泣き声は、誰にも届かない――
歪な檻の中、彼らは静かに救いの手を待っている。
「たんていさん、おねがいします! 友だちを、友だちをたすけてください!」
ある日、癸生川探偵事務所を訪ねてきたのはランドセルを背負った小学生だった。
話を聞くと、病気だからと突然学校を休むことになった友人に手紙を届けに行ったところ、 窓からこちらをじっと見つめてくる友人を見たという。
その姿にただならぬ雰囲気を感じ、藁にもすがる思いで事務所に駆け込んできたとのこと。
探偵助手の白鷺洲伊綱(さぎしまいづな)とシナリオライターの生王正生(いくるみまさお)は、 いじめや虐待の可能性を確かめるため依頼人(たち)の通う小学校を訪ねるが、 そこでは別の奇妙な事件が発生していた。
小さな依頼人の小さなお願いから始まるこの事件は、次第にその姿を変えていき、
やがて凄惨な殺人事件へと発展していく…。




























