Electronic Artsは，今や世界シェアでダントツナンバー1のゲームパブリッシャだ。アクションやシミュレーションなどさまざまなジャンルのタイトルを扱うが，とくに強いのがスポーツもの。一般的なゲームを扱うEA GAMESとは別に，スポーツゲームのみを扱うEA SPORTSというブランドがあるほどで，スポーツゲームファンなら何度もお世話になっているのではないだろうか。
　中でも"FIFAシリーズ"は，"NHLシリーズ"や"NBA LIVEシリーズ"などと同様に，毎年必ず気合の入った新作の出る人気シリーズだ。これらのタイトルは毎回何百万本という売り上げを叩き出すわけだが，とくに各スポーツが実際に白熱している地でよく売れているという。

　E3 2004のElectronic Artsブース，EA SPORTSスペースには，先日「こちら」でお知らせしたように人気作がずらっと並んでいたが，本稿では「FIFA Soccer 2005」に焦点を当ててを紹介する。
　筆者がFIFAシリーズがリリースされるたびに気になるのは，そのデータ量である。数でほかのゲームを圧倒しているわけではないが，やはり多数のライセンス取得をしている同社ならではの特徴といえるだろう。
　本作は350チーム以上のオフィシャルライセンスを取得しており，登場選手数は前作より50％増の，なんと1万5000人が登場する。正直あまりにも数が多すぎて，知らない選手も大勢いそうである。

　グラフィックスは全体的に前作からあまり代わり映えしないが，ゲーム自体には多数の追加や修正が施されている。とくに今作は現実のサッカーでも重要なテクニック"First Touch"に重点が置かれており，スムースかつスピーディなゲーム展開が可能となっている。また「Off the Ball Control」という"ボールを触っていない選手に指示を出すシステム"にも改良が施され，ゲーム内における戦略の幅も増した。
　現実のサッカーの"感覚"をゲームで表現するのは難しいだろうが，FIFAシリーズに関しては新バージョンごとに重要な要素をテーマにして力を入れて開発してきており，そのノウハウが積み重なった最新作は，他のサッカーゲームの追随を許さないデキといえる。
　なおゲームモードは，サッカープレイの技術と，経営者としてのスキルが試される「Career Mode」に新要素や改良が加えられている。

　ちなみに同シリーズは，ゲーム大会の種目としても頻繁に採用されている。それはつまり，競技性の高さが証明されているということだ。
　2006年のワールドカップも着々と近づいていることだし，まだまだサッカー熱は冷めることを知らなさそうだ。（halen）

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