「荒野行動」と「レーシングマスター」の日本戦略について，Sensor Towerが分析レポートを公開。IPコラボ，日本車の実装が収益に貢献

　Sensor Towerは本日（2025年12月2日），中国のNetEaseが配信するスマートフォンアプリ「荒野行動」（iOS / Android）と「レーシングマスター」（iOS / Android）の日本戦略について，分析レポートを公開した。


　NetEaseは自国での人気も高く，中国におけるモバイルゲームパブリッシャの収益ランキングで，Tencentに次ぐ2位となっている。
　しかし，一部のタイトルは日本での収益が中国よりも大きく，その代表例が両タイトルだと，Sensor Towerは指摘する。

　荒野行動は，2017年12月にグローバルリリースされたバトルロイヤルゲームだ。データによると，2025年1月から9月までの市場別ダウンロード数・収益シェアは，いずれも日本がトップとなっている。


　とくに収益は，日本が全体の95％という圧倒的な割合を占め，これは人気IPとのコラボに支えられていると，Sensor Towerは分析する。
　データの裏付けもあり，2025年1月から9月までの日本における収益推移を見ると，IPコラボにあわせて収益が大きく増加している。


　収益だけでなく，WAU（週間アクティブユーザー数）も同時に上昇しており，日本におけるIPコラボの有効性は明らかだ。なかでも，「エヴァンゲリオン」は収益に，「鬼滅の刃」はWAUに大きな影響があったという。

　レーシングマスターは，中国で先行リリースされたあと，日本で2024年8月にサービスを開始したレースゲームだ。2025年1月から9月までの市場別ダウンロード数は中国がトップで，日本は6位（4.7％）となっている。


　しかし，収益は日本が35％を占めてトップとなっており，RPD（1ダウンロードあたりの収益）の高さが際立つ。Sensor Towerは，同作における日本車の実装が，日本での大きな収益につながっていると分析する。
　こちらもデータに裏付けされており，2025年1月から9月までの日本における収益推移を見ると，日本車の実装にあわせて収益が増加している。


　これらの例は，市場にあわせたローカライズおよびライブオペレーションを丁寧に実施することの重要性を示していると，Sensor Towerはまとめた。レポートの全文は，同社の公式ブログをチェックしてほしい。