スマホ版「不思議のダンジョン 風来のシレン5plus」を紹介。縦持ち，横持ちそれぞれのプレイスタイルでダンジョン探索を楽しもう

　スパイク・チュンソフトが2022年3月29日に配信を開始した，スマートフォン版「不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス」（iOS / Android。以下，風来のシレン5plus）を紹介しよう。

　「風来のシレン5plus」は，同社のダンジョン探索型RPG「不思議のダンジョン 風来のシレン」のナンバリング第5作目として2010年12月に登場したニンテンドーDS用ソフト「風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス」に新要素を追加した作品だ。2015年6月にPlayStation Vita版が発売され，さらなる追加要素を加えたPC / Switch版が2020年12月にリリースされている。そのPC / Switch版をスマホ向けに最適化されたのが本作だ。

「不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス」公式サイト

「不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス」ダウンロードページ

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“繰り返し挑む”がクセになる。「風来のシレン5plus」がスマホに見参!!

　本作の物語は，不思議を求め渡世を送る風来人シレンと，その相棒のコッパが人里離れた山中を旅しているところから始まる。イノリの里という名の村落にたどり着いたシレンとコッパは，病に伏せる少女おユウと，その身を案じる少年ジロきちと出会う。
　そして，この里の不思議な言い伝えを知る。それは，「仙境にそびえたつフォーチュンタワーに登り，運命神リーバに会えば，運命を変えてくれる」というもので，ジロきちはおユウの運命を変えようと，フォーチュンタワーへと向かう。シレンはそんなふたりを手助けするため，そして新たな不思議を求め，フォーチュンタワーへと足を踏み入れるのだった。

強い意志をもってフォーチュンタワーに向かったジロきちだったが，追いかけてみるとすでに塔の入り口付近の墓の中に。回復アイテムを投げつけると蘇生したが……前途は多難そうだ

　ここからは本作の特徴であり，「不思議のダンジョン」シリーズの楽しさをお伝えしたい。
　ゲームの目的は，さまざまな特徴を持つダンジョンの数々を探索し，それらを踏破していくこと。ダンジョン内の地形，出現する敵，入手できるアイテムやその配置などは挑むたびにランダムで変化するため，同じダンジョンでも挑戦するたびに新鮮な気持ちで探索が楽しめる。

ストーリークリアまでジロきちが仲間として同行し，一緒に戦ってくれる。また条件を満たせば他の仲間も同行するように

　敵にやられたり，空腹状態になったり，罠にはまったりといった形でダンジョンの途中で力尽きてしまうと，レベルがリセットされるだけではなく，入手した武器や防具，アイテムも失うことになる。これによって毎回スリリングな展開と，コツコツとレベルを上げて自分自身が強くなっていく感覚が得られるところも「不思議のダンジョン」ではおなじみの要素だ。
　育て上げた武器や防具を失った直後のショックは大きいが，失うことがあるからこそ，新たに獲得する喜びが感じられる。この，なんとも言えない感覚が，ゲームをプレイしているうちにクセになっていくのだ。


　ダンジョン内の“時間の流れ”はターン制で，先の流れを読んで一歩一歩を慎重に進めながら，ときに思い切りよく行動する必要がある。とくに敵に囲まれたときは，一手の結果が生死を分けることもあり，そんな場面では運命を自分の手で切り開く感覚が味わえるだろう。

多くのモンスターが待ち構える「モンスターハウス」。罠も多く危険な場所だが，切り抜けることができれば貴重なアイテムをたくさんゲットできる

　ランダム要素に左右される展開や，突発的なアクシデントに頭を悩ませながらも，それがどんどんクセになるというのが「不思議のダンジョン」シリーズの醍醐味だ。さらに本作には，爽快感たっぷりな要素が追加されている。その一つが，敵をどんどん倒すうちにシレンが「覚醒直前状態」を経て，あらゆる能力がアップする「スーパー状態」。「風来のシレン5」で登場した新システムだ。

　スーパー状態になればガンガン先に進めるが，瀕死になったり，空腹状態になったりするとスーパー状態が解除され，一転して厳しい状況に追い込まれてしまう。そんな浮き沈みの激しい展開もまた，本作ならではの魅力だ。

縦持ち，横持ち，タッチ操作……スマホでのプレイ感覚は？

　そんな緊張感のあるダンジョン探索を，気軽に持ち歩いて楽しめるのがスマホアプリ版の何よりの魅力だろう。タッチパネルで行う操作は，縦持ちと横持ちの両方に対応している。画面の向きをロックしていなければ，縦から横，横から縦へと，スマホの持ち方を瞬時に切り替えられるところも特徴だ。

　縦持ちの操作はボタンにガイドが書いてあり，移動はもちろん，メニューを開く，アイテムを拾ったり投げたりするといった操作をミスなく行いやすい。慣れればかなりスムーズに操作できるようになるし，斜め移動のしやすさはコントローラ操作よりも上かもしれない。なにより，移動中や横になってくつろいでいるときなどに，片手で気軽に遊べるのもポイントだ。

　横持ち操作は，ボタン操作に慣れが必要ではあるが，一度慣れてしまえば携帯ゲーム機に近い感覚で遊べる。ステータスや所持品，満腹度といった各データが一画面で確認できる「ライブ探索表示」を利用できることも大きな特徴だ。じっくり腰を据えて遊びたいときや，高難度のダンジョンに挑むときなどはもちろん，動画配信をする人も活用できるだろう。

　どちらの持ち方も，ボタン位置などをオプションで調整できるので，操作性にこだわりがある人は設定しなおしてみよう。


　“1000回遊べるダンジョンRPG”というキャッチコピーでもおなじみの「不思議のダンジョン」シリーズ。「風来のシレン5plus」は，そんなシリーズ中でも“初めての人でも遊びやすく，かつ尖った部分はとことん尖った”内容で，現時点での決定版といえる作品となっている。

　世界中のプレイヤーとつながり，ダンジョンで倒れた人を助けたり，自身を救助してもらったりできる「風来救助」のワールドワイド対応。村にある秘伝の甕（かめ）を使って，道具に追加効果を与える「新種道具」。武器がまったく落ちていない「無刃の荒野」や，プレイヤー自身がクリア目標のターン数を設定する「死線の回廊」といった特殊なルールのものもある，全34種類のダンジョンなど，「風来のシレン5plus」には遊び尽くせないほどの要素がたっぷりだ。

　久しぶりに「不思議のダンジョン」シリーズを遊びたいと思った人はもちろん，プレイしたことがないという人も，興味を持ったらぜひ飛び込んでみてほしい。このシリーズが長く愛されている理由がきっと理解できるだろう。

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