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印刷2025/11/01 11:00

プレイレポート

[プレイレポ]これぞ,パラドゲーの集大成。歴史ストラテジー「Europa Universalis V」には四半世紀のノウハウが大量に投入されている

 スウェーデンを本拠地とするParadox Interactiveは,1999年の創業から四半世紀にわたり,「Europa Universalis」「Hearts of Iron」「Victoria」「Crusader Kings」など,歴史ストラテジーファンを唸らせる数々のシリーズ作品を制作してきた。

 いわゆる「パラドゲー」と呼ばれるこれらの作品の中でも,中世後期から近代初期に至る世界史を扱った「Europa Universalis」(以下,EU)シリーズは,ゲーム内でカバーしている時間的,空間的な広がりにおいて,そしてグランドストラテジーとして政治,外交,経済,軍事の各分野を網羅している点において,同社のフラグシップとも言うべき存在である。
 筆者個人も,EU2から本格的にパラドゲーにのめり込み,自作したEU3用の日本ModでParadox Interactive公式コミュニティーフォーラムにデビューし,EU4ではアルファテスターとしても関わってきた。実に思い入れの深いシリーズだ。

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 最新作となる「Europa Universalis V」は,2025年11月5日2:00に発売となる。本作のプレリリース版をプレイする機会を得たので,その特徴を紹介しよう。
 なお,ゲーム内容に関しては,正式リリース時に変更されている可能性があることをご留意いただきたい。

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シリーズ開発史から見た,EU5の特徴


 シリーズの過去作品であるEU1からEU4までを俯瞰してみると,開発の大きな流れが見えてくる。それは「ゲーム内における非西欧世界のディテールを高めつつ,それらの地域に進出していく西欧勢力の強さにも説得力を持たせていく」ということだ。
 タイトルの「Europa Universalis」がラテン語で「普遍的なヨーロッパ」を意味することからも分かるように,ゲームを進めていくとイギリスやフランス,スペイン,ポルトガルといった西欧諸国が,(大なり小なり逸脱はあるにせよ)史実同様に世界各地に植民地を獲得していく。

 この再現性こそがシミュレーションゲームとしてのEUシリーズの強みなのだが,その代償として非西欧世界に課せられたハンディキャップがあまりにも大きすぎる点は,世界各地のプレイヤーから絶えず指摘されてきた。
 例えば,シリーズの初期作品では,史実における西欧近代国家の軍事的優位を表現するために,東欧を含む非西欧諸国の技術革新の速度は非常に遅く,かつユニットも弱く設定されていた。

 また,国力に直結する君主の能力や領地(プロヴィンス)の数も西欧とそれ以外では明らかに違っていた。筆者がかつて入り浸っていた公式フォーラムでは,「明の永楽帝の能力値が2(6段階評価)なのは,史実の業績を考えると不当だ」「(現代の)ドイツとほぼ同面積の日本に割り当てられている領地の数が,ドイツの約1/3しかないのはおかしい」など,侃々諤々の論争が日々繰り広げられていたことを覚えている。

「Europa Universalis III」(2007年発売)
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「Europa Universalis IV」(2013年発売)
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 Paradox Interactiveの開発チームが,こうしたプレイヤーの意見を参考にしながら開発を進めてきたことは,EU2〜EU4を見れば一目瞭然だ。とくにEU3の最終拡張キット「Devine Wind」やEU4の各DLCによって,非西欧世界の解像度は著しく向上し,単に征服されるべき地域からプレイヤーに新しいゲーム体験を提供する存在へと変化している。

 その一方で,これらのアジア,アフリカ,新大陸の諸勢力とバランスを取る形で,西欧諸国のテコ入れも絶えず行われてきた。例えば,EU3からEU4にかけて強化されてきた神聖ローマ帝国は,東の侵攻から西欧を守る防波堤の役割も持っていた。
また,EU4の交易ルートは,アメリカやアジアからヨーロッパへと富が流入しやすいシステムになっており,史実どおり海外植民地を獲得していくイギリスやポルトガルなどにとって有利に設定されていた。

EU4の交易システムでは,世界各地の富を自国の交易中心地に運ぶうえで,西欧諸国に大きなアドバンテージが与えられていた
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 ゲームデザイン上のこうした方向性は,最新作のEU5でもしっかり継承されている。
 まず目を引くのが,世界マップの緻密さだ。EU5ではそれぞれの地域がロケーションと呼ばれる小さな領地で細かく分割されており,その密度は西欧と非西欧で違いはない。また,プレイヤーが選択できる勢力についても,前作までは小領主の集合体として表現されていたような国家もプレイ可能となっている。

