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［インタビュー］「遙かなる時空の中で 龍宮の神子」戸谷菊之介さん，木島隆一さん，鈴木裕斗さん――「神気注入」初公開＆魚の精霊トーク

2025/11/26 17:00 　2025年11月8日・9日に開催された「アニメイトガールズフェスティバル2025（AGF2025）」初日では，「遙かなる時空の中で 龍宮の神子」（iOS / Android。以下，りゅうみこ）のスペシャルステージが池袋・サンシャインシティ 噴水広場で行われた。


　ステージには平 清盛役の戸谷菊之介さん，伊達政宗役の木島隆一さん，桂 小五郎役の鈴木裕斗さんが登壇し，新要素の初公開映像や作品の魅力を未来の神子（プレイヤー）に向けて紹介。熱気あふれるステージを終えたばかりの3人に，「りゅうみこ」への想いや見どころをうかがった。

　本稿では，八葉への深い想いから“演じてみたい魚の精霊”まで，3人が語ってくれた作品への熱い気持ちをたっぷりお届けする。

画面左から戸谷菊之介さん，木島隆一さん，鈴木裕斗さん

「神気注入」「添い寝」初公開のステージを終えて――率直な感想は？

4Gamer：
　ステージお疲れさまでした。注目要素である「神気注入」や「添い寝」の映像が初公開され，そして“未来の神子”の皆さんの前で八葉を演じるという貴重な機会になりましたが，終えての率直な感想をお聞かせください。

戸谷さん：
　すごくドキドキしましたね。でも，「神気注入」や「添い寝」の映像をご紹介したとき，会場の皆さんが“こんなことができるんだ”と嬉しそうに反応してくださって。その表情を見て，こちらまで嬉しくなりましたし，このステージに出演できてよかったと心から思いました。

木島さん：
　サンシャインシティ 噴水広場の大きなスクリーンを前に，たくさんの方々に向けてステキなセリフを届けることができて……本当にドキドキしました。
　でも，皆さんの眩しい笑顔が見えるたび，「遙か」シリーズ（2025年4月で25周年）という長く愛されてきた作品に参加できて幸せだなと，あらためて実感しました。

　早く皆さんに新しい「遙か」を届けたいという気持ちと，そして……開発しているスタッフさん，ファイト！　という気持ちでいっぱいです（笑）。

鈴木さん：
　今回のステージの目玉は，やはり初公開となった「神気注入」や「添い寝」の映像だと思います。僕たちもステージ上で初めて映像を見て，実際の距離感や雰囲気を知ることができました。
　作品をご紹介したあとに，八葉としてセリフをお届けできたのも，照れくささと嬉しさが入り混じった，特別な瞬間でしたね。

　事前に公式サイトを見て八葉を知ってくださっていた方，そして作品を知らずに通りかかって興味を持って立ち止まってくださった方……それぞれに「八葉ってこんな人物なんだ」と，より近くで感じていただけたのではないかと思います。

　僕たちが演じる八葉以外のキャラクターもきっとすばらしいのだろうと想像が膨らむような，そんな“作品の入口”になるステージでお話できて，本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

「『遙かなる時空の中で 龍宮の神子』スペシャルステージ in AGF2025」ステージの様子

重厚な物語があるからこそ，
龍宮での時間がいっそう愛おしい

4Gamer：
　映像が初公開された「神気注入」や「添い寝」について，率直な感想をお聞かせください。

戸谷さん：
　本当に良すぎて，楽屋でもずっと「神気注入が〜」って話していました（笑）。
　僕自身，「ネオロマンス」シリーズのように主人公と距離が近いお芝居をあまり経験してこなかったんです。今回は少し色気のあるシーンもあって，「新しい扉が開いたな」と思いました。ぜひ楽しみにしていてください。

鈴木さん：
　今回公開されたのは桂 小五郎の映像でしたが，平 清盛も楽しみだね。

木島さん：
　日常に八葉がいるって，絶対人生楽しくなっちゃいますよ〜。
　スマホを開くだけで，伊達政宗なら明るい気持ちに，平 清盛なら雅な気分にさせてくれるだろうし……。桂 小五郎は，どんな気持ちにさせてくれるんですか？

鈴木さん：
　意外とぐいぐいくるところもありますよ。普段はほんわかした人だけど，しっかり神子をエスコートしてくれる一面もあって。
　2人が演じる八葉もそうですが，「こんなかっこよさ，こんなかわいさもあるんだ」という発見があると思います。関係を深めた八葉をより近くに感じて，好きな人との時間と声をたっぷり浴びられる作品になっています。

