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「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」はPS5 ProのPSSR採用で美しいグラフィックスを実現。Lead Project Producerの合同インタビューを掲載
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印刷2024/10/11 18:00

インタビュー

「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」はPS5 ProのPSSR採用で美しいグラフィックスを実現。Lead Project Producerの合同インタビューを掲載

 東京ゲームショウ2024の期間中,BioWareから2024年11月1日に発売予定のアクションRPG最新作「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」PC / PS5 / Xbox Series X|S)のLead Project ProducerであるScylla Costa氏の合同インタビューが実施された。

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 「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」は,2014年の「ドラゴンエイジ: インクイジション」から実に10年ぶりとなるシリーズ第4弾だ。そのストーリーは明らかにされていないものの,セダス大陸の北方を拠点にして,闇から解き放たれた「腐敗した古代の神々」が世界を破壊するなか,プレイヤーは7人で構成される「ヴェイルの守護者」というチームの中心的人物となる主人公ルークとして,自分の選択により未来を決定付けていくことになる。

 プレイヤーキャラクターは人間,クナリ族,ドワーフ,エルフのなかから,さまざまな外見オプションを選んで作り出せる。また,戦士や魔道士,ローグという3つのクラスから3種の上級職に成長していくなどの基本システムを踏襲している。それぞれのキャラクターには2種の武器を装着でき,入念なスキルシステムや,インタビューで説明してもらっているタクティカルなコンバットシステムにより,スピード感と戦術性を両立させたアクションが楽しめるのが特徴だ。

東京ゲームショウ2024にて(画像はDragon Age公式Xより)
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AIアップスケール技術「PSSR」までサポートした美しいグラフィックス


――前作である「ドラゴンエイジ: インクイジション」がリリースされてから10年が経過します。「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」は何をもって,2024年のゲームたらしめるのでしょうか?

Scylla Costa氏:
 「ドラゴンエイジ」シリーズは,戦略的だった「Dragon Age: Origins」,よりアクション性を高めた「Dragon Age 2」,そして私もLead Project Producerを務めた「インクイジション」はオープンワールド化やコンパニオンシステムを導入するなどの進化を続けてきました。
 「ヴェイルの守護者」では,アクティブなアクション性を維持しながらも,さらにゲームを静止させてコンパニオンとコンボ技を繰り出すといった戦略的なプレイもできるなど,より現代的でフレキシブルなコンバットシステムを採用しています。

――テクノロジー面でもかなり向上しているようですが。

「マスエフェクト 2」の時代からプロデューサーとしてBioWare作品に関わってきたScylla Costa氏
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Costa氏:
 テクノロジーの面をお話しすると,BioWareにとって初めてFrostbite Engineを採用したゲームは「インクイジション」で,我々もそのプログラミングに慣れ親しんでいます。ですので,毛髪のシミュレーションはもちろん,アナウンスされたばかりのPS5 Proに搭載されるAIアップスケール技術のPSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)のサポートなどにより,グラフィックスも最高のものになっていると確信しています。
 これまでのシリーズでは,セダス大陸の南方ばかりをロケーションにしていましたが,本作では北方にあるテヴィンタール帝国の首都であるミンラーソスの街やアーラサンの森といった,過去のストーリーに登場したけど未見の地域を克明に描いています。

――ローンチ時点で「PS5 Pro Enhanced」タイトルになるのは素晴らしいです。ミンラーソスの街と言えば,ネオンサインが美しいですね。

Costa氏:
 レイトレーシングも,グラフィックスのフェデリティ(忠実性)という面に関して,10年前にはなかったテクノロジーですね。とくに「ヴェイルの守護者」ではゲームエンジンを使ったカットシーンが展開しますが,アーティストが表現しようとしていることをそのまま可視化できるというのは素晴らしいことだと思います。

――6月の制作発表の際に,これまでは礼儀正しいコンパニオンキャラクターだったエルフのソラスが,ヴェイルを破壊しようとする,まるでエンディングのような序盤が展開していました。このストーリーはどのようにつながっていきますか。

