企画記事
「PS Portal」でついに(ほぼ)単独でゲームが遊べる! クラウドストリーミング機能で何がどうやってプレイできるのか,実際に確かめてみた
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先日(2025年11月6日)行われたこのアップデートは,2024年11月にベータテストが始まってから約1年を経て,ついに正式版として実装されたものだ。
これでPS Portalは「リモート専用機」から「ストリーミング携帯機」という一面もあるゲーム機へと一歩進化したわけだが,では,実際どんなふうに遊べるのか? 対応タイトルは? そしてプレイ感は? さっそく確かめてみたので,これから使ってみようという人の参考になれば幸いだ。
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「PS Portal」,クラウドストリーミング機能を正式実装。PS5不要で,購入したタイトルやPS Plusカタログタイトルの対応ゲームをプレイできる
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは本日(2025年11月6日),「PlayStation Portal リモートプレーヤー」(PS Portal)で,クラウドストリーミング機能を正式リリースした。PS5本体を経由することなく,直接サーバーからゲームを起動できる。
実際に試す前にまずは準備から。必要なのは「PS Portal」本体(そりゃ当然)と,もうひとつ「PlayStation Plus プレミアム」への加入だ。
PlayStation Plusには「エッセンシャル」「エクストラ」「プレミアム」の3つのプランがあり,クラウドストリーミングに対応しているのは最上位のプレミアムだけ。月額1550円,年間プランなら1万3900円と一番高額なプランではあるものの,PS Portalを持っている人……つまりそれだけPSでゲームをする人であれば,すでにプレミアム,もしくはその一つ下のエクストラに入っているケースが多いのではないかな? と思う。
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今までのままで使える人は当然のこと,エクストラからちょいアップ(月額なら+250円,年間プランで+2200円)で使えるという人だったら「前向きにご検討を!」といったところだろうか。
ただクラウドストリーミングを使うために新たに加入またはエッセンシャルからアップグレードすべきかとなると悩ましいところ。PS Portalはリモートプレイ専用機としても十分便利なので,本機能が使えるということだけでプレミアムへアップグレードしなくてもいいとは思う。
これを機にもっと気軽にPS5のゲームを遊びたい,外出先でもがっつりプレイしたいと考えたら,家族もしくは自分自身と話し合うといいだろう。自問自答!
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遊びかたも,どのゲームがプレイできるかの確認もめちゃ簡単。PS Portalを立ち上げたら,まずL1/R1ボタンでストリーミングのアイコンを選び,「PlayStation Plus プレミアムのストリーミングゲーム」のメニュー画面を開く。
L1/R1ボタンでは「リモートプレイ」「PlayStation Plus プレミアムのストリーミングゲーム」「ストリーミングゲームを検索」の3つのメニューを切り替えられる。これまでどおりPS5本体につなぐなら「リモートプレイ」を選べばよく,操作感も以前と変わらない。
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「ストリーミングゲーム」のトップ画面には直近でプレイした6タイトルが表示され,その下に「ライブラリーのストリーミングゲーム」と「PlayStation Plusのストリーミングゲーム」の2つのカテゴリが並ぶ。
「ライブラリーのストリーミングゲーム」を選ぶと,これまで購入したタイトルやPS Plusのフリープレイで入手したゲームの一覧が開き,「PlayStation Plusのストリーミングゲーム」を選ぶとPS Plusゲームカタログとクラシックスカタログの中でクラウド対応しているタイトルが表示される。
タイトル画像がずらっと並ぶ一覧は見やすく,PS5のゲームライブラリを見るのと同じ感覚で「いま遊べるゲーム」が一目でわかる。先ほど伝えたとおり検索も用意されているが,正直文字で打つより目でざっと眺めたほうが早いかもしれない。
