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[ECTS総力レポート#11]ECTSアワードで大賞! 「Far Cry」がプレイアブルで出展
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 [ECTS総力レポート#11]ECTSアワードで大賞! 「Far Cry」がプレイアブルで出展 - 2003/08/29 18:45

 元々は商業用ミドルウェアとして開発されていたCryエンジンを利用して作成された「Far Cry」は,ドイツのCryTek社が手掛ける第一人称視点型のシューティングゲーム(FPS)である。2年前のE3で初公開されて以来,業界内外から注目されてきた作品だ。「Half-Life 2」や「DOOM III」ほどではないにせよ,そのグラフィックス能力は「S.T.A.L.K.E.R:Oblivion Lost」と共に,ゲーム業界の最先端を誇っている。

 Far Cryを見てまず最初に感じるのが,その世界の広さである。ダークな世界感が多いFPSの中にあって,青空の広がる南国の明るさがうまく描写されているが,実はCryエンジンの視界域の最大範囲は2km四方で,これはほかのソフトと比べてもダントツの広さとなっているからだ。またこの地域に,毎フレームごとに50万ポリゴンを表示できる性能を持っているという。
 このため,ジャングルや海が果てしなく続いている雰囲気が十分に出ているし,はるか彼方にある岩場に向けて発砲されたロケットランチャーも,白い噴煙を残しながら何秒も掛かって到達する様子が見て取れる。
 なおFar Cryでは,20種類のミッションが一つ一つ地形の異なる島で行われるとのことで,ゲームの流れから外れて探索し回るだけでも楽しそうだ。

 ライトマップは,メタルや木材,地面,プラスチックなど材質によって異なるものが用意されており,オブジェクトはバンプマッピングがかけられただけのツヤツヤ感というよりも,材質通りの鈍さも表現されている。
 水面下でも質量が表現されていて,水中に潜ると遠くになるほど青の濃さが増すなど,細かい部分まで現実味が持たされているのが分かる。すべてのオブジェクトは影を落とすので,キャラクターが持っている武器によっても影の形状が異なっているのが凄まじい。地形もロケットランチャーや手榴弾の爆発によって大きな穴ができるなど,デフォルメーション(deformation:ここでは,地形が崩れること)もするようになっている。

 筆者が試したデモは,海岸沿いに単身で上陸したプレイヤーキャラクター"ジャック・カーバー"が,ジャングルを横目に海岸沿いを敵と戦いながら洞窟内の基地にまで侵入していくというもの。
 ゲームとして面白い着目点だといえるのは,プレイヤーの発砲がどれだけの範囲に伝わっているかを示すレーダーだ。これは,画面左下に用意されたマップ中央にある,自分のキャラクターを示す白い点の周囲に,発砲するたびに波紋が広がるようになっている。
 黄色い三角形が未確認のキャラクター,赤い三角は臨戦状態にある敵として表現されているようだったが,大きな音を立てるマシンガンなどを発砲していれば,その波紋内にいる三角形が,音の発生源を探して中央に寄って来るのが分かる。うっそうとしたジャングルのために視界が悪く,こちらも物陰に隠れながらじっくりと進んでいかないと,敵に先制攻撃を受ける確率が高くなるようだった。
 キャラクターのAIもなかなかのもので,デモ担当者の話では,そのキャラクターのクラスによって取る行動も変化するのだそうだ。爆弾兵なら身を隠しながらしつこいくらいに手榴弾を投げてくるし,通信兵は基地に逃げ戻って援護要請などの連絡を取る。身を隠しながら戦ってくるので,プレイヤーも突撃ばかりしていては身が持たない印象を受けた。またセーブは,あらかじめ設定されたチェックポイントで行うようになっていた。
 Far Cryでは,戦闘機は登場しないものの,ボートのほかにもジープやトラックなどが利用でき,それらはマルチプレイヤーモードでも利用できるということだ。マップが広大な分だけ,輸送ヘリや爆撃機が使えないのが残念だが,その分ジャングルの木陰を利用したタクティカルな戦術を期待できるかもしれない。

 Far Cryは,開発メンバーは今年中には作り終えると断言しているが,UBI Softは2004年早々と発表している。「Half-Life 2」を外したマーケティング戦略と考えられるが,ゲーム開発に不慣れなCryTek社が,当初考えられていたよりも時間を掛けて作っているのも事実のようだ。ECTSのPC部門の大賞をかっさらったFar Cryは,FPS市場の台風の目となり得るだろうか。期待して待っていよう。(奥谷海人)

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(C)2003 Crytek Studios. All Rights Reserved. Published by Ubi Soft Entertainment. Far Cry, Ubi Soft, and the Ubi Soft logo are trademarks of Ubi Soft Entertainment in the U.S. and/or other countries.


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