貴様！　「学マス」に学園No.2“どまり”アイドル「雨夜 燕」が来たぞ！　自他に厳しいホンモノの魅力を知らんと，血を見ることになるぞ！

　2025年11月16日，バンダイナムコエンターテインメントの学園アイドル育成シミュレーション「学園アイドルマスター」（iOS / Android / PC。以下，学マス）は，1.5周年アップデートを実施した。

　目玉はなんといっても，新プロデュースアイドル「雨夜 燕」の実装だ。彼女は初星学園生徒会の副会長を務める，学園No.2のアイドルと呼び声高い実力者である。これまでもさまざまなコミュ（シナリオ）にたびたび登場していたが，ついにプロデュースが可能になった。


　最初はプロデュースアイドルが9人しかいなかった学マスも，配信1か月後には，お姉ちゃん大好き突撃アイドル「花海佑芽」。半周年には，顔が良すぎる絶対王者の後輩アイドル「十王星南」。1周年には，傲慢と怠惰の大罪を合わせ持つ魔性アイドル「秦谷美鈴」が登場した。

　そして今回の燕により，現在のプロデュースアイドルは総勢13名に。1.5周年で，アイドル数もほぼ1.5倍。1人ひとりに特大ボリュームのコミュが備わっていることを加味すれば，驚異的なペースである。

「星南が実装されたのって最近だよな……え，もう1年前!?」

　学マスのアイドルたちはみな，「アイドル要素と〇〇を釜に入れ，錬金術で生み出した少女なのかな？」と思うくらい個性にあふれている。この個性の強さこそ，学マスの独自性である。彼女らの人格を理解していくことで，触れ合いももっと面白くなっていくわけだ。

　そして，新規アイドルとの交流をさらに楽しくさせてくれる要素として“ライブ感”が挙げられる。ゲーム内コミュだけでも物語は完成しているが，実装前に小出しされた情報は別皿の前菜にあたる。

　私としては，これから燕と出会うプロデューサーや，すでに出会ったけれど事前情報は追っていなかった人にも，そうしたライブ感までコミコミの120点の楽しさを味わってほしい。味わえ！


　というわけで今回は，雨夜 燕の魅力を知ってもらうために，事前情報から親愛度コミュまでをも含めた魅力紹介をしていくぞっ！

※ゆえに一部，「雨夜 燕 親愛度コミュ STEP1 1話」のネタバレを含みます。ここだけはあらかじめ気をつけてください

初星学園No.2の実力派アイドル。
その肩書きは彼女にとって誇りか，不名誉か――

「この私を並のアイドルと比べるな。
私の敵は、あいつだけだ。」

★プロフィール

　初星学園 高等部 アイドル科，3年1組の雨夜 燕は，学園No.2のアイドルと呼び声高い少女だ。生徒会では副会長を務め，厳格な性格だが面倒見がよく，在校生からの信頼も厚い。学園No.1アイドルにして生徒会長の十王星南とは幼なじみで，生徒会の仲間で，宿命のライバルでもある。

　燕は実力相応のプライドの高さで，「星南以外には負けない！」という気概から，尊大な態度を取っている。古風な口調から放たれる，アイドルらしからぬトゲのある発言で，周りの人間の胃にダメージを与えることもしばしば。あと「フハハハハハ！　ハーッハッハッハ！！（原文ママ）」といった，めちゃくちゃ悪役っぽい高笑いをする。

　一方，生徒会では自由奔放な星南，サボり魔の秦谷美鈴らの手綱を握る苦労人のポジションにある。星南とは方向性の違いでぶつかることもあるが，なんだかんだ相性がよく，足りない部分を補い合っている。

　星南とのライバル関係は幼少期から続いており，過去にも多くのことで競ってきたが，“アイドル”という一点を除けば燕が圧勝している。しかし，アイドルとしては星南に一度も勝ったことがなく，幾度となく「No.1の星南，No.2の燕」という結果で悔しさを飲んできた。
　それでも2人の仲は良好で，アイドルのライブを2人で観に行ったあと，朝までお泊まり会で語り尽くすことも。燕は純粋な星南ファンでもあり，彼女のインタビューを熟読し，自室に星南の楽曲「Cosmetic」のポスターも飾っている。身長は星南が170cm，燕が169cmの1cm差。

　アイドル科の生徒なので当然といえば当然だが，アイドルが大好き。ほかにもロボットアニメが好きで，話題に挙がると童心に返ったように目を輝かせる。初星のアイドル科にもう1人潜んでいる，大のロボット好きとの遭遇からの「シルヴェスタ談義」が待たれる。

　実家は由緒正しい書道の家系で，サインも達筆で達者。目上の人と会話するときはきちんとした敬語を使い，育ちの良さを感じさせる。男勝りな性格だが，虫は苦手。ついでにツッコミがお上手。

