「ディスコ エリジウム」は,イギリスやポルトガルなどに本拠を置くインディーデベロッパのZA/UMが開発したRPGだ。油彩風のグラフィックスや重厚な世界観,自由度の高いシステムなどから話題を集め,「The Game Awards 2019」では,「BEST ROLE PLAYING GAME」など4部門で受賞。その後もさまざまなアワードを受賞するなど,高い評価を獲得した。2022年には日本語ローカライズされた「ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット」(PS5 / PS4 /Switch)がリリースされ,PC版も日本語に対応した。
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ドキュメンタリー映像は,2025年11月に公開された第1弾に引き続き,リードデザイナーを務めたRobert Kurvitz氏やAleksander Rostov氏,Helen Hindpere氏などが,スタジオの過酷な環境や開発チームが直面した困難な問題を語る内容となっている。
エストニアの首都タリンの旧市街にあった開発スタジオは,2つの建物をつなげた建物にあり,以前はヒッピーのコミューンや画廊として使われていた。壁が壊れ,屋根から水が漏るような状況で,とくに冬場は寒く,ダウンジャケットを着て手袋をしながら開発作業にあたらなければならなかった。建物の入り組んだ通路や隠し部屋などは,ゲームに登場するホテル「ワーリング・イン・ラグズ」のデザインに取り入れられているという。
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チームにはゲームエンジンとして使われた「Unity」の経験者がいなかったため,Obsidian EntertainmentのRPG「Pillars of Eternity」の開発動画をコマ送りして,斜め見下ろし型のゲーム画面の描画手法を解析したとのこと。資金は常に乏しかったため,当初の計画を断念して舞台をマルティネーズ地区飲みに絞ったことや,極寒の部屋で執筆していた脚本チームが,暖房のために持ち込んだガスバーナーのせいで一酸化炭素中毒になり,意識を失いかけたことなど,当事者ならではのエピソードが語られている。
日本語字幕には対応していないものの,開発経験のない東欧のインディーゲームスタジオがどのようにしてワールドワイドな傑作を作り上げたのか,「ディスコ エリジウム」のファンはチェックしてほしい。





















