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SIE JAPAN Studioが贈る重力アクション第2弾「GRAVITY DAZE 2」プレイレポート。広大なジルガ・パラ・ラオを飛び回ろう
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印刷2017/01/20 12:23

プレイレポート

SIE JAPAN Studioが贈る重力アクション第2弾「GRAVITY DAZE 2」プレイレポート。広大なジルガ・パラ・ラオを飛び回ろう

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは,PlayStation 4向けアクションゲーム「GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て,彼女の内宇宙に収斂した選択」(以下,GRAVITY DAZE 2)を,2017年1月19日に発売した。

※掲載時,見出しに60fpsと表記していましたが,正しくは30fpsとなります。申し訳ございません。
画像集 No.001のサムネイル画像 / SIE JAPAN Studioが贈る重力アクション第2弾「GRAVITY DAZE 2」プレイレポート。広大なジルガ・パラ・ラオを飛び回ろう

 重力を自在に操れる「重力使い」の主人公キトゥンの冒険活劇を描く「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において,彼女の内宇宙に生じた摂動」(以下,GRAVITY DAZE)の続編であり,最初に発売されたPS Vita版から数えると5年ぶりとなる,ファン待望の最新作だ。
 今回は本作をプレイして分かった,主人公キトゥンの新たな冒険や前作とのつながり,そして本作で新たにおもむく地「ジルガ・パラ・ラオ」の様子や,重力アクションの新たな力について紹介していこう。発売直後なので,公式サイトや体験版などで明らかにされている内容以外の,とくにストーリーに関するネタバレはできる限り避けているが,本作の魅力を伝えるためにどうしても触れなければならない部分もあるので,そこはご了承いただければと思う。

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天真爛漫少女グラビティ・キトゥンの魅力が本作でも爆発


 主人公の重力使いキトゥンは,前作の舞台となった「ヘキサヴィル」で発生した重力嵐に巻き込まれ,パートナーの重力使いクロウと離ればなれになってしまう。警察官のシドーとともに漂着した「バンガ集落」では,重力使いとしての力を失い,半ば奴隷のような生活を強いられていたが,ある事件をきっかけにその力を取り戻し,集落の人々からは一目置かれる存在になる,というプロローグが綴られている。

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 今回も,シドーをはじめとする彼女を取り巻くキャラクター達は一癖二癖もある連中ばかりで,さらに集団生活をしていることもあり,前作以上に多くの人物が登場。彼女の魅力をさらに引き立てている印象だ。舞台も変わり,奴隷同然の生活をしながらも,キトゥンの天真爛漫で,頼まれると(心の中ではいろいろ言いつつも)嫌と言えない性格は相変わらず。何だかすごく安心した。

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 紆余曲折の末,重力使いの力を司る猫「ダスティ」と再会した彼女は,前作と同様,重力を自在に操り,オープンワールドで構成された空中都市ジルガ・パラ・ラオを縦横に飛び回っていく。

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 バンガ集落やジルガ・パラ・ラオは,空中に浮かんでいる都市ながら,重力は地面のある方向に働いている。ここで[R1]ボタンを一度押すとキトゥンが空中に浮かぶ「無重力浮遊」状態となり,画面中央に丸い「目標マーク」が表示される。その状態でもう一度[R1]ボタンを押すと,重力が目標マークの方向に働き,キトゥンが画面の奥に向かって落下する「重力落下」となり,再び[R1]ボタンを押すと無重力浮遊となって静止する。これが本作の基本となる移動操作「重力チェンジ」だ。
 重力チェンジ中の目標マークはカメラと連動しており,[R]スティックかDUALSHOCK 4のモーションセンサーで向きを決められるので,[R1]ボタンで重力チェンジを繰り返しながら,行きたい方向へと重力の向きを変え,常に落ちるように空中を移動していくのである。

