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[プレイレポ]Dota 2の人気MODがスタンドアロンのゲームに。「Roshpit Champions 2」はレベル上げの苦行から解放された新世代ハクスラ
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印刷2025/06/11 07:00

プレイレポート

[プレイレポ]Dota 2の人気MODがスタンドアロンのゲームに。「Roshpit Champions 2」はレベル上げの苦行から解放された新世代ハクスラ

 現地時間2025年6月7日から9日までアメリカのロサンゼルスで開催されたSummer Game Fest: Play Daysに,「Dota 2」のMODとして人気を博した「Roshpit Champions」の続編,「Roshpit Champions 2」(以下,RC2)がプレイアブル出展されていた。実際に遊んできたので,感想を交えながら紹介しよう。



 「Roshpit Champions 2」は見下ろし型のアクションRPGだ。最大4人の協力プレイに対応し,30種類のヒーローからプレイキャラクターを選択してダンジョンを攻略していく。前述のとおり前作はDota 2のMODだったが,RC2はスタンドアロンの独立したゲームだ。

 開発元のPM Championsは,前作の成功を受けて設立されたスタジオである。Steam Workshopの黎明期から活動していた開発者Chalky Brush氏を中心に,MOD時代の経験を生かしながら,より洗練されたゲーム体験を目指しているという。

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 RC2最大の特徴は,開発チームが掲げる「過度なグラインディング(レベル上げ作業)からの解放」という設計思想だろう。多くのハクスラ系RPGでは,エンドコンテンツに到達するまでに何時間もの反復作業を強いられることが珍しくない。しかしRC2は,わずか数時間のプレイでも「強くなった」と実感できるような成長曲線を実現している。

 実際にプレイしてみると,この設計思想がゲーム全体に浸透していることがよく分かる。レベルアップのテンポは速く,敵を倒すたびに得られる経験値は多めに設定されており,新しいスキルやルーンを頻繁に習得できる。「次のレベルまであと少し」という状況が常に続くことにより,プレイヤーは常に前進している感覚を味わえる。

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 とはいえ,やり込み要素を求めるプレイヤーのことも忘れてはいない。高難度のダンジョン「Pit of Trials」や,無限に敵が湧き続けるアリーナモード「Champions League」など,腕に覚えのあるプレイヤー向けのコンテンツもしっかりと用意されている。

 操作方法は,マウスの左クリックで攻撃,QWERキーでスキル発動,スペースキーでジャンプとなっており,MOBAプレイヤーならすぐに馴染めるだろう。
 特筆すべきは,自由に泳げるという点だ。多くのRPGにおいて水場は移動の障害となるが,本作では探索の幅を広げる要素として機能している。

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 戦闘システムはDota 2のようでもあり,単純なクリック連打では勝てない。スキルのクールダウン管理や,敵の攻撃パターンの把握,適切なポジショニングなど,MOBAライクな戦術性が求められる。例えば,遠距離攻撃を得意とする「Astral Ranger」でプレイしたときは,敵との距離を保ちながら,スキルを使い分ける必要があった。

 興味深いのは,新しいエリアに入るとアビリティがリセットされるシステムだ。一見面倒に思えるが,これによってエリアごとに異なる戦術を試せるため,マンネリ化を防いでいる。

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 ハクスラの醍醐味といえば,やはり装備品の収集だろう。RC2の装備品にはコモン(白)からアルカナ(緑)まで5段階のレアリティが設定されており,上位レアの装備ほど強力な効果を持つ。とくに最上位のアルカナ装備は,各ヒーロー専用の究極装備として位置づけられており,入手確率は極めて低い。

 しかし本作の面白いところは,「ハズレ装備」が少ないことだ。開発チームによれば,どのアイテムにも何らかの戦略的価値を持たせているという。実際,一見地味なコモン装備でも,特定のビルドでは重要な役割を果たすことがあるそうだ。

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 ビルドの自由度も高い。各ヒーローはグリッド型パッシブツリーを持ち,レベルアップで得られるポイントを自由に振り分けられる。さらに,装備によって別のクラスのスキルを習得できるシステムもあり,タンク職に回復スキルを持たせたり,魔法使いに近接戦闘能力を付与したりといった,型破りなビルドも可能だ。

 協力プレイは4人まで対応しており,参加人数に応じて敵の強さが変化する。これにより,ソロでもパーティでも適切な難度でプレイが可能だ。また,レアアイテムのドロップ時には全員にロール権が与えられるシステムを採用しており,アイテムの奪い合いによるトラブルを未然に防いでいる。

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 さらに注目すべきは,ゲーム内に実装されたオークションハウスだ。不要な装備をほかのプレイヤーに売却したり,欲しい装備を購入したりできる。すべてのアイテムが取引可能という大胆な設計により,プレイヤー間の経済が活発化し,コミュニティも活発になりやすい。

 RC2は現在も開発が続けられており,定期的なアップデートを予定している。前作がMODでありながら約2000ものパッチを重ねてきた実績を考えると,リリース後も長期的なサポートが期待できるだろう。

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 デモ版をプレイした限りでは,「グラインディングからの解放」という目標は,かなりの部分で達成されているように感じた。レベル上げの作業感を減らしながらも,ハクスラの楽しさはしっかりと残している。

 現在,Steamではデモ版が公開されており,無料でプレイ可能だ。正式リリースは2025年内を予定している。
 MOBAとハクスラの融合という独特な立ち位置,そして「苦行からの解放」というアプローチが,このジャンルにどのような影響を与えるのだろうか。その答えは,まもなく明らかになるかもしれない。

説明してくれたPM StudiosのHarrison Floyd氏
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