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リズムに乗るのが気持ちよすぎる2Dアクション「紙装甲主人公と不死身のカエル」は,音楽を聴いてほしい開発者の思いが詰まっていた[BitSummit]
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印刷2025/07/24 11:00

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リズムに乗るのが気持ちよすぎる2Dアクション「紙装甲主人公と不死身のカエル」は,音楽を聴いてほしい開発者の思いが詰まっていた[BitSummit]

 2025年7月18日から20日まで,京都市勧業館みやこめっせで開催されたインディーゲームイベント「BitSummit the 13th」の会場に,「紙装甲主人公と不死身のカエル」が出展されていた。

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 本作は,ノリノリな音楽のリズムに合わせて,攻撃やジャンプ,ガードなどをしていく2Dアクションゲームだ。

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 ビートに合わせて敵を倒せば,敵がいい感じに吹っ飛んでいき,別の敵に連鎖的にぶつかって倒せる。最初の敵をタイミングよく倒せていれば,自動的に敵がリズムよくどんどん倒れるので,とにかく気持ちいい。
 ノリノリな音楽に,効果音が重なって,試遊中は無意識に身体がビートに合わせて揺れてしまった。

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 攻撃ボタンは攻撃,ジャンプボタンはジャンプみたいなシンプルな操作方法で,かなり直観的に操作できた。シンプルな攻撃のほかに,爆弾なども使える。
 爆弾は横投げと下投げの2種類でブロックを壊して進める。下投げはタイミングよくジャンプすれば,自動的に落としてくれる感じだ。


 リズムアクションゲームだが,常にリズムに合わせる必要がないのも気持ちいい点だ。起点となるアクションさえリズムに合っていれば,勝手にアクションがつながる。
 爆弾を投げるときは,ボタンを長押しするのだが,押し込むタイミングさえ合っていれば,あとは長押ししておけば,勝手に最大の状態の爆弾を投げてくれる。

 少ないタイミング合わせだけで,気持ちいいビートが次々奏でられるのは,本当に気持ちいい。筆者はそもそもリズムに乗るのが苦手で,ボタンを押さずに身体でタイミングを取ってから,よし,と目押しのようにボタンを押す場面もあったが,自動である程度やってくれることもあり,ビートに乗っている感をすごく楽しめた。

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 体験したボス戦では,敵が攻撃してくる直前に特殊なビートが流れ,そのビートに合わせて攻撃が飛んでくる。リズムを覚えて,それに合わせて攻撃を跳ね返していくものもあった。

 また,シューティングステージも用意されており,ノリノリな音楽や効果音をさまざまな形で楽しめる。

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 開発者のシロ氏は,本作の出展ブースではなく,もう1つの出展作品「ぐるぐるパンパン」のブースにいた。

「紙装甲主人公と不死身のカエル」「ぐるぐるパンパン」開発者・シロ氏
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 ぐるぐるパンパンは,DJコントローラを使って左右の2キャラクターを操作し,星を集めたり,雷を避けたりするゲームだ。DJコントローラをぐるぐる,手拍子を必要なタイミングでパンパンする。
 縦長の画面の横には,ゲームに連動したギミックも用意されている。


 ぐるぐるパンパンが出展されていたのは,NHKの若手ゲームクリエイター育成プロジェクト「神ゲー創造主エボリューション」(神エボ)のブースだ。ぐるぐるパンパンは,同プロジェクトの2025年度の第2次選考を通過
 また,紙装甲主人公と不死身のカエルについては,2024年度の本大会で,「Cygames賞」「優秀賞」「神ゲーイベント大賞」の3つの賞を受賞している。

「神ゲー創造主エボリューション」公式サイト

「神ゲー創造主エボリューション」2024年度大会結果


 そんな実績を持つシロ氏だが,ゲーム開発歴はもうすぐ2年という程度。本業は,お硬めの機関で,ネクタイ締めてジャケット羽織っている感じの仕事だそうで,その裏でゲーム音楽を作っているそうだ。

 紙装甲主人公と不死身のカエルで,初めてのゲーム制作に挑戦。自分が作った音楽をどうしてもミュートされずに聴いてほしい,という思いがコンセプトになっている。

 リズムアクションゲームだが,このタイミングでしか飛んだり,跳ねたりできない,ということにはしたくなかったそうで。必要なタイミングだけリズムに合っていれば,少しアドバンテージを得られるような仕組みにしている。
 あとは,Unity側で補正を行い,ゲームのBGMに合わせた処理を実行しているそうだ。

 また,「Rez Infinite」「リズム天国」「Hi-Fi RUSH」などといった好きな作品のエッセンスを取り入れていて,それが試遊出展されていたシューティングのステージや,ボス戦に生かされている。

 制作については,ラスボスまで行ける全16ステージの体験版が完成しており,最終的には全45ステージくらいまでのボリュームを目指し,現在量産を進めているところだという。
 パーツはすべて完成していて,年内にボリュームは確保し,年度内に調整が終わったらいいな,という形だそうだ。

 また,出展されていたもう一方の作品,ぐるぐるパンパンは,逆に絶対に売れないものを作ろう,というテーマで制作が進んでいる。
 特殊機材を使うし,ギミックも使うから量産化はできないし,収益化も見込めない。お金を稼ぐための要素を全部諦めて,おじいちゃんが孫のために作るようなおもちゃを作ったらどうなるのか,というコンセプトだそうだ。

 3Dプリンタ用のモーターを改造して,画面と連動したギミックを作っており,実物は1つだけ。神エボの審査が進んで,あと2回くらいお披露目して,その後は僕の部屋で眠ることになるかな,と語っていた。

 筆者は,時間などの都合でぐるぐるパンパンの,ぐるぐるくらいしかプレイできなかった。本作が眠ってしまう前に,もし機会があれば,ぜひまたプレイしたい。


 リリースを目指すゲームと,あえて物理的に売れないゲームを作る。そこには,自分の音楽を聴いて欲しいという思いと,ゲーム作りへの純粋な楽しさを追求するシロ氏の思いがあふれているように感じた。

シロ氏(@petit_zome)のXアカウント

「BitSummit」公式サイト

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