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「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション
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印刷2022/04/27 13:29

プレイレポート

「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 2022年4月21日,PLAYISMは和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」PC / PS4 / Switch)をリリースした。

画像集#001のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 本作は,八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の生贄に決まってしまったクシナダを救い出すべく,荒神スサノヲが立ち向かうタイトルだ。和風の世界設定と,立体的なドット絵のようなグラフィックスが目を引く作品だが,果たしてどのような仕上がりになっているのか。本稿でプレイレポートをお届けする。


百を超える武将たちを倒し,戦技を集めてスサノヲを強化しよう


 主人公の荒神スサノヲはクシナダと出会い,やがて良い仲になるが,クシナダは八岐大蛇の生贄となることに。奪還に向かうスサノヲだったが,返り討ちにされてしまう。

腹が減って行き倒れていたスサノヲに,おにぎりを差し出すクシナダ。これが2人の出会いだった。おにぎりがデカい
画像集#002のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

八岐大蛇に挑むも……
画像集#003のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 八岐大蛇に敗北したことで,荒神としての本来の力を大きく失ってしまったスサノヲ。そこへ,スサノヲの姉であるアマテラスが現れる。

スサノヲが倒れた不思議空間で登場するアマテラス。日本神話でも,スサノヲとアマテラスは姉弟の関係
画像集#004のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 アマテラスが言うには,スサノヲが失った力は「大妖怪」たちに取り込まれており,八岐大蛇への道を塞いでいるという。しかし,大妖怪たちを倒して力を取り戻すだけでは同じことの繰り返しで,八岐大蛇には勝てない。「お前には戦技が必要だ」と言われたスサノヲは,アマテラスが時の狭間から召喚した戦国時代の侍衆と闘い,その中で戦技を学ぶ試練の旅へと旅立たされることになる。

力をつけるため,戦国時代の侍と戦うことになったスサノヲ。彼としては「姉さん,戦国時代って何?」という感じなのではないだろうか
画像集#005のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 こうして旅立たされたスサノヲは,アマテラスの用意した特殊なフィールドを走り回り,大勢の足軽たちや,提灯お化けのような妖怪,戦国時代の名将たちと戦うことになる。

戦国時代の武将に詳しくない人でも,聞いたことのある名前が多いはずだ
画像集#006のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション 画像集#007のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 本作は,ローグ系によくあるターン制ではなく,リアルタイム制のアクションゲームとなっている。フィールド上をウロウロしている足軽や武将と戦いながら,エリア内にある水色または紫色の渦を見つけて触れると,次のエリアへ進める。渦が見当たらない場合は,水色や紫色に光っている地面の周辺にいる敵を倒すと出現する仕組みだ。
 エリアマップは毎回ランダムで,宝箱が配置されていたり,宿屋や道具屋といったショップが出現したりすることもある。

エリア内にいる敵は武将と足軽がほとんどだが,提灯お化けのような妖怪もいる
画像集#008のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

初期の画面は斜めの見下ろし視点になっているが,L・Rボタンで好きな方向に回転させられる
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エリアマップはいつでも開くことができ,敵武将や宝箱・施設の位置なども確認できる
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マップで鳥居のマークが示されている場所には「試練」がある。内容は簡単なパズルやアクションだが,解くと宝箱が開き,スサノヲが強化される
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よろず屋では,小判を使って武具の買い物ができる。倒した武将に応じて品揃えが増えるようで,序盤に買える物は少なめ
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宿屋では体力が回復できるが,時間も経過する。ゲーム中は時間が流れており,時間の経過に応じて敵が強くなっていく。のんびりしすぎていると苦戦することになる
画像集#016のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 敵を倒すことによるレベルアップはないが,敵は「戦技の巻物」を落とすので,まずは戦ってこれを集めていくのがメインの目的となる。
 また,特定の条件を達成するとスサノヲが成長する「武功」という要素があり,項目の中には「敵を○体撃破」というものもあるので,どんどん倒していったほうがいい。

