4人同時対戦可能なオンラインカードゲーム「アヴァロンの鍵ONLINE」とはどんなゲームか？　αテストレポートを掲載

　2009年7月15日/17日/21日の19：00〜22：00，GPコアエッジは，オンラインゲーム「アヴァロンの鍵ONLINE」のαテストを実施した。
　本作は，2003年に発表されて以来，バージョンアップを重ねて長く稼働し続けたアーケードゲーム「アヴァロンの鍵」のオンラインゲーム版だ。αテストは，ネットワーク負荷やクライアント動作の検証を主な目的とするもので，ゲームプレイに必要な最低限の機能とチュートリアルのみが実装されている状態で行われた。
　そのため，オンライン版のオリジナル要素となるプレイヤーキャラクターのメイキングや，アレンジされた戦闘時の演出などが省略されていた。

　なお今回は，検証のためのテストということで，テスターの募集人数が500名に限られていたうえ，募集の告知は公式サイトと4Gamerを中心に行われただけだった。にもかかわらず，同社の予想を超える5000名以上の応募があったため，急きょ募集枠が1000名に拡大された経緯がある。

　今回4Gamerでは，GPコアエッジのオフィスを訪ねてαテストに参加し，そもそもアヴァロンの鍵ONLINEはどんなゲームかを中心に話を聞いてきたので，紹介しよう。

「アヴァロンの鍵ONLINE」公式サイト

GPコアエッジオフィスの一角にドンと設置されていた，アーケード版「アヴァロンの鍵」の筐体。もちろんプレイ可能

秘宝「アヴァロンの鍵」を速やかに奪取せよ！　デッキ構成は移動と戦闘のバランスが大事　

　本作の舞台となるのは，優秀な魔導師を輩出してきた「魔導アカデミー」だ。プレイヤーは一人の生徒として，魔導の究極を体現するという伝説の秘宝「アヴァロンの鍵」の所有を目指し，「魔導試験」に挑む。アーケード版では，あらかじめ用意された中からプレイヤーが好みのキャラクターを選択していたが，オンライン版では各自で自由にキャラクターをカスタマイズする。

デッキの編集。戦闘に有利なカードは移動距離が短く，移動に有利なカードは戦闘に弱い傾向がある。αテストは，全30枚のスターターキットから始まり，最終日には100枚×3セットのカードを使用できた

　魔導試験の合格条件は，アヴァロンの鍵を入手した状態で，マップ上の「鍵が望む祠」に3回到達すること。祠の位置はその都度変わり，また魔導試験は4人一組で受けるので，決して容易な内容ではない。鍵を手にしたものは「ホルダー」として祠を目指し，それ以外の3人は「チェイサー」として鍵の奪取を試みる。ゲームは，基本的に4人のプレイヤーで対戦する形式だが，メンバーが足りない場合はAIプレイヤーが補充される。また，AIプレイヤー3人と対戦することも可能だ。

　マップは赤/青/黄/緑と白のマスで構成されており，移動は「召喚符」と呼ばれるカードを消費して行う。カードには移動可能なマスの色と数，戦闘で使う攻撃値と耐久値などが設定されており，1ターンにつき，プレイヤーがあらかじめ作成しておいた30枚のデッキから手札としてランダムで6枚だけ使用できる。この6枚を消費しながら，いち早く鍵にたどり着いた人が最初のホルダーになるのだ。

まずはマップで自分とホルダー，祠の位置を確認。勝利への第一歩は，最短距離の移動ルートを把握することだ

カードを消費しながら移動。モタモタしていると，ホルダーと戦闘する順番も遅くなってしまう

　ホルダーが決定すると「ホルダーターン」となり，マップ上に祠が現れる。ホルダーは，再びカードを消費しながら祠を目指し，見事にたどり着けば「祠の証」を一つ入手でき，三つ集めると試験合格となる。
　ここで重要なのは，証の数が三つに満たない場合だ。その場合，鍵を狙うチェイサーを迎撃するために，カードを1枚消費して祠にモンスターを配置する。運悪く，移動だけで手札をすべて消費していたとしたら，次のターンで確実に鍵を奪われてしまう。

