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サカつく最新作「プロサッカークラブをつくろう!2025」発表会レポート。開発者インタビューでは,F2Pスタイルや課金要素にも言及
会場のイベントスペースLIGHTHOUSEには,メディア関係者やサカつくシリーズのファンが招待された。本稿ではイベントの内容と合わせて,終了後に行われたプロデューサー陣の合同インタビューをレポートする。
サカつくシリーズ最新作「プロサッカークラブをつくろう!2025」発表。2025年世界同時リリース

セガは本日,「サカつくSHOWCASE」を配信し,「プロサッカークラブをつくろう!2025」を発表した。対応プラットフォームはPS5,PS4,iOS,Android,PC(Steam)。クロスプレイに対応する基本プレイ無料のオンラインゲームだ。
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「プロサッカークラブをつくろう!2025」公式サイト
今回のイベントには,シリーズ最新作「プロサッカークラブをつくろう!2025」(以下,「サカつく2025」)のチーフプロデューサーを務める久井克也氏,サービス中の「サカつく ロード・トゥ・ワールド」(以下,「サカつくRTW」)のプロデューサー,宮﨑伸周氏が登壇した。
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「サカつく2025」の対応プラットフォームはPC(Steam),PS5,PS4,モバイル(iOS,Android,OneStore,Huawei)。クロスセーブ,クロスプラットフォームに対応し,2025年内の世界同時配信を予定している。
「いまこそ、新たな原点へ。」をコンセプトに掲げ,29年前に誕生した初代「サカつく」の“サッカークラブを監督として率いる”ゲームデザインを継承。Jリーグの公式ライセンスを取得し,J1からJ3まで全60クラブが登場する。
サービス形態は基本プレイ無料の課金制だが,家庭用ゲーム機版の腰を据えて遊べる「サカつく」をベースにオンライン対応となる。
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会場には元サッカー日本代表,現在は指導者や経営者として活躍し,社会人サッカークラブEDO ALL UNITEDを運営する本田圭佑さんも登場した。
「サカつく2025」公式アンバサダーに就任した本田さんは,子どもの頃から「サカつく」をプレイしており,EDO ALL UNITEDの運営方針に「全員参加型のリアルサカつく」を掲げている。
「サカつく2025」では本田さんのアンバサダー就任をきっかけに,さまざまな取り組みを予定している。セガがEDO ALL UNITEDのスポンサードを行うと共に,ゲームにも同クラブを実装することが決定した。
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「サカつく」シリーズでは最初にホームタウンを選べて,スタジアムが用意されていて,さらに選手も所属している。クラブ経営に「リアルサカつく」の理念を導入している本田さんは,最初からリーグにも参加できる環境は本当に恵まれていて,「(リアルサカつくを)口で言うのは簡単だけど,現実は厳しい」と語った。
「サカつく2025」には本田さん自身も登場する。ゲーム内の3Dモデルは本人から提供された写真を参考に制作しているが,「顔はともかく,髪型はもっと格好良くない?(笑)」とダメ出し(?)すると,久井氏は修正することを約束していた。
本田さんはゲーム中のドラマシーンにも登場し,20歳からのキャリアを追体験するような内容が予定されている。
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イベントの後半には,ゲストとして伊集院 光さんが登場した。
セガサターンの「サカつく」でサッカーを知ったという伊集院さんは,以降のシリーズもずっとプレイしている。今回のイベントの出演にあたり,事前にテスト版をプレイする機会があることから,「ギャラの話は(しなくて)いい」とまで言って快諾したそうだ。
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「サカつく2025」をプレイした伊集院さんの感想は,ドリームキャスト版で味わった「やれることが多すぎて,どこから手を付けていいか分からない」部分が払拭され,簡単すぎず難しすぎず,ちょうどいいバランスになっていて楽しかったとのこと。
自身の出身地である東京都荒川区をホームとするJ3クラブ「アーペ荒川」を作り,なんとメッシ選手を招き入れて,すでにアジアのチャンピオンまで進めているという。
