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硬派なところは変わらず,初めての人にはフレンドリーに。第二次世界大戦がテーマの戦術ゲーム最新作「サドン ストライク 5」は,より自由で遊びやすいサンドボックスRTSへと進化[gamescom]
全25ミッションからなるキャンペーンで,第二次世界大戦中のヨーロッパおよび北アフリカ戦線の有名な戦いや戦場を舞台に,兵を率いて勝利を目指す。ドイツ・ケルンで開催された「gamescom 2025」では,同社ブースで看板タイトルの1つとして披露された。
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「サドン ストライク 5」公式サイト
開発を担当するKite Gamesは,前作「サドン ストライク 4」で確立した戦術的なコアを土台にしながら,現代のプレイヤーに向けた大規模な刷新を進めている。「Gamescom 2025」で行われたハンズオフで,Kite GamesのTamás Szappanos氏とAdam Barnes氏が強調していたのは,「深みはそのままに,より自由で遊びやすいサンドボックスRTSへと進化する」という点だった。
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ユニットごとの役割やカバー,位置取りを駆使する硬派な戦闘は健在だ。しかし本作では,マップ規模が平均で前作の3倍,ユニット数も3倍に拡大している。
そこで,目標をクリアしていくことでマップがアンロックする従来の形式から脱却し,最初から広大な戦場全体を用意して,「どのルートをどう攻めるかはプレイヤー次第」というサンドボックスなゲームの仕組みへと変化させた。
最初に紹介されたのは,ソ連軍のクリミア半島ミッションだった。
目的はシンプルに拠点の制圧だが,攻略方法はいろいろある。正面から力押しで突撃するのもいいし,各地の部隊をまとめて大軍で進行するのもありだ。隊を迂回させて側面につけ,敵を包囲するのもあるだろう。
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戦場には「ポイント・オブ・インタレスト(POI)」と呼ばれる戦略拠点が散らばっており,どの順番で確保するかが展開に大きく影響する。
無線塔を奪えば敵の航空支援を封じ,自軍の航空攻撃を呼べるようになる。レーダー基地を押さえれば重爆撃を防ぎ,逆にこちらが重航空支援を手にできる。鉄道駅を確保すれば,ソ連軍の最強戦車KV-1を前線に送り出せる。
実際のデモでは,鉄道駅を奪ったことでKV-1が部隊に加わり,戦局が一気に変わったが,無線塔を無視したことで敵の爆撃を受けるなど,選択が戦場を左右することが示されていた。
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続いて披露されたのが,枢軸側の「エルゼンボルン高地」のミッション。「バルジの戦い」の重要な激戦地として知られる戦場で,マップの広さはシリーズ最大級の規模を誇る。
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悪天候のため,空挺部隊が散り散りになって着地するのは史実の通り。この状況をどう扱い,好転させるかはプレイヤーの指示の見せどころだ。
背後に潜入させてチェックポイントを破壊し,補給を断つか,前哨基地を奪って威信ポイントを稼ぐか,柔軟な戦術が勝利の鍵となる。マップに点在する,損傷したグレイハウンド装甲車やヘルキャット戦車を修理し,戦力に加えるのもいいだろう。
嵐や砂嵐といった天候が視界を遮り,それが思わぬ遭遇戦を生むなど,環境そのものもリスクでありチャンスにもなる。AIはプレイヤーの行動に合わせて反応し,拠点を奪うとそれを奪還しようと増援を送るなど,従来よりも人間的で柔軟な動きを見せるようになった。
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大規模な軍を扱ううえで課題だったユニット管理を助けるのが,「スマート分隊」だ。
これにより,例えば「対戦車部隊だけを切り出して即応させる」「衛生兵を前線から後退させる」など,役割ごとに即座に,かつ直感的に分隊を編成/再編できようになった。分けた部隊は,動的に変わるアイコンによって一目で把握できる。
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茂みや森からユニットが出てくる直前に警告が表示される「隠蔽インジケーター」により,知らないうちに敵に発見されて撃たれるといった不満も解消された。さらに,地形効果として高所を取れば与ダメージが増し,低所からは不利になる仕様も導入されて,位置取りや迂回の重要性が強まっている。
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増援システムも刷新された。これまでのシリーズではスクリプトで固定された増援しか呼べなかったが,今回は戦果に応じて得られる「威信ポイント」を使い,必要な兵士や車両を自由に購入できる。医療班や歩兵を補充するか,鉄道駅を押さえて重戦車を呼び込むかといったプレイヤーの判断が,さらにダイレクトに戦局に影響するわけだ。
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さて,硬派な戦略/戦術シムの8年ぶりの新作となると,こういったゲームに不慣れな人は入りにくさを感じるのではないだろうか。
そのあたりを開発者に聞いてみると,彼らは「RTSは難しそう」と敬遠していた層にも楽しんでもらいたいと考えていることを強調し,初めての人や初心者も配慮していると話した。
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具体的なところだと,従来のような独立したチュートリアルミッションは存在せず,すべてのキャンペーンにチュートリアルが組み込まれるという。プレイヤーは自分のRTS経験に応じて初心者,中級者,上級者の3段階から選択でき,それに応じてポップアップやアイコンによる説明の量や丁寧さが変化する。
つまりシリーズ経験者は余計な説明に煩わされず従来通りに遊べて,初心者は手ほどきを受けながら迷わず安心して参入できるというわけだ。
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プレゼンで見えてきたのは,従来の「サドンストライク」らしい硬派な戦術性を失わず,スケールの拡大と自由度の強化を行い,そして「ビギナーフレンドリー」も両立しているということ。戦術の奥深さを求めるベテランも,シリーズに初めて触れる初心者も,それぞれに合った体験が「サドンストライク5」には待っているはずだ。
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4Gamer「gamescom 2025」掲載記事一覧
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Sudden Strike 5 (C) 2026 Kalypso Media Group GmbH. Developed by Kite Games. Published by Kalypso Media Group GmbH. Sudden Strike is a trademark of Kalypso Media Group GmbH. All rights reserved. All other logos, copyrights and trademarks are property of their respective owner.
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