予定している本作だが,オンラインCo-op対応も含めて開発のロードマップはずいぶん先まで存在するらしく,リリースされたらそれが完成版というわけではないようだ。
 また,すでに10〜20時間以上プレイを続けているテスターがいるものの,プレイ時間として最終的にトータルでどれくらいになるかはまだ読めないとのこと。さらにシナリオ的な要素も存在し,これもゲームプレイとシームレスな体験になるように工夫しているそうだ。

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