
プレイレポート
[プレイレポ]「Battlefield 6」シングルプレイヤーキャンペーンを先行プレイ。ケレン味溢れる演出がギュッと詰まった多様な海兵隊体験を味わえた
![]() |
今回,シングルプレイヤーキャンペーンのメディア向けプレビューに参加できたので,その内容を紹介したい。プレイ可能だったのは3つのステージのみで,触れる時間もかなり限られていたが,そこにはさまざまな“海兵隊体験”が待っていた。なお,プレイしたプラットフォームはPC版だ。
3つのステージ,3つのシチュエーション,3人の主人公。先行体験でも,特色豊かな展開が用意されていた
時は2027年,世界は試練の時を迎えていた。西側諸国の同盟の基軸となっているNATO(北大西洋条約機構)は結束にほころびが生まれており,その隙をつく形で「パックス・アルマータ」という民間軍事組織が急速に勢力を伸ばしつつあった。各国からの多額の資金などで十分な力を蓄えたパックス・アルマータは,NATOの混乱を利用してついに権力の掌握にまで乗りだし,両者の軍事的な緊張は頂点に達していた。
![]() |
![]() |
NATOとパックス・アルマータの衝突が避けられない中,プレイヤーは海兵隊の特殊作戦部隊「Dagger 13」として世界を股にかけ,パックス・アルマータの野望を打ち砕くミッションに参加することになる……というのがキャンペーンモードのストーリーの大枠だ。
今回の先行プレビューでは,ジブラルタルが舞台の「グラディウス作戦」,夜間のニューヨークで戦う「ノー・スリーブ」,タジキスタンで暴れ回る「エンバーストライク作戦」の3つのステージをプレイできた。それぞれ内容がまったく異なっていたので,個別に紹介していこう。
グラディウス作戦
ジブラルタルの洋上からゲームがスタート。操作するのは工兵のマーフィー軍曹で,水陸両用の装甲輸送車に乗り敵陣に強襲揚陸を仕掛け,その後に市街地での戦いに突入していく。
序盤は装甲車での戦いになるが,まさに戦場真っ只中という空気感であり,まるで第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦に参加しているよう。敵と味方が入り乱れ,周囲のあらゆる場所で銃撃や爆発が起こる様子は,ステージ開始直後からプレイヤーのモチベーションを猛烈に高めてくれる。
![]() |
![]() |
海岸を抜けると市街地に入り,決められたルートを進む比較的スタンダードなレールシューターに近くなるが,建物の至る所に敵が待ち伏せており,ロケットランチャーなどの攻撃もきつくなっていく。
だが序盤から装甲車が随伴してくれるため,ある時はそれを盾にして,そして弱ってきたら適時修理しながら,敵の拠点に迫っていく。まさに絵に描いたような歩兵体験,という感じだろうか。
![]() |
![]() |
ステージの最後に待ち受けるのは,敷地に広場を有した庁舎のような建物。友軍ももちろん存在しているが,チームで共闘し,強固に防御された拠点を力尽くで攻略していく……という展開で,ステージ全体として「いち兵士として戦場を体験していく」という流れが強く意識されて作られている。とくに上陸部分は,極上の戦場体験であったと素直に感じた。
![]() |
![]() |
ノー・スリーブ
こちらのステージはグラディウス作戦から一転し,より小規模ながらドラマチックな体験ができるステージとなっていた。突撃兵のカーター曹長を操り,ニューヨークの街中からスタートする。
フィールドの大半は屋内や地下といった狭い場所だったり,閉鎖されていたりする空間で,前述の上陸作戦のような派手さはない。どちらかといえば「特殊部隊による少人数の極秘ミッション」といった空気感で,ドアを開けたら何人もの敵が待ち伏せていたり,狭い通路にトラップが配置されている場所もあったりした。
![]() |
![]() |
ミッション自体の目的は,パックス・アルマータがハッキングした友軍の軍艦によるミサイル発射を止めることで,正規の軍事作戦というより,敵の陰謀を止めるスリラーやスパイアクション映画を彷彿とさせるもの。それゆえか,移動できるフィールド自体はプレイできた3つの中で恐らく一番狭く,同時にレールシューター感も強かった。
