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[プレイレポ]約8年ぶりの新作「デジモンストーリー タイムストレンジャー」を試遊。密度高く描かれたデジタルワールドと進化したバトルを体験してきた
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印刷2025/06/20 16:45

プレイレポート

[プレイレポ]約8年ぶりの新作「デジモンストーリー タイムストレンジャー」を試遊。密度高く描かれたデジタルワールドと進化したバトルを体験してきた

 バンダイナムコエンターテインメントは,「デジモンストーリー タイムストレンジャー」PS5 / Xbox Series X|S / PC)を2025年10月2日に発売を予定している。
 本作はバンダイの液晶玩具から生まれた「デジタルモンスター」を題材にしたRPG「デジモンストーリー」シリーズの最新作だ。

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 今回発売に先駆けて,メディア向けの試遊会が開かれたので,そこで体験できた内容とプロデューサーへのインタビューをお届けしよう。

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 バンダイナムコエンターテインメントは,本日配信したPlayStation関連の情報番組「State of Play」にて,「デジモンストーリー タイムストレンジャー」発売日を2025年10月2日と発表した。本作はおよそ8年ぶりとなる「デジモンストーリー」シリーズの最新作だ。

[2025/06/05 06:36]


これまでにない密度で描かれるデジタルワールド・イリアスと戦略性の高まった戦闘システム


 「デジモンストーリー タイムストレンジャー」は,2017年に発売された「デジモンストーリーサイバースルゥース ハッカーズメモリー」から約8年ぶりとなる新作だ。
 
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 物語の舞台は東京。超常現象の調査,解決を行う秘密組織“ADAMAS”のエージェントである主人公は,未知の生物「デジモン」と出会い,調査を進める中で謎の爆発に巻き込まれてしまう。
 その後,気がつくと世界は8年前に戻っており,主人公は8年後に起こる世界崩壊の謎を追うため,現実世界とデジタルワールド・イリアスの2つの世界を股にかけて冒険を繰り広げることになる。

 今回の試遊では,デジタルワールド・イリアスの探索パートとボスとの戦闘パートを体験できた。
 まず探索パートで目を引いたのが,デジタルワールドの描写の進化だ。PlayStation Vitaベースだった前作と比べるとグラフィックスは格段に美しくなっており,オブジェクトやデジモンたちの描画数もかなり多くなっている。
 遥か遠くに見えるデジタルワールドの風景など,そこに住むデジモンたちや世界の広がりをしっかりと感じられた。

グラフィックスは大きく進化を遂げている。前作はそもそもデジタルワールドに訪れる機会が少なく,電脳空間の描写も画一的なものだったが,本作ではさまざまなエリアが点在するデジタルワールド・イリアスがしっかりと描かれる
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拠点となるセントラルタウンには,さまざまなデジモンが住んでいる。シリーズファンならニヤリとするような組み合わせで配置されているデジモンたちも
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「デジライド」で,一部のデジモンに乗っての探索も可能だ
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 デジモンストーリーシリーズといえば,遭遇したデジモンを実体化する「コンバート」やデジモンの進化や退化といった育成要素が存在していたが,本作にも引き続き採用されている。
 前作ではこれらの管理・育成を「デジラボ」と呼ばれる特定の場所で行っていたが,本作ではメニュー画面から場所を選ばず行えるようになった。遭遇したデジモンを即コンバートしたり,状況に合わせて「進化」「退化」を気軽に行ったりできるようになったため,かなり便利になったと言えるだろう。

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 試遊の後半では,バトル部分にも触れることができた。本作はシンボルエンカウントを採用しており,ターン制のコマンド形式でバトルが進行する。プレイヤーは,3体のデジモンと本作のキーデジモンであるアイギオモンを操作し,敵を倒していく。

バトル画面。右側にはデジモンの手番が表示されるため,これを元に戦略を立てよう
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 デジモンには,それぞれ種族と属性耐性が設定されており,相性の良いデジモンやスキルを駆使することで戦局を有利に進められる。幅広い敵に対応できるように,手持ちのデジモンの種族や属性スキルを分散させておくことが重要になるというわけだ。

