プレイレポート
Xbox 360に新風を巻き起こすオンラインゲームになるか? Xbox 360版「モンスターハンター フロンティア オンライン」クローズドβテストレポート
このテストは,Xbox LIVE ゴールド メンバーシップ会員なら誰でも,Xbox LIVE シルバー メンバーシップ会員でも4Gamerなどで限定配布された「ご利用コード」を入手すれば,参加できたテストだ。そのため,既報の通り,初日から同時接続者数が2万人を超えるなど,大きな盛り上がりを見せた。
今回は,主にXbox 360版で初めてMHFに触れる人に向けて,クローズドβテストの模様をレポートしよう。
Xbox 360版「MHF」プロモーションサイト
PC版からの変更点は基本的になく
チャット機能にXbox 360ならではの要素を追加
ゲームそのものは,基本的にPC版MHFと変わらない。大きな変更点は二つあり,まずアカウントがXbox LIVEに紐づいていること。したがって,PC版のサービスを提供しているダレットまたはハンゲームのアカウントは使えない。そしてもう一つは,Xbox 360 コントローラーに合わせた2種類の操作体系が用意されたことだ。
もう一方の「タイプ2」は,右スティックで攻撃コマンドを入力する,据置機向け「モンスターハンター」シリーズに採用されてきたものに近い。なお,Xbox 360 コントローラーは,PlayStaion系の据置機とは左スティックと方向パッドの位置が逆の配置なので,「モンスターハンター」シリーズのプレイ経験者にとっては,操作に若干の慣れが必要だろう。どちらの操作タイプが好みに合うか,実際に試して操作しやすいほうを選ぶといいだろう。
またチャットの入力も,コントローラだけで可能となっている。定型文も用意されているので,基本的なコミュニケーションには困らないだろう。とはいえ,USBキーボードを別途準備して接続したほうが,スムースなチャットができるのは間違いないので,資金に余裕があれば,「Microsoft Wired Keyboard 600 Monster Hunter Frontier Online Special Edition」(関連記事)のような推奨キーボードを用意しておくといいかもしれない。なお,ゲーム内におけるボイスチャットの正式サポートは今のところ未定だ。
「モンスターハンター」初心者も安心な
チュートリアル〜「新人用クエスト」までの流れ
初回のログインでは,キャラクター作成から始まる。性別,顔,髪,ボイスなどを好みの設定にしたら,いよいよハンターライフのスタートだ。
髪型と髪色はゲームを始めたあとでも簡単に変えられるが,名前,性別,顔タイプ,肌の色,ボイスの変更は,ゲームを始めたあとは基本的に変更できないので,慎重に決めよう |
自由自在とまではいかないが,組み合わせによって容姿にかなり個性を出せる |
チュートリアルでは,「教官見習ネコ」が,新米ハンターを「新人キャンプ」に連れて行く。指示に従うだけで,移動や視点変更,クエストの受注および実際に出発するまでの流れを案内してくれるので,初めてMHFをプレイするという人は必ず,教官見習ネコの話を聞いておこう。
教官見習ネコは上から目線だが,ここは素直に「はい」を選ぼう |
基本操作のチュートリアル。きちんとコントローラのタイプに合わせた説明がなされるので安心だ |
最初のクエストは,教官見習ネコが選んでくれる。漠然と見るだけでなく,手順を覚えよう |
最後は,教官見習ネコがクエスト出発地点まで誘導してくれる。いよいよ狩猟に挑戦だ |
新人キャンプは,ハンターランク10までの新米ハンター向けに用意された場所で,「新人用クエスト」を受けることができる。これは武器の使い方や,モンスターの狩猟,採集など,ハンターライフの基本を学ぶためのもので,比較的簡単にクリアできるようになっている。
MHFでは,多くのクエストが最大4人まで参加可能となっており,「クエスト掲示板」で同行者を募ったり,ほかのハンターの募集に応じたりすることで,一緒にクリアを目指せる。
