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[レビュー]呪いの地に抗う若者が叫ぶ言葉は「アイヘイト・ディス・プレイス」! 長所と短所がパッキリ分かれる新作サバイバルクラフト
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印刷2026/02/03 13:30

レビュー

[レビュー]呪いの地に抗う若者が叫ぶ言葉は「アイヘイト・ディス・プレイス」! 長所と短所がパッキリ分かれる新作サバイバルクラフト

 2026年1月29日に発売されたアイヘイト・ディス・プレイスは,ポーランドのBroken Mirror GamesとSkybound Entertainmentが手掛けた新作タイトルだ。

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 なかなか攻めたタイトル名だが,本作は“邪悪なモンスターがあふれる歪んだ世界”で,若者が呪いの根源を打ち払うために戦うサバイバルクラフトゲームなのだという。確かに「こんなとこ大ッ嫌い!」と叫ぶに相応しい内容である。

 今回はそんな本作のプレイレポートをお届けしていく。ゲーム本編の攻略に関わる情報が含まれるので,ネタバレが気になる人は注意してほしい。

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避けるか,戦うか――判断力が問われる緊張感にあふれるアクション要素


 物語の舞台になるのは,古くから“呪われた地”として語り継がれる「ラザフォード牧場」だ。一見するとのどかな場所だが,ここから逃れようとした者はいずれも破滅の運命をたどったという。
 そんな場所で育ってきた主人公・エレナと,親友のルーは長く鬱憤を抱えていた。

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 あるとき,ルーは「角の男」(Man of the Horns)を召喚する儀式を行い,なんらかの“導き”を得ようとするが――その結果は凄惨なものだった。
 エレナが意識を失っている間にルーは姿を消し,周囲には動物が貪り食われたかのような血肉が飛び散っていた。

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 痕跡をたどっていくと,地下に広がる研究所が姿をあらわす。その内部は,人間と異形が合体したおぞましいクリーチャーがはびこる狂気の空間であった。
 エレナはどうにか研究所から抜け出したものの,呪いは牧場全体に広がっていた。エレナは親友を助けるため,牧場に満ちる呪いの裏にある真実を探ることになる。

バンカー(シェルター)として侵入を禁じられていた場所が,どうやら地下研究所だったようだ。そこには肉の根が張り巡らされ,危険な研究が行われていたことがわかる
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研究所から牧場に戻ると,非常に広い空間を自由に探索できるようになる。どこからチェックするかはプレイヤーの自由だ
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 ゲームの基本は見下ろし型のアクションだ。キーボード操作ならWASDで移動し,マウス操作で攻撃方向を指定する形となる。
 射撃武器の場合,足を止めていればレティクルが締まり,ある程度は自動で補正してくれるので,そこまで射撃の腕は求められない。

 ただし,多くのクリーチャーは非常に強く,銃弾を数発撃ち込んだ程度では倒れない。戦闘せず突破(迂回や隠密など)できる場面が多いので,限られた銃弾を無駄にしないように,基本的には隠れて行動したほうがいいだろう。

牧場は昼夜で姿を変え,夜になると危険が増すようだ。昼に脅威がなくなるわけではないので,ある程度は武装を用意して動きたい
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 クリーチャーから身を隠すときに観察すべきなのが,移動する床の状況だ。
 たとえば,ガラスが散らばった床を踏むと音が鳴り,肉の根が張っている床では滑って移動速度が下がってしまう。クリーチャーによって感知する要素が異なるので,その点も注意する必要がある。

移動時には足音がアメコミの擬音のように表示される。それぞれの音にどんな意味があるのか,プレイしつつ把握していこう
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 出会ったクリーチャーについては,スケッチブックに特性が記載される。感知範囲などを把握すれば,ゴミを投げて音をたてて,道を塞ぐクリーチャーをおびき出して脇を通り抜ける――といった戦略をとることも可能だ。無駄に戦いを挑まず,特性を理解して対処していこう。

空き缶などはわりと大きな音をたててくれる。あまり近くで投げると気付かれるようなので,距離と角度をうまく調整してあげる必要がある
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スケッチブックに記載されるイラストは,いずれも非常に力が入っている。新しい敵に出会ったとき,どんなイラストが追加されるかも楽しみの1つだ
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 戦わざるをえない場面では,スタミナと満腹度に気を払う必要がある。攻撃やダッシュなどのアクション実行時にはスタミナを要するので,連続して攻撃をし続けたり,ずっと逃げ続けたりはできない。

 満腹度は時間経過で低下し,ゼロの状態で活動するとスタミナの上限値が減少してしまう。下がったスタミナの上限値は,満腹度を回復してもすぐには戻らず,少しずつ戻っていく仕組みなので,探索の際には余裕をもって食料を用意しよう。

 そうした緊張感を演出するためか,セーブの仕様はかなり厳しい。
 オートセーブはなく,死亡したら「ロードしてやりなおす」一択であり,セーブポイント自体も少ない。実際,しっかり観察すれば即死はしにくいように作られているので,こうした配分は意図的なものだと思われる。