相性の良い種族のデジモンが,さらに相性の良い属性の攻撃を当てたときには,与ダメージが最大で300%にまで上がった。さらに上がることもあるらしいので,手持ちのデジモンは充実させておきたい
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相性の悪いデジモンとの戦いになった場合は,戦闘デジモンを控えと「チェンジ」することもできる。チェンジはターン消費なく行えるため,積極的に利用していきたい
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本作では街のショップで,デジモンのアタッチメントスキルを購入できるようになった。これを付け替えるとデジモンに好きな技を覚えさせられるので,相性を考えたさまざまなパーティ編成が作れそうだ
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 基本的には前作のシステムを発展させたものになるが,ボスとのバトルではここに専用のギミックが加わることによって,戦略性が増していた。
 たとえば今回戦ったボスであるパロットモン戦では,一定ターンごとに,ランダムで雷が落ちるギミックがあり,これをどう攻略するかが勝利のカギとなっていた。

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 落雷は,当たった味方デジモンにダメージを与えて麻痺状態にする効果があるうえ,パロットモンに当たった場合は,電気を吸収して体力を回復させるという効果を持っている。
 あれよあれよとこちらのデジモンは麻痺して動けなくなり,パロットモンはガンガン回復していくという状態になってしまうため,放置しているとかなりの苦戦を強いられることになる。


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 しかし対策手段がないわけではなく,雷は「機械や鋼の要素を持ったデジモンを戦闘メンバーに出していると,優先的に落ちる」という特性を持っている。避雷針のように雷のターゲットとなるデジモンを前線に出すことで,ダメージコントロールがしやすくなり,戦闘が楽になるのだ。

機械の要素を持ったタンクモンを戦闘に出すと,雷は優先的にタンクモンに落ちる。本作のボス戦にはこうしたギミックが存在することがあるという
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 このほかにも,一定ターンごとに大技を放つボスを止めるギミックや,条件を満たすとメルクリモンがNPCとして協力してくれるなど,1つのボスバトルでさまざまなイベントを確認でき,戦闘がかなりドラマチックに進化していた印象だ。

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攻撃を繰り返して,ゲージを溜めると主人公のスキル「クロスアーツ」も使用可能になる。今回は味方全体を強化する「クロスアーツ・フィールド」を使えた
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メルクリモン参戦。オリンポス十二神に相応しい強さを持ち,パロットモンを圧倒していた
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 今回の試遊は30分程度とコンパクトだったが,グラフィックスの密度や戦闘の進化を感じられるものになっていた。RPGとしてのプレイ感やシステムの詳細については,今後の情報公開に期待したいところだ。


「タイムストレンジャー」プロデューサーインタビュー。前作から進化したバトルに注目してほしい


 最後にプロデューサーの原 良輔氏へのインタビューをお届けしよう。オリンポス十二神をテーマにした理由やシナリオの気になる点のほか,今回初めてデジモンゲームのプロデュースを担当する原氏自身についても話を聞いている。

原 良輔
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4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。「デジモンストーリー タイムストレンジャー」は,久しぶりの「デジモンストーリー」新作となります。

原 良輔氏(以下,原氏):
 そうですね。前作から約8年,完全な新作としては約10年と長い間お待たせしてしまいました。

4Gamer:
 新作が開発されていること自体はかなり前から明かされていましたが,正式発表まで時間がかかった印象です。

原氏:
 さまざまな要因があるのですが,最も時間がかかったのは,世界設定の詰めの部分になります。
 今回は「オリンポス十二神」を中心とした物語が展開されますが,そこに「人とデジモンの絆」という不動のテーマと「時間跳躍」の要素を組み合わせて作っていきました。大枠は出来上がっていたのですが,その設定の詰めや整合性をどう取るかにかなりの時間を要した形になります。

4Gamer:
 「オリンポス十二神」がテーマであるということは,「DIGIMON CON 2022」で明かされていました。これは開発の早い段階で決まっていたのでしょうか。


原氏:
 そうですね。オリンポス十二神の活躍を描くというところが「デジモンストーリー タイムストレンジャー」の開発がスタートした起点になっています。
 オリンポス十二神は,ロイヤルナイツに匹敵する力を持っていて,3つあるデジタルワールドの1つ「デジタルワールド・イリアス」を守護する存在という設定ではかなり大きな存在であることが示唆されています。
 しかし,その活躍が中心に描かれたことは,過去のアニメ・ゲームシリーズではほとんどありませんでした。