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ここから久井氏が「サカつく2025」について解説した。
本作には「サカつくモード」と「ドリームチームモード」が搭載される。前者はシリーズの原点となるゲームデザインにこだわり,ソロプレイでとことん遊べる家庭用ゲーム機版と同様の体験ができるとのこと。もちろん,現代のプレイスタイルに合わせて大きく進化している。
本拠地を選んでオリジナルクラブを作ったり,登録されているクラブを選んだりできるという。
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選手の育成には選手全員の「全体練習」と,特定の選手の力を伸ばす「特別練習」があり,後者は「トレーニングカード」を使うことでスキルや特徴などを取得できる。
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シーズン中にはドラマも発生する。ばかばかしくも面白いものが多数用意されており,選手のコンディションやパラメータの変化に影響するという。
久井氏は好きなドラマとして,選手がひったくり犯を捕まえるが負傷してしまうものを紹介した。選手にはマイナス要素だが,これによりサポーターが大幅に増え,クラブにとってプラスになる展開だ。こうしたプレイヤーを一喜一憂させるドラマが用意されている。
そのほか,「サカつくRTW」の「フォーメーションコンボ」の導入,試合中の「戦術コントロール」,3か月に1回行える「投資」といった要素も紹介された。
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サカつくモードで育成したクラブを率いて,ほかのプレイヤーのクラブと戦えるのがドリームチームモードだ。本作の課金要素はドリームチームモードにおけるカードのガチャがメインとなり,ここで引いた「選手カード」はサカつくモードでも使えるが,1シーズンに2人までの制限がある。
伊集院さんが自身のクラブで使っていたメッシ選手もガチャで引いたそうだ。
ガチャでは「トレーニングカード」も入手できる。前述した特別練習で使うと,選手にスキルやパラメータが付与される。
伊集院さんは自身のクラブが上級者のプレイヤーに打ちのめされることで,“井の中の蛙”を実感すると共に,相手の編成や戦術を糧としてプレイヤーとして成長したいと述べていた。
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本作にはJリーグ全60クラブに加え,韓国のKリーグや欧州リーグのFIFPROなどと契約を交わし,5000人以上の選手が登場する。さらにサッカーの一時代を築いたレジェンド選手も実名で登場し,マンチェスター・シティFCとのコラボも発表されている。
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「サカつく2025」の発表に合わせて,事前登録受付とクローズドβテスターの募集が始まっている。
また,リリースに向けて連動企画「サカつくをつくろう!」も始動。それぞれの結果がゲームに反映される予定だ。
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課金はドリームチームモードのガチャがメイン
サカつくモードは原則として無課金で最後まで進行可能
ここからはイベント終了後に行われた久井氏と宮﨑氏の合同インタビューをお届けする。イベントでは触れられなかった仕様や課金要素にも言及しているので,ぜひ読んでいただきたい。
――「サカつく2025」がお披露目となりました。現在の心境を聞かせてください。
久井克也氏(以下,久井氏):
今日発表できたことが,すごく感慨深いというのが一番ですね。宮﨑と一緒に企画を始めたのが,今から4年ほど前のコロナ禍の頃,オンラインでしかやりとりができなかったことにすごく苦労しました。
そこから紆余曲折があって,こうして皆さんにお見せできるところまで開発を進められたのは大変嬉しい気持ちです。
宮﨑伸周氏(以下,宮﨑氏):
私も久井と同じ時間を過ごして,「サカつく」を新しくしていくためにはどういうふうに生まれ変わったらいいんだろう,という話を「サカつくRTW」と並行してずっと続けてきました。
「サカつく」の原点となるコンシューマタイトルとして,果たさなければいけない使命にどう折り合いをつけて,F2Pと掛け算をするにはどうしたらいいか。めちゃくちゃ時間をかけて,ようやくある程度まで形になり,今日発表できたことにホッとしています。
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――企画のスタートは4年前?
