動物たちのレストラン経営ゲーム「PaoPao」は，忙しすぎる厨房に反して，街ではほのぼのとした暮らしを楽しめそう［WePlay2025］

　中国インディーゲームイベント「WePlay Expo 2025」のGamerskyブースで，東ヨーロッパのモルドバを拠点とするARTDOCK GAMESが開発中のレストラン経営ゲーム「PaoPao」（PC / PS5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch）の最新デモ版をプレイした。


　本作のキャラクターは猫やキツネ，アライグマなどのもふもふな動物たちだ。雰囲気はキュートというより，体形も相まって中年感がにじみ出ている気がする。


　主人公のPaoはレストランのオーナーを務めるため，とある街に降り立つ。ミッションガイドにしたがって街の住人たちと会話を重ね，食材を買い集めて，さっそく開店準備へと進む。


　厨房はグリッド状になっており，テーブルやコンロ，食材を入れる箱などを好きに配置できる。食材自体は好きに買い込んでおけるのだが，調理中に使える食材は箱に設定しておいたものだけとなる。
　箱1つにつき，入れられる食材は1つだけだ。レストランのメニューは日替わりで，毎日自由に入れ替えられるので，手持ちの食材に合わせて設定していく。


　たとえば下記の画像のような場合は5種類の食材が必要だが，初期の箱の数は4つなので，どれかを削る必要がある。食材が足りない場合はダイヤログも出るが，気を付けておこう。


　筆者はライスロールを作ろうとして，ひたすらチャーハンを量産してしまったのだが，これは準備フェーズでコンロに鍋を設定しておく必要があったのに，それを忘れてフライパンで調理してしまったためだ。
　準備をしっかりしておかないと，お客さんの注文が入ってもどうすることもできず，お互いに悲しい思いをするので気を付けよう。

鍋を用意しておかないとダメだよと，隣でプレイしていた人が画面を指さしながら教えてくれた

　準備ができたら看板をオープンにひっくり返して，営業開始だ。客はどんどん椅子に座って注文してくるので，待ち時間で怒って帰ってしまう前に，注文を急いでこなしていく。

　箱から食材を取り出し，切りたいならまな板に，炒めたいならフライパンに持っていき，それぞれ調理する。炒め終わるまでフライパンは放置できるので，その間に皿の用意をしたり，魚を切ったりといった段取りが求められる。

　食材を盛り付けて料理を完成させたら，お客さんにサーブし，お金をもらう流れだ。机に食べ終わった皿が残るので，それを片付けないと料理を盛るお皿が足りなくなるし，新たなお客さんが席に座れない。


　厨房とホールの間にはカウンターがあるのだが，そこに料理を置いてもお客さんが取りに来てくれるわけではない。本作はソロプレイだけでなく最大4人のマルチプレイに対応しているので，ホールと厨房で役割分担してプレイする場合は，カウンター越しの受け渡しなどで便利そうだ。

　メインミッションでは，まず10人のお客さんをおもてなしすることが目標だったが，営業中にあっさり達成してしまった。なんとなくそのまま外に出て次のミッションに進めるのか試すと，お客さんを放置したまま外に出られた。

　もしかしたら，食材が途中で足りなくなったときに，外へ調達に出るといった遊び方も想定されているのかもしれない。マルチプレイなら，あれ買ってきてという風に作業を分担し，よりわちゃわちゃと楽しめそうだ。

　また，メインミッションを進めると釣りをする場面も出てくる。釣りは海辺だけでなく，ボートを操作して沖釣りも楽しめる。


　魚がヒットすると，リールを引っ張りながら左右移動キーでウキが中央から離れすぎないようにコントロールする。リールを引く速度が速すぎても糸が切れてしまう。
　うまく調整しながら引き寄せていくと，釣り上げられる。


　そのほか，ゲームセンターでリズムゲームやもぐら叩きなども遊べる。メインの料理部分が「Overcooked」にかなり近い雰囲気があるが，調理台を自分たちの使いやすいようにカスタマイズできたり，厨房の外での遊びもいろいろ用意されていたりと，さまざまな要素が詰め込まれている。



　レストラン営業中の厨房はかなり忙しいが，街の人たちとの交流やレクリエーションなどでほのぼのとした暮らしも楽しめそうだと感じた。