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8.8インチサイズのAndroidタブレット「Legion Tab 8.8」は持ち運びに適したサイズと手頃な価格のゲーマー向けタブレットだ
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印刷2025/04/30 17:00

テストレポート

8.8インチサイズのAndroidタブレット「Legion Tab 8.8」は持ち運びに適したサイズと手頃な価格のゲーマー向けタブレットだ

 価格対スペック比に優れたゲーマー向けAndroidタブレットを,世に送り出しているLenovo。そのLenovo製ゲーマー向けタブレットの2025年最新モデルとなるのが,「Lenovo Legion Tab (8.8”,3)」(以下,Legion Tab 8.8)だ。

>Lenovo Legion Tab (8.8”,3)(型番:ZAEF0052JP)
メーカー:Lenovo
税込直販価格:7万9860円(※2025年4月30日現在)
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 Legion Tabシリーズの第3世代に位置付けられている本製品の見どころを紹介しよう。


持ち運びやすい8.8インチサイズのハイエンドタブレット


 4Gamerでは2024年に,Lenovoのゲーマー向けタブレット「Legion Y700」のNECパーソナルコンピュータ取り扱いモデル「LAVIE Tab T9」を紹介したことがある。
 Legion Tab 8.8は,その後継機とも言うべきタブレットだ。

 搭載するディスプレイは,LAVIE Tab T9と同じ8.8インチサイズで,横置き時の解像度が2560×1600ドット,アスペクト比16:10の液晶パネルである。最大リフレッシュレートは165Hzと,Androidタブレットの中ではかなり高い。高リフレッシュレート表示が可能なゲームであれば,滑らかな表示が可能となるだろう。

Legion Tab 8.8の前面。横置きが基本配置の端末だ。額縁部分はかなり狭く,前面の画面占有率は87.8%に達するという
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 横置き時の公称本体サイズは,208.5(W)×129.5(D)×7.8(H)mm。8.3インチ液晶パネルを備えたiPad miniの2024年モデルは,横置き時に195.4(W)×134.8(D)×6.3(H)mmなので,Legion Tab 8.8は若干だが幅が長く,奥行きは小さいわけだ。
 アスペクト比の違いにより,電子書籍の閲覧はiPad miniのほうが,非表示領域(余白)が少なく適するだろう。だがゲーム用途では,アスペクト比がテレビやディスプレイと似ているLegion Tab 8.8のほうが,余白が少なくて扱いやすいかもしれない。

 Legion Tab 8.8の公称本体重量は,約350gである。これはiPad mini 2024年モデル(※Wi-Fiモデルが約293g)よりも少し重い。とはいえ,それぞれ持って比べれば分かるという程度で,手に持ってゲームをプレイするのに支障を感じるような重さではないだろう。

 背面を見ると,右上(前面側からだと左上)に二眼式のアウトカメラが目を惹く。背面パネルから,アウトカメラユニットが1mm少々突出している構造は,LAVIE Tab T9とそっくりだ。

Legion Tab 8.8の背面
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アウトカメラ部分の出っ張りは1mmほど。机に置いたままゲームをプレイするときは,気になるかもしれない
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 横持ち時の右側面と下側面の2か所に,USB Type-Cポートを備えるのも特徴のひとつ。下側のUSB 3.2 Type-Cポート(※世代は未公開)は,DisplayPort Alternate Modeにも対応しているので,変換ケーブルや変換コネクタなどを使えば,HDMI接続やDisplayPort接続のディスプレイやテレビで映像を表示することも可能だ。
 また,右側から給電しつつ,下側に接続したサングラス型ディスプレイを使って,大画面でゲームをプレイするなんてのもオツだろう。

Legion Tab 8.8の上側面。左から「電源/スリープ」ボタンと音量調整ボタンが並ぶ
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下側面には,中央にDisplayPort Alternate Mode対応のUSB 3.2 Type-Cポートがあるだけ。SIMカードやメモリカード用のスロットはない
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左側面にはスピーカーがある。Legion Tab 8.8は,Dolby LaboratoriesのHDR関連規格「Dolby Vision」と,立体音響技術「Dolby Atmos」に対応しており,そのロゴが書かれている。なお,3.5mmミニピンヘッドセット端子はない
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右側面にも中央にUSB 2.0 Type-Cポートがある。スペックの高い下側面側を周辺機器接続に使い,右側面は充電用に使うのが基本だろう
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2024年のハイエンドSoCを搭載。ストレージ容量は物足りないかも?


