こそばゆい青春と繰り返される戦い。「Fortissimo//Akkord:Bsusvier」は萌えて燃える“マホウツカイ”のバトルロイヤルを描くLa'cryma新作ADVだ

　La'crymaの最新作「Fortissimo//Akkord:Bsusvier」が，こそばゆい恋愛が楽しめる作品であることは1ページ目でお伝えしたとおり。2ページ目では，本作のもう一つの側面を紹介しよう。

■戦いを繰り広げる“マホウツカイ”達（Battle Side）

　1ページ目のストーリーでお分かりのとおり，本作では13人の“マホウツカイ”がバトルロイヤルを繰り広げる。“マホウツカイ”達はそれぞれ特有の“マホウ”と，戦う理由を持っているのだ。以下に掲載するもう一つのキャラクター紹介で，彼らの能力の片鱗を理解できるだろう。これは余談だが，自然豊かな常夏の島“月読島”も，戦いの舞台となると逃げ場のない閉鎖空間のように感じるのは，筆者だけではないと思う。

S−桁外れ
A−超スゴイ
B−スゴイ
C−近代兵器レベル（標準）
D−ニガテ
E−超ニガテ
F−人間以下

☆“ロキ”の名を冠す、覚醒せし『No.13』
■芳乃　零二（よしの　れいじ）

「これが互いの存在を賭けた戦いだってんなら―――　最後は、拳で決着をつけるのが男ってモンだろ」

本作の主人公。
命の危機に覚醒した、最後の『召喚せし者』―――『No.13』―――覚醒したばかりのため、魔術の知識などは皆無に等しいが、自律思考型のサクラから知識を得ることで、その経験不足を補う。戦闘経験は皆無だが、武術百般の龍一とケンカ慣れしているために、こと個人間の“戦闘”に対しての適応能力は高い。また、その潜在魔力の量は桁外れで、人間を超越する存在であるところの『召喚せし者』達から見ても、特別な“イレギュラー”といえる。
『召喚せし者』としての“能力”は、一見すると戦闘には向かないが、仲間を召喚したり、傷ついた身体の修復など、戦闘補助としては優秀。

◆戦略破壊魔術兵器（武器）
サクラ（人型戦略破壊魔術兵器）
◆能力（切り札）
ダ・カーポ『復元する世界』
「２４時間以内に出会った人物を呼び戻す」能力および「物質を２４時間以内の状態に戻す」能力
◆キャラステータス
破壊力：Ｆ
スピード：Ｆ
射程距離：Ｆ
持続力：魔力次第
精密動作性：精神力次第
魔力総量：Ｓ
成長性：Ｓ


☆桜光の精霊にして、究極の人型神話魔術兵器
■サクラ

「私はマスターの最強の剣であり、無敵の盾―――だから　相手が誰だろうと、負けるわけにはいかないんだよ！」

本作のメインヒロイン。
零二に召喚された、桜と日光を司る、人型戦略破壊魔術兵器。主に“日光”を『魔術』へと変換させることでの攻撃と防御を得意とする精霊の少女。精霊といっても身体は人間の少女と何一つ変わらず、強大な魔力を使っての魔術防御を扱うことで、一般人よりも高度な戦闘を可能としている。
また、完全自律思考型なので、何らかの理由で使用者から分断されたとしても、独立戦闘行動が可能であるのが最大の特徴。兵器として備わっている切り札の“神話魔術”は、太陽よりも眩しく輝き、一薙ぎで世界をまるごと焼き払うほどの、究極の破壊力を秘めている。

◆戦略破壊魔術兵器（武器）
日光
◆能力（切り札）
レーヴァテイン『穢れなき桜光の聖剣』
前方に超高熱の九つの光を束ねて前方広範囲を灰塵と化すマホウの聖剣。収束すればするほどその威力は絶大になり、その聖剣の一振りは、一撃で九つある世界の一つを終わらせるほどの力を秘めていると伝えられている神話魔術。
◆キャラステータス
破壊力：Ｓ
スピード：Ｃ
射程距離：Ａ
持続力：魔力次第
精密動作性：Ｅ
魔力総量：Ａ
成長性：Ｆ


☆“トール”の名を冠す、疾風迅雷の魔術拳士
■皇樹　龍一（すめらぎ　りゅういち）

「それでも僕は抗ってみせる―――この戦いの運命から！　最後の一瞬まで、あがき続けてやるさ……！！」

本作のもう一人の主人公。
数々の戦場で、人知れず存在する超能力者・『見習い術師』や『召喚せし者』達との戦闘を経て、見事勝利を収め生き残った非常に優秀で戦闘能力に長けた『召喚せし者』。
その実力を支えるのは、圧倒的な戦闘経験と日々の弛まぬ努力そして、幼いころより鍛えられた武道全般の鍛錬によるもの。しかしながら、争いを忌み嫌う悪癖のせいでその実力を存分に発揮できない状況も多々存在するというメンタルの脆さを持つ。
『雷光を打ち砕くもの』の性能により、魔力を雷へと変化させ己の身に纏う『疾風迅雷』を得意とし、光速戦闘を可能とする。その雷神の如き強さゆえ、彼の奥の手である“能力”を見た者はいない。それは即ち、存在の完全消滅を意味するからである。

◆戦略破壊魔術兵器（武器）
イルアン・グライベル『雷光を打ち砕くもの』
（パイルバンカーガントレット）
◆能力（切り札）
Unknown
◆キャラステータス
破壊力：Ｓ
スピード：Ｓ
射程距離：Ｅ
持続力：Ｄ
精密動作性：Ｃ
魔力総量：Ｂ
成長性：Ｆ


☆何者にも穢せぬ、気高き銀白の魔術剣士
■鈴白　なぎさ（すずしろ　なぎさ）

「お願い、スウァフルラーメ―――私に力を貸してっ！　ただ、大切な友を守るために……！！」

本作のもう一人のメインヒロイン。
実際の戦闘経験こそ無いものの、零二と同じく幼い頃から実戦的な武術百般の龍一と毎日のように稽古していたため他の一般人より多少は戦い慣れている。真剣勝負に強い羨望を持ちながら、同時に他人を傷つけるという行為自体は苦手だという大きな矛盾した心を持つ。彼女にとって、剣とは他人の命を断つものであり必殺の一。ゆえに二の太刀を必要とせず、自らの一撃をかわされた時すなわち相手の太刀を受ける時、つまり死の敗北だという独自の武士道思考を持っている。
そのため戦闘スタイルは究極の後の先、カウンター型での文字通り“一撃必殺”の技を信条として鍛え上げている。彼女が真に剣を振るう時、必ずどちらかに“必殺”となる終焉が訪れる。

◆戦略破壊魔術兵器（武器）
スウァフルラーメ（西洋剣）
◆能力（切り札）
ティルヴィング『黄金色の聖約』
「二度に限り全てを切り裂き、三度使用するとその身を滅ぼす」能力
◆キャラステータス
破壊力：Ｃ
スピード：Ｃ
射程距離：Ｅ
持続力：Ｅ
精密動作性：Ｃ
魔力総量：Ｂ
成長性：Ａ


☆白黒を司る、気高き神速の二挺拳銃使い
■黒羽　紗雪（くろばね　さゆき）

「善も悪もなく。ただ、私の護るべき人のために―――Auf　Wiedersehen―――里村　紅葉」

四年前ぶりに再会を果たした、零二の義理の妹。
『召喚せし者』の能力に覚醒してからは、島で起こる様々な事件から陰ながら人々を守っていた、月読島の守護者。
超能力絡みの多くのトラブルから一般人を守ってきた日々の積み重ねで、こと魔力の扱いや能力者同士との戦闘に関してかなりの経験値を誇り、能力者同士の戦闘熟練者といえる。彼女が好んで扱う、自らの身体に魔力を同化させる特殊技能『瞬間魔力換装』は、光速をも超える神速の運動性能を発揮させることが出来る。対象が生物である限り、真空を経ずして音を消す事は不可能だといえるため、彼女の“能力”を付加された神速の早撃ちから放たれる白黒の魔弾から、逃れる術は無い。

◆戦略破壊魔術兵器（武器）
うたまる＆アルキメデス（白と黒の二挺拳銃）
◆能力（切り札）
ヴァイス・シュヴァルツ『福音の魔弾』
「“音”を認識して追跡する」能力
◆キャラステータス
破壊力：Ｄ
スピード：Ｓ
射程距離：Ｓ
持続力：Ａ
精密動作性：Ｂ
魔力総量：Ｃ
成長性：Ｆ


☆七つの罪を司る、罪を背負いし七色の断罪者
■里村　紅葉（さとむら　もみじ）

「よくも、春花を傷つけたな……っ！　私達の“想い”を引き裂こうとした、その罪―――絶対に許さないッ！！」

零二に一目惚れして逆ナンパしてきた、恋する小悪魔少女。
超能力者同士での戦闘経験はそれほど無いのだが、類稀なる戦闘センスを持っており、好戦的な性格も相まって、まさに戦うほどに進化する戦闘巧者。戦略を破壊する能力を秘めた『召喚せし者』でありながら、自らの戦闘経験不足を補うために“戦略”をモットーに戦う零二と同じタイプの戦闘スタイルを持つ。
その性格を反映したかのような彼女の能力は、汎用性が高く様々な戦略を可能とする。そんな彼女にとっては、戦闘中に行う会話すらも武器の一つだといえる。

◆戦略破壊魔術兵器（武器）
グリモワール（遠隔操作式小型魔導砲）
◆能力（切り札）
アルカンシエル『七人の断罪者』
「対象者に“七つの大罪”を与える」能力
◆キャラステータス
破壊力：罪次第
スピード：Ｃ（武器はＡ）
射程距離：Ａ
持続力：Ｂ
精密動作性：精神力次第
魔力総量：Ｃ
成長性：Ｓ（武器はＦ）

■ニトロプラスがデザインする「戦略破壊魔術兵器」

　本作のキャラクター達が使うメインウェポン，通称“マホウ”と呼ばれる「戦略破壊魔術兵器」は，「機神飛翔デモンベイン」や「STEINS;GATE」を手がけたニトロプラスがデザインしている。銃・剣・ナイフ・斧といった武器から，鳥籠のようなものまで，多数のアイテムが登場するので，こういった点にも注目してほしい。


　La'crymaは，「true tears」「空を飛ぶ、３つの方法。」「空を飛ぶ、７つ目の魔法。」といった「涙」をテーマとした作品を生み出してきた。しかし今回の「Fortissimo//Akkord:Bsusvier」は，これまでとは趣の異なる戦いを中心とした物語が描かれる。La'crymaの新たな展開に期待感は高まるばかりだ。
　なお，先日より本作を応援するサイト募集キャンペーンが開催されている。作品のエンドロールにハンドルネームが載るかもしれないちょっと嬉しい企画だ。詳しくは「こちら」の記事を参照してほしい。

「Fortissimo//Akkord:Bsusvier」公式サイト

※ゲーム画面は開発中のものです。