4Gamer:
 確かに出てきたとしても,オリンポス十二神として活躍していたというよりは,まばらに活躍していたイメージがあります。

原氏:
 はい。過去に配信していた「デジモンクルセイダー」では,デジタルワールド・イリアスが少し描かれたこともありましたが,「デジモンストーリー タイムストレンジャー」では,もっとオリンポス十二神を深掘っていこうというところが出発点としてありました。

4Gamer:
 デジタルワールド・イリアスも,これまでのデジモン作品ではあまり描かれたことがありませんでした。「デジモンストーリー タイムストレンジャー」を作るうえで,何か参考にした資料などはあったのでしょうか。

原氏:
 デジタルワールド・イリアスの描写に関しては資料がほぼない状態でしたので,ゲームオリジナルで作り上げたものになります。木が生い茂るエリアや美しい海が広がるエリア,炎が立ち昇るエリアなど,オリンポス十二神や神話をイメージしながら各地を構成していきました。中にはメルクリモンのように1つのエリアを管理している十二神デジモンも存在します。

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4Gamer:
 オリンポス十二神が管理しているということは,最初からすべてのデジモンが顕現している状態ということでしょうか。
 アイギオモンもそうですが,公開されたトレイラーには,コロナモンやルナモン,ベアモン兄弟など,オリンポス十二神として進化しそうな成長期デジモンの姿もありましたが。

原氏:
 その辺りは物語に関わるところなので,詳しくは申し上げられません。
 今挙げていただいたデジモンがどんな活躍をするのかも,見どころの1つだと思いますので,楽しみにしていただければと思います。

4Gamer:
 今回,最初に選べるパートナーデジモンがゴマモン,パタモン,ピコデビモンと発表されていますが,この3体の選定理由を聞かせてください。

原氏:
 パートナーデジモンの選定理由はさまざまなものがありますが,今回1番意識したのは「オリンポス十二神に進化する可能性を秘めているデジモン」という点です。やはりオリンポス十二神をテーマにしたタイトルですから,パートナーにもその可能性があってほしいなと思ったんです。

4Gamer:
 今回はデジモンに乗りながら冒険できる機能がありますが,仮にパートナーが進化したらオリンポス十二神にも乗れることもあるのでしょうか。

原氏:
 そのあたりは想像を膨らませていただければと思います(笑)。
 乗れるデジモンは今発表しているもの以外にも結構な数が乗れるようになっていますし,デジモンごとに乗り方やモーションが異なります。
 速度も1つずつ調整を入れるなど,かなりこだわったポイントなので,注目していただきたいですね。

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4Gamer:
 シナリオについても少し聞かせてください。公開中のトレイラーでは世界が崩壊し,8年前に戻るところが描かれていますが,あれは物語の冒頭に当たる部分なのでしょうか。

原氏:
 はい,あのトレイラーは物語の序盤にあたるものです。デジモンと会い,世界の崩壊に巻き込まれた主人公は,8年前の世界で世界崩壊の謎に迫っていくことになります。


4Gamer:
 デジモンという生命体は,あの世界で認知されている状況から物語が始まるのでしょうか。デジモンがビッグフットやネッシーといったUMAとして扱われているような描写もありましたが。

原氏:
 これについては,主人公は最初デジモンという存在を認知していない状態から始まりますが,主人公が所属する秘密組織ADAMASは,デジモンの存在を認識しています。主人公が最初にデジモンを譲り受けるのもADAMASからになります。
 ADAMASは超常現象の調査・解決を目的としていますが,我々がUMAと呼んでいた存在は,もしかしたらデジモンでADAMASはそれを認識していて,秘密裏に解決していたのかもしれない,くらいの感覚で捉えていただければと思います。

4Gamer:
 本作でも「人とデジモンの絆」が1つのテーマになるということですが,今回はどういった形で人とデジモンを描くのでしょうか。

原氏:
 本作では,人間の御園イノリとそのパートナーであるアイギオモンを中心に人とデジモンの絆を描いていきます。イノリとアイギオモンがどのような関係を築いていくのか,楽しみにしてください。

