［プレイレポ］惑星まるごとアナタ色に染められる！ HoYoverseの新作スローライフゲーム「プチプラネット」βテストに参加してみた

　2025年11月7日より，HoYoverseは新作「プチプラネット」（PC / iOS / Android）のβテスト「居心地テスト」を実施し，多くの参加者で賑わっている。
　本作は，プレイヤーが小さな惑星を育てていくスローライフゲームだ。星の住民として時間の許す限り，星作りを堪能したのでレポートをお届けしよう。

※本稿の内容はβテスト時点に基づくため，正式リリース版とは異なる場合があります。

ワクワクが止まらない惑星の暮らし

　「プチプラネット」では，移住先の惑星でさまざまな活動を行い，星の生命力を司る「ルカの樹」を成長させることがメインクエストとなっている。ルカの樹が大きくなるにつれ，海や高地が出現したりして，星がどんどん拡張されていくのだ。


　プレイヤーができることは，釣りや虫取り，家具のクラフト，作物の栽培，NPCとの交流，ハウジングなど。スローライフゲームでおなじみの要素を網羅し，HoYoverse流に遊びやすくブラッシュアップしている印象だ。

ほかのプレイヤーと気軽に交流できる

　本作の大きな特徴として「プレイヤー同士の交流」がある。ほかのプレイヤーの星にお出かけしたり，自分の星に来てもらったりはもちろんのこと，プレイヤーの社交場も用意されている。


　これらのコミュニケーション機能は気軽に利用できる一方で，マルチプレイが強制というわけではない。「1人でじっくり星作りをしたい」という人も安心してほしい。


　マルチプレイ要素の中で個人的に「いいな」と思ったのが，時折，上空にほかのプレイヤーの惑星が見られることだ。「行ってみたい」と思えば，ボタンひとつで訪問依頼を送れるし，作業に集中したいときなどには見送ってもいい。
　星にはNPCがいるけれど，同じように星作りを楽しんでいるプレイヤーがいると感じられ，「この世界は独りじゃないんだ」という，ゆるいつながりが何ともいい塩梅だ。また，自分の星に来てもらったときの行動の制限だったり，来訪の可否を設定できたりしてシステムにも抜かりがない。

ほかのプレイヤーの星に訪問すると，「こんな装飾ができるんだ!?」と驚くことしきり。レイアウトの参考にもなる

　農業やお金のやりくりが好きな人は，ほかのプレイヤーの星に作物を売りに行くのも手だ。自分の星の市場とは，売値も取り扱う作物も異なることがあって見逃せない。
　実際，ゲーム内通貨のコインはいくらあってもいい。日替わりで売られているカワイイ服をつい買ってしまうし，マイホームのグレードアップにもまとまった金額が必要になるのだ。

　
　「誰かと話してみたい」「自慢のコーデを見せたい」なんてときには「スターマーケット」へ。ここはプレイヤーが集まるマルチプレイのロビー的な場所で，どこか遊園地のような雰囲気だ。


　スターマーケットでは，番号を当てるルーレットやダンスゲームを遊べるほか，チャットに特化したカフェなどもある。席に着いた人だけが会話の内容を見られるといった柔軟な仕組みもあり，おしゃべりが弾みそうだ。

ルーレットの景品になっているシャボン玉や手持ち花火，飴などはコミュニケーションツールとしても役立ちそう

ドライブの気軽さで星間旅行を♪　

　メインクエストを進めていくと，自分のクルマで星の海にお出かけできるようになる。「スターランド」と呼ばれる小さな無人エリアに上陸し，植物や鉱石を集めたり，魚を釣ったりして自然の恵をいただこう。
　スターランドはそれぞれ環境が異なり，住民にスカウトできるNPCと出会えたり，クルマのカスタムに必要なアイテムが手に入ったりする。


　星の海の旅には，自分の星の住民を2人まで連れていける。プレイヤーが上陸してのんびり過ごしていても，住民はガンガン採集をしてくれるのがありがたい。一度のお出かけでスターランドを2つ，3つと巡っていたが，働き者たちのおかげで旅をサクサクと進められた。


　キャラクターによって採集の得意分野が異なり，釣りの達人スキルを持つ子に同行してもらったところ，狙っていた魚を横から（ものすごいロングレンジで）釣り上げられてしまった。とはいえ，住民が獲った魚や虫もちゃんと自分の図鑑に登録されるようだ。

