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[プレイレポ]「MotionRec」は,動きを“記録”“再生”して難関を越えていく。シンプルなシステムながら奥深いパズルゲーム
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印刷2025/10/27 11:31

プレイレポート

[プレイレポ]「MotionRec」は,動きを“記録”“再生”して難関を越えていく。シンプルなシステムながら奥深いパズルゲーム

 HANDSUMが開発し,PLAYISMがパブリッシングするアクションパズルゲーム「MotionRec」が2025年10月27日に発売した。

 本作はタイトルの通り,動き(Motion)を記録(Rec)するシステムが特徴だ。このシンプルなルールをマップ内で応用していくことで,難関を越えていく。マーベラスが主催するインディーゲーム開発者向け支援プログラム「iGi indie Game incubator」の第4期タイトルとして選出されていたタイトルでもあり,BitSummit Driftではゲームデザイン最優秀賞にもノミネートされたことのあるタイトルだ。本稿では,そのゲーム内容について詳しく紹介しよう。

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 「MotionRec」の舞台は荒廃した世界だ。主人公の文明記録ロボット「Rec」は広大な施設で目覚め,探索を始める。施設には人っ子一人おらず,リフトをはじめとしたトラップが黙々と動作するのみ。Recはそこで不思議なカセットテープを見つけ,自分の動きを記録する能力を発現させる。果たしてRecが進む先には何が待ち受けているのだろうか。

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 ゲームは横視点のアクションゲームの形式で進行する。Recは身長の倍ほどの跳躍力はあるが,それでは飛び越えられない段差も多い。
 通常の移動で越えられない場所があったら,動きを記録する能力の出番だ。Recは自分の動きを記録し,任意の位置での再生が可能なのだ。

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 たとえば,飛び越えられない窪地があったとしよう。そんなときは周囲を見回し,窪地の直径と同じくらいの広さを持つ平地を見つけ,横移動を記録してみよう。そして縁に立ち,先ほどの記録を再生すれば,Recは記録した通りに横移動する。距離も十分足りているため,ジャンプすることなく窪地を渡れたというわけだ。

 もちろん,縦移動にも記録の能力が使える。足場のない縦穴はジャンプでは登れない。近くに縦移動するリフトや連なった足場があれば,そこで縦方向への移動を記録し,問題の縦穴へ行って移動を再生すればOKだ。
 このように,Recの再生は重力を無視できる。うまく使えば,何もない空中をスルスル長距離移動することも夢ではない。この能力を活用して,更なる難関へ,難関へと挑んでいくのだ。

一見飛び越えられなさそうな窪地が出現しても……
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横移動できる平地を探し,これを「記録」する
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問題の窪地で,先ほど記録した横移動を「再生」すると,記録した分だけRecが横移動し,窪地を越えられた
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 すべてが上記の例くらいシンプルなら話は早いのだが,残念ながらそうもいかない。先ほどは窪地の直径と同じくらいの平地や,縦穴を越えられるくらい移動するリフトがあったが,そうでないステージのほうが多い。
 プレイヤーはなんとかしてRecに動きを記録させるため,難関を越えられる距離を移動できる地形を探さなければならない。アクション要素はあるが,必要な移動の「形」を周囲の地形から探す,気づきの力が重視されるのだ。

 その手段はステージによってさまざまだ。たとえば,記録を使って移動した先に,本命の難関を越えるための移動を記録できる地形があったり,ステージによっては,接触すると記録したのと同じ動きをもう一度繰り返せるユニットが空中に浮かんでいたりすることがある。
 また,Recが一定距離以上動くと,釣りのように巻き取ってくれるリールといったギミックが設置されていることもあり,記録と組み合わせることで思ってもみなかった複雑な動きができる。
 このあたりは詳しく書いてしまうと解法そのものになってしまうので,言及は控えておくが,先へ進むほどパズルは複雑さを増していく。うんうん唸りつつも悩んでいたのを,ふとした気づきで突破する,パズルゲームの醍醐味が味わえる。

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 ルールを理解したばかりのころは,とにかく縦でも横でも長い距離を移動して記録を取ればいいんだろう,と思いがちである。
 しかし,再生による移動は重力こそ無視できるものの,地形やトラップの影響は受ける。地面に生えたトゲや,スイッチを切ると消えるレーザーフェンスなどは,Recが触れると一発でミスになってしまうため注意が必要だ。
 難関の地形に合わせて必要なだけの距離を移動するのはもちろん,時には飛び降りつつ,適切なタイミングで再生を起動するなどのテクニックを駆使しなければならない。

 特に,あちこちに配された音符を回収する際に,こうした側面が際立つ。音符を回収した後はミスなくゴールへと運んでいかなければならず,ゴリ押しは許されない。ミスするとやり直しになるが,一瞬でリスタートできるため,いろいろなルートや解法を試せるはずだ。

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 雰囲気のあるアートワークも見どころだろう。本作のドット絵はモノクロームでまとめられており,Recは赤と緑の残像を描きつつ記録/再生を行う。
 見た目として非常に分かりやすく,ゲームのルールとマッチした,適切な画風や表現方法としてのドット絵という印象だ。
 そして,あちこちにある部屋が無言のドラマを語る。誰もいない子供部屋のような場所があったり,居間のような場所でTVが番組を映し出したりといったイベントは,メッセージはないが雄弁に状況を語っており,Recの孤独を強調すると同時に,プレイヤーの探索意欲もそそられる。

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 何はともあれ,とにかく触ってみてほしいタイトルなので,興味のある人は,まずSteamで配信されているデモ版をプレイして,感触を確かめてみるといいだろう。

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