教官見習ネコが選んだのは,ランポスの狩猟。弱い部類のモンスターなので,攻撃がヒットする距離をつかむのに最適だ |
最初の難関,ドスランポス。ほかの小型モンスターの邪魔が入らない闘技場でモンスターの動きを確認しよう |
なお,クエスト参加人数に空きがある場合には,「教官」がモンスター狩猟のクエストに同行してくれる。さらに教官はクエスト中に,エリア移動時や各種モンスターに遭遇したときなど,状況に即したアドバイスをくれるので,ぜひ耳を傾けておきたい。
なお教官は新人キャンプ限定というわけではなく,ハンターランク11になるまではクエストに同行してくれる(※一部クエストを除く)ので,新米ハンターにとっては心強い存在といえる。
怯みにくさと麻痺攻撃で何気に強いドスゲネポス。ドスランポスの色違いだと思っていると痛い目に遭う |
ドスイーオス。ドスゲネポスを楽に倒せるならそれほど怖くないが,毒吐き攻撃には注意しよう |
ドスファンゴ。突進が初心者泣かせの強敵だ。動きのクセを覚えるまでは苦労するかも |
フィールドを舞台とした新人用クエストもある。採集したり,肉を焼いたりといったフィールドワークも学んでおこう |
ルーキーシリーズ防具は,新人キャンプでしか手に入らない。防具コレクターなら全色揃えておきたいところ |
「武具工房」では,集めた素材を使って武器と防具の生産/強化ができる。新しい素材を手に入れたら寄ってみよう |
また「武具工房」では,採集したりモンスターから剥ぎ取ったりした素材を使って,武器と防具を生産/強化することができる。いくら腕が達者なベテランハンターでも,武具が弱いと今後登場する強大なモンスターに立ち向かうのは困難になるので,ここで生産/強化の手順を学んでおくといいだろう。
またMHFには11種類の武器カテゴリが存在する。それぞれの操作方法や特色を学ぶためのクエストも用意されているので,新米ハンターにはぜひ活用してほしい。
というのも,各モンスターはそれぞれ異なる特徴を持っているため,武器種によって有利な狩猟ができたり,逆に不利になってしまったりするからだ。当面は片手剣や大剣などの切断系武器,ハンマーなどの打撃系武器,そして遠距離武器それぞれの特徴をつかみ,モンスターによって使い分けることを意識するといいだろう。
ランポス相手に全武器種を試せるクエストもある。装備は貸与されるので,該当種の武器を持っていなくても大丈夫 |
どの武器種も独自の操作方法を持っている。マスターするのは大変だが,11種を使いこなせると,かなり有利になる |
なお,新米ハンターだからといって,必ずしも新人キャンプに篭る必要はない。ほかのハンターと同様に「メゼポルタ広場」に出て各種施設を利用したり,クエストを受けたりできる。
「マイハウス」は,装備の変更やアイテムの整理ができる場所で,「食材」を持っていれば食事も可能だ。食事は,クエスト時のステータスを変化させるもので,強大なモンスター狩猟時には重要な要素となる。メゼポルタ広場の「食材屋」でも,同様の効果を持つ「狩人弁当」が利用できるので,状況に応じて使い分けよう。
「マイハウス」では装備の変更や所持アイテムの変更,食事などができる。 |
広場の「食材屋」では,食事用の素材を販売。食事と同じ効果をもたらす「狩人弁当」が便利だ |
クエストを終えたあと「マイガーデン」を訪れると,各種素材が手に入る。序盤は素材が不足しがちなので,チェックを忘れずに |
最初のうちは鉱石系素材を入手できる「採掘」や,回復薬の合成素材となるハチミツが手に入ることがある「虫の世話」がオススメだ。また,「ニャカ漬けの壷」にアイテムを入れて“漬ける”と,貴重なアイテムに変化することがある。
そのほか,後述する「家具屋」で素材から家具を作るともらえるスタンプを使うことで,マイガーデンの施設をグレードアップさせられる。
「マイガーデン」には,稀に「落し物ネコ」が出没。広場で落し物を見つけてあげると,お礼に貴重なアイテムをくれることもある |
「マイギャラリー」。家具がないと何とも殺風景だが,「家具屋」で入手する家具を使えば,部屋を装飾することができる |