久井氏:
そうですね。当時はまだ「サカつくRTW」も3年目,これから伸ばしていく時期でもあったんですが,いざ開発を始めるとそこから3年,4年と向き合わなければならないことも見えていました。その頃から宮﨑と企画の構想を練りつつ,何かしらを少しずつ仕込んでいこうと動き始めました。
当初はまだプラットフォームについて考えていなくて,市場環境が目まぐるしく変わっていく中で,マルチプラットフォームでやるのか否かといったところはかなり悩みながら進めていきました。
宮﨑氏:
コンシューマ機で出すことも,その段階ではまだ具体的ではなかったんですが,“コンシューマライクな体験”というのは初期の段階からありました。プラットフォームがスマホであっても,コンシューマゲームと同様の体験ができる「サカつく」ということは当時から決めていました。
――課金システムはどのように設定されているのでしょうか。
久井氏:
ドリームチームモードにガチャの要素があります。そこには「選手カード」と「トレーニングカード」が含まれます。
選手カードはサカつくモードに持っていくことができますが,1シーズンの中で2人までの制限があります。そこで練習を積んで成長させたら,ドリームチームモードに戻してPvPやPvEを遊ぶというサイクルを考えています。
そのほか,「マンスリーパック」のようないくつかの課金システムを充実させる予定です。
――無課金ではどのくらい遊べますか。
久井氏:
サカつくモードに限っては,昔の「サカつく」と同じように無課金で遊べるようにします。課金をすることで面白い体験ができるような作りにはなっていて,例えばガチャで引いたカードの選手は少し強めに設定されているので,サカつくモードに持っていけばクラブが勝ちやすくなり,その選手は成長しやすくなります。
トレーニングカードをサカつくモードの特別練習で使うと,選手に特別な能力を付与してくれるので,強い選手を作るために役立ちます。ガチャで引いたカードによって,より強いチームを作れるようになるんです。
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――サカつくモードとドリームチームモードは,別のものと理解していいですか。
久井氏:
はい。サカつくモードにおける選手の獲得などはモード内で完結していて,課金は必要ありません。メッシ選手やエムバペ選手なども獲得でき,本当に昔のシリーズと同じ感覚でプレイできます。
――サカつくモードには制限時間やスタミナのようなものもない?
久井氏:
ないです。縛りはなく永遠に遊べますので,ご安心ください。
――グローバル展開にあたり,ホームタウンはどの地域から選べるのでしょうか。
久井氏:
韓国のKリーグも実装されますので,その所属クラブからスタートすることもできますし,韓国の地域から始めることもできます。東南アジアのリーグライセンスも取りたかったんですが,残念ながらそれは叶いませんでしたので,香港を含む各地域はホームタウンに選べるようにしています。
ヨーロッパについては,ベルギーリーグをJリーグと同等のレベルデザインに設定し,そこからも始められますが,基本的にはローカルのクラブからスタートして,監督として成長した段階でヨーロッパに移籍し,そこからオリジナルクラブを作れるように設計しています。
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――初めて「サカつく」を遊ぶ人,サッカーの知識が少ない人といったカジュアルな層はどのようにフォローするのでしょうか。
久井氏:
できるだけ間口は広くしたいと考えています。とくにアジアをはじめとする各国で展開するにあたり,そもそも「サカつく」自体を知らない方に届けるために,可能な限り間口は広げたいですが,どこまでフォローするかといった設定は難航しているところでもあります。
現状,クラブ経営に関しては,ややシンプルに設計しているところもあります。ホームタウンの緻密な組み立てといったところは一旦置いて,サポーターを増やしたり,資金を獲得したりする要素を「投資」コマンドに集約するなど,カジュアルなゲームデザインを心がけています。
――Jリーグのライセンスは大きなセールスポイントだと思います。実名の選手が登場することのほかにアピールできることはありますか。
久井氏:
投資などは,私自身がサポーターとしてクラブの活動に触れている中で見てきたものを入れている部分は多いです。それぞれのクラブが苦心していることを,どのように反映するかはかなり考えましたね。
