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[プレイレポ]オープンワールドアドベンチャーとなったシリーズ最新作「インフィニティニキ」は,着せ替えという切り口でジャンルを開拓する
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印刷2024/07/10 10:30

プレイレポート

[プレイレポ]オープンワールドアドベンチャーとなったシリーズ最新作「インフィニティニキ」は,着せ替えという切り口でジャンルを開拓する

 Infold Gamesがサービスを予定している「インフィニティニキ」PC / PS5 / iOS / Android)は,累計1億ダウンロードを突破した着せ替えゲーム「ニキ」シリーズの10周年記念プロジェクトだ。これまでのシリーズ作とは打って変わりオープンワールドアドベンチャーとなり,主人公ニキが大冒険を繰り広げる。そんな本作をサービス開始前にプレイする機会を得たので,現段階での印象をお伝えしよう。

 インフィニティニキはオープンワールド×着せ替えというジャンルになっており,シリーズお馴染みの着せ替え要素とオープンワールドアドベンチャーがうまく融合した形で用意されている。

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主人公のニキは,屋根裏で偶然見つけた不思議なドレスの力によってマーベル大陸へ飛ばされる場面がオープニングムービーで描かれる
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 ゲームの主人公は,シリーズファンにはお馴染みの少女・ニキだ。本作でのニキは卒業パーティーを控えているなか,屋根裏で偶然見つけた不思議なドレスの力によって,相棒のモモとともに異世界「マーベル大陸」へと飛ばされてしまう。

 マーベル大陸では,一部の衣装が単なるファッションの域を超え,力の源となっている。たとえば,浮遊の力を宿したコーデを身にまとえば滞空できるようになったうえにジャンプ力がアップするし,浄化の力を持つコーデは,モンスター的な存在である「邪魔モン」を浄化できる。

浄化攻撃を当てれば邪魔モンを倒せる
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 本作で特に印象的なのは,コーディネートした服装のディテールの細かさと,着せ替えの自由度の高さだ。ドレスのベールは繊細に表現され,ニキの動きに合わせて美しくはためくなど,リアルな質感がそこにある。
 ドレスのシルエットも,丸みを帯びたフォルムを保ったまま,ニキのアクションに合わせて優雅に揺れ動く。現実のファッションが持つ豊かさや多様性が,ゲームに再現されているのだ。

舞台となるマーベル大陸
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 そして何より,自分の好みに合わせて自由にコーディネートができるのは楽しい。髪型やメイク,アクセサリーに至るまで,あらゆるパーツを組み合わせ,自分だけのニキを作り上げられる。現実では着られないようなゴージャスなドレスを,惜しげもなく着られるのもゲームならではの醍醐味だろう。

 また,コーデの入手方法の多様さも「インフィニティニキ」の大きな特徴の一つだ。街のショップで購入できるものもあれば,フィールドでの探索や,クエストをこなしてデザイン図を獲得し,製作することで入手できるものもある。

デザイン図を得たあとに,素材をそろえればコーディネート用の新しいアイテムを作成できる
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 ただし,スキルコーデと呼ばれるコーディネートは,「インフィニティハート」からノードツリーを開放させたのちに必要な素材を集めなければならない。スキルコーデを完成させると,ニキはそれを使用することでゲーム内でやれることが増えていく。

 なお,ノードを開放するにはイマジンスターと呼ばれるものが必要だ。イマジンスターはフィールド内に点在しており,すぐに見つかる場合もあるが,なかなか到達できない場所にあったり,パズルをクリアしないと獲得できなかったりする。

今回の試遊では虫取りや釣りといったスキルを使えるようになった
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 「インフィニティニキ」の最初舞台となる花願町は,美しい景色に溢れている。緑豊かな平原を駆け抜け,時には立ち止まって自然の息吹を感じる,なんていうのも気分がいい。本作にはいわゆるカメラモードも用意されており,被写界深度やライティングにもこだわった写真が撮れる。

 さまざまな場所を訪れ,その場にあったコーディネートで撮影を繰り返すと,ファッション誌の撮影旅行にでも来ているような気になり,ひたすら写真撮影を繰り返してしまった。自分のコーデに合う,フォトジェニックなスポットを探し求めるのも,本作ならではの醍醐味といえるだろう。

 丘の上から広がる大パノラマを背景に,お気に入りのドレスを着た姿を撮影する。そんな写真は,まるでプロのモデルのようにも見える。充実したカメラモードは,そうしたファッショニスタ体験を存分に味わえるだろう。

アイテムの作成に必要な素材が集めやすくなるような機能も用意されている
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 本作は,一見ほのぼのとした雰囲気だが,世界観の裏に潜む,シリアスで重厚なストーリー設定は,明るさの中にある闇,平和の裏にある争いを連想させる。今回の試遊ではストーリーをあまり進められなかったということもあり,続きが気になった。

 また,忘れてはいけないのがアクション要素だ。本作にはダンジョンも用意されており,今回プレイできたダンジョンは,いわゆるプラットフォームアクションになっており,移動する床などにジャンプで跳び移りながら,最奥へと向かう。行き先を塞ぐ邪魔モンもいるので,左クリックで浄化攻撃を放ち倒していく。

プラットフォームアクションとなるダンジョンもある
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 ほのぼのとした雰囲気のゲームではあるが,着地する場所を間違えると,ニキは落ちてしまい,やり直しとなってしまう。筆者はジャンプの感覚がうまくつかめず,ニキを何度も奈落の底へと落としてしまった……。とはいえ,それほど難しいわけではないので,良いアクセントになっているだろう。

 「インフィニティニキ」は,オープンワールドというジャンルの可能性を,着せ替えという新しい切り口から開拓した,非常に挑戦的な作品だといえる。ファッションの力で自分を変え,未知なる世界に飛び込む。そんな幻想をゲームという形で体験できるわけだ。

衣装を着せ替えることでニキの雰囲気はガラリと変わる
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 まだ開発中ということで,細かな仕様が変わったり,今回は体験できなかった要素が追加されたりする可能性はある。とはいえ, ニキとなって自由気ままに異世界を駆け巡る。現実では体験できないようなドラマチックな冒険が,そこには待っていそうだ。「インフィニティニキ」は,オープンワールドと着せ替えが織りなす,新たなゲーム体験の扉を開く一作といえるかもしれない。

「インフィニティニキ」公式サイト

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