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もうすぐ発売,「Gothic 3 日本語マニュアル付英語版」ってどんなゲーム?
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印刷2007/01/23 19:41

プレイレポート

もうすぐ発売,「Gothic 3 日本語マニュアル付英語版」ってどんなゲーム?

 2月2日(金)にフロンティアグルーヴより発売予定の「Gothic 3 日本語マニュアル付英語版」。本作はシングルプレイ専用のRPGで,マルチプレイには対応していないが,「The Elder Scrolls IV: Oblivion」と同様,用意された世界の中で自由度の高いプレイを楽しめるRPGだ。いわゆるメインストーリーはあるものの,強制的なものではなく,プレイヤーはオークに支配された大陸で,反乱軍と協力してオークに立ち向かうことも,オーク側に立って人類と敵対することもできる。
 本作は,タイトルを見ればお分かりのとおり,Gothicシリーズの3作め。そして本作の世界観や主人公も,完全に第1作からの続きものとなっている。前作,前々作からの主要NPCも登場するので,従来作のファンにとっては嬉しいところだろう。これまでの話を知らなくても本作を十分楽しめるが,知っていればより楽しめるので,まずは簡単に本シリーズの世界観やストーリーをおさらいしておこう。



■Gothicシリーズ伝統の,名もなきオヤジの物語

すったもんだの末,ようやく故郷の地を踏むことができた主人公と仲間達。Myrtana王国の命運は,この名もなきオヤジの双肩にかかっている
 オークとの長年にわたる戦いによって,Rhobar王が統治するMyrtana王国は,人も物資も尽きかけていた。オーク軍に対するほとんど唯一の対抗手段は,魔力のある特別な鉱石と,それによって作られる武器のみという状況だ。しかし,この特殊な鉱石は,Khorinis島の鉱山でしか採掘できない。そのために,犯罪者は,どのような罪を犯した者であっても,すべてこの鉱山に送られ,鉱石を掘らされることになっていた。
 この鉱山には,囚人達が逃げ出さないように,絶対破ることのできない魔法の障壁が張り巡らされており,ここに些細な罪で一人の男が放り込まれた……というのがシリーズ一作めの導入部分にあたる。このちょっと冴えない名もなきオヤジが,Gothicシリーズを通じての主人公であり,3作めとなる本作でもその変わらぬオヤジっぷり(?)を見せてくれる。

 さて,プレイヤーである主人公が,仲間達と出会い,艱難辛苦を乗り越え,どうにかこうにかこの鉱山の障壁を破って脱出するところまでが,一作めのストーリーだ。二作めは,魔法障壁が消えたことで鉱山から逃げ出した囚人達や,いまや破竹の勢いで進撃するオーク軍によって,てんやわんやの状態となったKhorinis島が舞台となっている。
 そして本作は,主人公一行が船に乗り,ようやく故郷であるMyrtana王国に戻ってきたところから始まる。しかし,そこはすでに安息の地ではなく,大陸はすっかりオーク共の手に落ちていたのであった。これまで慣れ親しんできたKhorinis島から大陸へと舞台を移し,森や平原に加えて,雪原地帯や砂漠まで,冒険の舞台はグッとスケールアップしている。Gothicシリーズでは,一貫して主人公が変わっていないので,性別はもちろん,外見も一切カスタマイズできず,名前すらない。また,これまでプレイヤーと苦楽を共にしてきた仲間達も登場するのだが,揃いも揃ってオヤジだらけなのが,玉にキズ(?)だ。

左:まずは,緑豊かなMyrtana地方からスタートする。変化に富んだ風景を見て回るだけでも十分楽しめるはず 中央:「北方に佳人有り」と詠んだのは李延年だが,Myrtana王国は北も南もオヤジだらけ。傾国の美女なんてものとはまったく無縁の世界だ 右:あきらめきれずに,今度ははるばる南へ移動してみた。しかし,ここで会えたのも何故か髪の薄いオヤジばかりだった……


■レベル制のようで,実はスキル制

見逃しやすいが,スタート地点の村には石碑がある。レベルが上がったら,ヒットポイントやマナを強化しておこう
 キャラクター育成や,プレイの自由度の高さが本作のウリの一つ。オークに支配された故郷にようやく舞い戻った主人公(=プレイヤー)だが,反乱軍に協力してオークと戦うもよし,オークと一緒に人間共を蹂躙するのもアリだ。また,どちらの味方にもならず,フラフラと気の向くままにクエストをこなすのもいいだろう。固有の名前を持ったNPCは,たいてい何かのクエストを持っているので,見かけたら話しかけるようにしておこう。
 また,本作は一見レベル制だが,レベルを上げるだけでは実はこれっぽちも強くならない。レベルが上がると“Learning points”(LP)が得られ,このポイントといくらかのお金を消費して,各地にいるNPCや石碑から必要なスキルを習得するのだ。Life energy(ヒットポイント)やMana(マナ)も,当然このLPを使って増やす必要があるので,序盤のうちは,レベルが上がるごとにスタート地点の村にある石碑でお祈りして,必要に応じてヒットポイント/マナを強化していくのがいいかもしれない。

