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印刷2024/09/28 14:34

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「SILENT HILL 2」開発チームが“8つの特徴”と,こだわり抜いた“3つの入魂シーン”を語った,ステージイベントをレポート[TGS2024]

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは本日(2024年9月28日),東京ゲームショウの同社ブース内で,KONAMIが10月8日に発売するリメイク版「SILENT HILL 2」PS5 / PC)の魅力を紹介するステージイベント「『SILENT HILL 2』PLAY! PLAY! PLAY! TGS2024 SPECIAL STAGE」を実施した。

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 「PLAY! PLAY! PLAY!」は,“一遊入魂”をテーマにクリエイターを招き,実機プレイを交えながら新作タイトルの魅力を紹介する番組だ。今回はプロデューサーの岡本 基氏,コンセプトアーティストの伊藤暢達氏,コンポーザーの山岡 晃氏が登壇し,SILENT HILL 2の特徴や進化した要素を紹介してくれた。

(写真左から)プロデューサーの岡本 基氏,コンセプトアーティストの伊藤暢達氏,コンポーザーの山岡 晃氏
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※掲載画像は配信映像をキャプチャしたものです。

「SILENT HILL 2」公式サイト

トーク番組「PLAY! PLAY! PLAY!」公式サイト



すべてが新しく,恐ろしく進化した

リメイク版の新要素を8つに分けて紹介


 まずは,SILENT HILL 2の概要を確認しておこう。本作は2001年に発売されたサイコロジカルホラー「SILENT HILL 2」のリメイク版にあたる作品だ。

 3年前に死んだはずの妻メアリーから手紙を受け取った主人公ジェイムスが,かつて2人で訪れた街「サイレントヒル」へと向かう物語が描かれる。しかし,サイレントヒルは深い霧に包まれ,異形のクリーチャーが闊歩する危険地帯と化していた。ジェイムスは手紙の謎を解くため,危険を退けながら街を探索することになる。

 リメイクにあたってグラフィックスが大幅に進化しただけでなく,作品の魅力を引き出すさまざまな工夫がなされているのが,本作最大の特徴といえるだろう。今回はステージに登壇したクリエイター陣から,その中でも注目度の高い8つの新要素が紹介された。

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●1:4Kで描かれる「霧」の表現

 街を包む深い霧は,SILENT HILLシリーズの美しさと不気味さを支えている要素だ。そんな霧の表現は特にこだわりをもって作られているようで,単に視線を遮るだけでなく,プレイヤーの恐怖を煽るように変化するものになっているようだ。

 伊藤氏は霧について「このシリーズを象徴する要素であるだけでなく,ジェイムスの精神性を表現する要素でもある」と語る。現在の表現に行き着くまでには相当な試行錯誤があり,開発を担当するBloober Teamとのやり取りは何度も行われたという。結果的に厳しい注文に応え,満足いく表現が完成したようだ。

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●2:感情の機微が伝わるカットシーン

 グラフィックスの進化は風景だけでなく,キャラクターにも影響を与えている。フェイシャルキャプチャを用いてキャラクターの表情を作っているため,カットシーンではより感情に訴えかける表現が実現されているという。

 目元や口元の僅かな動きで登場人物の感情を掘り下げる,映画のような表現はオリジナル版では実現できなかったものだ。オリジナル版をプレイ済みの人であっても,新しくなったカットシーンで新たな発見が得られるかもしれない。

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●3:立体的な音響効果

 プレイヤーを取り囲むような3D音響が導入され,より臨場感のあるゲームプレイが楽しめるようになった。ヘッドホンなどを装着し,PS5の音響機能をフルに活用すれば,ジェイムスと同じ場所で探索をしているかのような感覚を味わえそうだ。

 さらに,音楽もすべて本作のために書き下ろされ,リメイク版に合わせた形へと再設計されている。かなり暗い楽曲が多い本作だが,コンポーザーの山岡氏は「暗いものを作るとき,明るい気持ちでなければ作れない」とコメント。映し出される映像やスクリーンショットとは対象的に,楽しそうに新要素を紹介してくれた。

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●4:没入感の高い肩越し視点

 オリジナル版からの変更点でとくに大きい要素は,視点変更がなされたことだろう。見下ろし視点ではジェイムスの視界外にいるクリーチャーやオブジェクトにも気付きやすかったが,本作ではプレイヤーとジェイムスが得る情報の差異が小さくなっているようだ。

 それによって臨場感が高まり,死角が発生する恐怖や,少しずつ敵の姿が見えていく恐怖を味わえるようになったという。かつては霧が情報を制限する働きを担っていたが,視点変更と霧の組み合わせがどう影響するかは楽しみなところだ。

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●5:アクション性が高まった戦闘

 視点の変更にともない,敵と相対するジェイムスが行えるアクションが増え,ドッジ(回避)やエイム(狙い)の要素が追加された。オリジナル版では移動によって攻撃を避けるのが重要だったが,本作では襲われても回避で窮地を切り抜けられるかもしれない。

 PS5版はアダプティブトリガーでのフィードバックにも対応し,敵を角材で殴ったときのドッシリした感覚を,トリガーを通じて感じられるという。一体感が増した映像や音響と組合わさると,どんな感覚になるのかは興味深い点だ。

 なお,岡本氏は「コンバットを強化しているとはいえ,戦闘が中核のゲームではない」と補足する形でコメントした。オリジナル版と同じく,戦闘とパズルはそれぞれ難度を3段階で選べるとのことで,アクション性の高い戦闘が苦手な人もしっかりと楽しめそうだ。

