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行動はサイコロの出た面で決まるターン制RPG「Sigilfarer」。ポーランド発のボードゲーム風サイコロ構築型ローグライク[WePlay2025]
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ターン制RPGだが,プレイヤーの行動はサイコロを振り,出た面に応じて行動が決まる仕組みとなっている。ローグライク要素も取り入れており,ランダム生成されるマップを探索しながら,自分なりのビルドを作り上げていくサイコロ構築ゲームだ。
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また,本作のパブリッシングを務めるAnshar Publishingの取締役COO・Grzegorz Dymek(グジェゴシュ・ディメク)氏に,作品の特徴やパブリッシング体制,そもそもどうやってインディーゲームを発掘しているのかといった話を聞く機会を得た。本記事ではSigilfarerのプレイレポートとあわせてお届けする。
※なお,会場では中国語版をプレイしたが,Steamで公開中のデモは日本語に対応している。ただしローカライズは仮の段階だ。詳細は記事後半のインタビューを参考にしてほしい
本作の一番の特徴は,サイコロを使用したシステムだ。プレイヤーは最大4キャラクターのパーティを組んで戦うが,各キャラクターの行動はすべてサイコロで決まる。
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サイコロの面には各種行動が設定され,「攻撃」「防御」「マナ獲得」「回復」というカテゴリに色分けされている。出た面で行動が決まり,プレイヤーは好きな順で各行動を実行する。攻撃なら敵を選択し,回復なら味方を選択するといった流れだ。
敵はプレイヤーよりも先にサイコロを振っているものの,ターンはプレイヤー側が先である。サイコロの出た面,つまり,敵の行動が事前に分かっているので,強力な攻撃をしかけてくる相手を先に集中攻撃して片付ける,といった立ち回りが理想だろう。
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しかし,サイコロの出た面で行動が決まるため,必ずしも思い通りにはいかない。さらに,何も設定されていないブランク面では,何も行動できない。
そこでリロールも用意されている。リロールは4キャラ全員分のサイコロをリセットする仕組みだ。すでに良い面が出ているなら,先にその行動を解決しておき,そこからリロールする流れが基本だろう。
敵の行動が分かっているので,何となくこうしたほうが良さそう,という理想はイメージしやすい気がする。一方で,サイコロは運なので,いかに妥協するか,どこまで理想を追い求めるかが悩ましい。
ひどい面なら仕方ないと全部振り直せるが,中途半端な面だと,もっと上を目指したい気持ちと,これ以上悪くなるのは嫌だな,というので悩む。ポーカーで役を作るために,何を残し,何を捨てるのか悩むあれに近い気がする。
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ちなみにサイコロの面は,キャラクターの装備に対応している。「頭」「左手」「右手」「胴体」「靴」の5枠があり,胴体の装備には1種類から2種類のスキルが設定されていて,それがサイコロ6面の構成に反映される。
装備自体にステータスはなく,どの面にどの行動を割り当てるか,という要素だ。一部の装備にはアビリティが設定されており,与えたダメージの一部を回復する効果や,複数の敵を攻撃する効果などを持つ面になる。
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魔法使いは,追加で「シジル」(Sigil,魔法の術式などを記した印章)を2つ装備できる。基本的には装備の面でマナを獲得し,魔法はマナを消費して発動する仕組みだ。
マナさえあれば自ターン中,自由に発動できるので,マナの獲得量にランダム性はあるものの,発動タイミング自体はプレイヤーが自分でコントロールできる。
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本作のプレイヤーは,世界を調査するキャラバンの一員というイメージだ。六角タイル状のワールドマップを移動し,敵と戦ったり,洞窟を調査したりと,さまざまなイベントに遭遇する。食料やポーションといったリソースをやりくりしながら,探索を進めていこう。
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ボードゲームのミニチュアを並べたようなグラフィックスに,戦闘ではキャラクターのアニメーションも用意されている。倍速にも対応しており,サクサクと遊べる印象だ。
会場にいたAnshar Publishingの取締役COO・Grzegorz Dymek氏によれば,本作はボードゲーム風ローグライクRPG「フォー・ザ・キング」に近いタイプの作品だという。
4Gamer:
Sigilfarerについて,どんな作品なのか紹介していただけますか。
Dymek氏:
フォー・ザ・キングという作品をイメージしていただければ,分かりやすいと思います。フォー・ザ・キングは魅力的なタイトルで,大きな成功を収めた作品でもありますが,Sigilfarerはそこからさらに柔軟性やオプション,カスタマイズの幅を強化しています。
コアとなるのが,サイコロのメカニズムです。ローグライク要素も取り入れており,プレイを重ねるごとにダイスがどんどん良いものになっていきます。
それぞれのダイスの面はキャラクターの装備に紐づいていて,装備をアップグレードするとダイスの面が変化し,より強力な効果が出るようになります。
繰り返し遊んで強化していくことで,少しずつ攻略しやすくなっていく作りですね。
開発はポーランドの小さなチームが手掛けていて,リリースは2026年の第1四半期から上半期あたりを見込んでいます。
4Gamer:
来年のリリースはフルリリースを予定していますか。それとも早期アクセスでしょうか。
Dymek氏:
フルリリースです。パブリッシャの本音としては,基本的に早期アクセスという形をあまり好んでいないというのが理由です。
