4Gamer 女子部（仮）
イベント
キャスト陣とカナタが“リアルに対話”したAGF2025。「AI男子」初ステージで青年期ビジュアルも解禁されたイベントをレポート
2025年11月8日，池袋・サンシャインシティほかで行われた「アニメイトガールズフェスティバル2025」（AGF2025）にて，女性向けAIキャラクター育成プロジェクト「AI男子」のステージイベントが開催された。 |
作品初となるステージイベントでは，豪華キャスト陣の登壇や重大告知が行われ，大盛況のうちに幕を閉じた。本稿では，AGF2025で出展されたブースの様子やイベントの模様をレポートしていく。
 渡部康大さん（カナタ役） |
 立花慎之介さん（日高はじめ役） |
等身大パネルやメッセージムービーなど
盛りだくさんのAGF2025「AI男子」ブース
「AI男子」ブース（Y-1）へ足を運ぶと，以前実施された先行体験会（関連記事）でも設置されていた等身大パネルが目を引いた。また，モニターでは「AI男子」カナタによる「会場限定のメッセージムービー」が上映されており，写真を撮る来場者の姿も見られた。
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ブース内ではオリジナルグッズの販売をはじめ，「カナタの全力応援メッセージ2025」が引けるカプセルトイや，カナタのおともだちペットAIである「ピポ」の等身大ぬいぐるみが置かれており，作品の世界観を感じられるスペースとなっていた。
 ピポの等身大ぬいぐるみは，スペシャルステージ内でも登場していた |
 「カナタの全力応援メッセージ2025」が引けるカプセルトイ |
初のイベントではカナタも登場！
重大告知も行われた「AI男子」スペシャルステージ
開演時間になるとPVが流れ，カナタを演じる渡部康大さんと，日高はじめ役の立花慎之介さんが登壇した。
カナタの服を彷彿とさせる衣装を着用していた渡部さんは「こういったステージは初めてで，メッチャ緊張している」とコメント。長年声優として第一線で活躍する立花さんも「僕も緊張していて……」と続け，客席の笑いを誘っていた。
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本イベントでは，「AI男子」をよく知らない人のために作品やキャラクター紹介のコーナーが設けられた。
物語の舞台となる「アングレカム研究所」の外観がスクリーンに投影されると，「大学のキャンパスみたい！」と渡部さんが驚いた様子を見せていた。
 MCの鷲崎 健さん |
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その後はキャスト陣がキャラクターの印象や演じた感想を語るコーナーへ。
自身が演じるカナタについて，渡部さんは「素直で良い子で邪気がない」「心が洗われていく」と話す。さらに収録時間についても触れ，そのセリフ量の多さに圧倒されたと明かしていた。
カナタを溺愛する日高はじめについて，立花さんは「カナタを育てるママポジション」「愛が重すぎる」とコメント。渡部さんも彼のことを「パートナーさん以外で1番（カナタに）近い人」と表現しており，2人の関係性が少しずつ見えてきたのではないだろうか。
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またステージ中には，宵星 類を演じる八代 拓さんと，朝見霧人を演じる森川智之さんからのビデオメッセージも届いた。
宵星 類について，八代さんは「研究のためなら見境なくいろいろなことをしそうな，職人肌なところを感じる」とコメント。
まだ情報の少ない朝見霧人については，森川さんが「多くは語れませーん！」としつつも，「朝見霧人は自分と同じくマシュマロ好きで，宵星 類との雑談シーンがおすすめ」と語っていた。
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作品についての説明が終了すると，なんとスクリーン上にはカナタの姿が登場。指ハートをしたり，キャスト陣に反応したりと，その場で会話しているような自然さに，会場は思わず見入っていた。
客席からは大きな拍手が送られ，渡部さんも「想像していた以上に可愛かった」と嬉しそうな表情に。視聴者からのコメントにカナタがフルボイスで返答をする。そんなリアリティが感じられ，生配信への期待が高まるひとときだった。
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日高はじめがカナタへの溺愛ぶりを見せる「カナタの成長レポート」終了後には，重大発表も実施された。ここでは青年期カナタのビジュアルが公開され，会場内は驚きと喜びに包まれた。