世界全図
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ヨーロッパでは,神聖ローマ帝国やフランス王国の封臣が大量に追加されている
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アジア圏では,元の支配下にあった雲南地域の諸民族までも登場
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南北朝時代の日本は,大覚寺統(南朝)と持明院統(北朝)だけでなく,各地の武士勢力が再現されている
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 EU5のゲーム開始年が「1337年」になっていることも興味深い。EU1の1492年,EU2の1419年,EU3の1399年,EU4の1444年と比較して,EU5は大幅な前倒しといえる。

 この時代の西欧は英仏百年戦争が始まっただけでなく,神聖ローマ帝国は皇帝権力の不安定化が進み,イタリアでは神聖ローマ皇帝とローマ教皇との対立を利用した都市間の抗争が激化していた。これに対して,マムルーク朝やデリー=スルタン朝などのイスラム王朝,そして元,キプチャク=ハン国,チャガタイ=ハン国などのモンゴル帝国の後継国家は,西欧の諸王国とは比較にならない広大な領土を支配していた。
 ゲーム内でも非西欧世界の「豊かさ」は表現されている。こうした状況を利用すれば,プレイヤーが史実を覆して非西欧文明を世界中に広めることも十分できるだろう。

「食糧生産力」や「開発度」といった経済分野では,やはり中国やインドの肥沃さが際立っている
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 その一方で,西欧諸国が勢力を伸ばしていくための要素も,ゲーム内のシステムや史実イベントとして組み込まれている。例えば,一見強大な中華王朝や遊牧民国家も,大国かつ他民族国家であるがゆえの統治上の脆さを内包した勢力として描かれている点が面白い。
 また,ルネサンスなどの知的革新は,やはり西欧で起こりやすくなっているようだ。

ゲームの開始時点では,どの国家も潜在的な経済力を完全に発揮できているわけではない。中央政府が各領地をどれだけ掌握しているかを示す「支配度」は,ご覧のとおり極めて低い
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しかも元の場合,史実では紅巾の乱により滅亡してしまうことを反映してか,開始時点で非常に重いペナルティが課せられている
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パラドゲーの「集合知」的作品


 EU5は「Europa Universalis」という単一シリーズの開発で培ってきた経験を生かした作品,というだけではない。本作には,Paradox Interactiveが「Victoria」「Crusader Kings」「Hearts of Iron」といったシリーズの開発で蓄積してきた四半世紀のノウハウも大量に投入されている。
 その代表例が,「Victoria」シリーズの特徴であった「POP」だ。領地における人口を文化,宗教,階級ごとの社会層に分けて表現するシステムであり,これによってゲーム内の住民の多様性は従来よりも緻密に表現されている。

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それぞれのPOPには,独自の財産や目的,好きな国家などが設定されている
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 「Crusader Kings」シリーズとのつながりは,キャラクターシステムからとくにうかがえる。EU4までは,君主や顧問,将軍といったキャラクターを小さなアイコン付きの名前と能力値のみで表していたが,EU5ではビジュアル面で大きく進化し,キャラクター関連のイベントも増えている印象だ。
 また,各王朝の系図を閲覧できるようになっている点も,「Crusader Kings」シリーズを彷彿とさせる。

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 これらに比べると「Hearts of Iron」シリーズとの結びつきは,一見するとそこまではないかもしれない。だが,辿ってきた歴史も内情もまったく異なる史実の各国家を再現するための汎用的なシステムを構築することと,各勢力のプレイをユニークなものにすることを同時に実現しようとする試みはEU5と共通している。
 例えば,EU5の進歩ツリーは基本的には各国共通でありつつも,特定の勢力や文化,宗教といった条件を満たしている場合にのみ研究できる項目が設定されている。この進歩ツリーの直接の参照元が「Victoria 3」であることは疑いようがないが,普遍性と特殊性のバランスに配慮している姿勢には,「Hearts of Iron IV」の技術ツリーや国家方針ツリーを創り出してきた経験が活かされていると感じた。

ミラノでプレイした場合の進歩ツリーには,他国と共通の項目に加えて,「ランゴバルドの遺産」や「コンドッティエーリの伝統」といった固有の進歩が追加されている
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「ロケーション」と呼ばれる,マップ上の最小単位である領地の細かさは,古代ローマ時代を扱ったパラドゲー「Imperator: Rome」の影響が強い
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 また,近年のパラドゲーではさまざまなステータスの変化を動的に細かく表現する傾向にあるが,EU5もその点では共通している。
 例えば,貴族や農民,聖職者といった自国の各階級が政府に対して抱いている満足度は,何らかのイベントで大きく増減したとしても,徐々に均衡値に戻っていく。いったん跳ね上がった支持率が時間と共に低下していく(逆に支持率を大きく損なうような暴政を敷いても,人々がそれに徐々に慣れていく)というのは,何ともリアルではないだろうか。