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 重力チェンジ中は,画面左上にある青い「重力エナジー」を消費していき,これが0になると重力チェンジは解除されてしまう。解除中に着地をするか一定時間の自由落下,あるいは要所にある「重力エナジージェム」を取ることで回復し,再び重力チェンジが可能となるといった具合だ。また,重力チェンジ中に[□]ボタンを押すことで強力な跳び蹴りを放つ「重力キック」や,周囲の物を重力の力で持ち上げる「重力グラブ」とそれを放り投げる「重力スロー」といった攻撃手段も用意されており,敵との戦いでも重力を多用することになる。
 これらの基本操作は前作のPS4版と同じであり,一昨年末に同作をプレイ済みだった筆者はすんなりプレイに入っていくことができた。逆に本作でGRAVITY DAZEに興味を持って始めた人が,前作に戻ってみようと思ったときでも,基本操作に極端な変化はないのでプレイもしやすいはずだ。

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「月」と「木星」の2つの力「アトリビュートチューン」でアクションが大幅に進化


 そんな基本となる重力アクションに加えて,本作では「アトリビュートチューン」という,キトゥンの能力を切り替えられるシステムが導入されている。切り替え先は「ルーナチューン」と「ユピトールチューン」の2つがあり,ストーリーを進めてこれらを入手することで,彼女にこれまでとはまったく異なる力をもたらしてくれるのだ。

それぞれのチューンでは,キトゥンの手足に装飾が現れる。ルーナチューンは白,ユピトールチューンは黄色だ
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 「月」の意味を持つ「ルーナチューン」は,切り替えることでキトゥンの体が軽くなり,重力チェンジをしなくても,[×]ボタンを長押しして放すと,ゆっくりとした大ジャンプ「バーチカルライズ」ができるようになる。ジャンプ中の方向転換も容易で,さらに壁を蹴ってさらに高いところまで跳べるなど,重力チェンジを使った移動とは違う,心地のいい空中でのアクションを味わえる。

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 一方「木星」の意味を持った「ユピトールチューン」は,ルーナチューンとは逆に,キトゥンの体がずしっと重くなり,ジャンプすらままならなくなってしまうが,その代わりに落下時のスピードが上がり,各種攻撃もより強力なものとなる。
 例えば地上での[□]ボタンでの攻撃は,腕を使った力強いコンビネーションに変化し,敵に大きなダメージを与えられるほか,マップ上のオブジェクトの一部を破壊できる。重力エナジーを消費して地面を滑る「重力スライド」(地面の上で[L2]ボタン)は,ユピトールチューン時には攻撃力が備わり,ぶつかることで敵を倒すことも可能だ。

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 これらアトリビュートチューンは,重力を使った攻撃アクションにも反映される。例えば重力キックなら,ルーナチューンの場合はワープして敵を追尾する「ワームホールキック」に,ユピトールチューンの場合は溜めの動作を行って放つ超強力な「重力波動キック」に変わる。重量スローなら,対象の動きを封じる「ボルテックススロー」と,大きな塊を作って投げつける「デブリボール」にそれぞれ変わる,といった具合だ。
 これらは特性や威力なども異なるため,対応する敵によって切り替えていくのがベストとなる。どんなときに使えばいいかは,それぞれの能力を得たときのチュートリアルである程度は理解できるので,あとは応用次第。2つのチューンはタッチパッドの上下フリックで瞬時に切り替えられ,タッチパッドを押せば通常の「アンチューン」状態に戻れるので,それぞれの性質を理解できたなら,移動や戦闘で臨機応変に使い分けることも可能だ。
 前作である程度完成されていた重力アクションだったが,新たにこのアトリビュートチューンが加わったことで,ゲームプレイに選択肢が増え,飽きずにゲームを楽しめるようになったわけである。