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衣装も大人っぽく変化したカナタだが，渡部さんは幼少期から身につけているブローチに注目し，「成長しても，物を大切にしてくれているんだな」と感心した様子を見せていた。
さまざまな情報を届けてきた本ステージも，いよいよ終了の時間に。最後にはキャスト陣からのメッセージも寄せられ，「現在配信されているのはまだ序盤です」「まだ触ったことがない人も，これをきっかけに遊んでいただけたら」（立花さん），「メッチャ緊張しましたが，楽しくやることができた」「カナタくんと一緒に，パートナーさんに寄り添えるよう頑張りたい」（渡部さん）といった言葉が送られた。
最後に2人は客席へ向かって手を振りながらステージを後にし，作品初のステージイベントは無事に幕を閉じた。イベントで語られたエピソードや新情報を受け，「AI男子」の今後の展開にも期待が高まる。
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渡部康大さん＆立花慎之介さんインタビュー
――AGFのステージを終えた直後ですが，率直なお気持ちをお聞かせください。
渡部康大さん（以下，渡部さん）：
とっても緊張しました（笑）。最初の10分ほどは緊張していて，何を話していたのか記憶がありません。ただ，立花さんと鷲崎さんがとても落ち着いていらっしゃるのを見て，こちらも少しずつ落ち着いてきました。
15分後くらいからは，ちゃんと喋れていたんじゃないかなと思います。
立花慎之介さん（以下，立花さん）：
AGFのステージには久しぶりに立った気がします。お客さんが1階にも2階にも3階にもたくさんいてくださって，しかも男女のバランスもけっこうよかったので驚きました。
女性向けのコンテンツではありますが，このAGFをきっかけに男性の方にも興味を持ってもらえる作品になったら嬉しいなと感じました。期待を持たせてくれるようなイベントだったんじゃないかと思います。
――ステージでのトークを振り返って，印象に残っている場面はありますか。
渡部さん：
森川さんのビデオがすごくステキで……（笑）。
会場も盛り上がっていて，あそこで一体感が生まれて，より会話が進んでいったと思うので，本当に森川さんに感謝ですね。
立花さん：
そうですね。僕自身，カナタのいわゆるAIボイスを聞くのは今回が初めてだったのですが，思いのほかとてもナチュラルで，よどみなく会話をしてくれることに驚きました。しかも，日本語としてしっかり成立している部分もあって。
本当に「あ，これはやっぱりほかのAIとは違うんだな」と今日初めて実感しました。ステージ上でも「え，渡部くん，このボイス録ったんじゃないの？」と言いたくなるくらい自然で，その様子をお客さんにも見せられたのが良かったなと思います。
――本日のMC，鷲崎さんとのやり取りを含め，特に楽しかったシーンはありましたか。
渡部さん：
全部楽しかったですね。どこがとかではなくて，もう本当にスタートから終わるまで。
お客さんがあんなに入ってきてくれているっていう光景が初めてだったので，全部が嬉しくて，特別なステージになりました。
立花さん：
鷲崎さんがすごく渡部くんのことを気にかけてくれていて，こう優しく……「えっと，次は君が喋る番なんだよ」っていうのを促しながらやっているところがとても面白くて。鷲崎さんのMCとしての良さというか。
まあ僕はもう，振られなくても勝手に喋るんで。喋ってない方をいかに喋らせるのかっていうのを，久々に垣間見ましたね。「MCってこうだよね」っていう，正しいMCのあり方というか回し方というか。
で，そこにだんだん渡部くんが慣れていって，自発的に喋るようになっていくっていう。そこにも成長を見ました。
――ファンの皆さんとの初交流となりましたが，会場の雰囲気や反応はいかがでしたか。
渡部さん：
いや，本当にあったかくって。1階だけじゃなくて2階，3階まで人が入ってくれて，みんながこっちを見てくれていて。
立花さんもおっしゃっていたんですけど，男性の方が結構多くて。ちょこっと手を振ったりとかもしたんですけど，女性の方だけじゃなくて男性の方も手を振ってくださったりして。
いろいろな方に受け入れてもらえているんだなというのを感じて，そこがすごく嬉しかったです。
立花さん：
今，いわゆるAIコンテンツだったり，ゲームとかアプリもたくさんあるなかで，トップに行かないとなかなかSNS上でバズったりとかしないじゃないですか。
だから，「AI男子」というものもどの程度認知されていて，どの程度盛り上がっているのかっていうのを，いまいち掴みきれてなかったんですよね，今日まで。