 プレイヤーが覚えられるスキルも,さまざまな武器/魔法を扱うための戦闘系スキルや魔法系スキル,鍵開けやスリなどを行うための盗賊系スキルなど,数多く用意されている。このほかに,Alchemy(ポーションや毒薬の作成)やSmithing(武器/防具の作成や強化)といった生産系のスキルも覚えられる。

左:各地に,こうしたスキルを教えてくれるNPCがいる。スキルを教わる前に,まずそのNPCの依頼をこなさなければならない場合も 中央:オークと言えども,ワイロを渡せばスキルを教えてくれることも。オーク陣営でプレイする人も一安心だ(?) 右:プレイヤーが習得できるスキルは多種多彩。アイコンの上にカーソルを重ねると詳細が表示されるので,参考にしよう


 操作方法についても,軽く触れておこう。初期設定だと,キャラクターの移動はW/A/S/Dもしくはカーソルキーで行う。Ctrlキーを押しながら移動することで忍び足になり,Altキーでジャンプができる。Shiftキーを押しながら移動すると,Endurance(持久力)が続く限りダッシュができるので,長距離を移動するときや,敵に囲まれたときに便利だ。
 また,左/右クリックで通常攻撃とクイックアタックを使い分けられるほか,左クリック長押しで溜め攻撃,盾を装備している場合は,右クリック長押しで盾による防御ができる。

 しかし,おそらく最も重要なのは,倒れている相手にとどめを刺すアクションだろう。人間やオークなどの人型NPCは,倒したつもりでも単に気絶しているだけの場合が多く,こうした相手はしばらくすると意識を取り戻してしまう。そこで役に立つのが,このとどめ攻撃だ。相手を倒したら,素早く近寄って,右クリックホールド+左クリックでとどめを刺しておこう。

左:相手を倒したら,忘れずにとどめを刺すべし。倒したつもりでも,起き上がってくる相手が多い本作では最重要なアクションだ 中央:弓やクロスボウなどの,飛び道具による攻撃ももちろん可能。よく使う武器やアイテムは,画面下のクイックスロットに入れておくのがよい 右:急な上り坂では,移動速度が落ちる。元気良く駆け上がれないのは,主人公がオヤジだから……ではないだろうな。たぶん


■自分なりの遊び方や目標を見つけよう

互いに敵対しているNPC同士で戦闘が起こることも。NPC同士が戦っている場面に遭遇したら,先制攻撃のチャンスだ
 オークに支配されているとはいえ,村や街道を占拠しているオーク達が,常に問答無用で襲い掛かってくるわけではない(もちろん,襲い掛かってくる場合もある)。また,人間といえども,野盗化した者達は,こちらを見かけるなり攻撃を仕掛けてくる。個々のNPCには声優によるボイスが当てられており,こうしたNPC達の反応を見るのも,本作の楽しみ方の一つだ。
 主人公(=プレイヤー)には,各勢力に対するReputation(名声値)が設定されており,どの勢力のクエストをこなしたかによって,名声値が変動する。上述のように,人間側に協力するのも,オーク側に協力するのも自由であり,中にはある程度の名声値がなければ発生しないイベントなどもある。あまり先を急がず,大陸中を渡り歩いて,気に入ったクエストからこなしていくのがオススメだ。

 本作は,家庭用ゲーム機のRPGでよく見られるような,一本道で強制的に発生するイベントをこなしていくタイプのゲームではないので,慣れないうちはちょっと戸惑うかもしれない。しかし,自分で遊び方や目標を見つけられるプレイヤーならば,間違いなくはまれるはずだ。Oblivionで洋物RPGの面白さに目覚めたという人や,じっくり遊べるシングルRPGを探している人,もしくは,ここまで読んできてオヤジ達の行く末が気になって仕方がないという人は,日本語マニュアル付きパッケージの発売を機に,ぜひ本作を手にとってほしい。(ginger)

左:反乱軍に協力するもしないも,プレイヤーの自由だ。まぁ,とは言っても,このようにいきなり皆殺しにする必要もないのだが…… 中央:かろうじて生き残っている人間達は,どうやらオークに支配されているようだ。元は住民だったと思われる,アンデッドだらけの村も 右:この先に進むためには,名声値が足りないようだ。素直に言うことに従ってもいいが,腕ずくで押し通ることもできる

  • 関連タイトル:

    Gothic 3 日本語マニュアル付英語版

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