
プレイレポート
[プレイレポ]Switch 2「龍が如く0 誓いの場所 Director’s Cut」は現代のゲーマーが求める遊びを取り入つつ,シリーズの「起点」を鮮やかに描く
ナンバリング作品の時系列では最も過去となる1988年,まさにバブル期。東京と大阪の歓楽街を舞台に,若き日の桐生一馬と錦山 彰,嶋野の狂犬と呼ばれる以前の真島吾朗の「起点」となる物語が描かれる。
本作のリリースに先がけて,セガ本社にてプレイする機会を得たので,新要素「カチコミオンラインバトル」や神室町,蒼天堀の街歩きについてレポートしよう。
![]() |
![]() |
「龍が如く0 誓いの場所 Director’s Cut」公式サイト
西谷 誉と久瀬大作の夢の対決(?)にテンションMAX
カチコミオンラインバトルはインターネットを通じて,友だちや世界中のプレイヤーと協力プレイ(2〜4人)が可能な新コンテンツだ。Nintendo Switch 2本体を持ち寄ればローカル通信風にも遊べるが,画面分割プレイには非対応。その名のとおり,オンラインでマッチングして楽しめる。
![]() |
プレイヤーが選択できるキャラクターは桐生や真島,久瀬大作といった主要人物から,「え,こんなキャラいたっけ?」と驚くような脇役まで総勢60名。バトルで稼いだお金を使い,新たなキャラクターをアンロックしたり,キャラクターをレベルアップさせて戦力を強化したりできる。
![]() |
![]() |
桐生と真島はそれぞれ3種類のバトルスタイル(桐生の場合はチンピラスタイル,ラッシュスタイル,壊し屋スタイル)があり,別のキャラクター扱いとなっている。
ちなみにロックされているキャラクターはシルエットが表示されているので,シリーズファンであれば期待が膨らむはずだ。
![]() |
選べるモードは3種類。「ネットでカチコミ」はランダムマッチング,「ダチとカチコミ」はルームを作成または検索して仲間とプレイ,「ひとりでカチコミ」はソロでの挑戦だ。今回は「ダチとカチコミ」をプレイしたが,筆者が選んだ西谷 誉と,パートナーが選んだ錦山による夢のタッグ(?)が実現した。
なお,プロデューサーの鈴木 誠氏によれば,カチコミオンラインバトルは4人協力プレイが前提の難度なので,頭数が足りないときはAIキャラで補うのがオススメらしい。
![]() |
ファンであればご存じのとおり,西谷はのちの真島に多大な影響を与えた人物だ。ドスや足技を駆使する破天荒なバトルスタイルは,真島に近いフィーリングで戦える。
ただし,体力が平均的なキャラクターの半分程度しかなく,かなりピーキーでもある。倒れたフリからの逆襲技もしっかり使えるので,思わずニヤリとしてしまった。
![]() |
![]() |
次々に登場する敵を全滅させるとウェーブクリアとなり,場所を移して次のウェーブが始まる。アーケードゲームを思わせるシンプルな構成だ。
最初のミッションは堂島組の構成員から始まり,最終10ウェーブに待ち構えていたのは「久瀬のアニキ」だった。
![]() |
![]() |
乱戦の最中の1コマとはいえ,西谷と久瀬がガチでぶつかる絵面にはテンションが上がる。特別なセリフや演出はないものの,龍が如くシリーズに愛がある人ならば,脳内で勝手にドラマが生まれてしまうだろう。
![]() |
![]() |
次のミッションでは,先ほど倒したばかりの久瀬にキャラチェンジ。ボクサースタイルで戦う久瀬のハードパンチャーぶりを堪能しつつ,大阪・蒼天堀を舞台にバトルを進めていく(目的地は椿園)と……驚いたことに新興宗教 ムナンチョヘペトナス教の開祖・ムナンチョ鈴木が登場した。
![]() |
![]() |
しかし,ここまでのバトルに時間を費やしていたため,バトル中にタイムオーバー。ミッションは失敗に終わった。残念ヘペトナス……。
カチコミオンラインバトルには「残り時間」の概念があり,敵を倒すことで時間が加算される。いかに仲間と協力し,効率的敵に倒していくか。これが攻略の鍵になるわけだ。
![]() |
バブル期の熱狂を感じられる神室町&蒼天堀散策
熱いバトルのあとは,神室町と蒼天堀をぶらぶらしてクールダウン。バブル期の繁華街らしく,きらびやかな電飾と薄汚れた路地裏のコントラストが印象的だ。テクスチャなどを作り直すことで,街のディテールもより鮮明になっている。
![]() |
TVモードでは約70インチの大画面でシャープな映像を堪能できた一方,Nintendo Switch 2本体のディスプレイでも美しい映像を楽しめた。厳密に検証したわけではないが,60fps付近のフレームレートを維持し,処理落ちは見られず,操作感も滑らかだった。
![]() |
神室町では劇場前広場を横目に見つつ,当時を象徴するスポット「マハラジャ」に立ち寄ってダンス対決! 桐生と錦山,兄弟分であり親友同士でもある2人がリズムに合わせてステップを踏む姿はなんとも感慨深い。
![]() |
![]() |
ダンス対決は,足元のパネルを踏んで遊ぶアーケードゲームをコントローラ操作にアレンジしたようなゲームシステムだ。バブル期のディスコ文化と90年代のリズムゲーム文化の融合といえなくもない。
なお,筆者はだいぶ久々に遊んだため,完全に感覚を忘れていたのだが。
![]() |
セガ直営店のハイテクランドセガでは「スぺースハリアー」「アウトラン」など,1980年代を代表するセガの名作アーケードゲームをプレイできる。店内の壁には「ギャラクシーフォース」「SDI」のポスターなどもあり,当時の空気感が伝わってくる。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
蒼天堀でも「くいだおれ人形」「かに道楽」といった,おなじみのランドマークが目に飛び込んでくる。当時の日本を知る人も,そうでない人も,ノスタルジーと新鮮さが入り混じった少々不思議な気分を味わえるだろう。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
今回の先行プレイでは「新規シーンの追加」は確認できなかったが,オンラインマルチプレイの搭載は期待が高まるポイントだろう。アクションやカメラの操作感は「龍が如く0 誓いの場所」に準拠しているので,かつて遊び込んだ人も戸惑うことはなさそうだ。もちろん,Nintendo Switch 2版のリリースを機に,シリーズの“起点”に遡るのもまた一興だろう。
![]() |
「龍が如く0 誓いの場所 Director’s Cut」公式サイト
- 関連タイトル:
龍が如く0 誓いの場所 Director’s Cut
- この記事のURL:
キーワード
- Nintendo Switch 2:龍が如く0 誓いの場所 Director’s Cut
- Nintendo Switch 2
- アクション
- アドベンチャー
- CERO D:17歳以上対象
- セガ
- 日本
- プレイレポート
- ライター:高橋祐介

(C)SEGA