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[CES 2016]あのCreativeが「BlasterX VR」でスマートフォン向けVRゲーム市場へ参入。わずか50ドルのヘッドマウントディスプレイは何ができるのか
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印刷2016/01/08 18:57

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[CES 2016]あのCreativeが「BlasterX VR」でスマートフォン向けVRゲーム市場へ参入。わずか50ドルのヘッドマウントディスプレイは何ができるのか

BlasterX VR
画像集 No.003のサムネイル画像 / [CES 2016]あのCreativeが「BlasterX VR」でスマートフォン向けVRゲーム市場へ参入。わずか50ドルのヘッドマウントディスプレイは何ができるのか
 Creative Technology(以下,Creative)の米国法人であるCreative Labsが,CES 2016で,自社開発となるスマートフォン挿入型のヘッドマウントディスプレイ「BlasterX VR」を公開した。北米市場においては,2016年第1四半期中に49.99ドル(税別)で販売を開始するとのことだ。
 また同社はそれに先立ち,関連アプリ「BlasterZone Player」をGoogle Playで公開し,さらにBlasterX VR関連情報を集めたポータルサイト「BlasterZone」のβ版立ち上げもアナウンスしている。

Creative Labsは今回,BlasterZoneというソリューションを訴求していた
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BlasterX VRとは何か


正直に述べて,作りはかなり安っぽい。数回使ったら壊れてしまうのではないかと危惧してしまうほどだ。ただ(下に続く)
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 Creativeが立ち上げたゲーマー向けサウンド製品ブランド「Sound BlasterX」と同系統のゲーマー向けモデルとして立ち上がったBlasterX VRだが,スマートフォン挿入型と聞くと,Samsung Electronicsの「Gear VR」をイメージする人も多いだろう。
 ただ,実のところBlasteX VRは,スマートフォン用のVR対応ゲームをプレイできるヘッドマウントディスプレイではない。端的にまとめるならば,録画したゲームプレイを試聴するためのビューワである。

(続き)人間の目の幅に合わせてレンズ間の距離を調整する機構はあった
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 具体的にどのスマートフォンに対応するのか,Creative Labsは明言していないのだが,BlasterX VRの筐体内にあるスマートフォンホルダーはその幅を変更できるようになっていたので,最近流行の5〜6インチクラスには問題なく対応できるのではなかろうか。

BlasterX VRを開いたところ。写真右下のスマートフォンホルダー(というかほとんどただのトレイだが)にスマートフォンを固定することになる。ちなみに筆者が体験したとき,デモ機にはSamsung Electronicsの「Galaxy S6」が差さっていた
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 その大きな特徴となるのが,Creativeが独自に開発したという技術「3D Vertices Recording Technology」(三次元頂点録画技術)で,BlasterX VRのSDKを用いて開発した3Dゲームであれば,そのゲームプレイを録画したビデオの中で,ユーザーが任意にカメラの位置を動かせるようになる。たとえば,ズームアウトしてゲーム世界を神の視点から眺めたり,マルチプレイヤーの対戦ゲームでキルシーンをチェックしたり,レースゲームで中継風にカメラを動かしたりといったことを,BlasterX VRから行えるようになるのだ。
 前述したBlasterX Playerは,録画したビデオをBlasterX VR上で再生するためのアプリ。BlasterZoneはBlasterX VR対応ムービーのポータルというわけである。

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対応アプリでは左右分割での立体視が行える
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「Minecraft - Pocket Edition」への対応は謳われているが,完全対応するかはまだ分からない
 気になるのは対応ゲームアプリだが,「Clash of Clans」「Candy Crush Saga」「Angry Birds」「SimCity BuildIt」などはすでに対応済みとのこと。ゲーム側で対応しないと3D Vertices Recording Technologyベースの録画自体ができないので,やはり,「どれだけのゲームアプリがBlasterZoneに対応するか」が普及するかのカギとなりそうだ。

 手元のNexus 6Pを使ってBlasterZone Playerを使ってみたところ,3DゲームであるSimCity BuildItでは,拡大縮小だけでなく,視点変更も行えるようになっていたが,カメラを自由に動かすことまではできなかった。そこまで実現するためには,きちんと対応ゲームを開発する必要があるのではなかろうか。
 「Minecraft - Pocket Edition」のようなタイトルが完全対応すると面白そうなのだが。

SimCity BuiltItのムービーを再生し,視点変更したところ。ゲーム内のオブジェクトにパースがついているため,横から見るとヘンテコになったりしているが,確かに拡大縮小やカメラの角度変更は行えた
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こちらは,Creative Labsから提供されたスクリーンショット。「MARVEL Future Fight」らしきものだが,SimCity BuildItのそれと比べて,カメラの操作用アイコンが増えている。完全対応のゲームタイトルなら,視点変更などが可能になるようである
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 Creative Labsの説明員によると,現在同社はAppleとも交渉中とのこと。現在はAndroidスマートフォンのみの対応だが,ひょっとすると,今後,対応プラットフォームが拡大する可能性はあるだろう。
 3D Vertices Recording Technologyが対応できる解像度は最大で4Kとのことで,技術的にはかなり面白そうなのだが,とにもかくにも重要なのは対応タイトルの拡充だろう。高い解像度と,カメラを移動できるというメリットを活かせれば,Gear VRはおろか,YouTubeのようなゲーム動画配信プラットフォームとも差別化できると思われるが,タイトルが集まらなければ50ドルでも高いということになるはずで,今後の動向が気になる製品だ。

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BlasterZone(英語)

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