［プレイレポ］「ハイスクールD×D Operation Paradise Infinity」，あの熱血学園バトルが放置系RPGとして帰ってきた！

　「ハイスクールD×D」のキャラクターが帰ってきた！

　2025年4月22日，CTWのゲームプラットフォーム「G123」にリリースされた「ハイスクールD×D Operation Paradise Infinity」は，アニメ第4期に基づく描き下ろしキャラクターが60名以上登場する放置系RPGだ。


　もちろん，リアスをはじめとするさまざまなキャラクターには「別衣装」を着せることもでき，アニメと同様，「紳士」の皆さんにとって楽しめる作品になっている……はずだ。

　でも，実際のところはどうなのか？　気になっている読者は少なくないだろうから，紳士の端くれである筆者が本作をプレイして確かめてみた。

「ハイスクールD×D Operation paradise infinity」公式サイト

　「ハイスクールD×D」は石踏一榮氏によるライトノベルシリーズ（イラストは，みやま零氏が担当）で，夢と恋と戦いに彩られる青春を描いた全世界累計発行部数780万部（2024年5月時点）を超えるヒット作だ。

　主人公・兵藤一誠（イッセー）は，「ハーレム王」を夢見るスケベな高校生。人生初のデートで堕天使に殺されるも，悪魔の名門・グレモリー家の次期当主，リアス・グレモリーによってその眷属に転生し，悪魔として新たな人生を歩むことになる。
　天使，堕天使，悪魔などが入り乱れる熱血バトルと，学園お色気ラブコメが融合する本作は，アニメやコミックスなどのメディアミックス展開も多く，とくにアニメは海外でも根強い人気を誇るようだ。


　「ハイスクールD×D Operation Paradise Infinity」のオープニングもまた，原作のそれを忠実に再現している。恋の告白を受けたイッセーは初デートにウキウキで向かうが，相手はあの堕天使レイナーレである。

　イッセーが持つ神器の無力化を目的とする彼女により，イッセーは抹殺され，そこに現れたリアスが，イッセーを眷属として蘇らせる。この「ウキウキから一転して絶望の展開，そして生まれ変わる」という流れは，多くのファンタジー作品が踏襲する王道の幕開けであり，誰もがお気に入りの作品を思い出すのではないだろうか。

　なお，本作のストーリーは原作をベースにしたオリジナルだ。公式サイトでは「物語の核心に迫るようなネタバレはほとんどありません」と紹介されている。実際，ノベルゲームのように文章を読み進めていくパートは存在しない。


　ただ，キャラクターのフレーバーテキストは原作をベースにまとめられているので，少々地味な要素ではあるが，「そういえばこんな出来事もあったなー」などと懐かしむことができる。

放置系だからこそ，育てるキャラクターをしっかり選ぼう

キャラクターのスキルはレベルによって開放されることも。誰をどこまでレベルアップさせるか……プレイヤーの判断は大切だ

　本作のメインコンテンツは，「冒険」「天界の塔」「闘技場」といった各モードのバトルだ。放置系RPGらしく，戦闘はオートで進行し，プレイヤーはキャラクターの育成と編成に専念できる。

　チュートリアルの10連召喚（ガチャ）が最初の勝負どころになる。全体攻撃や複数回復スキルを持つキャラクター（カテレア，レイナーレなど）をここで引ければ，序盤の立ち上がりはスムーズに攻略できるだろう。

　ちなみに，筆者はカテレアを軸にバトルを進めていたが，アニメではグラマラスだった印象はあるものの，バトルではそこまで活躍していない彼女の能力としては少し不思議な気もした。原作のカテレアは「対峙した相手が悪かった」といったところだろうか。


　もちろん，序盤以降も戦力の増強は必須だが，召喚用アイテムは攻略を進めていくうちにどんどん手に入る。話は少し戻るが，最初の10連召喚では有能なキャラクターを1〜2体引ければ何かとかなる。

　そしてバトルとキャラクター強化を交互に行っていくと，プレイヤーレベルの制限により，以降の進行にストップがかかる。キャラクターの召喚運に恵まれなかったプレイヤーの場合，キャラクター強化のリソースが尽きるのが先かもしれない。

　こうなったら，まだ進行できるほかのバトルコンテンツをプレイしたり，ミニゲームを遊んだり，ゲームを一時中断したりして，自動戦闘により獲得できるリソースが溜まるのを待てばいい。


　本作は「待ち時間」に遊ぶのにピッタリな要素がいくつかあり，遊びながら別の報酬を得られる仕組みになっている。放置系RPGの常として「時短プレイ」を実現する課金要素への誘導はあちこちにあるが，あまり頼らなくてもすぐに行き詰まることはない。
　また，ゲームの各コンテンツに受け取れる報酬が分散しているため，それらを「探して受け取る」だけでもそれなりに時間が経過しているはずだ。

食べ物，それ以外を左右に仕分けするミニゲーム。サーバー内の順位も発表される

遺跡探索のコンテンツ。ダイスを振って，止まったマスに応じて報酬がもらえる

レベルが上がると，限定イラストが開放されるようだ

　ミニゲームの中には「タッチでぷるるん」的な紳士向けのお楽しみもあり，衣服を脱がしたり，タッチやマウスドラッグによるお触りもできたりする。

　ブラウザで遊べるHTML5ゲームらしい軽快さもウリだろう。プラットフォーム環境を選ばず，サクサク遊べるうえに，キャラクターはヌルヌル動く。外出中のスキマ時間にはスマホで，じっくり自宅で遊べるときはPCで，でも家族が一緒にいるときはスマホに切り替えて……といったように，いろいろな環境でプレイできるのは実に便利だ。

　もちろん，待ち時間にキャラクターを召喚してみるのもいいだろう。むしろ，ここで強キャラを引き当てて，実戦に投入して強さに驚く，というのが本作の大きな魅力であることは間違いない。

何となくガチャを引いたら，メインヒロインのリアスが降臨！　さっそく実戦に投入すると，MVPを連発してくれた

旧魔王派のリーダー格・シャルバはタンク役に適した守備スキルを持っているうえ，敵単体に3回攻撃可能なのでフィニッシャーとしても有能なキャラクターだ

物語の冒頭でイッセーを殺したレイナーレは，ヒーラー＆蘇生役として大活躍。意外なキャラクターが重宝するのも，原作ファンにはうれしいはず

　「ハイスクールD×D Operation Paradise Infinity」の魅力は放置系RPGの手軽さに加え，意外性もある原作再現，その取り合わせの妙だろう。あまり遊ぶ時間がない人でも，ちょっとしたスキマ時間に強キャラを引ければ活躍させることができるし，その活躍ぶりも順当だったり，意外だったりと，熱心な原作ファンにもなかなか読み切れない楽しさがある。

　ただ，キャラクターの召喚運が悪くなると，必要以上に停滞してしまう可能性もある。そこは原作が描いている熱い思いを胸にぐっと頑張るか，あるいは時間効率を上げるアイテムや強キャラを購入して乗り越えてほしい。
　冒頭に触れたとおり，本作は正式サービスをスタートしたばかり。今なら，さまざまなアイテムをキャンペーン価格で購入できるチャンスだ。

「ハイスクールD×D Operation paradise infinity」公式サイト