［プレイレポ］「スーパーダンガンロンパ２×２」では，オリジナル版とは異なる物語が展開。グラフィックスの刷新やアニメ演出の追加も

　スパイク・チュンソフトが2026年内にリリースを予定している「スーパーダンガンロンパ２×２」（PC / PS5 / Xbox Series X|S / Switch 2 / Switch）は，ハイスピード推理アクション「ダンガンロンパ」シリーズの最新作だ。


　2025年11月29日に東京都内で開催されたイベント「ダンガンロンパ15周年フェス -超高校級の大感謝祭-」に，本作の試遊版が出展されていたので，インプレッションを交えて概要をお伝えする。


　「ダンガンロンパ」シリーズは，2010年11月25日にリリースされた「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」を皮切りに，2012年7月に「スーパーダンガンロンパ２ さよなら絶望学園」，2017年1月に「ニューダンガンロンパＶ３ みんなのコロシアイ新学期」とナンバリングタイトルがリリースされている。

　また，その合間にはスピンオフタイトルやスマホ向けタイトル，家庭用ゲーム機やPC向けに移植してグラフィックスをHD化したバージョンなどがリリースされたり，アニメ・舞台・ノベル化されたりとマルチに展開され，今なお熱心なファンが多い。

　ナンバリングタイトルの共通する世界観や設定は，全国から集められた“超高校級”とされる優れた才能を持つ高校生たちが，閉鎖された学園からの脱出を目指して互いに「コロシアイ」をするというものだ。
　ゲームの進行に沿って，学園内では生徒同士の信頼関係を揺るがす数々の事件が発生。主人公であるプレイヤーは，捜査パートで集めた証言や証拠から全体像を推理し，学級裁判で相手の発言の矛盾を打ち抜き，真犯人を暴き出す。そして真犯人は処刑され，物語が進むとともに背後に隠された真相に迫っていくことになる。

　「ダンガンロンパ」シリーズの人気を支えるのが，そういた過程の流れで描かれる“希望”と“絶望”をテーマにした物語となっている。

今回の試遊版は，いきなり殺人現場からスタート

　「スーパーダンガンロンパ２×２」は，「スーパーダンガンロンパ２」（以下，オリジナル版）の舞台や登場キャラクターはそのまま同じであるが，序盤から「発生する事件や被害者」「トリック」「真犯人」などがまったく異なる完全新規シナリオが展開する。また，現行機向けに再構築したオリジナル版も収録されているので，未プレイの人も安心だ。

　新シナリオは，オリジナル版を覚えるほどやり込んだファンであっても，完全新作として受け止めざるを得ない内容を目指しているとのことで，「え，このキャラクターがこのタイミングで退場!?」と驚くような展開も起こり得るそうだ。

おなじみのキャラクターが，刷新されたグラフィックスで登場

　今回プレイできた「スーパーダンガンロンパ２×２」の試遊版では，事件発生から学級裁判の途中までを描いた，15周年フェス専用のオリジナルストーリーを体験できた。

　プレイ時間は15分程度と極めて短く，事件に関する証言や証拠（コトダマ）を集め，それらを駆使して学級裁判で容疑者の発言の矛盾を暴く……というゲームの流れを追うだけのシンプルな内容だったため，シナリオ的にはとくに言及すべき点はない。
　ファン向けというよりも，「ダンガンロンパ」シリーズに初めて触れる人に「こういうシステムで，こういう展開になる」ということを伝えるような内容になっていたといえる。

　しかし，ビジュアル面の変化は十分に感じられた。すべてのグラフィックスを刷新していることに加え，会話シーンにおける各登場人物の立ち絵にアニメーション演出が加えられているのだ。

　また既報のとおり，学園長・モノクマのボイスを水田わさびさんが，そしてモノミのボイスを新人声優の大代キヌ太さんがそれぞれ演じていることを確認できるシーンも挿入されている。
　15周年フェス会場で試遊できた熱心なファンは，随所に新鮮さを感じたのではないだろうか。


　「スーパーダンガンロンパ２×２」のリリースは2026年内で，詳細な発売時期は未定だ。この試遊版で示されたのはあくまでも初報に近い情報であり，今後もさまざまなタイミングで新情報を公開していくとのこと。4Gamerでも逐一取り上げていくので，「ダンガンロンパ」シリーズに注目している人はぜひ期待してほしい。