異星の文明による侵略を受けた2112年の地球を舞台に,オープンワールドで表現された過酷な世界を生きる“超本格SFサバイバルRPG”こと
「アース:リバイバル」(
PC /
iOS /
Android)。2023年4月20日のリリースが近づくこのNuverseの新作では,新しいテクノロジーによって
“どのようにこれからのゲームを進歩させるか”というチャレンジが行われている。
それが明らかにされたのが,アメリカ・サンフランシスコで開催されたGDC 2023の,「Machine Learning Summit: GPT-3 Powered Text to Lifelike Speech and Animation for NPCs」という名のセッションだ。そのチャレンジというのが,
自然言語技術処理モデル「GPT-3」を使ったNPCのセリフと表情,仕草の生成。プレイヤーの没入感を高めるべく,ゲーム内のすべてのキャラクターをリアルに表現するという目標のもと,GPT-3にNPCに命を宿す役割を任せるというものだ。
今後のゲーム開発の新たな一歩となりそうなその取り組みを,NuverseのJNG StudioでAIチームリーダーを務める
Dao Si氏が説明した。
「HI System for NPCs」と呼ばれるこの仕組みでは,まず会話テキストを入力すると
「Text Analysis Module」による解読が始まる。ポジティブか,ネガティブか,それとも曖昧か。Text Analysis Moduleで使用されているGPT-3が会話の意味を考え,そして30種類以上あるEmotional tagsからテキストにあった感情をタグづけする。
続いて,会話のテキストを
「Text to Speech Module」が口語に整え,間の取り方や顔の表情,動作といったパラ言語も定めながら,基本音声にヴォコーダーをかけて音声を作成。
「Facial Animation Generation Module」が,それらのデータを元に自然な顔の動き,表情を作る。さらに
「Body Motion Generation Module」が,人物や会話の内容,表情,間,200以上あるという
「Semantic Gesture tags」(ジェスチャータグ)をもとに人物の動きを完成させる。
専門的な内容も多かったため,細かい部分まで伝えられないが,100人以上のNPC用の会話と仕草(およそ68時間分)が1週間で仕上がるという効率の良さを見せたそうだ。しかもNPCは複数タイトル向けである。なお,GPUはNVIDIAのT4を使用しており,10秒〜20秒のシーンがT4(一基)で800ミリ秒以下で仕上がるそうだ。
もちろん,さまざまな課題があるようで,たとえば似ているキャラクター同士でも,表情の出し方は微妙に変わるため,同じ感情,同じ声でトーンが同じセリフであっても生成されたパラメータを使い回すことはできない。顔に傷があるかないかでも変わるし,ジェスチャーでいえば言葉の間や話していないときの動きもある。デモで流された映像は,中国語をメインに英語と日本語があったが,多言語の場合はそれぞれのリップシンクなどの問題もあるようだ。
すべてをAIがやってくれるというものではないが,すくすく育つジェネレーティブAIの成長ぶりをみると,またすぐに“新しくできるようになったこと”の報告があがってくるのでは? という期待がある。Ubisoft Entertainmentの脚本執筆補助ツール
「Ghostwriter」,
「Roblox」のコンテンツ制作における使用例など,今回のGDCではさまざまな形で“ゲーム開発における生成系AI”が紹介されているので,この辺りのレポートも一読してほしい。
デモでは人間とNPCの会話も披露された。ゲーム中にそれが導入されるのはまだまだ先のことだろうが,特定のイベントでのテキスト入力という形であれば......などと色々妄想は広がる
![画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / [GDC 2023]GPT-3でNPCの会話を生成。Nuverseが「アース:リバイバル」でチャレンジする,新テクノロジーによるゲーム開発の“新たな一歩”](/games/651/G065105/20230325007/TN/015.jpg) |
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[2023/03/23 00:00]
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[2023/03/22 17:59]
Dao Si氏は,現在ある課題に向き合いながら,さらにアニメーションやオーディオを生成するモジュールを開発,それを統合したインテリジェントMPCシステムの構築を目指すとのこと。まずは4月20日にローンチを迎える「アース:リバイバル」で,現在の仕事っぷりを見ておくのもいいだろう。