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光と影が織りなす新作RPG「Clair Obscur: Expedition 33」は,ターン制の戦闘ながらもアクション要素もある意欲作[gamescom]
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印刷2024/08/28 22:00

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光と影が織りなす新作RPG「Clair Obscur: Expedition 33」は,ターン制の戦闘ながらもアクション要素もある意欲作[gamescom]

 フランスのインディーデベロッパ,Sandfall Interactiveが開発中の新作RPG「Clair Obscur: Expedition 33」は,美しいビジュアルと斬新なバトルシステムを兼ね備えた意欲作だ。
 本作は2025年にPC / PS5 / Xbox向けにリリースされる予定で,発売日からXbox Game Passでも利用可能となる。

 そんな本作について,ドイツで開催されたゲームショウ「gamescom 2024」の会場内で,同スタジオのLeo Paris氏とFrancois Meurisse氏に紹介してもらったので,その内容をお伝えしよう。

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 タイトル名にある“Clair Obscur”は,フランス語で「明暗法」を意味する言葉だ。この技法はルネサンス期に起源を持ち,イタリア語では「chiaroscuro」と呼ばれる。光と影の劇的な対比を特徴とし,本作の芸術的方向性にも大きな影響を与えた,世界観を象徴する語だという。

 ストーリーの中心にいるのは“Expedition 33”と呼ばれる探検隊だ。主人公Gustavが率いる隊の目的は,“Paintress”と呼ばれる謎の存在を倒すことにある。Paintressは毎年,モノリスに数字を描き,その年齢の人々を死に追いやるという恐ろしい行為を繰り返してきた。

 プレイヤーはExpedition 33のメンバーとして,この呪いのような循環を断ち切るために冒険を繰り広げるのだ。

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 物語の構想には,フランスの小説「Le Hoard du Contravant」から大きなインスピレーションを得たという。同小説は,世界を旅する探検家たちの物語である。また日本の「進撃の巨人」などのアニメやマンガ作品も,本作の物語に影響を与えているとのこと。

 そして本作は日本のRPG,いわゆるJRPGから強い影響を受けている。とくに「ファイナルファンタジー」「テイルズ オブ」のシリーズ作品,「ロストオデッセイ」などに受けた影響が大きいそうだ。

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 そんな本作の最大の特徴は,「リアクティブターンベース」と呼ばれるシステムだろう。基礎設計はコマンド選択型のターン制バトルだが,敵のターン中にリアルタイムで反応(操作)することが求められる。具体的には,敵の攻撃を「回避」や「ジャンプ」で避けたり,「パリィ」で受け流したりでき,成功すれば強力な反撃のチャンスが生まれる。

 さらに,攻撃面でも変わった要素が導入されている。遠距離武器を使う際,敵の弱点を狙うことで追加ダメージを与えられる。いわばFPSのヘッドショット的概念だ。また詳細は伏せられたが,スキルの効果を高めるための“リズム攻撃システム”なるものも存在するそうだ。こちらは字面だけでもいくつかのシステムを想像できるものがある。

 これらの要素により,単調な戦闘になりにくくしているという。

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 難度については決して低くないそうだが,プレイヤーの習熟度に応じて楽しめるように設計されているとのことだ。システムを完全に使いこなせば,ノーダメージでクリアすることも可能だという。ただし,そこまでの技術がなくても十分に楽しめるバランスが探られている。

 総じて,プレイヤーは試行錯誤を重ねることで,徐々にシステムを理解し,上達していく。そのうえで緊張感のある戦闘や,パズルのように敵の攻撃パターンを解き明かす達成感などが絶妙なバランスで組み合わさっていると,Meurisse氏は語っていた。

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 開発にはUnreal Engine 5が採用されており,高品質なグラフィックスを持つターン制RPGを目指して制作が進められてきた。
 光と影の劇的な対比を最新技術で表現し,遊ぶ人がゲームの世界観により深く没入できるような設計を目指しているそうだ。

 細部のこだわりはキャラクターや環境からも見られる。主人公Gustavや探検隊のメンバーたちは,表情や動作の表現に多くの開発時間を費やしているとし,各キャラクターの感情や個性がグラフィックスを通じて伝わるように工夫してきたという。確かにキャラクターの表情の変化はとても自然で,不気味の谷的な気味の悪さはない。

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 Sandfall Interactiveは小規模なインディーデベロッパだが,チームメンバーはみなJRPGへの深い愛情と,新しいものを作り出す情熱を共有しているという。ゆえにアートもプログラミングもゲームデザインも,さらにナラティブのチームも密接に協力しながら開発を進めてきた。

 開発過程での最大の課題は,野心的なビジョンと限られたリソースとのバランスを取ることだそうだ。高品質なビジュアルを実現しつつ,深みのあるゲームプレイを作り込むことは,どんなメーカーだろうと謳って目指したところで容易ではない。とくにリアクティブターンベースの開発には,これまで多くの試行錯誤があったとMeurisse氏は言った。

 ターン制の戦略性とアクションゲームのような即時性の両立は,技術的にも設計的にも大きな挑戦だった。何度もプロトタイプを作り,テストを重ねて,ようやく現在のシステムにたどり着いた。
 ストーリー面も,プレイヤーを引きつける物語を作り上げるのに苦心してきた。フランスの文学や芸術を下地に,JRPG的な要素も取り入れるという,一見相反する要素の融合に力を注いできた。

 そうした「Clair Obscur: Expedition 33」は,JRPGの伝統的な要素とフランスの芸術文化,そして最新のゲーム技術を融合させた新しい体験を提供することをポリシーとしている。2025年の発売に向けて開発は着々と進んでおり,リリース時は日本語版も用意される予定だ。

左からFrancois Meurisse氏,Leo Paris氏
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「Clair Obscur: Expedition 33」公式サイト

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