メゼポルタ広場中央の受付カウンターでは,各種クエストを受注できる。新人キャンプと同じ内容のクエストもあるので,新米ハンターも利用できる。
そのほか,メゼポルタ広場には,素材を調合してアイテムを作る「調合屋」,「マイギャラリー」を飾りつけるための家具を販売する「家具屋」,髪型と髪色を変更する「美容室」,猟団(=ギルド)関連の手続きを行う「猟団受付」などの施設が存在する。
「メゼポルタ広場」中央。看板娘達がクエストの受付をしている |
広場の左手。「美容室」や「射的」などがある |
広場の右手。中央のオブジェは,時候に合わせていろいろ変わる |
そのほか,ハンターランクが11以上になれば,「頼狩人」(ラスタ)を,ハンターランク17以上になれば「パローネ=キャラバン」を,そしてハンターランク51以上になれば「マイトレ」など,MHF独自のコンテンツを楽しめるようになる。
「パローネ=キャラバン」は,ハンターランク17以上にならないと入場できない |
ハンターランク11になると教官がクエストに同行してくれなくなるが,代わりに「頼狩人」システムが利用できるようになる |
Xbox 360版「MHF」はPC版経験者も納得のクオリティ
さらなるプレイヤー数増加に期待
今回のレポートでは,主にXbox 360版で初めてMHFに触れるという人に向けて,序盤部分だけを紹介した。
MHFに登場するモンスターとしては,イャンクックをはじめ,リオレイア,リオレウスといった,「モンスターハンター」シリーズでおなじみのモンスター達,エスピナス/アクラ・ヴァシム/ベルキュロス/パリアプリア/オルガロンなどなど,MHF独自のモンスター達については,別の機会にあらためて紹介しようと思う。
なお,本クローズドβテストの1週目限定で,PC版の大型アップデート「シーズン8.0」で実装されたばかりのモンスター“デュラガウア”が,ハンターランク11から挑戦できたこともあり,デュラガウア狩猟のクエスト募集が活発に行われていた。
採集可能ポイントに立つと,アイコンが表示される。これはXbox 360版だからではなく,PC版でも「シーズン8.5」から実装される新仕様だ |
採掘可能ポイントのアイコン表示。ピッケルを持っていない場合は,×印付きで表示される |
MHFオリジナルイベント防具のブランシリーズ。基本性能が高いので,多くのハンターが装備していた |
キノスシリーズもMHFオリジナルイベント防具。なおMHFでは,クエスト装備とロビー装備を使い分けることが可能だ |
筆者は,PC版の第1回クローズドβテスト(2007年)からMHFをプレイし続けているが,今回,あらためてキャラクター作成からプレイし直してみて,MHFが初心者でもプレイしやすいように進化していることを,あらためて実感した。
もちろん,PC版に新人キャンプをはじめとする初心者向けコンテンツが追加されたことは知っていたのだが,やはり実際に体験するとかなり印象が変わる。
その最たるものは,やはり「教官」やラスタの存在だろう。何しろ,一人でプレイしていても,クエストでは二人でモンスターを狩猟できるのだ。クエストの難度がグッと下がるだけでなく,ほかのプレイヤーと一緒にプレイすることに腰が引けてしまうような人でも,マルチプレイを疑似体験できるわけだ。初心者にとっては,かなりとっつきやすいゲームになっているといえるだろう。
今後のMHFでは,Xbox 360版はPC版と同時にアップデートを重ねていくとされている。ちなみにPC版では,新たなモンスターが3〜4か月に一度のタイミングで,定期的に追加されている。
クローズドβテストのあとは,6月24日からパッケージ購入者を対象としたオープンβテストが行われ,7月7日より正式サービスが開始される予定だ。
PC版でオンラインゲームとして高い人気を誇っているMHFが,Xbox 360版でも大ヒットタイトルとなれるか,今後の展開に注目したい。
Xbox 360版「MHF」プロモーションサイト
- 関連タイトル:
モンスターハンター フロンティアZ
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