達成した「武功」は,各地にあるお地蔵様で確認ができる。戦技を使う際に必要なSPの最大値が増えたり,戦技をセットするためのスロットが増えたりする
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 名前の表示がある武将は,足軽よりも遥かに強いボス的な存在だ。強敵だが,倒せば武具を落とす。武将にも強さのランクがあり,異様に強い武将もいれば,意外にアッサリと倒せる武将もいる。

武具を装備すると,スサノヲの見た目も変化する。面白いのは体のどこにでも装備できる点。例えば,画像の「毒属性耐性」は,武器欄に装備すれば毒耐性のある銃として使えるが,防具欄に装備すると,毒耐性の防具になる
画像集#019のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 惜しくもやられてしまった場合,武将の像が立ち並ぶ不思議な場所に飛ばされる。ここは今後の拠点であり,倒されるたびに戻ってくることになる。

ここもアマテラス姉さんが用意したのだろうか
画像集#020のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 これらの武将の像は,最初は単なる石像でしかないが,討伐したことのある武将の像には色が付き,次の冒険に出る前に,この像から「侍の魂」を借りられるようになる。

かわいいフィギュア感のある武将の像たち
画像集#021のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション 画像集#022のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

侍の魂を借りると,その武将の外見になり,戦技も武将のものが初期状態でセットされている
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画像集#025のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 武将ごとに武器やセットされている戦技が異なるので,自分の戦い方に向いている武将がいたら,次の冒険に出る前にその力を借りておいたほうがいいだろう。

 次に本作で最も重要な要素である「戦技」について説明しよう。敵を倒すと出現する「戦技の巻物」には,攻撃方法や攻撃補助,アクションといった,さまざまな種類の戦技が書き込まれている。これを各ボタンに割り当てることで,スサノヲは新たな攻撃・アクションが可能になっていく。
 「ジャンプ」や「ステップ」といった基本アクションすら戦技の扱いなので,ここに割り当てないと使えないのだが,これらのアクションを犠牲にして,ひたすら攻撃手段ばかりをセットすることもできる。

コントローラのボタン数の都合上,セットできる数は5種類に限られる
画像集#026のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 各ボタンには複数のスロットがあり,セットした戦技は上から順に発動する。例えば,[A]ボタンへの割り当てに「薙ぎ払い」「逆薙ぎ払い」「突き」とセットすると,[A]ボタンを3回連続で押したときに薙ぎ払い→逆薙ぎ払い→突きのコンボになる。

アイコンが水色の玉のものは,攻撃補助的な戦技で,単体で装備しても何の効果もない。例えば「五月雨」は複数回攻撃をする戦技で,「突き」などの攻撃手段とセットで装備する必要がある
画像集#027のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 また,集めた戦技の巻物は,スサノヲが倒されても失われることがない。次回以降の冒険にも活用できるので,「戦技の巻物」の回収は何よりも重要だと言える。

倒した敵から巻物がドロップしたら,すかさず回収しておこう。戦技のラインナップを充実させるのが最優先だ
画像集#028のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション 画像集#029のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 さらに,同じ戦技の巻物は重複してセットできる。基本的には単純に威力や効果が上がるのだが,たまに戦技の内容が変化することもある。
 例えば「突き」を5つほど重ねてセットすると,ピローンと効果音が鳴る。この状態で「突き」を出してみると,素早く何度も突きを出す攻撃に変わるのだ。

さらに補助戦技の「五月雨」と合わせると,ものすごいヒット数を誇る突きが完成する。ただし,戦技は重ねた分だけ消費SPが増え,技のモーションが長くなるので,よく考えてセットしよう
画像集#030のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション 画像集#031のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 「ジャンプ」の場合は,2つ3つ続けてセットすると,2段・3段ジャンプが可能になり。スロット1か所に重複してセットすると,ジャンプの高度が飛躍的に上がる。エリアマップ内は段差のある場所も多いが,こうした戦技を駆使するスーパージャンプがあれば,段差を無視してガンガン進める。こうした戦技の組み合わせこそ,このゲームの最も楽しい部分であると言える。

ジャンプを重ねてセットすれば,こんなに高いガケも軽々と飛び越えられる
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 ジャンプは攻撃に組み込むことも可能で「突き」と合わせれば,敵に飛びかかりながらの突き攻撃が可能になる。空中に浮いている妖怪もいるので,そうした敵用にジャンプ攻撃のセットを作っておいてもいいかもしれない。