自室に星南のポスターを飾ってるのは，なかなか感情がデッカそうですね……？

プロデュース前の下準備！
事前情報で燕の人間性をチェック！

　燕の人となりと，その魅力を知るために，ぜひとも読んでいただきたいのが「実装前に公開されたコミュや特集の内容」だ。とくにプロデューサーと出会う前，親愛度コミュ1話につながる話は必見である。

燕のゲーム内での初登場は，サポートカード「仕事のつもりで臨みなさい」のサポートコミュ。このときはCVも立ち絵もなく，「三人称が貴様の，ただただ怖い人」という印象だったが，0.5周年イベント「生徒会のアイドルたち」で情報が肉付けされた

　まず見てほしいのは，1.5周年 特設サイト「ガクマスタイムズ」の「雨夜 燕 特集」だ。同サイトでは有村麻央，藤田ことね，倉本千奈の3人が燕の印象について答えるインタビューや，燕の歌唱音源，実装決定時に配布された号外などが掲示されている。

　なかでも特別読み切り漫画「雨夜 燕 Episode:0」は，プロデューサーと出会う前の燕を描いたものであり，ゲーム内のプロデュースシナリオ「親愛度コミュ」につながるお話になっている。もはや必見だ。


　続いてゲーム内では，イベントコミュ「雨夜 燕 STEP1 0.5話」をチェックしよう。こちらは燕とプロデューサーが出会う直前の様子で，普段の燕と，彼女をリサーチするプロデューサーの姿を確認できる。

　ここでは燕の一面にこそ注目したいが，我らプロデューサーのギリギリのライン越えなヤバさに印象を奪われないようにしよう。

いつものことながら，我らプロデューサーは高度なストーキング能力を披露してしまう。こんなんフィクションでしか許されないからなっ！

　ここまでくれば，燕とあなたの物語を始める準備は万端だ。

　そのうえで「読めって言われてもー，指が動かないってゆーかー……」というSTEP0級のモチベーションな貴様らに，もう一歩踏み込んだ導入として「親愛度コミュ1話」の内容も紹介していこう。

「血」と「死」で交わす，「一番星」の契約
最初からフルスロットルの煽り合い

　燕のスパルタ指導を受ける千奈が悲鳴を上げる，平常運転の生徒会室。物語は，その場に現れたプロデューサーが，燕にプロデュースを申し入れるところから幕を開ける。ただし，相手は引く手あまたの学園No.2。そう簡単にプロデュースを受け入れてくれるわけがない。

「断る。」
「学園No.2のアイドルである私をプロデュースだと？」
「笑わせるな、愚か者。」


　燕は，これまでも多くのプロデュースを，こうやって断ってきたのだろう。言葉は多少強いが，想定通りの切り返しであった。そんな攻撃性高めの返事に対しての，プロデューサーの返答は――。

「あなたに失望しました。」
「あなたは、どうやら――『学園No.2』という現状に、満足してしまっているらしい。」
「それは『一番星』ではないことの証明にしかならないのに。」


　「うわ，燕，言葉つっよ……」と思っていたら，俺（プロデューサー）のほうが強かった。そんなこと言っていいんだ，という言葉の殴打が連続する。燕の怒りの炎が燃え上がっても，千奈が「お言葉が強いですわ……！」となだめても，プロデューサーは止まらない。

「現状を変えようとしない、変えられる可能性を、考慮すらしない。そんなアイドルに興味はありません。」
「さようなら、『学園No.2』どまりの、雨夜燕さん。」


　ここまで応酬されると，燕に「愚か者」と言われたことすら忘れてしまったし，むしろ燕へと同情心すら湧いてくる。ラップバトルさながらの煽りの畳みかけに，燕もついに挑発に乗ってしまう。

「いいだろう、貴様の口車に乗ってやる。」
「ただし、なめたプロデュースをしてみろ――血を見ることになるぞ。」

えっ，顔怖……

　アイマスで血を見る可能性を考慮すること，あるんだ。普通はたじろぐところだが，我らプロデューサーはそんなことでは怯まない。

「ええ、あなたを『一番星』にすることができなかったら――死を以て償います。」

さすがの星南も「えっ、怖……」。ことねストーカーのキミも大概怖いんだが

　こうして，アイドルゲームではまず見ることのない「血」と「死」の契約が交わされた。ここより，十王星南という壁を超えられない燕と，絶対に彼女を一番星にするという執念を抱いたプロデューサーが，命をかけた果てしないアイドルロードに踏み入れる。

★プロデュース方針について

　ここからはプロデュースにおける燕について解説する。すでに初星学園に入学済みのプロデューサー向けの内容なため，まだ入学前の人は，途中にはさんでいる燕の写真目当てで読み進めていってほしい。切り捨てるわけではない。次の段落からすでに理解できないだろうからだ。


　なお，燕は新効果「プライド」を除き，既存のPアイドルと大きな差異はない。戦略を決定するプランは，SSRが「ロジックやる気」，SRが「ロジック好印象」，Rが「アノマリー強気」とバラバラだ。そのため本稿でも，燕の基礎情報と，レアリティ別の簡単解説に努める。