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なお,クラウドゲーミング対応タイトルは現時点で2307本。そのうちPS Plusゲームカタログが161タイトル,クラシックスカタログが90タイトルとなっている(2025年11月7日時点。詳しくはこちらの公式サイトの一覧で)。
アップデートが行われた11月6日に掲載したニュース(リンク)の時点で2287本だったので,こう言っているうち(本記事掲載まで)にも対応タイトルは増えているかも。
ちなみに筆者がダウンロードで購入したタイトルで,パッと見で「これ,まだ対応してないんだ」となったのは「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」と「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」くらいだった。だからといってがっかりしたわけではなく「あ,じゃあPS5につなごうか」くらいの軽い感覚だ。
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では,実際にプレイしてみてどうだったか。これはプレイヤーそれぞれのネット環境やサーバーの状態にも左右されるところではあるけど……2時間ほど「Ghost of Yōtei」を,さらにそれぞれ1時間弱くらいいくつかのPS5用タイトルやインディーゲーム,クラシックタイトルをプレイしてみたが,筆者の自宅環境ではPS5リモートプレイとほぼ同じ感覚で遊べた印象だ。
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基本的にシングルプレイのゲームをもくもくと,そこそこの難度(普通〜やや難しめくらい)で遊ぶ人間なので,同じようなタイプの人は気にするほどの遅延はないと思う。ただタイミングがシビアな高難度アクションをストイックにやり込む人,オンラインマルチプレイを中心に遊ぶ人だと感じ方はまた違ってくると思う。
なお,Wi-Fiの周波数帯域や電波強度,下り/上り速度,レイテンシーなどは,PSボタンからメニューを開き「トラブルシューティング」内の「ネットワークの状況を表示」をオンにすれば,いつでも確認できる。また解像度は1080pと720pで切り替えも可能だ(切り替え時にゲームの再起動が入る)。ただし,720pに落としたからといって遅延が劇的に改善するかもまた環境次第だと思う。
このように紹介してきたが,もともとPS Portalでゲームプレイ環境が大きく変わったという人にとっては,今回のクラウドストリーミング機能はさらにありがたい存在になるだろう。というのも,筆者自身がPS Portalで“ゲームの遊び方”そのものが変わった人間だからだ。
最初はかなり懐疑的で,すぐには買わなかった。しかし実際に導入してみたら「もっと早く買えばよかった」と思ったほど,新作から積みゲー,PS Plus配信タイトルまで幅広く遊べて,PS Plus会員として支払っている分をめちゃくちゃ有効活用できたと感じた。
それがあるからこそ,今回の新機能追加は本当に“待ちに待った”正式実装だったし,これからさらにゲームを楽しむ時間が増えそうだ。まだ使い始めて1日しか経っていないけれど,すでにその可能性を強く感じている。
クラウド対応で便利なのは,「今PS5本体に入っていないゲームをちょっと遊びたい」「ゲームカタログに追加されたタイトルを軽く試してみたい」なんていうときに,ダウンロードせず手元でサッと試せること。
「それはPS5でやればいい話っ(とくに後者)」ではあるけれど,本体を立ち上げてテレビをつける,もしくはPS Portalにつなぐ……という流れすらついぐずぐずしてしまい,「また今度でいっか」という後回し癖が発動する(筆者のような)タイプの人間には,この“思い立った瞬間,ワンタッチで遊べる気軽さ”が実にありがたい。
また,別アカウントでPS5本体とは別にゲームを遊べるのもポイントだ。
これまで家族がPS5で遊んでいるときは「今あのゲーム進めたいけど,まあいいか」とほかのハードのゲームをしていたが,いまはその時間もPSのゲームのプレイにあてられる。……と,それ以上に「家族が映画やアニメを見ているあいだ」や「自分が動画を流しながらPS5のゲームを遊びたいとき」に使える,という点のほうが実感としては大きい。
途中でも触れたように,この機能のためだけに新たにプレミアムプランに加入したり,エッセンシャルからアップグレードしたりするのはコスト的に検討が必要だと思う。
ただ,日ごろからPSでゲームをよく遊ぶ人や,家族とPS5を共用している人。映画やアニメの視聴に使うなどPS5が生活の一部として密着しているような人はきっと重宝するであろう新機能だ。「おっ,これは」と感じた人はぜひ試してほしい。
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