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[CES 2014]「Steam Controller」ファーストインプレッション。肝心要の左右トラックパッドは使いやすい?
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印刷2014/01/09 00:00

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[CES 2014]「Steam Controller」ファーストインプレッション。肝心要の左右トラックパッドは使いやすい?

ValveのイベントスペースにあったSteam Machine試遊コーナー
画像集#002のサムネイル/[CES 2014]「Steam Controller」ファーストインプレッション。肝心要の左右トラックパッドは使いやすい?
 北米時間2014年1月6日,米ネバダ州ラスベガス市内でValveが報道関係者向けイベントを開催し,そこで,全世界のパートナー13社による「Steam Machine」を公開したというのは,すでに4Gamerでお伝えしたとおりだ。
 そんなイベント会場に,純正プロトタイプ版Steam Machineが試遊機として置かれていたとのいうのも既報だが,本稿では,その試遊機に触ってみた結果をレポートしたいと思う。


左右トラックパッドがキモになるSteam Controller

その「自由度の高さ」は驚異的


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 会場でデモプレイできたのは,Valveのファーストパーティタイトルである「Portal」と,Deep Silverの「Metro: Last Light」,そして,インディーズタイトルとして大きな評価を得ているFrozenbyteの「Trine 2」,「Terraria」の精神的な続編として注目されているChucklefish Gamesの「Starbound」,そしてTHREAKSの「Beatbuddy: Tale of the Guardians」,以上5本。このうち,イベント会場で筆者が実際にプレイしたのはPortalとMetro: Last Light,Trine 2の3本だ。
 Metro: Last Lightではグラフィックス設定が一部未実装だったり,Trine 2はメニューなども完全には移植されていなかったりしたが,グラフィックスそのものは破綻もなく,現行世代のPCゲームとして問題なくプレイできるレベルに達していた。

最終製品版Steam Controllerのイメージ
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 今回の試遊で個人的に最も楽しみにしていたのが,Steam Machineに付属する独自形状のゲームパッド「Steam Controller」だ。一人称や三人称視点のアクションゲームだけでなく,MOBA/RTSに戦略級ストラテジーまで,現在Steamのライブラリにある3000以上ものゲームタイトルすべてをプレイできるようにするため開発されたコントローラは,アナログスティックの代わりに丸く凹んだトラックパッドを2つ用意するのが大きな特徴となっている。

2014 International CESの会場で公開されたSteam Controller。左トラックパッドの脇に見える三角形のボタンは[X/Y],右トラックパッド脇は[A/B]となっている。本体手前側には長いボタンが1個置かれ,その左右から短いボタン2個が挟むようなデザインだ。中央部は最終製品だとタッチパネルになる予定だが,今回のサンプルでは格子状の4ボタンになっていた
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本体背面。グリップ部の内側に大きなボタンが2個見える。トリガーボタンは左右2個ずつの計4個。グリップ感を確保しながら,破綻なく背面ボタンを押せるように手を配置すると,「Xbox 360 Controller」を持ったときのような,手のひらが気持ち上方向を向くような持ち方になる
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 トラックパッドの操作感を一言でまとめるのは難しいのだが,「トラックパッドを動かすと,マウスのスクロールホイールを回転させたときのような,ゴロゴロした感覚が指先に伝わる」と書けば伝わるだろうか。

Metro: Last Lightだと,最初はヘッドショットを狙いづらかったが,数分も使っていれば慣れてくる
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 指をなぞるとその方向へカーソルが動くというのは,トラックボールと同じ挙動だが,Steam Controllerの場合,この振動があることによって,トラックボールに慣れていない人でも,どれくらい指を動かすとカーソルがどれくらい動くのかを把握しやすくなっている。たとえば今回プレイしたMetro: Last Lightには自動照準(Auto Aim)がないのだが,試遊機でしばらくプレイしていると,指をどれくらい動かせばいいのか,比較的短時間で掴めるようになっていた。


プレイヤーが自分なりのキーマップをコミュニティに公開し,それを評価してもらうようにして,より合理的な操作系を広げようとする仕組みがSteam Controllerでは用意される
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 また,Steam Controller用の設定アプリケーションからは,搭載されるボタンだけでなく,トラックパッドに割り当てる機能もプレイヤーが自由に変更できる点を押さえておきたい。
 左右トラックパッドは,マウス操作に用いるか,4方向ボタンとして用いるか,8方向ボタンとして用いるかを選択でき,ボタンとして用いる場合には,2つあるリングの外周側に[Shift]キーもしくは[Ctrl][Alt]キーを割り当てることもできる。たとえばFPSなら,左トラックパッドを4方向ボタンで[W/A/S/D]キーに割り当て,さらに外側のリングに[Shift]キーを割り当てておけば,指先だけで歩行とダッシュを切り替えて操作できるわけだ。

トラックパッドの設定メニュー。マウスの代わりに使ったり,多ボタンとして使ったりと,かなり細かくカスタマイズが行える
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 付け加えると,トラックパッド中央の内周側リング部はボタンになっており,シングルクリックとダブルクリックにそれぞれ異なる機能を割り当てられる。左右のトラックパッドには,外側リングを抜きにしても最大で20のコマンドを割り当てられる計算になるので,やたらとコマンドの多いストラテジーゲームであっても対応できることになる。

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 トラックパッド関連では,「Dead Zone」という機能にも注目しておきたい。これは,トラックパッドの最外周部を“誤爆”しないようにするための感度設定で,デフォルトでは10%,つまり最外周から中央に向かって10%の範囲ではトラックパッドが反応しなくなっている。トラックパッドは比較的大きいため,指の小さな人や,指の動きを最小限に留めたい人は,Dead Zoneを最大30%にまで拡大すれば,トラックパッドの中央寄り部分だけでプレイすることも可能になっているそうだ。このあたりは,プレイヤーの嗜好やプレイスタイルに配慮したカスタマイズ内容と言えるだろう。

 ただ,左側のトラックパッドをトラックボールのように操作するというのは画期的で,とてもよいアイデアだと思うのだが,長年にわたってアナログスティックやD-Pad(十字キー)での操作に慣れきった身からすると,左親指でのトラックパッド操作にはどうしても違和感が拭えなかった。
 もちろん,今回試したSteam Contollerはあくまでもプロトタイプで,本体中央のタッチパネル部が4個の四角いボタンになっているなど,最終製品とは使い勝手が異なる。また,最終製品で設定を追い込めれば,自分なりのベターな操作感を実現できるのかもしれない。なので,あくまでもイベント会場で触った限りの話だが,右トラックパッドと比べると,左トラックパッドのほうが,慣れが要求される度合いは大きい可能性がある。

Nathaniel Blue氏。本職は音響系だそうだが,広報なども担当し,日本におけるビジネス開拓も担当しているというマルチタレントな人らしい
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 会場でデモの解説をしてくれたValveのNathaniel Blue(ナタニエル・ブルー)氏によると,「Dota 2」や「Sid Meier's Civilization V」のようなストラテジータイトルも,社内のテストでは問題なくプレイできているという。SteamOSでサポートされていないWindowsゲームを「In-Home Streaming」でプレイするときはもちろんのこと,WindowsベースのPCでSteamのゲームタイトルをプレイするときにもSteam Controllerは使えるそうなので,最終製品に向けてのハードウェア並びにソフトウェアのブラッシュアップを期待しておきたい。

ValveのSteam Controller紹介ページ

[CES 2014]Valve,13メーカーが開発中の「Steam Machine」を公開。数万円クラスから60万円超級まで一斉チェックしてみた

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