Costa氏:
 そうですね。あのシーンはプロローグとも言うべき序盤の45分ほどのシーンで,エルフ本来の能力が抑制されているのは,フェイドから世界を守っているヴェイルのせいだとソラスは考えているのです。ネタバレをしないようにお話ししておくと,あのシーンで何かが起こって,ゲーム全体で描かれる“敵”が誰なのかが分かるようになっています。つまりソラスが悪いのか,その背後にいるものが悪いのかをプレイヤーに突きつけ,その旅をとおして敵と味方がしっかりと判断できるようになります。

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――もともとは「Dragon Age: Dreadwolf(ドラゴンエイジ: 戦慄のオオカミ)」だったタイトルが,「ヴェイルの守護者」になった理由を教えてください。

Costa氏:
 “ドレッドウルフ”はソラスの名前(※本来のシリーズでは,エルフの神の名とされている)ですが,制作発表からしばらくして,より的確にゲームを表すのは「ヴェイルの守護者」のほうが良いだろうという結論に至りました。
 プレイヤーは主人公であるルークを中心とするグループを作り,ヴェイルがフェイドに汚染されないよう,敵,もしくは“敵たち”と戦っていくことになるわけです。
 ストーリーのフォーカスは,ルークが中心的なリーダーとなって才能のある仲間たちをまとめ上げ,ほぼ不可能なことを成し遂げていくということにありますから。

――トレイラーで公開されているミンラーソスの街並みなど,魔術を使ったネオンの看板があったり,巨大な岩や建物が空中に浮遊していたりと,独特のレベルデザインで溢れていました。

Costa氏:
 たしかに,ミンラーソスの街並みは宮殿を中心に,岸壁に刻まれるように築かれており,非常に上下に見栄えがする場所です。レベルデザインの原点は,「インクイジション」でコンパニオンの1人だったドリアン・パヴィスが,同作で最大規模の街だったオーレイスを見て,「かわいいもんだね」と発言していることにあります。ミンラーソス育ちのドリアンがそう言うのなら,ミンラーソスはどれくらい発展していたのかというのが,そこまで作り込んだ理由です。
 あまり詳しくお話しはできないのですが,プレイヤーのハブとなる「灯台」にもこだわっていますし,アーラサンの森に行ってもどこかマジカルな雰囲気です。さらに西のリヴァインの海岸沿いでは,「ああ,やっぱりドラゴンエイジだな」と思っていただけるような仕掛けも用意しており,その地域に合わせたレベルデザインを楽しんでいただけるはずです。

ゲームの序盤で訪れるミンラーソスの街並み。最新版Frostbite Engineの利用にも慣れ,非常に美しい風景が本作では期待できそうだ
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気になるアビリティホイールやロマンス要素


――ゲーム中に時間を静止させて発動するアビリティホイールのサイズがかなり大きいですね。そのデザイン背景にあるものは何でしょう。

「ヴェイルの守護者」ではアビリティホイールで,いつでもコンバットを静止して,左右のコンパニオンと下部のプレイヤーキャラクターのアクションを調整したりコンボ化できたりする
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Costa氏:
 そうですね。ぱっと見て大きいのは,下部に配したルークのアビリティ3種類に加えて,その左右には2人のコンパニオンのアビリティをそれぞれ3種ずつ,そして上部には3人のキャラクターの攻撃スタイルを表現しているのが理由だと思います。
 このアビリティホイールについては我々も長くテストを続けた部分ですが,アクションをポーズして眺めることで,ゲーム中に何が起きているのかが分かりやすくなっているはずです。画面を静止したまま敵に照準を合わせると,彼らの耐性と弱点が表示されます。それに合わせて戦法を変えたり,コンパニオン同士のコンボ技を指示したりもできるので,本作では非常に細かいタクティカルな選択がプレイヤーに与えられていると考えます。
 ショートカットなども設定できるので,使いこなせるとアビリティホイールの良さが分かっていただけるでしょう。

――「ドラゴンエイジ」シリーズはロマンスに関して革命をもたらしたタイトルだと思うのですが,本作のコンパニオン全員が“パンセクシュアル”(性別に関わらず恋愛ができる)という設定になった理由を教えてください。

Costa氏:
 誰でもロマンス相手になるというのは,プレイヤーが自由に選択できることを尊重したものです。本作では,プレイヤーとコンパニオンが関係を結びたくないのであれば拒否もできますし,そうしてロマンスの対象にならなかったコンパニオン同士が,プレイヤーが介在することなく良い関係に発展することもあります。これで,プレイヤーがいなくてもゲーム世界が動いているような,生きたワールドを実現しようとしています。