各階級の満足度の均衡値は,与えられている特権などによって規定されている
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EUシリーズではおなじみ,国内の治安状態を表す「安定度」も登場。こちらは時間の経過と共に0に近づいていく。もちろん,彗星によって安定度が低下するイベントも用意されている
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 EU3まで存在していた政策スライダーが「価値観」となって復活しているのも,本作の大きな特徴だ。これによって,各国の経済政策が保護主義寄りなのか,自由主義寄りなのか,あるいは陸軍国なのか,海軍国なのかといった概観が一目で分かるようになっている。
 EU5の政策スライダーはプレイヤーが手動で動かせるが,国内の各階級のパワーバランスや法律などに応じて常時変化し続けている。このため,ヴェネツィアのような海軍国を陸軍国に変容させたい場合には,単にスライダーを動かすだけでなく,ヴェネツィアを海軍国たらしめている社会的要素(各階級の特権や人口比率など)も変革する必要があるのだ。

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ゲームを動かしているシステムを解読していく楽しさ


 ここまで紹介してきたように,EU5は前作よりもストラテジーゲームとしての複雑さを増している。筆者も最初のプレイでは初手の選択肢があまりに多く,何をすればいいか分からずに途方に暮れてしまったほどだ。
 東京ゲームショウ2025の開発者インタビューにおいて,徳岡正肇氏は「初めてVictoriaに触れたときの衝撃に近い」と述べているが,筆者も同感だ。付け加えるならば,「Hearts of Iron III」が現れたときの驚きとも類似する部分がある。

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 思い起こせば,EU3もEU4も当初のリリース時点ではシンプルな作品であり,のちに拡張キットやDLCを通じて段階的にゲームシステムを追加,補強していった。最初から十分な複雑さを持つシステムを提示してきたEU5は,この点で大きく異なる。

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 そしてEU5をプレイするうえでの醍醐味は,1337年から1837年までの歴史を紡ぎながら,そうしたシステムを解読していくことだ。
 本作をプレイすれば,特定の階級を抑圧することで国内の政治や経済がどう変化するのか,急激な対外拡張が国際情勢をどう変化させるのか,逆に500年間をひたすら内政に費やしたらどうなるのか――などの因果関係やバタフライエフェクトを,史実に対するIF歴史として確認できる。

「市場言語」や「典礼言語」など,史実では重要な役割を果たしたものの,一般のシミュレーションゲームに取り込むには,かなりマニアックな設定もEU5には盛り込まれている。これらのステータスの変化がゲーム内でどのような影響を与えるのか,ぜひ確かめてほしい
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 もちろん,ゲームシステムを試しているうちに自国が滅亡してしまっては元も子もない。前述の開発者インタビューでも触れられていたように,EU5はヒントシステムが充実しており,画面には危険度の高さに応じてさまざまな警告アイコンが出現する。
 また,[Shift]キーを押しながら警告アイコンをクリックすると,それぞれの問題を解決するためのアドバイスも画面に表示される。

 前述したとおり,EU5における政治/経済は徐々に変化していくため,警告アイコンが出ても慌てることはない。アドバイスをじっくり読みながら,対処策を考えるだけの時間は十分に用意されている。

ゲーム開始時に表示される「アジェンダ」は,選択した国家の歴史的背景を学べるだけでなく,プレイヤーが真っ先にすべきことも教えてくれる
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ゲーム内のヒントは画面右側に表示される。「国内施設の赤字を解決する方法」や「POPの満足度を高める方法」を見つけるうえで大いに役立つ
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 また,内政の各分野の自動化システムも,EUシリーズを初めてプレイする人にはありがたい存在だ。とくに,財政ウィンドウでそれぞれの収入/支出スライダーを自動化しておけば,国家の破産を防ぎながら,財政バランスを改善するための方策を考えていくことができるだろう。

EU5の経済システムはとにかく重厚。手に負えない……と思ったら,潔く自動化に切り替えるのがおススメだ
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 ゲーム内の膨大な情報を利用して世界史の大きな流れに乗り,自国を生存/成長させることで得られる達成感は,まさにパラドゲーならではのものだ。日本史,世界史を問わず中近世の歴史に興味があるならば,「Europa Universalis V」をプレイして,この格別な達成感をぜひ味わってほしい。

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