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●6:クリーチャーの追加と再配置

 新クリーチャーとして「スパイダーマネキン」が登場するほか,既存のクリーチャーも再配置が行われるのも,重要なポイントといえる。かつて足場の下から攻撃してきた「マンダリン」が目前に出現するなど,同じクリーチャーが異なる挙動を見せることもあり,オリジナル版をプレイ済みの人でも新しい恐怖体験を味わえそうだ。

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 また,グラフィックスの進化に合わせてデザインが変更されているクリーチャーもいるようだ。伊藤氏はバブルヘッドナースを例に挙げ,今回はツルッとした「ゼラチン風の質感」を取り入れていると語った。こうした“質感”にかかわる表現はハード性能の制約で不可能だったが,本作ではそれを実現しているという。

コンセプト段階で「頭を銃で撃つと破裂する」というアイデアがあったというバブルヘッドナース。今回は破裂こそしないものの,そうしたコンセプトを感じられる質感が再現されているという
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 ピラミッドヘッドは背面のデザインが変わり,背中が開いたような衣装になっている。より激しくなったアクションに合わせて,動きやすさを増すかたちでデザインが調整されたとのこと。ジェイムスの動きも機敏になったが,それを追うクリーチャーもまた強化されているようだ。

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●7:探索エリアやアクションの拡張

 マップ自体はオリジナル版に沿った形になっているようだが,入れるエリアが増加しているため,探索はより奥深くなっているようだ。窓枠を飛び越えて部屋に入ったり,車の窓ガラスを叩き割ってアイテムを入手したりと,アクション自体も拡張されているという。

 なお,ジェイムスの視線によってアイテムを発見していく「UIに頼らずにアイテムを見つけていく楽しさ」も,しっかりと残されているとのこと。追加されたアクションと組み合わせることで,探索がより楽しくなりそうだ。

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●8:変化した謎解き要素

 オリジナル版にあったパズルが再構築され,新たな謎解きが追加されたので,初プレイでも経験者でも新鮮な気持ちで攻略を楽しめる。ストーリーと乖離した要素ではなく,パズルに組み込まれた文章1つひとつから奥深い設定を読み解いていくような,世界観にしっかりと噛み合った要素として設計されているとのことなので,その点にも期待しておこう。

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クリエイターが選ぶ“入魂ポイント”

実機プレイ映像とともに紹介


 ひととおりの紹介を終えたところで,実機プレイを介してゲームの魅力を紹介するコーナー「ここに注目!クリエイター入魂のゲームシーンはここだ!」がスタート。岡本氏,伊藤氏,山岡氏がそれぞれ選んだ“入魂ポイント”が披露された。

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●岡本氏:バブルヘッドナース出現シーン

 先ほどもデザイン面で紹介されたバブルヘッドナースは,SILENT HILL 2を象徴するクリーチャーの1体だ。ステージではそんなバブルヘッドナースが,暗い廊下の先からじわじわと現れるシーンが紹介された。

 オリジナル版と同じく,ジェイムスが角材や銃器をもって立ち向かい,倒れたバブルヘッドナースを踏みつけて撃破する姿が見られたが,グラフィックスとカメラワークの進化によって臨場感が大幅に増している。

 また,一般的なTPSと比較して射撃のレティクルが絞られるまでにかなりの時間を要する仕様なのも面白い。あくまでホラー要素が強い作品であるため,たとえ銃器などの戦う力を持っていたとしても恐怖を感じられるシステムが採用されているというわけだ。

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●伊藤氏:エディーとの会話シーン

 ある意味で,SILENT HILL 2の世界観を体現するキャラクターである「エディー」だが,壇上で紹介されたシーンではその表情に注目が集まった。

 先述のとおり本作ではフェイシャルキャプチャを活用しているため,表情には元となった“役者”が存在する。伊藤氏はエディーを演じた役者さんが「ずば抜けてエディーだった」と語った。

 実際,スクリーンで披露されたエディーの表情変化には鬼気迫るものがあり,恐怖と狂気が入り混じった感情が表情から伝わってきた。伊藤氏は「彼が持っているダークさ,人相が表現できている。この人がエディーを演じてくれたら,もう勝ったなと思った」と絶賛。後半のエディーの姿が,どのように描かれるかも気になるところだ。

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●山岡氏:ゲームを開始した直後のシーン

 アンカー務める山岡氏は,「ニューゲーム」を押した直後から操作が可能になるまでのオープニングシーンをピックアップ。暗い鏡を前にしたジェイムスが,手紙の情報をもとにサイレントヒルにやってくるまでの姿がスクリーンに映し出された。

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 山岡氏は「ここで,サイレントヒルとは何なのかが分かる」と語り,それを感じられるような音づくりを行ったという。トライアンドエラーを繰り返し,鳴らすタイミング,切るタイミング,映像との組み合わせも含めた音響設計を悩み抜いて作り上げたようだ。

 また,ホラーにおける音響の在り方についても語られた。山岡氏によると,恐怖や感動といった情動は“真面目な感覚”であり,リアリティに対して敏感であると語る。嘘をつかない,リアリティある感情を引き出すため,深いこだわりをもって新たな音楽を作り上げたという。状況による音楽の変化を楽しむためにも,実際にプレイする際にはヘッドホンを装着して遊びたいところだ。

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 以上で本ステージは終了となったが,4Gamerは8月19日に行われたメディア向けイベントに参加しており,その中で触れられた試遊版のプレイレポートを掲載している。開発陣に向けた合同インタビューの模様も含まれているので,気になる点があった人はそちらも参考にしてほしい。

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[2024/08/19 16:00]

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