SPが尽きるとスサノヲが一瞬よろめき,ゲージが満タンになるまでは戦技は使えなくなる。少し待つだけで回復するので,RPGでいうMPのようなものではなく,クールタイムに近い。最初のうちは頻繁に戦技を連発しない限り,ガス欠になることは少ない
画像集#034のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 また,補助戦技を複数組み合わせることも可能なので,敵の攻撃を受けても怯まない「強靭」,複数回攻撃の「五月雨」,「突き」×5と組み合わせることで,敵の攻撃を受けてもこちらの動作が中断されないという突き技が誕生する。
 この戦技の組み合わせは筆者のお気に入りだ。ゲーム内のチュートリアルでは「強靭」+「ステップ」という組み合わせを紹介されるが,ボス級の攻撃は一度受けるとなかなか抜けられなくなることも多いので,これもセットしておいて損はないだろう。

筆者は脳内で「五月雨突き・絶」と呼んでいる
画像集#035のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 戦技を集めていき,スサノヲが強くなってきたら,冒頭でも少し触れた「紫色の渦」に挑戦してみよう。水色の渦は飛び込むと普通に次のエリアに進むのに対し,紫色の渦の先には強力な武将が待ち構えている可能性があるのだ。

紫色の渦の先にいた「今川義元」。当然かなり手ごわい
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 激戦の末に武将を倒したとしても油断は禁物で,すぐさま「大妖怪」との連戦が起こる。ゲーム冒頭でアマテラスが言っていたとおり,スサノヲが失った力はこの「大妖怪」たちに取り込まれている。つまり,紫色の渦の先にいる強い武将を倒した後に出現する大妖怪を倒して初めて,スサノヲの失った力を取り戻すことができるのだ。

今川義元を倒したと思ったら出現した「雪女」。連戦かよ!? かわいいからいいけど
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って,強ええー!
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氷の矢のようなものを飛ばしてくる,いかにも雪女っぽい攻撃のほかに,「氷の大剣のようなものを振り上げて叩きつける」という,雪女の常識を超えた攻撃をしてくることも
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 「そろそろ倒せるんじゃないかと思って突入したけど,やっぱり歯が立たないので,帰りたい!」という場合は,紫色の渦のエリア内にある水色に光る地面を探し,その周囲にいる敵を倒すことで,水色の渦が出現する。これに入ることで,「撤退」と表示され,紫色の渦に入る前のエリアに戻れる。どうしても倒せない場合は,撤退も考慮しよう。

時には撤退も必要だ
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ローグライトの新たな切り口。失う物は少なく,キャラクターもプレイヤーも成長する


 戦技をスロットにセットするシステムは,最初のうちは若干分かりにくいものの,一度理解できると,かなり楽しくなってくる。勝つのは難しいだろうと思っていた強敵にも,戦技の組み合わせ次第で突然勝てるようになったりする。戦技が揃っていくにつれて,だんだんと爽快感が増していき,武将の周りには大勢の足軽たちがいることもあり,無双系アクションに近い楽しさも出てくる。

足軽たちはそこまで積極的には攻撃してこず,蹴散らしやすい。ただ,武将との戦闘中に周囲にワラワラと居られると,チクチクとダメージを受けて厄介なので,掃除はしておきたいところ。まれにおにぎりを落とすこともあるので,ピンチになったら足軽を倒しまくってみるのもいい
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 雪女に敗退した後の冒険で発見した紫色の渦の先で出た大妖怪が「輪入道」だったのだが,これはその名のとおり,炎を纏った輪の形をした妖怪だ。接触すると連続でダメージを受けるのだが,たまたま「炎属性耐性」の武具を装備していたおかげでまったくダメージを受けずに倒すことができた。まだ大妖怪を倒せる段階ではないだろうと思っていたので,属性の重要性に気付かされた一戦だった。こうした「発見の喜び」も楽しい。