ゲームの本当のプレミアは1回しかない,という考え方があります。早期アクセスと正式リリースでイベントを2回に分けてしまうと,どちらも中途半端になりがちです。
もちろんうまくいった例もありますが,一般論として,私から開発者に早期アクセスを勧めることはありません。
本当に何かをテストしたい,プレイヤーの反応を確かめたい,という明確な目的があってこそ,早期アクセスには意味が生まれます。
しかし,多くの場合,開発者が早期アクセスに踏み切る理由は,資金不足の影響が大きいと思います。その結果,十分なお金も集まらず,本当の意味でのプレミアのインパクトも薄れてしまうことが多い印象です。
そのため,Sigilfarerについては早期アクセスをせずに,最初から正式リリースをする予定です。
4Gamer:
では,本作については,すでにプレイヤーからのフィードバックも十分集め終わった段階でしょうか。
Dymek氏:
はい。フィードバックは十分に得られたと思っています。理由は主に2つあります。
まず1つ目に,本作はすでに1年以上にわたって,さまざまなイベントやショーケースに出展してきました。「PAX East」「PAX West」「東京ゲームショウ」「gamescom」,そして今回の「WePlay」のように,さまざまな場所で,実際にプレイヤーがどう遊ぶのかを観察したり,感想や意見を直接聞いたりして,フィードバックを集めてきました。
2つ目に,Anshar PublishingはAnshar Studiosの子会社だということです。Anshar Studiosは約200人規模のスタジオで,AAクラスのゲームを大きな予算で開発しています。
Anshar Studiosは「Gamedec」といったファーストパーティタイトルも手掛けているが,どちらかというと開発協力として作品に関わることが多いスタジオだ。
リメイク版「Layers of Fear」「SILENT HILL 2」(開発:Bloober Team),「Painkiller」(開発:Saber Interactive)といった作品にも関わっており,さまざまなデベロッパとパートナーシップを結んでいる。
Anshar Studios公式サイト(ansharstudios.com)より
私たちは,Anshar StudiosのQAやUX,リサーチチームのリソースも活用しており,プレイテストも実施しています。クローズドなテストとオープンなテストの両方を行い,ゲームの改善を繰り返しているのです。
4Gamer:
リリースまでの準備は順調でしょうか。
Dymek氏:
現在残っている作業は,開発チームがコンテンツを仕上げていく部分がメインですね。私たちパブリッシャ側は,これから翻訳作業などを進めていきます。
とはいえ,次に何をいつまでにやるべきか,という意味での不明点はありません。リリースまでのスケジュールはすべて固まっていて,あとはその計画に沿って着々と進めていくだけです。
4Gamer:
日本語対応の状況について教えてください。
Dymek氏:
現在公開しているデモ版は,基本的に英語のみです。ゲームのコンテンツがまだ変化している段階なので,最終的な内容が固まるまでは,本格的な翻訳を入れるのが難しいのが理由です。
そのため,デモ版に入っている日本語は機械翻訳レベルのものです。プレイヤーは機械翻訳を好まないのは分かっていますが,数分程度で序盤を体験することに絞れば,そこまで大きな問題にはならないという判断で,暫定的に導入しています。
最終版では必ず人間の翻訳者に依頼します。AI翻訳も利用しません。コンテンツが完成し,プレミアの前に本格的なローカライズ作業に入ります。
どの言語に対応するかは,各国からのウィッシュリストの数などを参考に決めています。日本語は必ず候補に入れており,現段階で前向きに考えています。
4Gamer:
パブリッシャとして,本作を見つけたのはいつ頃でしょうか。
Dymek氏:
だいたい2年前です。開発チームが資金面で少し苦労していたのもあり,プロジェクトは当初の予定よりも開発に時間がかかっています。
ただ,私たちは親身になれるパブリッシャでありたいと考えています。開発チームに対して,すぐにお金を返せとプレッシャーをかけたり,締め付けたりはしません。
必要なサポートを続けながら,一緒にプロジェクトを完成させることを重視しています。
4Gamer:
こうしたポーランドのインディーデベロッパとは,どのように出会っているのでしょうか。
Dymek氏:
方法としては,オンラインでのスカウトと,今回のような現地イベントでのスカウトの両方を行っています。
普段であれば,私自身が会場を歩き回って気になるタイトルをチェックしています。ただ,今回は私の足の状態の都合であまり動き回れないので,代わりに娘が回ってくれています。娘はデベロッパでもありますし,いろんなゲームをプレイして,面白いと思った作品のリストも作ってくれるんです。
また,Steamに出ている段階だと,正直なところ遅いケースが多いのですが,itch.ioはよくチェックしています。itch.ioには,小規模なゲームのフレッシュなアイデアがたくさん集まっていますから。
私たちは,本当の意味での「インディー」を対象にしたパブリッシャです。ここでいうインディーは,巨大なチームではなく,1人から3人程度で開発している小さな予算のプロジェクトを意味しています。
4Gamer:
本作もitch.ioで見つけたのでしょうか。
Dymek氏:
いえ,本作については「Digital Dragons」というポーランドのイベントで見つけました。
ポーランドには大きなゲームイベントが2つあります。1つは,クラクフで開催される「Digital Dragons」です。
もう1つがポズナンで開催される「Poznań Game Arena」と「Game Industry Conference」を合わせた展示会と開発者会議「GIC&PGA」で,どちらも非常に良いイベントです。
4Gamer:
ポーランドはインディーシーンも盛り上がっていて,とても参考になるお話でした。日本での展開も楽しみにしています。
Dymek氏:
ありがとうございます。私たちは日本市場での存在感をもっと高めたいと考えています。ほかにもデモを公開している作品がいろいろありますので,ぜひ試していただけると幸いです。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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