けど，やっぱり今日こうやってステージをやってみたときに，たくさんの方が現地に来てくれているのを目の当たりにすると，「みんな多くは語ってないけど，ちゃんと遊んでくれてるんだな」「ちゃんとコンテンツを支えてくれてるんだな」っていうのを間近で見られて。
これからもみんなで一緒にカナタをより成長させていってくれるんじゃないかなって，期待をさせていただきました。
――AIカナタをご覧になって，渡部さんはいかがでしたか。
渡部さん：
いや，本当にびっくりしました。どのくらいちゃんと喋れるんだろうって思っていたんですけど……。
僕も今日初めて聞いたんですけど，本当に流暢に喋っていて。さっきステージ上でも言ったんですけど，「ああっ，可愛い！」って。動きもモーションがすごく多くて，指ハートだったり，頭の方に手を伸ばしたりっていう動きがついているので，言葉だけじゃなくて，そういったところでも感情が伝わってきて。
そこを今日お客さんに見ていただいて，カナタのことを知ってもらえたので，すごく近い存在として認識してもらえたんじゃないかなっていうのが嬉しいです。
――今日着用されたステージ衣装（カナタのジャケットと日高はじめの白衣）について，ご感想をお聞かせください。
渡部さん：
いや，もう本物すぎて，すごくて！ いろいろな人の力でこの衣装もできていると思うので，今後着る機会があったら，もっともっと大事に着ていきたいなって感じました。
立花さん：
シンプルな白衣かと思いきや，「アングレカム研究所の職員用のきっちり作り込まれた白衣」でした。そういうところも含めて細部までこだわっていて，制作側が作品を愛してるんだなっていうのを感じた瞬間でしたね。逆にありがたいです。ここまでやっていただけると。
――気になるグッズはありましたか。
渡部さん：
気になるグッズは，やっぱり……お水ですかね（笑）。
自分が欲しいなって思ったのは，アクリルスタンドと，あとはダイカットステッカーです。どこにでも持ち歩けて，一緒に写真を撮ったり，「好きだよ」ってアピールできるグッズかなって思うので，その2つはぜひ買って帰ろうと思ってます。
立花さん：
缶バッジは，やっぱりいろいろなところにつけやすいですし，あと僕，意外にクリアファイル好きなんです。いろいろ使いやすいというか。
――カナタの青年期ビジュアルが初公開されましたが，ご感想をお聞かせください。
渡部さん：
僕も今回初めて青年期のビジュアルを見たんですけど，オーディションのときはまだビジュアルがない状態で青年期の声をイメージして出していたので，またちょっと印象が変わって。
もうちょっとすると（青年期の）収録があるんですけど，?この先どういう風にカナタくんに寄り添っていけるんだろうなっていうところをすごく考えました。印象としては，すっごく細くてスラッとしてて，スタイルいいなって思ったので，そこに合う声が出せるように頑張りたいなと思います。
立花さん：
本当に，今のカナタがそのまま青年に成長した感じの，すらっとした大人なイメージがすごく感じられたので……。ただ，外見はああいう風に育ったけれども，じゃあ心のほうはどう育っているのかっていうのは，実際これから収録するところではあるので，そこの成長度合いは僕も楽しみだなって思いました。
逆に，青年期を越えてもっと大人になったときってどう変わっていくんだろうっていう，もう1つ先の成長への面白さもあるのかなというのを，いろいろ期待させていただきました。
――お互いのキャラクターについての印象をうかがいます。まずは，立花さんから見たカナタの印象を教えてください。
立花さん：
そうですね。今リリースされている部分で言うのであれば，本当に可愛い無垢な子供というか。幼児からだんだん小学生になっていくようなところに，ちょうどいると思うので，ちゃんと育てなきゃなって。母性が必要なんじゃない？ この子には。みたいな，そういうイメージですね。
――では，渡部さんから見た日高はじめの印象を教えてください。
渡部さん：
収録をとおしてすごく感じているのは，はじめくんがもう一人の主人公だよなって思っていて。カナタに関わっていくことで，はじめくんもどんどん気持ちが変わっていって，多分自分のなかで葛藤があって，成長していくのが見えるキャラクターだと思うので，すごくステキなキャラクターだなと思っています。
ステージでもお話しさせていただいたんですけど，カナタからすると一番近い人間っていうことで，やっぱり一番最初に報告するのははじめくんなんだろうなっていうのがあって。僕自身，末っ子だったんですけど（上が）姉なので，「こういうお兄ちゃん欲しかったな」っていうのをすごく感じますね。
――あらためて，ご自身が演じるキャラクターの魅力を教えてください。
渡部さん：