木島さん：
　本当にそうですね。八葉に癒されたり，高揚したり……。自分の気分によって受け取り方も変わると思いますが，皆さんのお側に置いていただけるのがとても楽しみです。

鈴木さん：
　実際にゲーム画面を見て，こんなに近くで支えてくれるんだと感じました。「神気注入」と「添い寝」は特に距離が近くなる要素で，だからこそ伝わる温度感があります。毎日龍宮に通って彼らと過ごしたら，ますます好きになってしまいそうだなと。

　以前，開発者インタビューを読ませていただきましたが，「新しいこと，少し攻めた表現にも挑戦したい」と話されていて，まさにそのとおりの仕上がりだと感じています。
　重厚な物語で得られるトキメキに加えて，「神気注入」「添い寝」で距離が縮まったからこその交流が生まれて，より深い時間になると思いました。


木島さん：
　しっかりした物語の軸があるからこそ，「神気注入」や「添い寝」の時間が生きるんですよね。歴史を感じる物語を味わうほど，その合間のときがより愛おしく感じられます。

鈴木さん：
　確かに。八葉との物語では，ときには彼のつらさに寄り添う瞬間も訪れるでしょう。だからこそ，龍宮での穏やかなコミュニケーションが良いスパイスになるはずです。両方を体験することで，八葉たちの「いろいろな顔」に出会えるのも魅力だと思います。

4Gamer：
　鈴木さんはネオロマンス作品を数多くプレイされてきたそうですが，1人のファンとして，「りゅうみこ」をどのように感じましたか。

鈴木さん：
　収録では，まず八葉ごとのシナリオから録っていったんですが，個別の物語には，ネオロマンス作品ならではの“太い幹”がしっかり息づいていました。いろいろな困難を乗り越えていく「遙か」シリーズの愛と空気感が詰まっていて，「ああ，僕が好きな『遙か』だ」と思いましたね。

　「遙か」特有の重厚さや切なさ，そしてそのなかで芽生える愛――。僕，ファン歴がもう20年くらいなんですが……。

木島さん：
　すごい。芸歴と同じくらいじゃないですか。

鈴木さん：
　学生のころからプレイしていました。最初にファンになったときとまったく変わらない空気を，収録中……むしろ台本を読んだ段階から感じました。
　歴代の神子の皆さんに「安心して楽しみにしてほしい」と言うのはおこがましいですが，それくらい自信を持てる仕上がりです。

　一方で，「りゅうみこ」ならではの新しい要素もあって，それがうまく「遙か」に融合しているんですよ。本当に，多くの方に喜んでいただける作品になると思います。

4Gamer：
　シリーズにも「りゅうみこ」にも詳しい鈴木さんだからこその，心強い言葉ですね。

鈴木さん：
　ありがたいことにキャストとして，八葉の魅力や物語をいち早く知る立場にいるんですが……収録しながら，もう「早く遊びたい！」ってずっと思っていました（笑）。

戸谷さん・木島さん：
　（笑）。

鈴木さん：
　ゲーム画面はどうなるんだろう，モーションはどうなるんだろう……と想像しながら収録に臨んでいました。それくらい前のめりになるほど，ファンとしても楽しみな作品です。

木島さん：
　こんなに熱心なファンからのお墨付きがあるなんて，とても心強いですね。

お二人から「神気注入」される木島さん（中央）

龍宮トークから“演じたい魚の精霊”の話題へ！

4Gamer：
　演じられている八葉の「共感できる部分」や，「違うからこそ惹かれる部分」はありますか？　先ほど熱く語っていただいた流れのまま，鈴木さんからお願いします。

鈴木さん：
　桂 小五郎は読書が好きで，没頭すると周りが見えなくなるタイプです。僕は眠くなってしまうので……残念ながら本と長く付き合えないタイプなんですよね。だから，その一途さは彼とは大きく違うところです。

　一方で，おっとりしているように見えて，周囲をよく観察し，神子にアドバイスができるところは本当にすごいと思います。僕とは違う部分が多いからこそ，「こうなれたらいいな」と理想として憧れる人物ですね。
　そしてドジな部分を自覚して「やっちゃった」と場を和ませる余裕もあって……そんなふうに振る舞える人間になれたらステキだなと感じます。

　似ている部分は，そそっかしいところ（笑）。
　掃除のシーンでも，桂 小五郎は文献をため込んでしまって片付けが全然進まず，神子に助けを求めるんですが……僕も掃除が捗らないタイプなので，とても共感できました。困ったときに周囲に甘えられるところも，ちょっと似ているかもしれません。


4Gamer：
　では，戸谷さん演じる平 清盛はいかがでしょう。

戸谷さん：
　共感できる部分は，武家の世を目指すという“強い野心”を持っているところです。僕も昔からなりたい理想像があって，そこへ向かう力は強い方なので，彼のまっすぐな気持ちはよく分かります。