![]() |
![]() |
ただ全編が落ち着いた雰囲気というわけではなく,道中には地下で車両を使い鉄道を追跡する大立ち回りがあったり,最終盤は崩壊しつつある橋の上で鉄道車両の残骸の舞台に戦いを進めていったりと,目まぐるしく展開が変わっていくのが印象的だ。物語のスケール自体はかなり大きく,演出に重きを置いたステージのように感じられた。
![]() |
![]() |
エンバーストライク作戦
タジキスタンの荒野からスタートする。操作するのは女性兵士のエスピーナ二等軍曹だ。参戦するのはノー・スリーブと同じDagger 13(自チーム)だけだが,初っぱなからドローンで敵兵に爆撃を行い,21世紀の戦いを目の当たりにすることになる。
![]() |
![]() |
本ステージの目的は敵の対空防衛網を無力化することだが,最初のフェーズでは広いフィールドに分散して設置されている3つのデータリンク装置を破壊するため,好きな順番,好きな手段で攻略を進めていく。
こっそり近づいてもいいし,最初から車両を奪って強行突破してもいい。どう実行するかはプレイヤーに任されているが,ただ何も考えずに敵陣に近づくと,さすがに蜂の巣になりやすい。
![]() |
![]() |
目的を達成するとミッションがアップデートされ,奥地にあるダムを目指して進軍。道中で大量にやってくる装甲車両や戦闘ヘリを手動誘導のミサイルで駆逐したり,最後はダムの破壊を巡る攻防が始まったりと,こちらはアクション映画のような展開が繰り広げられる。
戦場のリアルさは若干なりを潜めるが,とにかくケレン味がある演出が印象に残った。フィールドそのものも3つのステージでは一番広く,前半の自由度の高さと,後半の怒濤の展開のメリハリを強く感じたステージだった。
![]() |
![]() |
バラエティに富んだ展開が,BF6のシングルプレイヤーキャンペーンの特徴になるかもしれない
以上,3つのステージを簡単にだがまとめてみた。
全体としてはそれぞれ特徴が大きく異なり,構造としてはレールシューターのおもむきが強い展開が多めであるものの,3つ目に紹介したエンバーストライク作戦は前半がオープンワールドチックとなっており,こういった展開もあるのかと驚いた。
1ステージのプレイ時間は数十分程度で,そこまで大ボリュームという感じでなかったが,演出は非常にケレン味があり,展開がスピーディでだれる部分がなかったとも言えるだろう。
![]() |
![]() |
ゲームプレイとしては王道のFPSそのものという印象だが,本作の売りになっている建物などの破壊演出は,キャンペーンでもしっかりと盛り込まれていた。
眼前で巨大なビルが崩れ去ったり,あるいは側面の壁が壊されて激しい銃撃を受けるシーンがあったりと,印象に残る場面も少なくない。もちろん,プレイヤー自身の攻撃で破壊できる構造物も多い。
![]() |
![]() |
またチームメンバーも飾りではなく,とくに指示を出さなくてもある程度敵を倒してくれるほか,指示を出すとスモークグレネードで煙幕を張ってくれたり,偵察で敵の位置を長時間アイコンで示してくれたりと,十分に役立ってくれた。
ストーリー的にはプロフェッショナルの集団なので,“いるだけ”で終わっていないのが好印象だ。
![]() |
![]() |
今回プレイできたステージは一部であるため,全体の傾向を掴むのは難しいのだが,個人的には意図的にバラエティに富んだ展開にしているのでは,と感じた。
今回体験できなかったステージでは,さらに違った展開が待っているのかもしれない。来月発売される製品版でのDagger 13のさらなる活躍を期待したい。
![]() |
「Battlefield 6」公式サイト
- 関連タイトル:
Battlefield 6
- 関連タイトル:
Battlefield 6
- 関連タイトル:
Battlefield 6
- この記事のURL: