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[インタビュー]「勝利の女神:NIKKE」今年と今後とレヴィアタンのことどう思ってるのかを,ディレクターとシナリオディレクターに聞く
今回のお相手は,ディレクターのユ・ヒュンソク氏と,シナリオディレクターのチョン・ジェソン氏だ。両名には今年のコラボ展開やストーリーイベントの感想に加え,今後の物語を“ひと言”で表してもらった。
あと,開発陣はレヴィアタンのことどう思ってるの?
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2026年は“勝利の女神”
4Gamer:
2025年は自社開発の「Stellar Blade」をはじめとするゲーム内コラボが豊富でしたが,手応えはいかがですか。
ユ・ヒュンソク氏:
今年はたくさんのコラボをやらせていただきました。
一方,コラボのキャラクターや実施期間などをあらためて再考する必要がありそうなため,現在整理している最中です。具体的なフィードバックは,サービス3周年のタイミングで皆さんにお伝えできればと思っていますので,公式生放送もぜひよろしくお願いします。
4Gamer:
3周年時もいろいろと発表がありそうですか。
ユ・ヒュンソク氏:
いろいろなトピックを用意しています。ただ,現在進行中のもの,今から準備に入るもの,来年から動き出すものなども合わせてお届けするため,どれをどの時期にやるかは追ってお知らせしていきます。
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4Gamer:
直近の「BIOHAZARD」コラボの意気込みはどうでしょう。
ユ・ヒュンソク氏:
「BIOHAZARD」はある意味,シューティングジャンルの大先輩にあたると思っていまして,ガールズシューティングを手がけている後輩として,本当に尊敬をしている名作シリーズです。
開発チームにも当然ファンが多いので,そうした気持ちをコラボコンテンツに込められるよう,今回は原作を忠実に再現し,原作の雰囲気を生かすことにフォーカスをして開発させていただきました。
チョン・ジェソン氏:
例えばフィールド内の仕掛けとして,全般的に暗い背景のなかでキャラクターの周りだけが明るかったり,画面転移時も通常仕様とは異なる切り替わり演出にしたりと,「BIOHAZARD」シリーズの1〜3までのカメラワークをオマージュさせていただきました。
フィールド内に設置した「グリーンハーブ」も,体力回復の要素はないものの原作らしいエフェクトを制作しています。シャンデリアが落下する仕掛けなど,原作を意識した小ネタもたくさん仕込みました。
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4Gamer:
京都市やJR東海など,ゲーム外コラボはどうでしたか。
ユ・ヒュンソク氏:
日本の企業さまにコラボを打診いただくとき,準備のために話し合いをするのですが,驚くことに,どなたもキャラクターに対する理解度が非常に深いんですよね。それだけにコラボ内容のクオリティも高くなるため,我々としても毎回満足させていただいております。
今後もいろいろな地域や,あるいはグローバルな地域間で喜んでもらえる企画を考えていきますが,京都市さんやJR東海さんとのコラボのように,いいものを作って届ける努力をしていきます。
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4Gamer:
今年のストーリーで,最も印象的だったのはどれでしょう。
イベントストーリーも怪盗騒動の「COINS IN RUSH」,水着イベントの「エレグ:ブーム・アンド・ショック」,ラプチャーとの最終決戦風映画を描いた「FINAL BATTLE」などがありましたが。
ユ・ヒュンソク氏:
挙げるのは1つだけですか?
4Gamer:
では,あえて1つで。
ユ・ヒュンソク氏:
う〜〜〜ん……ジェソン君は?
チョン・ジェソン氏:
「Stellar Blade」コラボのストーリー「MEMORIES TELLER」が,私にとって非常に意義のあるものでした。あれは,NIKKEで語りたかったものをすべて語りきれたような内容でしたので。
実際,MEMORIES TELLERは,NIKKEのコラボストーリーにおける新たな基準となりましたので,とても大きな意味を持つ施策でしたね。
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ユ・ヒュンソク氏:
それなら私は「FOOTSTEP, WALK, RUN」ですね。
チョン・ジェソン氏:
それ今年だっけ?
ユ・ヒュンソク氏:
うん。
チョン・ジェソン氏:
えー。2年前じゃなかったっけ。
ユ・ヒュンソク氏:
新年にやったよ(笑)。
それで,私はこのストーリーに一番泣かされたんですよね。自分でやって泣いて,インフルエンサーの方々がプレイする様子を見てまた泣いて。とにかく泣いて泣いて。これまで最も泣いた物語でした。
でも実は私,今年のストーリーの頂点はまだきていないんです。なぜかというと,年初のデベロッパノートで断言していましたが,2025年は“3周年で公開するストーリー”が最高ですので。
こうやって断言するくらい私自身が期待していますし,指揮官の皆さんにとってもすばらしいストーリー体験になると思っていますので,2025年も引き続きご期待ください。
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4Gamer:
ほかにも,アブソルート分隊のイベントストーリーなどは反響が大きかったかなと思いますが,どうでしょう。
ユ・ヒュンソク氏:
ああしたメインストーリーとの関わりを持ち,かつフルボイスの大型イベントを作るのは,前からずっとやりたいことでした。
アブソルート分隊については,チーム内でも「本当にお願いします!」と頼み込み,無理やりリリースまでこぎ着けたようなものでしたが,想定以上にいい反応をいただけました。
今まで大型系のイベントは周年や新年に限られていましたが,手応えを得られたことで,今後も同じような形式でお届けする機会を増やせるんじゃないかと考えています。
4Gamer:
ちなみに,アブソルート分隊の物語はメインストーリーに入れるか,イベントストーリーにするかで悩みませんでしたか。
チョン・ジェソン氏:
まさに悩みました。しかし,アブソルートの物語は「指揮官が一緒にいない状況で展開されるもの」でした。彼女らは今後も異なる路線を歩んでいくため,今回はイベントストーリーにしようと決めたんです。
逆説的に,イベントストーリーは「指揮官以外の主人公」を示せる舞台です。アブソルート分隊に対しても,彼女たち自身に主人公としてのスポットライトを浴びせてあげたかったんですよ。
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4Gamer:
なるほど。納得しました。
シナリオチームについてはこの1年,なにか変化はありましたか?