　逆に，違うからこそ惹かれるのは……平 清盛は何でもできて，先を見通せる人なんですよね。必要なときには嘘や建前も使いこなし，物事を良い方向へ導ける。それが本当にすごいと思うし，僕にはできない部分です。

鈴木さん：
　平 清盛って，全部見透かされそうな雰囲気がありますよね。

木島さん：
　そうそう。「この人の前じゃ嘘はつけないな」って思わせるタイプ。

戸谷さん：
　ミステリアスですよね。でも神子，姫君には素直な言葉をかけられる。そのギャップも大きな魅力だと思います。


4Gamer：
　木島さんは，伊達政宗をどのように感じましたか。

木島さん：
　共感できる部分や違う面……という話から少し外れてしまうんですが，僕にとって伊達政宗は“憧れ”に近い存在です。
　武将としていろいろな逸話がありますよね。諸説あるようですが，凍み豆腐を作ったのも伊達政宗だと言われていますし，料理家としての一面や，兵糧開発の中で新しいものを生み出した研究家の側面も持っていたそうです。
　それに，個人的には“馬上鉄砲隊”がかっこよくて好きなんです。

　「りゅうみこ」の伊達政宗はすごくポジティブで，彼のような人が近くにいたら日常がどれだけ楽しくなるだろう……と思います。
　伊達もの（粋でおしゃれ）で，人を束ねて乱世を切り開く力がありつつ，時代と噛み合わずに苦労も抱えている。そんな姿を見ると応援したくなるし，「こういう男になれたらいいな」と思わせてくれる人物ですね。

鈴木さん：
　でも雰囲気，似てるよね。

戸谷さん：
　うん。勢いがありますよね。

木島さん：
　いやいやいや，勢いは“金髪だから”じゃない？（笑）

鈴木さん：
　収録のとき，まだほかのキャストさんを知らなかったんですが，たまたまスタジオで木島くんとすれ違って。
　「伊達政宗役です」と聞いて，“あ，ぴったりだな”と思いましたよ。人を引っ張っていく感じとか，豪快で明るい雰囲気とか。

木島さん：
　嬉しいです。裕斗印いただきました（笑）。


4Gamer：
　もし“龍宮の神子”の世界にご自身が召喚されたとしたら，どんな立場で関わってみたいですか。

鈴木さん：
　僕は大変な事態には立ち向かえないので……料理でも食べながらのんびり過ごしたいです（笑）。ステキな八葉の皆さんと，可愛らしい魚の精霊たちと，ただただ楽しく。

4Gamer：
　浦島太郎ポジションですね。

鈴木さん：
　そうですそうです。「帰ったら痛い目見るぞ」っていう（笑）。僕自身が龍宮に実際に行ったら，本編が動くような場所には近づかず，魚の精霊たちとほのぼの過ごせる時間を堪能します。

木島さん：
　僕は部屋の隅で見守りたいですね。本当は魚になりたいんです。魚の精霊の声をやりたくて，スタッフさんに八葉とは別で兼ね役をさせてくださいとお願いしているところです。

鈴木さん：
　確かに，そういうのも楽しそう。

戸谷さん：
　でも神子のなかには，「同じ声の理由」を考察し始める方もいるかもですよ。

木島さん：
　「パートナー精霊なのでは？」とかね（笑）。

鈴木さん：
　それなら僕は絶対タイがいい！

木島さん：
　マンボウの声って，もう決まっているんですか？

スタッフ：
　すみません，決まっています。

木島さん：
　やりたかったなあ。じゃあ戸谷くんは，シュッとしてるから太刀魚。

鈴木さん：
　勝手にキャスティングするんじゃないよ（笑）。

4Gamer：
　戸谷さんはいかがですか。

戸谷さん：
　僕も“魚寄り”です（笑）。水族館が好きなので，龍宮の周りを泳いでいる魚たちを眺めていたいです。

鈴木さん：
　怨霊と戦ったり，各時代に飛んだりするんじゃなくて……全員が穏健派でしたね。

4Gamer：
　龍宮は平和ですが，八葉たちが生きるそれぞれの時代は過酷です。神子のような強さと覚悟がないと立ち向かえませんよね。

鈴木さん：
　本当にそうです。神子はかっこよくて芯が強い子なので，八葉もその強さに何度も助けられています。僕たち自身がその世界に身を投じられるかというと……ちょっと躊躇してしまいますね。