 搭載SoC(System-on-a-Chip)は,Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 3」だ。2024年に登場したハイエンド市場向けSoCであり,現在でも高い性能を誇る。ゲームの快適な動作も期待できそうだ。

 メインメモリ容量は12GBで,内蔵ストレージ容量は256GB。大抵の用途で,容量的に不満はあまり感じないだろうが,Legion Tab 8.8にはmicroSDカードスロットがなく,ストレージ容量を増やすことはできない。グラフィックスがリッチでデータサイズの大きいゲームを多数インストールしたいというときには,ストレージ容量に不満を感じることはあるかもしれない。

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 通信機能は,Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)とBluetooth 5.4に対応する。一方,携帯電話系の通信機能は備えていないので,持ち歩いて使うときは,スマートフォンとのテザリング接続や,モバイルルータなどを利用する必要があるだろう。

 内蔵するバッテリー容量は6550mAhで,バッテリー駆動時間は約15時間となっている。実際のゲームプレイを想定したバッテリーテストは,後段の性能検証で行おう。
 また,ACアダプターを接続している間は充電を行わないことで,バッテリーの劣化や端末の加熱を防ぐ「バイパス充電」機能も備えているので,長時間のゲームプレイでも安定した動作を期待できる。

 プリインストールのOSは,Android 14だ。Lenovoは,Legion Tab 8.8について3回のOSアップデート提供を予定しているので,そのとおりなら,Android 17まではアップデートされることになる。安くない買い物となるだけに,長期間最新のOSで使えるのは嬉しいポイントだ。

 Legion Tab 8.8における見どころのひとつが,IP52相当の防水防塵性能を備えることだ。完全防水というわけではないが,濡れた手で触ったり,水の飛沫を浴びる程度なら耐えられる可能性が高そうだ。
 お湯の中に落としたら,さすがにアウトだろうからお勧めはしないが,Legion Tab 8.8ならお風呂でゲームもできるかもしれない。

 Legion Tab 8.8の主な仕様をにまとめておこう。

表 Legion Tab 8.8の主なスペック
メーカー Lenovo
OS Android 14
ディスプレイパネル 8.8インチ液晶解像度2560×1600ドット最大リフレッシュレート165Hz
プロセッサ Qualcomm製「Snapdragon 8 Gen 3」
・CPUコア:Kyro(最大3.3GHz)
・GPUコア:Adreno 750
メインメモリ容量 LPDDR5X 12GB
ストレージ 256GB
アウトカメラ 約1300万画素,約200万画素
インカメラ 約800万画素
無線LAN対応 Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)
Bluetooth対応 5.4
バッテリー容量 6550mAh
連続駆動時間 最大15時間
USBポート USB 3.2 Type-C×1(DisplayPort Alternate Mode対応),USB 2.0 Type-C×1
公称本体サイズ 208.5(W)×129.5(D)×7.8(H)mm
公称本体重量 約350g


ゲーマー向け機能はLegion Spaceとゲームアシスタントに


 ゲーマー向けを謳うAndroidタブレットには,ゲームの快適な動作やプレイのしやすさを支援するソフトウェアが組み込まれているのが定石だ。Legion Tab 8.8も同様で,「Legion Space」と「ゲームアシスタント」という2つのソフトウェアを用意している。
 スペック面でLegion Tab 8.8より優れたタブレット端末は,Appleの「iPad Air」や「iPad mini」,Samsung Electronicsの「Galaxy Tab S10」シリーズなどが存在する。だが,これらになくてLegion Tab 8.8にあるゲーマー特化型の要素が,これらのソフトウェアの存在であり,これがあるからこそのゲーマー向けタブレットなのだ。

 Legion Spaceは,タブレットにインストールしたゲームを管理するランチャー機能と,CPUおよびGPUの動作状態を確認したり,メインメモリやストレージを部分的に解放して,ゲームの動作を妨げないようにしたりする機能を備えている。

Legion Spaceの「ライブラリ」画面。インストール済みのゲーム(右)や,最近起動したゲーム(左)が並ぶランチャー機能だ
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Legion Spaceの「パフォーマンス」画面では,CPUやGPUの動作状況,メモリやストレージの仕様状況の確認と解放を行える
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 ゲームアシスタントは,LAVIE Tab T9も採用していたもので,ゲームをプレイ中にLegion Tab 8.8のさまざまな設定を変更したり,ゲームのプレイ映像を録画したりする機能を持つ多機能なソフトウェアだ。

ゲームアシスタントは,画面の左側からスライドさせることで,ゲームをプレイ中に呼び出せる
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CPUやGPUクロック,フレームレートやSoCの温度を確認する「フローティングディスプレイ」という機能もある
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 SoCの発熱とバッテリーの消費は増えるが,性能を最大限に引き出してゲームの動作をより快適にする「パフォーマンスモード」への切り換えも,ゲームアシスタントから可能だ。