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複数の層になって空中に浮かんだ都市,ジルガ・パラ・ラオ


 空中に浮かんだ広大な都市の中を,重力の力を使って縦横に動いて回れるのが,GRAVITY DAZEの大きな魅力の一つだ。ただ歩き回るだけでなく,重力チェンジを行えば,その裏側までも自在に見て回れるという,本作ならではの探索の面白さが味わえる。

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 舞台となるジルガ・パラ・ラオは,前作のヘキサヴィルとは雰囲気がかなり違っている。最初に訪れる通商交易区「レイ・コルモスナ」は,多くの人が訪れる明るい日差しの観光地的なたたずまいで,劇中のキトゥンも上陸を楽しみにしている様子が見られる。その一方,住人の貧富の差はかなり激しいようで,木造のバラックが密集する下層の船上居住区「レイ・エルゴーナ」と,島一つがまるごと個人宅になっていたりする旧居留地「レイ・ハビーナ」では,人々の暮らしは大きく異なり,その様子はサイドミッションなどでも描かれている。

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 その時点でプレイできるミッションや情報をくれる人物の場所は,あらかじめマップ上に表示されているため,探索する目的といえばパワーアップに使う「プレシャスジェム」や,アイテムが入った宝箱を探すことぐらいだが,その割にはやり過ぎと思えるほどに街中は細かく作り込まれている。重力チェンジで空中を移動しているだけではあまり行くことはないであろう区域も無数にあり,そういう場所を見つけるとなんとなく嬉しくなってしまうのは筆者だけではないはず。本作は最初からPS4向けに開発されているせいか,街の建物やオブジェクトの一つ一つが細かいところまで描き込まれ,探索や新要素である写真撮影のモチベーションをグッと上げている。
 これら複数の居住区は高さの異なる層にあるため,重力チェンジで一気に落下して行き来することも可能だ。空の色やBGMがグラデーションのように変化していくのも面白い演出だった。

浮遊大陸の側面や裏側にあるプレシャスジェムを取れるのは重力使いの特権の一つだ
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独自のアクション性を備えながらも,自由度の高いゲームシステムを実現


 重力アクションという独自のアクションを,自由度の高いオープンワールドの世界にうまく落とし込んで完成した本作。各地に用意されたミッションも単に戦うだけでなく,潜入や運び屋,お使い,中には写真撮影を頼まれるものなどもあり,遊び込むほどいろいろな楽しさを体験できる。サイドミッションは前作の2倍以上用意されており,ボリュームに関しても文句なしと言っていいだろう。

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キトゥンのシルエットが踊るメニュー画面。パワーアップや,強化アイテム「タリスマン」の装備もここで行う
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 重力アクションを追随するカメラの動きがかなり激しく,たまに状況が把握できないような事態が発生することがあるのが玉にきずだが,天地が分からなくなるのは重力アクションの特徴でもあるので,そこはこのゲームの仕様として捉えるのがいいかもしれない。
 なおストーリーは前作とまったく別の内容となるが,要所で前作を匂わせるキーワードや描写が用意されていて,とくにクロウとの共闘やゲーム中盤以降に行けるとある場所の存在などは,前作を知っているのと知らないのとでは,ゲームの盛り上がり方も違う。本作でキトゥンの物語に初めて触れるという人もぜひ,ゲームを終えた後にでも前作をプレイしてみることをオススメしておきたい。

意外な出来事を通じて再開するキトゥンとクロウ。以降,行動を共にするシーンも増える
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「フォトモード」はゲーム中の景色などを撮影できる。三脚モードで自撮りも可能で,PSNに接続していればユーザー同士の共有もできる
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 個人的には,このクオリティのゲームが国内のスタジオで作られたということが嬉しく,PS4を代表するアクションゲームの1本として,推していきたいと思っている。本作の体験版や,前日譚となるスタジオカラー制作のアニメーションもPS Storeで配信中なので,本稿を読んで興味を持ったという人は,まずそちらから重力アクションとキトゥンの魅力に触れてみてほしい。

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「GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択」公式サイト

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    GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択

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