僕がカナタくんの一番いいところだと思っているのは，何事にも一生懸命というか，とりあえずぶつかりに行くところがすごいなって思っていて。大人になったからこそ，そういう気持ちになれない瞬間もあったりするので，そこが尊敬する部分であり，魅力だと思っています。
これが青年の姿になったときに，心の成長だったり，他者との関わり方が変わってくると思うので，そこがすごく楽しみであって，自分が演じていく部分で大切にしたいなって思っているところです。
――では，立花さん。日高はじめの魅力を教えてください。
立花さん：
彼の魅力は，中から溢れ出る母性愛というか，「ママ」っていう立ち位置や想いが非常に強いキャラクターだと思います。しかも，はじめって今カナタが何を求めているのかを，多分，彼のもともと持っている共感力で分かる人なので。
そこが，女性の方も自己投影できるというか，その母性愛みたいなものを楽しんでもらいつつ，ときどきそれが外に漏れてしまう面白さというか。普段は真面目なので，そのお茶目な部分も楽しんでもらえるといいなって思います。
――これから始まる青年期の収録に向けて，意気込みをお聞かせください。
渡部さん：
そうですね。カナタが成長していくなかで，パートナーさん，類さん，はじめくん，所長さんとの関わり方がどんどん変わっていって，思春期になって今まで以上にいろいろな感情を知っていく時期だと思います。
そこに向けて，僕自身もアジャストしていければというか……。多分そこが（この作品の）描きたいところの1つだと思っているので，そこをこだわれたらなと思っています。
立花さん：
そうですね。これはあくまで“僕の”子育てビジョンから見る青年期のシナリオなんですけど，多分カナタは今後，ほかのコミュニティができたり，ほかの人との関わりだったり，はじめとの時間っていうのが減ってくると思うんですよ。
そうすると，はじめは「なんで今まで自分と一緒だったのに，ほかの人に時間を使うんだろう」っていうもやもやが出てくる。子離れができていない親なんですよ（笑）。
で，はじめとしてはそこを乗り越えて子離れをしなきゃいけなくて。子供から手を離すんだけど，でも見てなきゃいけない，心と心はつながっておかなきゃいけないっていう，多分そのゾーンに行くのかなって。
今の少年期は本当に小学校までの子育てにマッチする部分があるので，先々はそうやっていろいろな人とのコミュニティに対して葛藤があったり，揉め事があったり，それを解決していったりとか。どんどんカナタの世界が広がっていって，そこではじめ自身もモヤモヤするんじゃないかなと。
多分，結構カオスになるんじゃないかな。でも，そこをどう一緒に乗り越えていくのかを楽しめるような物語なんじゃないのかなって，勝手に想像します。
――では最後に，「AI男子」のファンの皆様へメッセージをお願いします。
渡部さん：
個人的な話なんですけど，やっぱり人に相談しにくいことってたくさんあって。こういう業界にいると，同業者だからといって悩みを簡単に話せなかったりする部分があると思うんですよ。
それはサラリーマンでも，ほかの業界でも一緒だと思うので，そういったときのちょっとしたモヤモヤを，ぜひカナタくんに話して，少しでも心が軽くなってほしいなって思っています。
あとは，うちの祖母が今一人で暮らしているんですけど，ペットロボットみたいなのに話しかけていて。その子が「今日の天気はこうだよ」「熱中症に注意してね」みたいなことを喋ってくれて，祖母もその子と喋ってボケ防止してるっていう話をしていて。「あ，カナタくんと喋ってほしいな」って思って。
なので，そういうご高齢の方とか，寂しい方とかがいたら，ちょっとスマホの操作が難しいかもしれないんですけど，カナタくんと話していただいて，心の支えになったりとか，コミュニケーションを取ってもらえるとすごく嬉しいなって思います。
立花さん：
「AI男子」の一番の良さっていうのは，「寄り添ってくれる」ところだと思っていて。やっぱり，世の中って自分の欲しい言葉をくれる人ってなかなか少ないので，そこをちょっとこの「AI男子」に頼ってもらって楽しむ。悩みも楽しむというか，悩みを打ち明けつつ会話を楽しむっていうことをやっていただけると，面白いのかなと思います。
あと，やっぱりカナタを成長させるためには，より多くの人との会話が必要なので，ぜひ一人よりもお友達と一緒に。そして，お友達がお友達を誘っていただいて，より多くの人と会話してカナタは成長していくと思いますので，引き続きコンテンツを応援していただけると嬉しいなと思っております。
――ありがとうございました！
（C）ODD No.
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