　これらプランについて知識をより深めたい場合は，記事最下部の“ドン引きするほど書きためた攻略解説記事”を読んでいただきたい。

★【SSR】“理論武装して”雨夜 燕

　　プラン：ロジック
　　おすすめ効果：やる気

　固有スキルカード「私は、決して」は，やる気が9以上の場合のみ使用できるメンタルカードだ。スキルカード使用数を追加しながら，カードを引き，好印象を上げて，新効果“プライド”を5ターン付与する。
　テキストが盛り盛りで飲み込みづらい人は，「燕はスコアを伸ばすターンにプライドを重ねたい」という都合だけ覚えておこう。

　固有Pアイテム「ふさわしい、私」は，やる気の増加タイミングで，やる気＋元気を稼げるというもの。固有スキルカードとは違い，こちらはタイミングや使い方を意識する必要はあまりない。

　さて，新効果プライドについては「好印象とやる気のうち，少ないほうの値を参照し，1ごとに2％パラメータ上昇量をアップさせる（最大50％。少ないほうの値が25で上限）」というものだ。“理論武装して”燕はやる気型なので，参照先は（基本は）好印象になると考えていい。

　そのため「本番前夜」「止められない想い」「やる気は満点」など，やる気型でも有用な好印象カードの価値が高い。スキルカード使用数にロスのない「星屑センセーション」や，元気付与はないもののやる気＋好印象を大きく伸ばす「トキメキ」などの採用もアリかもしれない。

　なお，親愛度10までのプロデュースの舞台である，定期公演「初」難度プロでは，やる気型＋発動条件付きの固有という性能の都合上，スケジュール序盤のレッスンがかなり苦手である。
　ここは初心を思い出し，最前線戦略との使い分けを意識だ。

★【SR】“初志貫徹”雨夜 燕

　　プラン：ロジック
　　おすすめ効果：好印象

　固有スキルカード「紫電一閃」は，好印象を高めつつ，やる気が一定以上あると，好印象に応じたパラメータ上昇が4回発生する。
　同効果は4ターン継続ではなく，「やる気が6以上の状態でターン終了したときに1回発動。計4回まで発動可能」という，学マスでは珍しい仕様になっている。そのため，使うタイミングか，やる気を6以上にするタイミングを調整するか，どちらかを意識する必要がある。

　固有Pアイテム「一筆入魂」は，好印象が6以上の状態でやる気が増加したときに発動し，プライド＋やる気を付与する。紫電一閃の発動をサポートしつつ，パラメータ上昇にも貢献する逸品だ。
　分かりやすい利用法としては，デッキのカードが少なく，紫電一閃のやる気条件を満たしづらいときに，好印象6以上でPドリンク「ホットコーヒー」を使えば簡単に発動させられる，というものである。

　紫電一閃も一筆入魂も，効果を温存しようとすると，やる気が低い状態でレッスンや試験を行う必要があり，体力消費コストが重くのしかかる。プレイ感的には葛城リーリヤのPSSR“白線”に近い。努力家，ロボットアニメ好き，プランがロジック好印象，そしてやる気の調整が難しいという4つの条件で，Pアイドルを絞りきれない日が来るとはな……。

★【R】“初”雨夜 燕

　　プラン：アノマリー
　　おすすめ効果：強気

　固有スキルカード「プライドの塊」も，固有Pアイテム「はばたくブローチ」も，意識することがないため，解説することもなにもない。

　温存状態になれるメンタルカードを使ったあと，強気状態になるアクティブカードでパラメータを稼ぐ，というアノマリー強気型のシンプルな戦術を繰り返すだけでいいだろう（貴様！　愚弄するか！）。

　ちなみに，定期公演「初」難度プロのやりやすさで言えば，SSRやSRよりも圧倒的に楽ではある。これもまたアノマリーの利点だ。「レッスンつら！」と思ったら，Rの燕をプロデュースするのも一つの手だ。

13人のアイドルたちと共に，
1.5周年を迎えた学マスは成長し続ける！

　燕の親愛度コミュは，これまでのアイドルともまた違った“相棒感”の強いシナリオであり，バディもの的なアツい展開が続いていく。

　今回触れていった燕の魅力も，あくまで彼女を形成する要素の，ほんの一部にすぎない。実際のところは自らコミュを体験し，キレッキレな燕と共に，命をかけたトップアイドルへの道を歩んでほしい。

個人的には，燕の歌う「ハッピーミルフィーユ」と「仮装狂騒曲」を早く聴きたい

　1.5周年を迎えても，新しい話題が尽きない学マス。次のビッグニュースは新シナリオか，新難度の追加か，あるいは新アイドルか……。

　まるで予想できないが，今後もプロデューサー科の生徒として，そして学マスのファンとして，貴様らと血（情報）を見ていくぞっ！