4Gamer：
　龍宮が舞台ということで，海や魚はお好きですか？　戸谷さんは先ほど，水族館が好きだとおっしゃっていましたね。

戸谷さん：
　あの雰囲気が好きなんです。

鈴木さん：
　分かる。独特の浮遊感がありますよね。

戸谷さん：
　僕，泳げないんですよ。海は苦手なので，そのぶん水族館が好きなのかもしれません。

鈴木さん：
　戸谷くん，大丈夫。僕も30歳までカナヅチでした。でも今では大好きになって，週一でバリバリ泳いでいます。

木島さん：
　かっこいい！

戸谷さん：
　え，教えてください！　何泳ぎがいいんですか？

鈴木さん：
　いいよ。まずは平泳ぎでカナヅチ克服して，そのあとクロールかな。あとでゆっくり話そう。
　僕も水族館が好きで，年間パスも持っています。水が怖かった時期があったせいか，水中にいるような感覚が落ち着くんです。それに動物園などでもそうなんですが，大きい生き物が好きで。巨大水槽のエイやマンタを見るのも癒しです。

戸谷さん：
　エイの裏側とか見られるのいいですよね。

鈴木さん：
　顔みたいでかわいいんですよ。「りゅうみこ」も水の音やBGMにこだわられていて，水族館にいるような感覚で遊んでいただけると思います。

木島さん：
　これは……完全に水族館トークの流れに（笑）。

鈴木さん：
　ほかの海や魚の話でもいいよ。寿司握ったことあるとか。

木島さん：
　寿司は握ったことないよ（笑）。でも僕も水族館が好きです。魚もいいけど，シャチとか！　「りゅうみこ」にシャチはいますか？

スタッフ：
　まだ，いないですね。実はイルカは少しだけ登場します。

木島さん：
　シャチ，チャンス！

鈴木さん：
　じゃあ僕はクジラで！

戸谷さん：
　では僕はイルカで（笑）。

木島さん：
　魚の精霊には，甲殻類もいたりするんですかね……。僕，北海道出身なんです。カニやサケなど海の幸に縁があって，一時期は毎朝イクラ丼を食べていました。

鈴木さん：
　北海道行きたい！　「りゅうみこ」の取材で海鮮食べたくなるとは（笑）。

木島さん：
　「りゅうみこ」には，親しみやすいデザインの魚の精霊たちが登場するので，ぜひ癒されてください。

4Gamer：
　最後に，リリースを楽しみに待っている神子の皆さんへメッセージをお願いします。

戸谷さん：
　ストーリーが本当に素晴らしくて，台本を読んで泣いてしまったほどです。ここまで「演じられてよかった」と思える物語には，なかなか出会えません。全身全霊で臨んだので，ぜひ楽しみにしていてください。

　それから……「神気注入」（小声）。「平 清盛さんの，こんな姿まで見ていいの!?」という場面がたっぷりありますので，距離の近さも存分に味わっていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。

木島さん：
　「りゅうみこ」を応援し，楽しみに待ってくださっている皆さん，本当にありがとうございます。「遙か」シリーズは長く愛されてきた作品で，そこに参加できることを今日のステージでもあらためて実感しました。
　歴史の長さから「どこから入っていいか分からない」と感じていた方もいるかもしれませんが，「りゅうみこ」はスマホで遊びやすく，触れやすい作品になっています。

　スタッフの皆さんが愛情を“神気注入”しながら制作してくださっていて，僕も物語の太い幹に身を委ねて伊達政宗としての時間を積み上げてきました。
　もう少しだけお時間をいただきますが，必ず素晴らしい形で，皆さんの手元・耳元・目元に届きます。その時はぜひ，「遙かなる時空の中で」お会いしましょう。

鈴木さん：
　僕たちキャストは，収録の頃から長く「りゅうみこ」に関わらせていただいています。八葉は誰もが魅力的で，「一緒に過ごしたら絶対に好きになる」と思える人物ばかりです。
　今日のステージでも新情報を紹介しましたが，演じている側としてもワクワクしてしまう内容が多く，本当に幸せだなと感じました。これも日々熱意を込めて制作してくださっているスタッフの皆さんのおかげです。

　以前の開発者インタビューにもありましたが，「シリーズを愛してきた神子の皆さん」「ここから知ってくださる皆さん」，そのすべてを想って作られている作品だと感じています。隅から隅まで，多くの方が楽しめるはずです。
　皆さんと一緒に“待っている今”の時間も大切にしながら，リリース後も楽しい時間を分かち合えたら嬉しいです。「りゅうみこ」と共にみなさんとこれからも一緒に長く歩んでいけますように。よろしくお願いします！

4Gamer：
　ありがとうございました。


――2025年11月8日収録

（C）コーエーテクモゲームス All rights reserved.

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