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海外の技術者がセガの未発売ハード「Sega Neptune」を再現。実際にGenesis/スーパー32X/マスターシステムのカートリッジも動作
Sega Neptuneは,1995年ごろに発売されるはずだった幻のゲーム機だ。「Genesis」(海外版メガドライブ)と,その周辺機器「スーパー32X」が一体化しており,よりコンパクトにゲームを楽しめるようになる予定だった。
セガ公式サイトよりメガドライブ(リンク) |
セガ公式サイトよりスーパー32X(リンク) |
しかし,この頃すでに「セガサターン」と「PlayStation」といった次世代機が展開していたのに加え,Sega Neptuneが高額になることから発売が中止されたという経緯がある。
当時の雑誌では筐体の写真も掲載されており,プロトタイプがアメリカのNational Videogame Museumで展示されたこともあり,発売されていないのに名前と形は知られている状態だった。そんな経緯もあってか近年,Sega Neptuneを再現しようとする動きが各所で起こっている。
今回動画が公開されたものは,cosam the great氏(リンク)が内部の基板を,DVIZIX氏(リンク)が3Dプリントで筐体を制作している。
基板を設計する様子とGenesisやスーパー32X,アダプタを使ってマスターシステムのソフトが動作する様子が収められており,幻だったSega Neptuneが実体化されている。
こうした幻のゲーム機を再現する取り組みは各地で行われており,レトロゲームファンたちから注目を集めている。2024年にも未発売に終わったCD-ROMドライブ付きスーパーファミコン「PlayStation」の筐体を資料から再現し,3Dプリンタで出力できるファイルが公開されて話題を呼んだ(関連記事)。開発/制作環境の発展はもちろんのこと,ゲーム機を愛するパワーによるもので,実に興味深いムーブメントといえるだろう。
ゼロからゲーム機を作るのだから,一朝一夕で実を結ぶものではない。cosam the great氏はXやGitHub(リンク),DVIZIX氏はPCB Way(リンク)でSega Neptuneの制作状況を報告しているが,多大な労力を要することが分かる。幻のゲーム機は,自ら手を動かして初めて実体化するというわけだ。
cosam the great氏は,次に「PlayStation」に取り組んでいる模様(リンク)で,今後の動きにも注目していきたい。
cosam the great氏のXアカウント(リンク)より,次回作であるCD-ROMドライブ付きスーパーファミコン「PlayStation」の再現プロジェクト |
DVIZIX氏(リンク)によるSega Neptuneパッド。3Dプリントするかどうかは未定とのこと |
cosam the great氏のSega Neptuneプロジェクト
DVIZIX氏のSega Neptuneプロジェクト
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