　続く「チェイサーターン」では，チェイサーがカードを消費しながら祠を目指して進み，ホルダーと1対1で対決する。もし，複数のチェイサーが祠にたどり着いた場合は，先着順で戦闘となる。戦闘に勝利するには，ホルダーが祠に配置したカードより強いカードを出せばいい。とはいえ，ここまで移動するのにカードを消費しなければならないので，思うようなカードが手札に残っているとは限らないし，そもそも祠にたどり着けないこともある。そうした事態に陥らないよう，入念にデッキを組むのも本作の醍醐味の一つだ。

チェイサーターンで，ほかのチェイサーを出し抜き，1番で祠に到着。ここは勝っておきたいところだ	見事撃破。これで新ホルダーとなり，新たな祠に移動してチェイサーを迎撃することになる
ホルダーターンで，祠に到着。しかし，もう手札にはモンスターカードしかない！　支援なしで防衛できるのだろうか？	対するチェイサーは支援カードを使った万全の態勢だった。これは確実に負ける，無念

　チェイサーが祠でホルダーに勝利するとホルダー交代，あるいはホルダーが祠にたどり着いてチェイサーすべてを撃退するとホルダー継続となり，マップに次の祠が表示され，上記の手順を繰り返す。祠の証を三つ集めた時点でそのプレイヤーは勝ち抜けとなりマップが変更され，ゲーム自体は新たなプレイヤーかAIプレイヤーを補充して継続となる。

　各プレイヤーには「ライフ」と呼ばれる体力の概念が存在し，最大値は10で，ゼロになるとゲームオーバーだ。ライフは祠に到達すると＋1，戦闘に勝った場合は相手と自分の数値に応じて＋1〜＋3，逆に負けると−1〜−4という形で加算/減算される。各ターン終了時にも−1となるので，いずれのプレイヤーも積極的かつ少ないターンで鍵の奪取を狙わなければならない。

マップの端にはワープポイントが設置されている。うまく使って手札と時間を節約しよう	戦闘ではモンスターカードのほか，支援カードも使える。うっかり移動で手札を使い過ぎないようにしたい
これは，移動後にテレポートできる能力を持つカードだ。こうしたカードを駆使してゲームを進めていく	鍵を入手するとライフ＋1。基本的には，ゲームを有利に進めるほどライフも増えていく。その逆も然り

ゲームの基本はすべてチュートリアルに記載されている。分からないことがあったら読み返そう

　以上，基本的なルールを簡単に説明したが，魔法カードや支援カード，移動時にしか使えないようなカードも存在する。ほかにもカードを消費してマップ上にモンスター配置したり，祠以外で戦闘を行ったりもできる。
　面白いのは，証を三つ集めたプレイヤーが“勝ち抜け”するという点。このため，同じメンツで延々とプレイすることがなくなり，必然的にプレイヤーの意識も特定のプレイヤーではなく，純粋に勝つことに向かうのだ。
　また進行中のゲームへの途中参加ができるので，いつでも好きな時間にプレイを始められるのも，対戦型のオンラインゲームとしては嬉しい仕様といえる。

プレイヤーキャラクターのカスタマイズ。αテストでは細かい設定はまだ機能せず，性別を選べるのみだった

こちらは女性キャラ。今後の展開では，アバターアイテムなども続々と登場する予定

　GPコアエッジのスタッフによれば，2009年秋のサービスインを目指して開発を進めているという。今後，αテストで散見された不具合などの問題を解消するだけでなく，今回省略されていたキャラクターカスタマイズやアバター要素，戦闘時の演出なども段階を追って実装していくという。またカードについては，アーケード版のものが順次登場するのはもちろんだが，オンライン版オリジナルのものも予定されている。
　なお，ゲームバランスに関わる要素については，アーケード版を手がけたスタッフが全面的に協力しているので，往年のファンは期待してほしいとのこと。ともあれ，この記事でアヴァロンの鍵ONLINEに興味を持った人は，ぜひ次回以降のテストに参加してみよう。

「アヴァロンの鍵ONLINE」公式サイト