Netflixにゲーム業界のベテランが参加か。海外メディアは来年中にゲームコンテンツの配信を開始と報道

　定額課金の動画配信サービス大手のNetflixに，FacebookのMike Verdu氏が新たに参加したと，北米メディアのBloombergが報じた。Verdu氏は，Facebookの副社長として2年にわたってOculusデバイス向けのコンテンツ開発を指揮してきた人物で，それ以前はElectronic Artsでモバイルゲームの開発に携わったほか，2009年から2012年まではZyngaでチーフ・クリエイティブ・オフィサー（CCO）を務めた経験も持つゲーム業界のベテランだ。

Netflix Plans to Offer Video Games in Push Beyond Films, TV

　匿名の情報提供者に基づくというBloombergの記事によれば，Verdu氏はゲーム開発担当副社長に就任し，2022年中にNetflixのストリーミングプラットフォームでゲームを提供するための準備を進めている。Netflixがこれまでドキュメンタリーやスタンドアップコメディで行ってきた拡張と同様，新たなジャンルとしてゲームが組み込まれ，これによる追加料金の請求は予定していないと述べられている。

　Bloombergやフォローしたメディアの論調はおおむね，「ついにNetflixがゲーム業界に進出」というもので，定額課金の動画配信サービスが飽和状態に達した北米では，新たな成長要素が模索されており，ゲームによって差別化を図るのがNetflixの狙いであるとする見方が多いようだ。Netflixは2019年に株主に対して「ライバルは（同業他社ではなく）『Fortnite』」と語っており，ゲーム分野でリーダーシップが取れる人物を選定しているという噂は以前からあった。
株式市場もこれに反応し，Bloombergのニュースが配信されたあと，Netflixの株価は上昇したという。

　具体的な動きはこれからだが，AmazonやGoogleといったテックジャイアントでさえ参入が難しいゲームジャンル（関連記事）に，2億人以上の契約者を抱えるNetflixがどのように斬り込んでくるのか，注目の集まるところだ。