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――すでに前作のリリースから長い時間が経過していますが,「ヴェイルの守護者」をプレイするにあたって,予習を含めてシリーズ作品をプレイしていたほうが良いのでしょうか。

Costa氏:
 BioWare作品,とくに「ドラゴンエイジ」シリーズでは顕著だと思いますが,前作の主人公が「インクイジター(審問官)」だったのに対し,今回はまったく異なる「ヴェイルの守護者」ですので,前作をプレイしておく必要はありませんし,前作でプレイヤーが行った数々の選択も反映されません。
 ただし,キャラクター作成時にプレイヤーキャラクターの過去にあったインクイジターとの関係性を設定でき,それによってゲーム中のNPCの対応が変化することはあります。インクイジターがプレイ中に登場し,その設定によってさまざまなドラマが生まれるでしょう。
 シリーズをプレイしていないゲーマーなら,当初の設定を気にせずにゲームを進め,登場したインクイジターとの駆け引きを楽しんでいただければ良いわけです。

――そもそもヴェイルやフェイドといったシリーズ専用の用語だとか,エルフ族が下層市民として虐げられてきたことのソラスの思いなど,ゲーム序盤でシリーズ作品を知らないゲーマーは理解できるのでしょうか。

Costa氏:
 たしかに,細かな世界設定がある「ドラゴンエイジ」のようなゲームにとっては大きなチャレンジです。我々はシリーズを知っている人や知らない人に向けたプレイテストを長く行い,そこから得たフィードバックをゲームプレイだけでなく,ストーリーやキャラクターに対する理解についても反映させてきました。
 開発期間も長い「ヴェイルの守護者」ですが,こうしたテストを3年にわたってほぼ毎月繰り返してきたことにより,シリーズを知らない人にも分かりやすく,シリーズを知っているゲーマーにはくどくならないようにという,バランスの取れた作品になっていると確信しています。我々も情熱を持って本作を作り上げています。

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――前作にあったCo-opモードのような,マルチプレイヤーモードがなくなったようですが,その理由を教えてください。

Costa氏:
 今回は「ドラゴンエイジ」の良さを最大限に表現するために,シングルプレイヤー専用のアクションRPGを作り上げることにフォーカスしました。新旧のコンパニオンがいて,そのほかにもさまざまなファクションがあり,そこから出たサイドクエストをプレイしていただくことで,我々が作り上げた世界に没入してもらえます。それだけでなく,灯台というプレイヤーのハブを用意し,そこでじっくりとコンパニオンたちと関係を築くといった,シングルプレイヤーゲームの強みを生かしています。

 私も「マスエフェクト 2」以降のBioWare作品で,マルチプレイヤーモードの実装に関わってきましたが,「ヴェイルの守護者」ではとにかくプレイヤーがそれぞれのゲーム体験を楽しんでいただければと思っています。

――最後に,「ヴェイルの守護者」は我々プレイヤーにどんな体験をもたらしてくれるでしょうか。

Costa氏:
 私としましては,プレイヤーの皆さんが,予期せずグループのリーダーになったルークをプレイして難しい選択をしながら,困難に思える問題を解決していくという壮大な物語を体験していただきたいです。
 必ずしも,白黒はっきりした選択ばかりでなく,しばらくゲームパッドを握ったまま,自分がどんなチョイスをすべきなのかを熟考してしまうような,ゲーム世界にのめり込んでいただけるのではと期待しています。そして,その選択の記憶が,ずっと皆さんの心に残っていくような体験になると喜ばしいですね。

――ありがとうございました。

コンパニオンキャラクターに入念なスキルツリーが用意されているのもうれしいところ
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 「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」は,公式サイトから各プラットフォーム向けの事前予約も行われており,8400円(税込)での販売が予定されている通常版に加えて,1万2980円(税込。PC版は1万1500円)の「デジタル デラックス エディション」なら,ルークほか7人のメンバーでお揃いのコスチュームや武器に仕立て上げるといった特典を入手可能だ。

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 BioWareが8年近い開発期間を経て,最新のFrostbite Engineで作り出したファンタジー世界を堪能したいというゲーマーなら,数週間後のリリースを心待ちにしておくと良いだろう。

「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」公式サイト

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