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4Gamer:
 トレイラーでは,そのほかにも気になる情報が公開されています。
 特に暮海広大は,サイバースルゥースに登場した暮海杏子と名字が同じで,ファンの間で関係があるのではないかと予想されていますが,サイバースルゥースの世界と本作に関係性はあるのでしょうか。

原氏:
 そこは現時点ではお答えできません。ただ1つ「デジモンストーリー タイムストレンジャー」は単体で楽しめる作品になっているということはお伝えしておきます。

4Gamer:
 分かりました。少し話が逸れますが,原さんは前任の羽生和正氏から引き継ぐ形でデジモンゲームのプロデューサーになったと聞いています。プロジェクトには何年前から関わっているのでしょうか。

原氏:
 約2年半前から「デジモンストーリー タイムストレンジャー」に関わっています。私自身デジモンのアニメを見て子供時代を過ごした人間で,私が小学4年生のときにアニメ「デジモンアドベンチャー」が放送されていました。

4Gamer:
 初代アニメど真ん中の世代なんですね。

原氏:
 ちょうど光子郎くんやミミちゃんと同じ歳だったのもあり,夢中になってアニメを見ていましたし,「本当にデジモンっているんじゃないか」とか「自分も選ばれし子どもたちの一員になりたい」と思いながら過ごしていました。
 今は前任の羽生のエッセンスを吸収しつつ,私のほうでも手を入れつつ「デジモンストーリー タイムストレンジャー」のプロデュースをしています。

4Gamer:
 原さんがプロデューサーとして本作で「こうしてほしい」と開発チームに指示した部分はありますか。

原氏:
 特に変えてほしいと言ったのは,バトルバランスの部分になります。前作はシナリオの部分は高い評価をいただけた一方で,バトルに関しては一部の技が強すぎることもあり,正直評価いただけなかった部分だと思っています。

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4Gamer:
 確かに防御貫通技があまりにも強すぎた印象があります。

原氏:
 結果的に強い技を持っている一部のデジモンを使って,それを持っていないデジモンは使われないということが起きていました。逆にお気に入りのデジモンが強い技を持っていないから,泣く泣く編成から外していたという方もいたと思います。

4Gamer:
 編成の幅を狭めていたと。

原氏:
 なので,今回はスペシャルスキルというデジモン固有の技と,自由に付け替えられるアタッチメントスキルを用意して拡張性を持たせ,好きなデジモンでパーティを組めるようになっています。

4Gamer:
 拡張性を高しすぎると,「どのデジモンを使っても一緒」という事態が起こり得ると思いますが,そのあたりはどのようにバランスを取っていますか。

原氏:
 パラメータによって物理攻撃が強いデジモン,防御が優れているデジモンなどさまざまですので,そこで差別化はできると思っています。デジモンの性格によってもパラメータや特性が変わるため,そうした個性を生かしたパーティ編成も行えるようになっています。

4Gamer:
 試遊ではボスとのバトルにギミックが用意されているなど,前作よりもドラマチックに戦闘が進む印象がありました。

原氏:
 やはりバトルというのは,物語への没入感を高める大切な要因の1つなんですよね。
 ボスとの戦いは,適度に苦戦するバランスにすることで,プレイヤーに強大な敵という印象をつけることができますし,それを乗り越えることによって,さらに物語に入り込んでくれるようになると思います。
 私がもともとRPGの開発チームにいたこともあり,そこのバランスはかなり意識して作っていますね。前作のバトルからは確実に進化していますし,RPGとして楽しめるものに仕上がっています。

4Gamer:
 楽しみにしています。さて,そろそろお時間となりますので,最後に読者へメッセージをお願いできますか。

原氏:
 本作は完全な新作としては約10年ぶりの「デジモンストーリー」シリーズの最新作となってます。
 これまでのデジモンファンはもちろん,昔デジモンが好きだったけど,離れてしまったという人や初めてデジモンに触れる人も楽しめる作品になっています。発売まで楽しみでお待ちいただければと思います。

「デジモンストーリー タイムストレンジャー」公式サイト

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