「サカつくをつくろう!」という企画をお知らせしましたが,まさにJリーグのクラブサポーターに盛り上がってもらいたいことを意図したものです。例えば「推し選手を作ろう」では,サポーターの皆さんに投票していただきたいと思っています。
あとはゲーム内のドラマですね。選手同士がキャッキャしているところはサポーターからすると結構楽しくて,仲がいい選手同士はもちろん,意外な選手同士の掛け合いもサポーターだからこそニヤニヤできる要素です。
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――タイトルロゴに「Powerd by FOOTBALL MANAGER」とありますが,本作とはどのような関わりがあるのでしょうか。
久井氏:
基本的にはデータベースの部分です。「サカつく」シリーズの課題の一つに選手データがあり,ユーザーさんから違うという指摘を結構いただいていたんです。我々としてもリサーチの限界があって,何とかしたいと考えていたときに,「FOOTBALL MANAGER」にいいデータベースがあることをプレゼンしていただいたんです。
「FOOTBALL MANAGER」は選手データが膨大かつ緻密です。同じグループで一緒にやっている会社のタイトルですし,「サカつく」をグローバルで売っていきたいこともあって,とくに海外のおけるネームバリューを生かしたいという意図も合致しましたので,ぜひ使わせてほしいとお願いしたところ,快諾していただきました。
――公式アンバサダーの本田圭佑さんは,どのように登場するのでしょうか。
久井氏:
本田さんは選手として,そのキャリアを辿っていくイベントを用意する予定です。発表会で披露したカードは,リリースのタイミングで全ユーザーさんにプレゼントを考えています。
宮﨑氏:
今回のドラマ要素はライトユーザーさんに入っていただくためのキャッチーな要素の一つで,ドキュメンタリーのような感覚で作っています。シミュレーションというより,サッカーRPGのようなコンセプトですね。
本田さんだけでなく,レジェンド選手の登場なども昔のエピソードを追体験するようなイメージです。サッカー選手以外でドラマを作るといったところにもカロリーを使っています。
――ドラマの内容は今の時代に合わせて?
久井氏:
そうですね。いやらしいライバルのような存在や情報を拡散する批判的なインフルエンサーがいて,監督として成果を出していくとその人物が少しずつ好意的になってポジティブな情報を発信してくれるとか,今の風潮に合わせたドラマを意識しています。
――秘書は登場しますか。
久井氏:
はい。本作では「アシスタント」として登場します。企画も考えていますので,楽しみにしてください。
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――従来の連携線や光プレイといったシステムは?
久井氏:
入っています。今までになかったシステムとして,試合の最中にポジションエディットできるというアーケードゲームライクな遊び方が可能です。PvPの戦術として使われることがあるかもしれませんね。
――「サカつく」ファンにメッセージをお願いします。
久井氏:
コンセプトとして,家庭用ゲーム時代の「サカつく」の体験を楽しんでもらうことを設計の根本に置いています。基本プレイ無料+ガチャという仕組みにアレルギーがあることも想定はしていて,サカつくモードをスタンドアロンで遊ぶぶんには,これまでのシリーズと同様に楽しんでいただけると思います。
そこにガチャで選手を獲得するといった部分が乗ることで,より面白くなるように設計をしています。まずはCBTで遊んでみて,いろいろな意見をいただければと思います。
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宮﨑氏:
かつての「サカつく」を追体験するというコンセプトのもと,それを実現するものができたと感じています。
「サカつく」の使命として,サッカーゲームユーザーをつなぎ止めるための交流ツールという裏設定があります。本日のイベントに来ていただいたヘビーユーザーの方々が集まって,飲めるような機会を作ることも我々の使命だと思っています。
新しいタイトルでも世代をまたいで,シニアの方だけでなく,若い方も交えてレジェンドの話をしたりするといった機会をゲームを通じて提供していきたいです。
――ありがとうございました。
「プロサッカークラブをつくろう!2025」公式サイト
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