パフォーマンスモードに切り換えると,CPUとGPUの動作クロックを最大まで高めるので,Legion Tab 8.8の性能を絞り出せる
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 それに加えて,ゲームパッドでの操作に対応しないゲームでも,ゲームパッドで操作できるようにする「キーマッピング」も,とても役立つ機能である。
 キーマッピングは,画面上の仮想ゲームパッドに,ゲームパッドのボタンやスティック操作を割り当てるというものだ。人気のスマートフォン向けゲームでも,ゲームパッドで操作できないものは多い。だが,キーマッピングで操作を割り当てることで,ゲームパッドで操作できるようになるので,タッチでの操作よりも快適にプレイできるようになるだろう。


最高性能のAndroidタブレットではないが,どのゲームも快適に動かせる


 最後に,Legion Tab 8.8の性能についても簡単に調べておこう。
 まずは汎用ベンチマークアプリ「Geekbench 6」の「CPU Benchmark」で,CPUのシングルコア性能とマルチコア性能を調べてみた。テスト時は「バランスモード」を使用し,2回計測した平均値は以下のとおり。

表1 Geekbench 6 CPU Benchmarkの計測結果
Single-Core Multi-Core
2163 6372

 同一の測定条件ではないので,あくまでも参考であるが,同じSnapdragon 8 Gen 3を搭載する10.9インチタブレット「REDMAGIC Nova」が,それぞれ2307,7168だったので,それに比べると低い。これは,同じSoCでも,REDMAGIC Novaのほうが最大動作クロックが高い(3.4GHz)ことと,Geekbench 6がゲームではないので,動作クロックを最大限高めるパフォーマンスモードが機能しなかったことが理由と思われる。

Legion Tab 8.8で実行中のSolar Bay
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 もうひとつ,ゲームに近いテストとして,3Dグラフィックスベンチマークアプリ「3DMark」の「Steel Nomad Light」と「Solar Bay」をテストしてみた。どちらもDirectX 12世代のGPUを想定したベンチマークで,とくにSolar Bayは,レイトレーシング機能も使う高負荷なテストだ。今どきのゲームにおけるLegion Tab 8.8のグラフィックス性能を見るのに役立つだろう。
 それぞれ2回計測した結果が以下のとおり。

表2 3DMarkの計測結果
Steel Nomad Light Solar Bay
1601 7589

 Steel Nomadは,新しいテストであるため比較対象がないのだが,Solar Bayのスコアを見ると,REDMAGIC Novaのスコアが「9187」だったのに比べると,約83%程度のスコアに留まる。もう少し頑張ってほしかったところだ。


原神やPUBG Mobileも最高画質設定で快適に動作


 ベンチマーク性能を把握したうえで,Legion Tab 8.8のゲームのおける実力も検証してみよう。
 まずはお馴染み「原神」を,グラフィックスの「画質」を「最高」に設定したうえで,「フレームレート」を「60」にした状態でプレイしてみた。

Legion Tab 8.8で実行中の原神
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 フローティングディスプレイに表示しているフレームレートを,目視で確認していたが,ほぼ60fpsに貼り付いていた。ボス戦時は,元素スキルや元素爆発のエフェクトが炸裂すると60fpsをやや下回ったこともあるが,十分快適なので,ゲームパッドでプレイするとPCやPS5/4でプレイしているのと変わらない感覚だ。

Legion Tab 8.8におけるPUBG Mobileのグラフィックス設定
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 もうひとつ,Android版「PUBG Mobile」も試してみた。グラフィックス品質の設定で,「クオリティ」を「ウルトラHDR」(※エクストリームHDRは選択できなかった),フレーム設定を「ウルトラ」でプレイした。
 この状態だと,フレームレートは40fpsが上限でそれ以上には上がらない。といっても下がりもしない。

画面キャプチャのため,練習場でプレイ中の様子。ウルトラHDRだと40fpsから変動しない
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 クオリティを「HDR」にすると,60fpsまで上がるので,もしかしたらウルトラHDRでは,正常にフレームレートを取得できていないのかもしれない。

 単純に高性能だけを追求するなら,REDMAGIC Novaのほうが優秀だろう。しかし,Legion Tab 8.8は8.8インチサイズという持ち運びやすいサイズと重量に,最高クラスのスペックを詰め込んでいるのが重要だ。
 税込価格も,7万9860円と,10万円弱のREDMAGIC Novaよりは安い。

 カバンに気軽に入れて持ち歩き,休憩時間中や電車での移動中に,スマートフォンよりも広い画面でAndroidゲームを楽しめるLegion Tab 8.8は,ゲーマー向けタブレットを求める人にはお勧めできる選択肢ではなかろうか。

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LenovoのLegion Tab 8.8製品情報ページ

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