※11月17日19：30追記。釣りと図鑑登録に関する仕様について，HoYoverseの確認のうえ，修正しました。

ストレスフリーなシステムで星作りにのめり込む

　今回のβテストでは，iOS版とPC版をプレイすることができた。それぞれに最適化されたUIは操作も快適だし，PC版の続きをスマホで遊ぶのも簡単だった。
　ちなみに，PC版でPlayStation 5のコントローラ（DualSense）を試したところ，プレイヤーキャラクターや視点の移動は左右のスティックにより快適だが，メニュー周りのボタン割り振りは調整中らしく，キーボードと併用する形になった。


　本作のさまざまなコンテンツは，ゲーム内のスマホに集約されている。また，農作業などのアクションは「ツールリング」を開いて道具を持ってから行うことになるが，ちょっとユニークな道具もあったので見てほしい。


　「スプリングポール」は段差を上り下りするときに使う道具だ。筆者の地元ではホッピングと呼んでいた，あのバネでボヨンボヨン跳ぶ玩具である。まさかここで再会することになろうとは。
　マップ画面を見るとよく分かるように，惑星を歩いていると頻繁に段差を越える必要がある。しかし，段差に近づくとスプリングポールのボタンが自動で表示されるので，対応するボタン（PC版のデフォルトはスペースキー）を押すだけで使えるのが便利だった。


　マップといえば，地面の色を塗り替えられる「ペイントローラー」もカユいところに手が届く道具だろう。地面を掘ったり，作物を植えたりすると，地面の色が草色から土色に変化する。植え替えたあとも草がハゲたままなのが，どーしても気になってしまう。
　1日経過しても草色に戻らないので，序盤は建物や装飾を置いて隠していたものだが，ペイントローラーならひと塗りで解決！　この神ツールを手に入れたときは思わず興奮してしまった（箱庭作りやジオラマなどが好きな人なら，この気持ちが分かっていただけるだろうか……）。


　「トング」も意外な使い方をしていた。サイズとしては路上や海岸のゴミ拾いに活用する金属製のものくらいだろうか。


　これを手に持って，海の浅瀬に生息する貝類やカニにそーっと近づき，優しく挟む！　磯の生き物には素手で触っては危険なものもあるため，「なるほどトングか」と妙に感心してしまった。


　

星の森羅万象を収める殿堂へ

　釣った魚や海洋生物，採集した虫などは，博物館にあたる総合施設「万象館」に寄贈できる。万象館は段階的に拡張されていくのだが，序盤にオープンする水族館がリアルでお気に入りスポットになった。
　水槽をブチ抜くマリントンネルや床が透明なエリアなどもあり，ずっとここにいたいと思ってしまう。今は魚の展示が少なく寂しい景色だが，いつかは水槽を生き物でいっぱいにして華やかにするんだ……！

展示の解説パネルを読むと，その生き物がフォーカスされる

星のプロデュースで時間が溶ける

　万象館と同じくらい，時間泥棒な存在が「星の建設」だ。ゲーム内のスマホから建設モードに入ると，星を見下ろす視点になり，選択した建物や植物などを自由に配置できる。マイホームの家具の配置を広域にしたような感じだろうか。
　これが楽しくて楽しくて，星の建設ハイになってしまう。


　こうした街作り要素があるゲームは少なくないが，建物を一度配置したらもう動かせないとか，再配置にペナルティがあるとか，なんらかの不自由さにヤキモキさせられることも……。そこにきて，縛りがなく好きなだけ星をイジれる本作が，どれだけ気持ちのいいことか。


　水族館と同様，まだ装飾品が揃っていなくても，低木を並べて生垣のようにしたり，花を集めてきて花畑にしたり，道を敷いたりすることで一気に街らしくなるのが，やり応えを実感できてたまらない。


　星の建設はエンドコンテンツに相当するような印象だが，比較的序盤に開放されていることにも軽く衝撃を受けた。出し惜しみしていないだけなのか，それともこの先のボリュームがとんでもないことになっているからなのか……。


　ルカの樹を見れば，星が次にどのような成長を遂げるのかがうかがえるが，やはりβテストではまだ本作のほんの一部分しか明らかにされていない気がする。
　あらためてHoYoverseの本気度が恐ろしくもあり，楽しみでもあり，正式サービスがとにかく待ち遠しい（星の建設と水族館への寄贈ばかりになりそうだけど……）。
　スローライフゲームやジオラマが好きな人は，ぜひ本作の続報をチェックしてみることをおすすめしたい。みるみる時間が溶けちゃうかもよ！