大ダメージをくらう! と思ったら,ノーダメージ!
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初の大妖怪討伐! 失った力を取り戻したことで,スサノヲのステータスも大きく強化される
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 ゲームの大きな流れをまとめると,まずはアマテラスの言う通り,戦技を多く集め,自分にとって戦いやすいと感じる「戦技の組み合わせ」を作る。次に,道中で出会う武将を撃破し,拠点で力を借りられるようにして,その武将の特性を把握する。これを繰り返している過程で「武功」の項目が達成されているので,お地蔵様でスサノヲの能力を底上げする。
 こうして,中堅どころの武将に安定して勝てるようになってきたら,意識して紫色の渦に飛び込んで強敵に挑戦し,大妖怪の撃破を目指す。これが安定してきたら,大妖怪を次々と倒し,いよいよ八岐大蛇を目指す……という感じだ。

武将をどんどん撃破して,拠点の像も開放していきたい。明智光秀を撃破したので早速使ってみようと思ったら,「連撃数が足りない」と表示された。武将を倒すだけでなく,特別な条件が課せられることもあるようだ
画像集#047のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 ローグ系のゲームは「やられてスタート地点に戻されると,基本的に全部ロスト」というシステムがお約束だが,本作では,スサノヲの基本能力や,集めた戦技の巻物は手元に残る。失うのは武具とお金のみなので,敗北に関するペナルティは少ない印象だ。挑戦した回数だけスサノヲはジワジワと強くなっていく。キャラクターではなく,プレイヤースキルの成長によって先へ進めるようになることが多いローグ系のゲームでは珍しい作りだといえる。

 ほかに敗北で失う物としては,スロットにセットした「戦技の組み合わせ」がある。前述したように,戦技の巻物自体は失われないのだが,お気に入りの戦技の組み合わせを覚えておく必要はあるし,スロットに再セットする手間もあるので少々面倒くさい。
 だが本作には,お気に入りの組み合わせを記録しておける「秘伝の書」というシステムがあるので,これを活用しよう。

お気に入りの戦技の組み合わせを記録できる「秘伝の書」。2つめ以降の購入にかかる費用はややお高いが,ひとまずは1つ記録しておけるだけでも利便性は高まる
画像集#048のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 敗北のペナルティが少なく,ゲーム内のキャラクターは少しずつ強化されていく。であれば,プレイヤースキルは関係ないかというと,そんなことはない。
 戦技の組み合わせを試行錯誤して,強い武将相手に有利に立ち回れる動きを模索する必要もあるし,スサノヲがさほど強くない状態であっても,工夫次第ではそれなりに戦えたりもする。「スサノヲが強化されるまで,何度も何度も敗北を重ねないと絶対に先へ進めないゲーム」ではなく,「そのままだとかなり難しいから,スサノオの強化によって,自分にとってのハードルを少しずつ下げていくゲーム」なのだ。

比較的序盤で,まだよく分かっていなかったころに「織田信長」と出くわしてしまったときのシーン。武器から波動を飛ばす攻撃を使ってはステップで素早く距離をとるヒットアンドアウェイ戦法を駆使し,長時間粘った。画面右下の体力ゲージを見てもらうと分かるとおり,結果的に敗北はしたものの,スサノヲの状態を考えると健闘したのではないかと思う
画像集#049のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 「愛するクシナダをさらわれ,八岐大蛇を倒す力をつけるべく,侍たちとの戦いに身を投じるスサノヲ」という設定ではあるが,ドット絵が立体的になった感じのグラフィックスと,チップチューン調のBGM,二頭身でサイズの大きいキャラクター等も相まって,可愛らしく,親しみやすい。どこかマイペースで,殺伐としない雰囲気がいい。

序盤はチュートリアルも多いので,よく出てくるアマテラス様。アマテラスのシーンはBGMもコメディタッチ
画像集#050のサムネイル/「サムライブリンガー」 プレイレポート。自分だけの“戦技”を組み立てて戦う,和風ローグライトアクション

 こうした居心地の良い雰囲気と,失う物の少なさによって,中毒性は高い。普段から「ローグ系は苦手だ」と感じている人にも触れてみてほしい。「失う物が少ない」という,ローグライトの新たなアプローチを見せてくれる作品だ。

「サムライブリンガー」公式サイト

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