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舞台「終遠のヴィルシュ」ゲネプロレポート。イヴとセレスの切ない恋物語をリコリス・ノワージュと炎で演出

 アイディアファクトリーの女性向けゲームブランド「オトメイト」より発売中の乙女ゲーム「終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-」(以下,「終遠のヴィルシュ」)を原作とした舞台「終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation- Case. Yves」が,2026年4月29日に千秋楽を迎えた。
 本稿では,4月23日18:00の初回公演に先駆けて行われた,関係者・マスコミ向けゲネプロ公演のレポートをお届けする。

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リコリスの黒と,炎の赤が印象深く残る演出


 舞台「終遠のヴィルシュ」は,2024年末に上演された「Case. Scien Brofiise」に続く第2弾となる(関連記事)。今回は攻略対象キャラクターのひとりである,イヴに焦点を当てたストーリーが展開された。

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 すべての国民が23歳までに死を迎える隔絶された島国「アルペシェール」。そんな死の運命に抗うため,新しい体に今までの記憶をインストールすることで擬似的に延命を行うリライバー技術に,人々は希望を見いだしていた。

 そんな死神に魅入られた国で,ヒロインのセレスは“死”を引き寄せてしまうことから“死神”と呼ばれていた。

 過去,セレスが世話になっていた施設は,火災で全焼。生き残ったのはセレスと,たまたま施設に遊びに来ていた少年のふたりだけだった。

 全焼事件から数年が経ち,成長した生き残りの少年イヴが,自警団の一員としてセレスが暮らす施設を訪ねてくる。アルペシェールで起きている怪死事件の手掛かりを求めて――というのが,本公演の導入である。

「リコリスの愛」をBGMにしたオープニング
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イヴルートといえば,相棒・ヒューゴの存在が欠かせない
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 セレスとイヴの数年ぶりとなる再会は,真っ黒なリコリス・ノワージュの花畑で行われた。死の呪いの象徴であるリコリス・ノワージュを愛でるイヴと,嫌われ者な部分が自分と似ているから落ち着くというセレス。

 このふたりの関係性において重要な意味を持つリコリス・ノワージュは,演目を通して非常に印象に残った。舞台のセットにもリコリス・ノワージュを模した造花が使用されている。
 確か,前回の「Case. Scien Brofiise」にはなかった気がするので,演目ごとに違った演出をしているのだと細部へのこだわりも感じた。

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 そして,もうひとつ,本公演で印象深いのが炎の演出だ。前述のとおり,セレスとイヴの出会いは過去の火災事件であり,再会した後も施設にて爆発事故が起こっている。原作「終遠のヴィルシュ」をプレイした人なら分かるだろうが,こうした炎,火事,火傷といったキーワードは,イヴルートにおいて切っても切り離せない重要な意味を持つ。

 そんな大事な要素である炎の演出は,スクリーンやプロジェクションマッピングだけではない。アンサンブルの演者さんが,赤い布を全身で使ってはためかせ,荒れ狂う炎を表現していた。個人的に,こだわりを感じた部分である。

これは個人的にツボった“態度的にも物理的にも人を見下すシアン・ブロフィワーズ”
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「こんな自分を愛してほしい」者同士が出会ったら


 セレスとイヴの関係性をあえて一言で表すなら,似た者同士,が個人的にはしっくりくる。

 多くの死を目撃し,それらすべてを自分のせいだと責めるセレス。博愛主義で,明るく人当たりが良い,みんなから好かれるイヴ。一見すると対極に位置していそうなふたりだが,その本質はとても似ている,と思う。

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 セレスは,「周りを不幸にする自分なんて早く死んでしまえばいい」と思いながらも,心の奥底では「普通の女の子になって愛されたい」と願っている。一方でイヴは,周囲に愛を振りまくのは本当の自分を受け入れて愛してほしいから,愛されたいから愛するのだと語っている。

 そんなふたりが出会い,惹かれ合うのだとしたら,パズルのピースがカチッとハマるように,まさしく“運命”だと言えるのではなかろうか。

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 本公演では,原作と同様に救済エンド絶望エンド,2種類の演目が用意されていた。公演はすでに終了しているが,千秋楽2公演のアーカイブ配信が5月10日23:59まで視聴可能(詳細はこちら)だ。お好きな方を,あるいは両方をぜひ楽しんでもらいたい。

 イヴの仮面にまつわるあのシーンを見られて,大満足の筆者であった。

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■タイトル
舞台「終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation- Case. Yves」

■原作
オトメイト(アイディアファクトリー)
「終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-」
https://www.otomate.jp/virche/

■主題歌
オープニングテーマ
LOVERIN TAMBURIN「リコリスの愛」

■日程
2026年4月23日(木)〜4月29日(水・祝)

■劇場
有楽町よみうりホール
〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-11-1読売会館7階

■脚本・演出
粟島瑞丸

■振付
松本稽古

■キャスト
イヴ:北村健人
セレス:小越春花
リュカ・プルースト:新井雄也
マティス・クロード:永島龍之介
シアン・ブロフィワーズ:北出流星
サロメ:石井陽菜
ヒューゴ:中田凌多
ダハト:戸塚世那
ナディア・プルースト:津久井有咲
アンクゥ:林 光哲
アドルフ:仲田博喜(特別出演)ほか

[アンサンブル]
細川晃弘
鈴木翔流
成尾征吾
結木 雅
渡部加奈
鈴木優希

[スウィング]
竜崎新大

■企画・製作
舞台「終遠のヴィルシュ」製作委員会(エイベックス・ピクチャーズ、シザーブリッツ)

■監修・制作協力
吉田ミサ(アイディアファクトリー)、読(クレアトゥール)

■制作
シザーブリッツ

(C) IDEA FACTORY/(C) 舞台「終遠のヴィルシュ」製作委員会



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パッケージ
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