チョン・ジェソン氏:
チームの現状については,去年と比較したうえでお伝えしますが,なにもありません。去年と今年でまったく変化していません。人数もやることも引き続き,汗をかきながら必死にがんばっています。
ですから,周りから「最近のチームはどう?」と言われるほうが,どう答えればいいか分からなくて困ってしまうんです(笑)。
なにかちょっとした出来事でも語れればよいのですが,みんなずっと仕事ばかりしているので,小話もまったく思い浮かばず。
ユ・ヒュンソク氏:
シナリオチームに限らず,開発陣はみんな同じような状況だよね。全員がNIKKEを形作ること自体に幸せを感じていて,私もそうなんですけど,“自分の人生=NIKKEを作ること”になってます。
なので,こういうときに話すネタがあまりなくて(笑)。
チョン・ジェソン氏:
そうなんですよ。会社が一番居心地がいいくらい。
ユ・ヒュンソク氏:
一番仲いいのも結局,会社の人たちだしね。
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4Gamer:
日々の充実さにも変わりないと。
なお,メインストーリーとイベントストーリーの“物語進捗の同期”についてはどうですか。端的に「チャプター30までたどり着けないのに,イベントではチャプター30ありきのストーリーが展開される」といった状況です。難度の壁で物語体験を損なう人も,年々増えているような。
チョン・ジェソン氏:
今ご指摘いただいたところが,私にとっても日々,本当にストレスを感じている大きな課題になっています。
まず,イベントストーリーはメインストーリーと接点を作るほうが,プレイヤーの皆さんからの反応もよく,書く側も楽しく執筆できます。しかし,メインの難度が関わることで,今おっしゃられたように初心者さんなどは前提を踏まえられず,先々の物語で出てくる設定とのつじつま合わせに難儀させてしまっています。これまでは,それにも関わらず強行して展開してきましたが,その影響で一部の方々はストーリーを十分に楽しめなかったのではないかと考えています。
この改題を解決するべく,3周年アップデートでは“ストーリーをよりスムーズに進められるモード”を実装する予定です。
4Gamer:
ちゃんと課題解決が図られそうですね。
続くチャプター41〜42も順調にリリースされそうですか。
チョン・ジェソン氏:
ほぼほぼ完成していまして,今は最終調整をしているところです。皆さんのもとには問題なくお届けできるはずです。
ユ・ヒュンソク氏:
ジェソン君の体力が持つようなら,私もそう思います(笑)。
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4Gamer:
では,こちらからはなにも言わず,受け取り方もお任せしますが,開発チームは「レヴィアタン」こと,どう思ってるのでしょう?
チョン・ジェソン氏:
私はすごく好きですね。開発内でも人気がとても高いです。
実は私,レヴィアタンのように自己嫌悪に陥る人物が大好きなんです。自分が間違っていると認識しているのに,またやってしまい,何度も何度も自己嫌悪に陥る。ですが,そういう人物が救われたときのカタルシスってものすごく強いんですよ。なので,僕は大好きですね。
ユ・ヒュンソク氏:
カワイイです!
4Gamer:
お二方の反応でよく分かりました(笑)。
最後に,これからのストーリーをひと言で表してもらえますか。
ユ・ヒュンソク氏:
ひと言?
4Gamer:
ひと言です。
チョン・ジェソン氏:
ひと言かあ。なんだろ……。
ユ・ヒュンソク氏:
〇〇〇〇かな?
チョン・ジェソン氏:
〇〇〇〇かも。
ユ・ヒュンソク氏:
それだとちょっと混乱させない?
チョン・ジェソン氏:
混乱させるかも。
(ゴニョゴニョと1分ほど悩ませた結果)
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ユ・ヒュンソク氏:
…………決まりました。〇〇〇〇や〇〇〇〇でも悩んだんですけれど,2026年のストーリーを言い表すならば“勝利の女神”です。プレイヤーの皆さんにもそう思ってもらえる物語を,お届けしたいと思います。
4Gamer:
ここでタイトル。俄然,期待が高まりました。それでは引き続き,NIKKEの展開を応援しております。本日はありがとうございました。
ユ・ヒュンソク氏&チョン・ジェソン氏:
(日本語で)ありがとうございました!
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