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東京レトロゲームショウ2015:第28回 「Max Payne 2: The Fall of Max Payne」で,時間よ止まれ
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印刷2015/11/19 12:00

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東京レトロゲームショウ2015:第28回 「Max Payne 2: The Fall of Max Payne」で,時間よ止まれ

画像集 No.001のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第28回 「Max Payne 2: The Fall of Max Payne」で,時間よ止まれ

今週のテーマ:中年以降の恋愛はたちが悪い

 今週の「東京レトロゲームショウ2015」は,フィンランドのゲームメーカー,Remedy Entertainmentが2003年に発売した「Max Payne 2: The Fall of Max Payne」(以下,「Max Payne 2」)を取り上げてみたい。本作はMax Payneという名前の主人公が活躍する三人称視点のアクションゲームで,2001年の「Max Payne」と,2012年の「Max Payne 3」に挟まれた,シリーズ第2弾となる。
 ちなみに「Max Payne 3」だけは,Remedyではなく「Grand Theft Auto」シリーズでおなじみのRockstar Gamesが制作を担当しており,頭髪を含む設定がガラリと変化している。

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「Max Payne 2:The Fall of Max Payne」公式サイト

Steam「Max Payne 2:The Fall of Max Payne」紹介ページ


 ちなみに主人公の名前は,Max Pain(最大の痛み,という感じ)と発音がほぼ同じらしく,悪役どもにおかしな名前だと笑われる場面も出てくるが,この変な名前路線はRemedyが2010年にリリースした「Alan Wake」にも引き継がれている。もっとも,2016年発売予定の同社の新作は「Quantum Break」なので,その路線は変更になったようだ。まあ,なんでも,いいですけど。

状況説明は,アメコミ調の一枚絵で
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 「Max Payne 2」の主人公Maxは,前作に引き続きニューヨーク市警の刑事だ。妻子を殺され,その血塗られた復讐をとげてから2年,現場に復帰したMaxは今日も元気に悪人どもとドンパチしているが,そんなとき,前作にも登場した謎の女性,Mona Saxと再会する。そして,彼女に引きずられる形で,再び大都会の闇を相手に孤独な戦いを繰り広げるのだ。
 という感じの物語はフィルム・ノアールを強く意識したものになっているとのこと。実をいうと筆者は,フィルム・ノアールがどんなもんだかよく分かっていないのだが,犯罪をテーマにした退廃的なストーリーで,主人公のモノローグを多用するところなどがそれっぽいらしい。Monaは,フィルム・ノアールでは欠かせない「悪女」(ファム・ファタール)という役どころだ。

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 展開も,時系列をわざと前後させたり,フラッシュバックを多用したりしており(ゲームのスタート地点は,物語のかなり中盤),筆者のように混乱する人もいるはずだが,いません? 前作と違って日本語版がなく,Maxの独白もハードボイルド小説風の言い回し(「過去は,割れた鏡のように謎めいている」みたいな)なので,このあたりは割とハードルが高い気がする。えーと,この人は誰だっけ?
 もっとも,あまり心配することはない。分かるに越したことはないが雰囲気だけでも十分で,やることといえば,出てくる敵をバンバン倒していくだけだからだ。

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バレットタイム発動。画面がセピア色になり,周囲の動きがスローモーションになっているのが,スクリーンショットからも分かるはずだ。分からないかもしれないが
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 Maxの戦いにおける最大の特徴は,「バレットタイム」(Bullet time)だ。これは前作にも採用されて好評を得たシステムで,所定のキーを押下することで周囲の動きがスローモーションになり,その間に敵に照準をつけて次々に撃ち倒せるという卑怯なものだ。もともとバレットタイムは映画の撮影技法の呼び名のようで,1999年に公開された映画「マトリックス」で話題になった。映像のトレンドをうまく取り入れて,ゲームシステムに昇華したという感じだが,Maxがなぜこの超人的な技を使えるのかについては,「拳銃の達人だから」という説明がなされている。とりあえず,納得しておこう。
 プレイ中,バレットタイムはいつでも発動可能だが,画面左下のゲージを消費する。ゲージは時間と共に溜まっていくが,いったい何が溜まっていくのかは現在でも謎だ。

バレットタイム発動中には,マガジンの入れ替えや弾の装填がやたらかっこいいモーションで行われる。ブラー,かかりまくりですみません
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 このバレットタイムと組み合わせて威力を発揮するのが「シュート・ドッジ」(Shoot Dodge)だ。これは,横っ飛びになったり,前方にダイブしたりしつつ銃を撃つアクションで,ダイブしている最中にバレットタイムを発動させると,ゲージの減り方が遅くなる。なにより,とてもカッコイイ。
 とはいうものの筆者はこれがかなり苦手で,しばしば,Maxがあらぬ方向にジャンプしてしまうし,シュート・ドッジから立ち上がるまでにちょっと時間がかかるので,そこを撃たれて倒されることもある。これはカッコ悪い。

(左)公式サイトのシュート・ドッジの写真。カッコイイ。(右)キー操作を誤って,敵を倒した後にシュート・ドッジ。カッコ悪い
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 Maxはあまり撃たれ強いタイプではなく,普通に戦うと割と簡単に死んじゃうので,このバレットタイムをいかにうまく使い,スタイリッシュに,かつ華麗に敵を倒していくかがゲームのキモだ。たった1人で多数の敵を倒すというシチュエーションもフィルム・ノアールでよく見られるらしいが,本作でも,出てくるときはやたらとたくさんの敵が出てくるので,かなり大変だ。AIの動きは比較的ワンパターンだが,気は抜けない。それだけに,スローモーションで敵がバタバタと倒れていく様子は,かなり爽快だ。

Maxが幻覚を見るシーンも多く出てくる。前作では幻覚の中でも撃たれるとダメージを受けたが,本作では大丈夫になった
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 Remedyが開発したゲームエンジン「MAX-FX」は,Futuremarkのあまりにも有名なベンチマークソフト「3DMark2001 Second Edition」でも使用されたという経歴を誇る優れモノで(関連記事),12年前の作品だが,濡れた路面の表現など,なかなかいけてるんじゃないかと思う。

 操作は慣れれば簡単で,敵も出現場所などを覚えてしまえば大丈夫。バレットタイムのアクションが決まると,たいへん気持ちがよく,うらぶれた中年男のラブストーリーという展開も,年齢的にグッとくるものがある。発売当時,何周もゲームをクリアした筆者だが,この記事のために再開したところ,どうにもやめられなくなってしまった。またこんなゲーム出ないかなあ,という気持ちでいっぱいだなあ。

(上)「Max Payne 3」のMax。(下)「Max Payne」のMax。約10年の歳月は,人をがらりと変える。続編はもう出ないのかなあ
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