射撃はスタミナを消費しないが,リロードにはそれなりの時間を要する。ダッシュで距離をとれる相手なら,ヒット・アンド・アウェイで撃破を狙える
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 制限は多いものの操作の手触りは良く,80年代アメコミを思わせるホラー作品としての空気感も非常によく作られている。
 過剰なグロテスクさに目を奪われがちだが,しっかりと“演出”と“挙動”でプレイヤーを恐怖させる工夫も随所に見られ,シンプルにホラー作品としてのクオリティが高い。

 ただ,雰囲気作りのためか説明不足な部分が多く,誘導が不親切な部分もチラホラとある。
 メニューからヘルプを開いて読まなければしゃがむ方法が分からず,しゃがまなければ通行不可能な場所が早い段階で置かれるなど,最初はちょっと困らされてしまった。

 一方,覚えておくべき暗証番号が自動でメモされたり,クエストのチェックが細かく行われたりと,しっかりと親切に誘導される部分もある。
 必須操作の説明がゲーム内で行われるだけでも序盤のストレスは大きく緩和されると思われるので,そのあたりはアップデートに期待したいところだ。

操作説明はメニューから呼び出せる。キー配置がちょっと特徴的ながら自由に変えられないのも含め,最初は慣れるのに苦労した
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ゲーム性とジャンルの相性は最高。ただ数値やルール設定に気になるところも


 呪いが解き放たれた牧場において,唯一の安全地帯といえるのがエレナが住む家だ。家の前には農地が広がり,持ち帰った素材などを使ってさまざまな施設を作成できる。

 武器や食料は作業台でクラフトできるほか,各種クラフトの基礎になるスクラップ,木材,水などは時間経過で各施設から産出される仕組みになっている。牧場の周辺を探索するのであれば,しっかりと準備を整えてから動きたい。

 しかし,武器,弾薬,食料など,大量のアイテムを運んでいると“重荷”状態になってダッシュ不能になる。出先でアイテムを入手できる場面も多いので,ある程度は必要な物資を選別しつつ,必要なタイミングで戻ってこよう。そのころには,各施設から資源が産出されているというわけだ。

施設の配置は自由に行えるが,農地には邪魔な堆積物や地形が広がっている。たくさん施設を建てるには,必要なアイテムを用意してこれらを取り除く必要がある
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 こうした要素自体は,プレイヤーに慎重さと計画性を求めるゲーム性とのかみ合わせがいいのだが,ボトルネックが解消される段階設定が極端すぎる点は気になった。

 たとえば,ゲーム開始時点では確実に食料を得る手段がなく,拾ったものを食べる必要がある。これはプレイヤーの行動範囲を狭め,目標を立てて素早く行動する――いわば,計画性を報奨するメカニズムとして機能している。だが,それが機能するのは農場解禁までだ。

 農場が解禁された直後からは水が無限に生産可能となり,食料の栽培も無限に行える。日数に関する制限もなく,料理はインベントリの1枠にスタックするので,空腹というシステム自体があっという間にボトルネックとして機能しなくなる。

資源生産系の施設は,完成品をかなりの量スタックしておいてくれる。大量に並べて,とりあえず生産を予約しておけば基本的に不足することはない
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睡眠は任意の時間行えて,それによるペナルティなどはない。満腹度は減ってしまうが,それ以上の食料が手に入るので気にしなくていい
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 「手持ちの貴重な資源をどこまで使うか」「リスクをどこまで許容するか」といったジレンマがサバイバルクラフトジャンルの“大トロ”であり,それ自体が機能しやすいメカニズムがしっかり用意されているだけに,これはあまりにも惜しい。

 現状のプレイフィールとしては,セーブポイントが少ないことによるプレイ時間の喪失による緊張感のほうが強く,なんなら“サバイバル”の部分がないほうがゲームとしての完成度は高く感じられるほどだ。

 先述のとおり,アクションや演出のクオリティ自体は非常に高く,資源をやりくりするサバイバルとの印象の噛み合わせもいい。数値設定や制約(X日までに達成しなければいけない,など)が整理されれば,一気に面白いゲームになると思う。

攻略の中では独特なギミックが用意されることもあり,アクションと演出の面では面白い要素が多い
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 総じて,本作は評価点と問題点が極端な作品だと感じられた。アクション部分の出来は間違いなく良く,クリーチャーの能力を見極めて慎重に行動を選ぶ体験については自信をもって「楽しい」といえる。力の入ったアートまわりなどは,何度見ても飽きない魅力がある。

 しかし,その体験を構成する数値やルールまわりには明確に問題がある。さいわい,土台の部分はキッチリ作り込まれているので,改善は不可能ではないハズだ。キチンと周辺要素が再設計されたなら,名作にすらなりうる可能性を秘めている。大型アップデートがあれば,ぜひまた触れてみたいと思う。

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